転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。   作:田中滅

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皆様、如何お過ごしですか?聖なる夜の前日たるイブにネコちゃんのクリスマスを覗いてみましょう!

ネコリア「あら、作者ちゃん。どう?似合う?このサンタ服」

………………(どくどく)←鼻血で戦闘不能


冬の聖夜特別編 聖なる夜が来たから、大宴会しちゃった

「クリスマスかぁ〜………案の定の唐突な思いつきにも忠実な再現をするなんて…もう、呆れを通り越して、素直に尊敬するわね」

 

今日も今日とて、怠惰な眠りに興じていたネコリア。彼女の耳に届くのは活気に満ちた町を行き交う魔物の声。この活気には理由がある、其れは遡ること数日前に遡る

 

『大雪で連日に渡る雪かきの影響で、みんなも疲れているかもしれない……だが!この季節にまだ足りないものがある。何かわかるか?』

 

『そうね………はっ!もしかして、毎シーズン恒例のネコリア大感謝祭!?』

 

『そう、日々のネコちゃんの働きに感謝するネコリア大感謝………って!ちがーーーうっ!クリスマスだよ!クリスマス!しかも御馴染みでも恒例でもないからなっ!?一度も開催したことないだろっ!』

 

『甘いわね……リムちゃん。あたしが前世でバイトしてたフライドチキン店の店長が言ってたわ……ぶっちゃけ、ヤ○ザ○は感謝祭やりすぎだから、ウチも本社に内緒でやってやろうぜ☆って……だからね?こういうのは言ったもの勝ちよっ!』

 

『もうやだっ!この馬鹿ネコ!絶対に押すなって言われたボタンを押すタイプじゃん!!兎に角!!クリスマスをやるからには全力で取り組みたい!!お前たち!やれるな?』

 

『「「「お任せください!!」」」』

 

そして、流れる様に時間は経過し、目標のクリスマス当日。見事に再現されたクリスマスの風景にネコリアは相棒の欲深さに呆れ顔を見せる

 

「ネコリア様、ネコリア様。このツリー?とか言うのが光るのか?」

 

「そうみたいね、リムちゃん曰くド派手に!ゴーカイに!光るらしいわよ」

 

顔を覗き込む様に問いかけるのは、彼女を乗せた護衛官のエンカ。頼りになる脚からの問いに優しく答えを返す

 

「わふっ!キラキラしてそうだぞっ!」

 

「あたぼーよ、なんたってウチの力作だからな!自慢じゃねぇけど、ああいう電飾は得意だぜ?オフクロがガラス工芸の職人だったからな」

 

「そう……良いお母さんだったのね」

 

まだ見ぬ電飾の輝きに瞳を輝かせるエンカ。其れを聞いていたカイリンが笑顔を見せながら、今となっては会えない自分の母の事を話す姿にネコリアは優しく笑い掛ける

 

「カイリンのお母さんは亡くなったのか?」

 

「ああ、彼奴がまだちいせぇ頃にな……あいつの母親…アイリンは俺にはもったいないくらいの出来た嫁だった。カイリンはアイリンの造るガラス工芸が好きでな……よく工房に出入りしてた。でもな、商談の帰り道に魔物に襲われちまってな……カイリンを庇って、自分は死んじまいやがった。叶うなら、見せてやりたかったぜ……このクリスマスツリーをよ」

 

「見てくれてるさ……きっと。なにせ、カイジンとカイリンの合作なんだからな……其れはそうとだ、似合ってるぞ?そのヒゲ」

 

クリスマスツリーを見上げ、染み染みと亡くなった妻を思うカイジンに優しい言葉を掛けるリムル。そして、暗い話題を切り替える為に白く染まったヒゲを話題に持ち上げる

 

「ドワーフがサンタクロース……かなりのハマり役ね」

 

「だろ?実はな、これをガゼル王にも送った」

 

サンタクロースと似た外見のドワーフ族、その姿はかなりの適役であると相棒からの指摘を受け、頷きながらもリムルは更にこの衣装が似合う人物に送ったことを明かす

 

「あら、ガゼルちゃんにも?着てるくれるの?」

 

「うむ、問題は其処だ。だから、差し出し人はネコちゃんにしておいた。弟弟子には厳しくても、妹分には甘いからな」

 

「にゃにを人の名前を勝手に使ってるのよ。引っ掻くわよ?」

 

勝手に名を使われていた事を知り、しゃきん、と音が鳴りそうな勢いで爪を立て、瞳の奥が笑っていない笑顔を見せる

 

「まあ、其れはさておくとしてだ。ネコちゃんもクリスマス仕様なんだな」

 

話題転換を図ろうとリムルは変幻により、人型に変化したネコリアの衣服を眺める。ぴこぴこと動く猫耳、ふりふりと揺れる愛らしい鍵尻尾は相変わらずだが、その服装は今日だけ限定と言わんばかりのミニスカサンタ衣装、スカートの裾を引っ張り、リムルに向き直る

 

「リンちゃんが用意してくれたのよ。似合う?其れとも嫌い?こういうのは」

 

「……………嫌いじゃないです」

 

「やっぱりエッチなスライムね」

 

「エッチじゃないやいっ!」

 

御決まりの叫びが木霊する冬の空。相棒の揶揄いに突っ込みながら、執務室に入ると更なる刺客が待ち受けていた

 

「どうです?姉上!私のサンタ姿は!ネコリア様やドワーフの方々(おじさまたち)には負けていられませんっ!」

 

「よくもまぁガツガツとしていられるな。騒がしいだけではないか……私は昔から冬は苦手だ。じゃがいもを収穫しておく方がまだ有意義だ」

 

「ふっ……ライメイ。貴女は一度、自分の姿を確認した方がよろしくてよ?なんですの?その角は」

 

剛力丸を振り回すサンタ衣装のシオン、その様子を見守りながらも呆れた眼差しを向けるライメイの姿に笑いを堪えるスイヒョウ。どうしたのだろうか?と疑問に思いつつ、中に入るとトナカイの衣装を着たライメイがスイヒョウに睨みを効かせていた

 

「………まぁ!ネコリア様!お似合いですわ!」

 

「わふっ!スイヒョウ!ネコリア様にべたべたするなっ!!」

 

「ふふっ……ホントにわふわふとうるさい犬ですわね。アナタこそ、くっつき過ぎてるんじゃなくて?少しは離れなさいな」

 

「学ばない奴等だ……ネコリア様に一番相応しいのは剣足る私だ。お前たちは早々に立ち去れ」

 

「「「……………やんのかっ!!」」」

 

穏やかに見えながらも、一瞬の沈黙の後に胸倉を掴み合うスイヒョウとエンカ、ライメイ。見慣れたやり取りを見ながら、ネコリアは窓辺に腰掛ける

 

「クリスマスねー」

 

「だなー」

 

「はい!クリスマスは初めてですけど……この催しを機に、テンペストの住人がより固い絆で結ばれると良いですね!家族も、友人も、仕事仲間も…………そして、恋人同士もっ!」

 

其れは認めん

 

最初こそは頷いていたリムルであったが恋人同士と聞いた瞬間、叫ぶようにシオンの言葉を遮った。その顔が今までに見た中で一番の渋さを見せていたが、ネコリアは触れようとせずに執務室を後にした

 

「ネコ〜!サンタとやらがプレゼントをくれるのは本当か?楽しみなのだ!リムルと変な格好をした金角と紫角に聞いたぞっ!」

 

廊下を歩いていると、勢いよく駆けてきたミリムが黒猫の姿に戻っていた彼女を抱き抱え、サンタの話を始める

 

「そうにゃの。ミリムちゃんは良い子だから、きっと来てくれるわよ?」

 

「そうか!」

 

「フウも良い子にしてた」

 

「クウも……」

 

「そうね。二人のとこにも来るわよ」

 

自分の所にサンタが来ると信じて疑わないミリムに優しく笑い掛け、その両脇から顔を覗かせたフウとクウの頭を優しく撫でる

 

「ネコリア様。御報告が……兄とベスター殿が喧嘩してるようです」

 

三人と別れた後、装飾を施された歓楽街を歩いていたネコリアの前にソウカが姿を見せ、ガビルとベスターが喧嘩している事を報告する

 

「あら、珍しい…。理由は?」

 

「なんでも音楽性の違いとかで……」

 

「はぁ?まあ、良いわ……研究は疎かにしないように伝えて」

 

聞いても分からないが深くは聞くべきではないと悟り、研究を疎かにしないようにと命令を降す。やがて、陽は傾き、クリスマスツリーの周辺に設けられた会場に住人たちが集まりはじめる

 

「「「メリークリスマス!!」」」

 

高らかな宣言と共に、遂に幕を開けたクリスマスパーティ。並んだ食事を囲み、酒を浴びるように飲み、毎度の恒例の宴が始まる

 

「にゃ〜ん………やっぱり、クリスマスにはお酒よねぇ〜!う〜ん!このカルパッチョさいこ〜!」

 

「姉上。此方のお肉もなかなかです、是非とも召し上がってください」

 

「お姉さま!この厚揚げの天ぷらは自信作ですゆえ!召し上がってくださいませ」

 

「「……………………真似をするなっ!!」」

 

酒と食事に舌鼓を打っていたネコリアに自分たちの好物を献上するムジナ、イヅナの二名。敬愛する姉に対する同じ考えを持つ姉妹分を前に、火花が散りだす

 

「全く……この妹たちは……」

 

「ははっ、ムジナにイヅナか。相変わらず、ネコちゃんの周りは賑やかだな」

 

「ホントだぜ……今でも偶に思うぜ。自分が化かされてるんじゃないかってな」

 

妹分たちの騒がしさに苦笑するネコリア。其れを側から見ていたリムルとヨウムが声を掛ける

 

「悪い魔物じゃないっての!まぁ、ネコちゃんは化かすのが得意だけどな」

 

「あら、にゃに?化かされてるだなんて……なんなら、今日は特別に化かしてあげましょうか?こんな風に♪」

 

化かすという単語に反応し、何時もの御決まりの決まり文句を聞き逃したのか、ネコリアは両手を、ぱんっ、と打ち鳴らす

 

「わふっ!雪だ!」

 

「白くてふわふわ」

 

「ふわふわ……」

 

仙術で生まれたのは、降り注ぐ白銀の雪。彼女也の贈り物に誰もが夜空を見上げ、聖夜の星々と雪が織り成す神秘的な空に胸を馳せる

 

「あっ、そうだ」

 

「どうした?ネコちゃん」

 

空を見上げていると、唐突に隣に居た相棒が何かを思い出した様に自分の方を振り向いたので、リムルは首を傾げる

 

「さっきの話だけど………リムちゃんはエッチなスライムよね♪」

 

「違わいっ!!エッチじゃないやいっ!!」

 

これはある日の日常。まだ二人が魔王になる前の平和でありふれた日常を綴った日記の一頁である

 




今年もあと僅か!皆様の応援に感謝します!この作品は遂にお気に入り800件越えの我が作品の二枚看板となりましてございます!ネコちゃんからも感謝を!

ネコリア「みんな〜、あたしとリムちゃんの活躍を応援してくれてありがと〜♪来年もはっちゃっけぶっちゃっけの益々のがんばりを見せちゃうから、応援よろしくね♪」←ウインク

………………(どくどく)←鼻血で戦闘不能
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