転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。   作:田中滅

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今回の見所!ネコリアに配下が増える!以上!


第十二話 目が覚めたら、仲間が捕まってた

「んにゃぁ〜………あら、もう朝?随分と静かね」

 

朝陽というか真上にある陽の光が部屋を照らす中、目を覚ましたネコリアは周囲を見回し、違和感を覚えた。其れはリムルたちの姿が無いという違和感だ

 

「ネコリア様!大変だぞっ!リムル様が変な奴等に連れてかれちゃったぞっ!」

 

「変な奴等……まあ、あれだけ暴れたらねぇ。ホントに厄介事に巻き込まれる体質ね、あたしの相棒ちゃんは」

 

軽くため息を吐き、姿を見せない相棒を待つネコリア。然し待てどもリムルは戻る気配もなく、二日が経過する

 

「リムル様。遅いなー」

 

「ん〜……ちょっとヤバいことになってるみたいねぇ」

 

「分かるんですかー?ネコリア様」

 

「あたしの眼に見えない風景は無いのよ?エンちゃん」

 

「さっすがはネコリア様!」

 

スキル《千里眼》、ネコリアの瞳に宿る見たい景色を見せる力。ある一定の条件が必要であるが今はその条件の適用範囲であるが故に、彼女には見えた

帰らないリムルがどの様な状況であるかを理解した

 

「先手を打っておいて正解だったわね」

 

「先手?」

 

「大臣が来た後にカイジンちゃんたちはあたしたちの村に来る事を約束したの。仮にも大臣に危害を咥えたんだから、流石にお咎め無しってことはあり得ないもの」

 

「ほへー、ネコリア様はすっごい先を見てるんだなー」

 

「ふふっ、当たり前じゃない。こー見えても参謀役よ?常に如何なる状況に最適なやり方を立案しておかないとね♪」

 

参謀役、其れは押し付けられる形で強引に引き受けさせられた役割。だが、ネコリアの知能があるからこその信頼は確かである

 

「ネコリア様ー!リムル様が戻って来たっすよー!」

 

名を呼ばれ、振り向くと嵐牙狼族に跨ったゴブタがリムル達と姿を見せる

 

「あら、ゴブタ。ご苦労さまー」

 

「全く人使いが荒いんっすから……これだから、ババアは…」

 

「なんか言った〜?」

 

悪口を聞き逃さなかったネコリアの瞳が、ぎらりと光り、黒い笑みが浮かぶ。その姿にゴブタは高速で頭を振り、否定の意を示す

 

「すまん!ネコちゃん。手間を取らせちゃったな」

 

「別に良いわよ。その為に前もって先手を打っておいたんだもの」

 

「よっ!頼れる参謀役!」

 

「にゃーはっはっはっ!当然ねっ!」

 

リムルからの褒め言葉に気を良くしたネコリアは高らかに笑い、自信に溢れたドヤ顔を披露する

 

「エンカ……アンタ、狼だったのかーーーーっ!?」

 

ランガの隣に並ぶように狼姿に変化するエンカに、カイリンは驚愕を見せる。同時にカイジンたちはあまりの衝撃に呆然状態である

 

「わふぅー!そうだぞっ!アタイは嵐狼女のエンカ!嵐牙狼族の長であるランガの妹だいっ!」

 

「カイリン殿だったな。我が妹が世話を掛けた」

 

「ああ、べ、別に構わねぇよ……(デケェェェェ!!!)」

 

律儀に妹であるエンカの代わりに頭を下げるランガ、其れに気負けしそうになりながらも謙遜するカイリンであったが、内心は驚愕していた

 

「それにしてもネコリア様。リムル様におっしゃっていた先手と言うのは?」

 

「んにゃ?ああ、実はね。カイジンちゃんたちが村に来てくれることになったのよ。色々あって、国から追い出されちゃったみたいなの」

 

「なるほど、スカウトした訳ですか。さすがはネコリア様ですね」

 

「ホントにすごいよなーっ!ネコちゃんは!」

 

「にゃふふ、当たり前よ。あたしを誰だと思ってるの?ジュラの大森林にその名を轟かせるネコリア=テンペストとはあたしのことよ♪」

 

「良いかね?この子はすぐに調子に乗るから、褒めすぎてはいけないよ」

 

「引っ掻かれたいの?リムちゃん」

 

嵐牙狼の背に跨り、村までの道のりを走る一行。新たな仲間との出会いは、彼等にとって、豊かな生活を送る為の第一歩なのだ

故に広がる世界は無限、この先に何が待ち受けるかと期待に胸を膨らませる

 

「ネコリア様!おかえりなさいませっ!」

 

「ただいま♪スイちゃん」

 

村に到着したネコリアを迎えたのは、書記官のスイヒョウ。久方振りに聞く主人の声に、彼女は花が咲いた様な綺麗な笑顔を見せる

 

「其方がスカウトなさった職人の皆様ですか?」

 

「ええ、鍛治職人のカイジンちゃんと娘のカイリンちゃん。防具職人のガルムちゃんに細工職人のドルドちゃん、最後のミルドちゃんは建築と芸術に詳しいのよ………にしても随分と増えたわね」

 

ネコリアに名を呼ばれると五人は、スイヒョウに会釈し、リムルに追随する様に村の中に入っていく。そして、ネコリアは明らかに出発前よりも大所帯な村の様子に呟く

 

「ネコリア様の御命令通りに近隣中に噂を広めましたところ、庇護を求めて集まって来たのですわ」

 

「にゃるほど。其れで人数は?」

 

目視だけでは視認出来ないが故に、村の現状をリグルドの次に把握しているであろうスイヒョウに問う

 

「そうですわね、500名程でしょうか」

 

「増えたわね、ホントに。名前はリムちゃんに任せときましょうか。其れともスイちゃんがやって見る?」

 

「御冗談を。私の魔素はネコリア様よりも遥かに少ないのですよ?その私が名付けをするなど、笑止千万です」

 

「難しい言葉を知ってるわね……」

 

だが、移住を希望したゴブリンの中には、スイヒョウから聞いた話の流れでネコリアに仕えたいと願う者も少なくない、その大半が女性ゴブリンであり、リムルだけでは荷が重いと感じ、結局はネコリアも何人かに名を与えることになった

 

「ミゾレ、ツララ、ムイカ。セイテンにカスミ、オボロ………こんなもんかしらね」

 

「皆!ネコリア様に与えられた名に恥じぬ働きを見せなさい!」

 

「わふ、スイヒョウは頑張り屋さんだなー」

 

「エンちゃんもよ?」

 

「ホントかー?」

 

「ネコの姐御……いやさ、アネキ!ウチはアネキの専属職人になるぜっ!」

 

「にゃふふ、ありがと♪リンちゃん」

 

「「可愛いですっ!ネコリア様っ!」」

 

「はうっ!?アネキのウインクっ!!!」

 

ぱちりとアーモンド型の猫目をウインクさせるネコリア、その愛くるしさに彼女の虜であるスイヒョウ、エンカ、カイリンは目をハートにしながら悶える。名付けをされた面々も、初めて見る可愛さに釘付けである

 

「にゃふふふ……あら?何か近付いてるわね……人間?」

 

猫耳が捉えた気配を、探る為に《千里眼》を使用し、その光景を見たネコリアの瞳に映ったのは、黒い外套(マント)を羽織った白い服の女性、綺麗な黒髪から日本人だと思われる彼女の姿にネコリアの瞳が僅かに細くなる

 

「これは……嵐になりそうね」




ジュラの大森林に現れたのは一人の女性、果たして彼女は……?

ネコリアの真骨頂その8 実は人使いが荒い

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