新ZOIDS伝説ー獅子皇の章ー   作:ドラギオン

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今回は戦闘パートです。ゾイドの小説の割に戦闘シーンが少ない作者の拙い戦闘描写をどうぞ。


共闘。そして襲来

ディバイソンとカノントータスの主砲から放たれたオレンジと緑の閃光が、大空高くまで上り奇襲に気が付いていない帝国軍ゾイド達に雨のように降り注いだ。

 

『キュイィイイ』

「奇襲か!」

「うわー」

「撃て撃て!」

「ハンターの生き残りか!」

「何処から来た!」

 

 突然の長距離射撃に戦隊を組んでいた帝国軍が大打撃を喰らう。分散する砲撃のせいでステルスバイパー15機とアロザウラー12機の損害が出た。うろたえる軍人たちだが、この隊の指揮官である軍服に身を纏ったジャックロード・クーガーは、冷静に砲撃ポイントを割り出し、全軍に指令を出した。

 

「全軍に次ぐ、二時の方角からの狙撃だ。固まらず散会しながら攻撃開始。愚かな盗賊風情を殲滅、その後に帝国に協力しない商業都市バースを侵略する、いけ!」

 

 指揮官の声を受け取った部隊が、命令通り散会し、砲撃ポイントに向かって一斉射撃を始める。アロザウラーのAZ105mm2連装ビーム砲とステルスバイパーの対空ミサイルなどが無数に打ち込まれる。

「くっ、思ったより対応が早いわね」 

「でも、引いちゃ駄目っす」

 

 崖の上からへの彼らに対する砲撃に、負けじと砲撃を続ける2人。だが、彼らの砲撃は、バラバラに分断された帝国軍に命中せず。逆にピンポイントで狙われる彼らが押されていた。

「もうセオリが辿り着いってるっすよ」

 

 ハットンが自信を持ってそう言った。カノントータスとディバイソンが当らない事前提で撒き続けた砲撃は、帝国軍に対してブラインドの役割をした。

 

「くらえー!」

『グォオオ』

「な、なんだ! うおぉお」

 

 一番先に敵を倒して、手柄を得ようとした一般。彼の乗るステルスバイパーが突如現れたセオリのオウドライガーの噛みつかれ、機能を停止する。

 異変に気が付いた兵たちだが、突如現れたオウドライガーのスピードに反応できず、次から次に牙と爪の餌食になる。

 

「ライガーだと」 

「陽動作戦だったか」

「撃て撃て! 怯むな!」

 

 ようやくニ機のバイパーを口と脚で抑えつけ、機能停止に追い込んだオウドライガーの姿が目視される。そして、集中砲火の対象になった。止まれば集中砲火の餌食になるので、絶えず走りながら、近くにいる帝国ゾイドをストライクレーザークローで殲滅していく。

 その勢いや、止まることなく進み、ステルスバイパーのミサイルやマシンガンを出来る限り回避しながら帝国軍の指揮官機に向かって猛威を振るう。

 

「お前達帝国軍は、許さない! 村を焼け野原にしたお前達は!」

『グォオン』

 セオリの怒りに呼応するように、ドンドン速度と出力を上げていくオウドライガーは、既に39機ほどのステルスバイパーを撃破していた。その姿、百獣の王に相応しい荒々しさと強さの体現であった。

 

「この!」

「うわっ」

「取り抑えろ! 見た事のないライガーだ。何か未知の兵器を持ってるかもしれん」

 

 高速で移動していたオウドライガーの側面から、一機のアロザウラー突進される。不意の一撃に倒れるオウドライガー。すぐに起き上ろうとしたがアロザウラー達に囲まれ4方から火炎放射を浴びる。

「あつい! 逃げるよライガー!」

「逃がさん」

「帝国軍を舐めるな」

 

 火炎放射を浴びせられ、熱とトラウマの一つである炎に包まれる事に耐えられないセオリ。悲鳴じみた声で逃げ出そうとするが、ステルスバイパー5機が炎から抜けだしたライガーの四肢に絡みつき締め上げる。

『グゥウウ、グゥウ』

 ギリギリと締めあげられ苦しむオウドライガー。セオリもどうにか動きたいが炎のせいで手が震えだす。それが更にパニックを呼び、混乱状態になってしまう。

 絶体絶命かと思われた時、深紅の猛虎がアロザウラー達に襲いかかった。

 

「ぐわっ」

「セイバータイガーだと! くそ」

 

 セイバータイガーの鋭い牙を首に受け、機能停止するアロザウラーごと火炎放射で焼き払おうとした2機のアロザウラーは、セイバータイガーのビームガトリングを受けて次々に倒れる。

 それに合わせてか、カノントータスとディバイソンの援護射撃が再開し、再び帝国軍に砲撃の雨が降り注ぐ。

「救出。すまない待たせた」

「うおぉ」

「ぐわ」

 

 その隙に乗じ、セイバータイガーが砲撃の隙間を縫ってオウドライガーに巻き付くステルスバイパーにガトリングを発射する。ガトリングの掃射に次から次に破壊されるバイパー。

 最後の一機がようやく機能停止した所で、オウドライガーが首を振りながら立ち上がる。

「アイン?」

「謝罪。正規軍に事情を説明するのに時間がかかった。とりあえず防衛体勢を整えると言ってた」

「いや、ありがとう。危なかった」 

「反撃。我ら二人で敵を殲滅する。残りは少ない、我らでも倒せる」

 

 アインの助力があり、後方射撃の援護が再開されたので再びオウドライガーで飛び出そうとした矢先。

「セオリ、アイン! 離れろ。とんでもないものが其処に居る」

「早く逃げな!」

 突如、通信が入ると後方支援組の焦った余裕の無い声が響く。

 

 セオリ達が倒そうとしていた帝国軍一団の後方で全てを呑み込む様な閃光が走った。 

「あ……」

「なにあれ」

 突如目の前を横切った光の壁に言葉を失うアインとセオリ。その光の壁は、地平線まで続いており、しばらくしてようやく収まる。

 

「何奴!」

「恐竜型のゾイド」

『ガゥウウ、ガァオオオ』

 セオリ達の視線の先には、両肩にフリーラウンドシールドと背部にバスタークローの改良型を装備した武骨なティラノサウルス型のゾイドが、足の裏のスラスターと背部の大型可変式スラスターで低空飛行していた。だが、そのゾイドから発せられる気配が通常のゾイドとは段違いだった。

 深紅の瞳に睨まれるだけで、魂を持って行かれそうな迫力があった。姿を目撃してオウドライガーが、初めて全力の警戒態勢を取っていた。隣のアインの乗るセイバータイガーも最大限の威嚇体制を取っていた。

 

『キュォオオ』

 こっちに気が付いた謎のゾイドが威嚇の咆哮を上げる。咆哮を上げただけなのにも関わらず、まるで撃たれたかのようなプレッシャーが襲いかかった。

 

「必勝。食らうがいい!」

「アイン!」

 

先に飛び出したセイバータイガーが、素早い動きで謎ゾイドの横に回りビームガトリングを連射した。

 




ステルスバイパー
型式 RMZ-025
所属 シュセイン帝国軍
モチーフ ヘビ型
スペック
全長 20.8 m
全高 3.0 m
全幅 4.2 m
重量 23.6 t
最高速度 180 km/h
武装
小口径対空レーザー機銃×2
地対空2連装ミサイル
2連装ロケットランチャー×2
40mmヘビーマシンガン×2
16mmバルカン砲

 帝国軍第七遠征部隊に数多く配備されているゾイド。地中を移動しながら敵に奇襲をかける戦法を得意とし、アロザウラーとの連携のため耐熱能力が大幅に強化されている。


アロザウラー
番号 RHI-8
所属 シュセイン帝国軍
分類 アロザウルス型
全長 13.7m
全高 10.8m
全幅 5.0m
重量 62.0t
最高速度 170.0km/h
乗員人数 1名
武装
エレクトロンバイトファング
エレクトロンクロー×2
火炎放射器×2
AZ105mm2連装ビーム砲×2

帝国軍第七遠征部隊に多く配備されているゾイド。火炎放射の威力を強化され、近距離ではステルスバイパーに動きを封じさせ、バイパーごと焼く戦法が得意。

ジェノザウラー
番号 EZ-026
所属 シュセイン帝国
分類 ティラノサウルス型
全長 23.0m
全高 11.7m
重量 112.8t
最高速度 260.0km/h
乗員人数 1名
武装
ハイパーキラーファング×1
ハイパーキラークロー×2
ハイパーストライククロー×2
レーザーガン×1
レーザーセンサー×1
集束荷電粒子砲×1
ロングレンジパルスレーザーライフル×2
アンカー×2

 帝国軍第七遠征部隊の幹部戦用ゾイド。クローンのため本来の性能には及ばないが頭数を増やす事で戦力の増加に貢献している。帝国軍でのゾイド乗りでは、2割が本機に搭乗している。口にある荷電粒子砲にて敵対勢力を焼き払っていく。


バーサークフューラー


番号 EZ-049
所属 シュセイン帝国
分類 ティラノサウルス型
全長 22.7m
全高 12.3m
重量 127.0t
最高速度 340.0km/h
乗員人数 1名
武装
荷電粒子砲×1
エレクトロンファング
ストライクレーザークロー×2(前脚)
ストライクレーザークロー×2(後脚)
アンカー×2(後脚)
ストライクスマッシュテイル×1
荷電粒子ジェネレーター×3(尾部)
イオンブースターパック(背部)
バスタークロー(マグネーザー/Eシールド/AZ185mmビームキャノン)×2(背部側面外側)
ハイマニューバスラスター×2(背部側面内側)
バーニアスラスター

 帝国軍第七遠征部隊の指揮官専用機。クローンによって性能は低下しているが、俄然スペックが高く反帝国軍や共和国に対して畏れられるほど。口の荷電粒子砲とバスタークローの3連砲撃は、前方にいる敵軍を一瞬にて焼き払う。
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