転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。   作:田中滅

24 / 92
今回の見所、ネコちゃんが可愛い!そしてネコちゃんの相手が判明……?そんなっ!ネコちゃーーーん!!!


第十一話 エルフに出会ったら、待ち人を思い出しちゃった

「んにゃぁ〜………こんな時間に起こして、どうしたの?エンちゃん」

 

「寝てたのにごめんなさいだぞっ!ネコリア様!あのな、リムル様がドワーフのおじさん達とお出掛けしちゃったんだぞ」

 

「おでかけ………ああ、打ち上げとか言ってたわね。帰ってこない……というか、帰りたくない……ホントにあのエロスライムは…」

 

寝息を立てていたネコリア、自分を起こしながらも素直に謝罪を述べるエンカの言葉を聞き、リムルの居場所を検討する

 

「ねぇ?リンちゃん」

 

「ほへ?どうかしたか?ネコの姐御」

 

奥で在庫を整理していたカイリンに呼び掛けると、彼女は間抜けそうな声を挙げ、首を捻る

 

「この辺に、エルフ(・・・)のお店とかない?」

 

「あるぜ?オヤジたちが贔屓してる店が」

 

「連れてってくれる?」

 

「い、良いけど………」

 

笑顔、それはもう爽やかな笑顔のネコリア。しかしながら瞳の奥は笑っておらず、威圧感に押されたカイリンは苦笑気味に承諾する

 

「お供するっす。ネコリア様」

 

「エンちゃん?ゴブタが夜のお散歩に連れてってくれるみたいよ〜」

 

「ホントかっ!いくぞっ!ゴブタっ!おさんぽっ!おさんぽっ!」

 

「んまっ!?ちょっ!あぎゃァァァ!!!」

 

同行を申し出るゴブタをエンカのお散歩という別の用事で、無力化するとカイリンの案内で店に向かう

 

「ここだよ」

 

「ふぅん……エルフのキャバクラ………」

 

辿り着いた店の看板、リムルが何度も反応を示していたエルフの文字にネコリアの笑みが更に黒味を増す

 

「ママさん。さっきの美味しかったから、おかわりもらえる?」

 

「あら、スライムさん。味分かるの?」

 

「美人にお酌してもらえたらなんでも美味しいさ」

 

「ふぅん?じゃあ、あたしがお酌してあげましょうか?エッチなスライムちゃん♪」

 

「あっ、こいつはどうも。いやぁ、気が利くなぁ〜。さすがはネ…………ネコちゃん?」

 

酒を嗜んでいたリムルが、店主におかわりを頼むと隣から聞こえて来たノリの良い可愛らしい声にグラスを差し出した。そして、その先に座り、ふりふりと揺れる鍵尻尾が視界に入り、相棒の名を呼ぶ

 

「そう、可愛いネコちゃんよ〜」

 

「ゔぇぇぇぇ!?なんでいるのっ!?寝てたじゃん!」

 

まさかの伏兵ならぬ伏猫の登場にリムルは声にならない叫びを挙げ、出掛ける前の彼女の状態を想起する

 

「エンちゃんに起こされたのよ、リムちゃんが帰って来ないって」

 

「め、面目ない……」

 

「此方はスライムさんのお知り合い?」

 

「ああ、ネコちゃんだ」

 

「ネコリアよ〜。気楽にネコちゃんって呼んで♪」

 

「「や〜ん!可愛い〜〜〜♪」」

 

「はうっ!?ネコの姐御のウインクっ!!!」

 

ぱちりとアーモンド型の猫目をウインクさせるネコリア、その愛くるしさに店の女性たちは勿論ながら、既に彼女の虜であるカイリンは目をハートにしていた

 

「そうだわ。ネコちゃんとスライムさん、これやってみない?」

 

ダークエルフの女性が懐から取り出したのは、一つのガラス玉。いわゆる水晶である

 

「あら、水晶?」

 

(水晶だと!?い、一体どんな妙義がっ!)

 

「オネーサン?このエッチなスライムは無視してくれていいわよ」

 

「エッチじゃないやいっ!」

 

体全体を桃色に染め上げ、やましい妄想を巡らせるリムルの思考を読み取り、何時ものを放つと御約束の返事が飛び出す

 

「あはは……ネコちゃんは辛辣なのね。其れで?何を占う?」

 

「そうねぇ……運命の人……」

 

「ほう、ネコちゃんも意外に乙女チックだな」

 

「うるさいわね。まあでも、あたしは良いかな……運命かどうかは分からないけど、約束があるのよ。その子を待っててあげないとね」

 

「待ち人……まさか恋人!?」

 

「う〜ん?人?いや、なんて言えば言いいか……って、あたしのことはどうでもいいのよ。リムちゃんが占ってもらいなさい」

 

そう言うと、ネコリアは窓の外に出て、煌びやかな夜の街を眺める。待ち人、それが人でない事は彼女が誰よりも知っている、長い時を過ごした親友で、誰よりも笑い合った大切な存在、彼との鉄板のやり取りが今は遠い日のように懐かしい。あの日、リムルとの出会いが無ければ、未だに彼と笑い合っていたに違いない。それでも今は悲しくない、彼に送られた〝ネコリア〟の名と、唯一無二の相棒も、自分を慕う配下もいる

 

「………きっと、また会えるわよね?約束を守らないと嫌いになるわよ……ヴェルドラ」

 

名を呼ぶだけで、胸が高鳴る。本人は自覚していないが彼女の中で其れは意味ある感情である事は明白なのだが、其れを彼女が知るのは少しだけ未来の話だ

 

「おいっ!リムルの旦那に何しやがるっ!バカ大臣!」

 

刹那、下が騒がしさを増す。カイリンの荒々しくも甲高い声が響いてきた

 

「おやおや、誰かと思えば……カイリン殿。私に御用かな?」

 

「はんっ!オメェみたいなオッサンに用事なんかあるかっ!其れよりも旦那に謝れっ!」

 

「下等な魔物に水を掛けただけでしょう?」

 

「てめっ!」

 

大臣の言い分にカイリンが殴り掛かろうとした瞬間、彼は盛大に吹き飛んだ。店の奥に叩きつけられるように、かなり盛大にだ

 

「俺のことはどう言おうが構わんがよ。恩人にケチつけんじゃねぇ!」

 

殴ったのはカイジンだった。その表情は怒りに満ち、大臣を睨み付けている

 

「き、貴様………!誰に向かって、その様な口を………!」

 

「ああ?」

 

カイジンが更に睨みを効かせると、大臣は如何にもな台詞を吐き捨て、店から去っていく

 

「ねぇ?リンちゃん。あの人って大臣よね?いいのかにゃぁ〜、こんなことをしたりして〜」

 

「あっ、ウチはネコの姐御に付いていくんで関係ないぜ」

 

「バカ娘が、オメェみたいなへちゃむくれを一人で行かせられるかよ。リムルの旦那、それにネコの姐御、俺たちもアンタらの村に行くぜ」

 

「真似すんなっ!ヒゲオヤジっ!」

 

「んだとっ!?」

 

「うーむ、個性豊かな奴らだ……あれ?エンカとゴブタはどうしたんだ?」

 

職人を仲間に引き入れることに成功したリムルは、ネコリアの側に騒がしい二人が居ない事に気付き、彼女に問う

 

「お散歩よ♪」




遂に王様からの呼び出しが!ちょっと何をしたの!ネコリアさん!

ネコリアの真骨頂その7 実は乙女チックな一面がある

ネコちゃんの可愛いさにときめいたら、お気に入り登録お願いしまーす
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。