転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。   作:田中滅

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今回の見所!ネコちゃんは人型も可愛い!以上!


第十五話 装備をあげたら、喜ばれちゃった

「「ネコリア様!その御姿はっ!?」」

 

「にゃふっふっ♪仙術を変化に応用した仙法・変幻の効果よ。どう?人型のあたしも可愛いでしょ♪」

 

ネコリアを探しに来たスイヒョウ、エンカの目線の先に立つのは、敬愛する主人が変化した可愛らしくも愛らしい一人の少女。誇らし気に笑う彼女の笑みは、何時もよりも遥かに小悪魔を連想させる

 

「素敵ですわ♪ネコリア様の御可愛い御姿に更なる磨きが掛かっておられます!」

 

「わふぅ!ネコリア様とお揃いだぞー!」

 

「あのぅ、俺も人型になったんだけど?」

 

「存じていますよ?」

 

「リムル様も良かったなー」

 

「反応の差がおかしいっ!!!」

 

ネコリアの姿を褒めちぎるスイヒョウ、エンカ。しかし、同様に人型を会得したリムルに対する反応は冷めていた。其れもその筈、二人の主人はあくまでもネコリアなのだ、リムルは盟主であるが尊敬の対象では無いのである

 

「我が主!妹の非礼を、このランガがお詫び致しますっ!エンカも我が主にお詫びをせんかっ!」

 

「アタイは何も悪くないっ!アニサマのバーカ!」

 

「兄にその態度は何だ!?」

 

「はいはい、エンちゃんもランガちゃんも仲良くしなさい。というか、リムちゃんはさっさとスイちゃんが持ってきた服を着なさい」

 

「おお、そうだった。スイヒョウ」

 

「此方です」

 

兄妹喧嘩を始めようとするランガとエンカを咎め、未だに裸体で佇むリムルに服を着るように促すネコリア。ちなみに彼女は既にスイヒョウが持ってきた衣服を身に纏っている

 

「ネコちゃんの服、露出度が激しくないか?」

 

「これくらいは普通よ。というか、さっきまで全裸だったエッチなスライムに言われたくないわね」

 

「エッチなスライムちゃうわっ!」

 

薄桃色のファーコート、黒のチューブブラ、黒いオープンフィンガーグローブ、薄桃色の腰巻き、スパッツという明らかに際どさが目立つ衣服を身に纏いながらもネコリアは恥じらう素振りも見せず、その可憐な姿で何時もと同じようにリムルを揶揄う

 

「スイヒョウさん。もう入ってもいいかな?」

 

「ネコリア様、リムル様。エレンさん達を御通ししても?」

 

「良いわよ」

 

「ああ、入ってもらってくれ」

 

「畏まりました。どうぞ、中に」

 

外で待たされていたエレン達をスイヒョウは招き入れる。そして、彼女達は自分の目を疑った

 

「よっ、待たせて悪かったな」

 

「三日振りね」

 

「「「…………誰ェェェ!?」」」

 

片手を挙げるリムル、澄ました顔のネコリア。見覚えのない姿の少女二人に三人の声が重なるように木霊する

 

「リムルだよ。訳あって、人型になれるスキルを習得したんだ」

 

「あたしは見ての通り、ネコリアよ。まあ身形に多少の違いはあるかもしれないけど、可愛いことに変わりはないわ」

 

「ふへ〜……」

 

「リムルの旦那もすごいでやんすけど…ネコリアの姐御もすごいでやすねぇ…」

 

「………リムルさん。シズさんを食べたの?イフリートを食べたみたいに…」

 

関心を示すカバルとギドとは裏腹に、エレンだけは瞳にうっすら涙を浮かべ、きゅっと下唇を噛みながら、問いを投げ掛ける。彼女の気持ちは痛い程に分かる、其れでもリムルにはその方法しかなかったのだ

 

「許してくれとは言わない……でも、ネコちゃんの力でもシズさんを延命させるのは、難しかったんだ。でもな、彼女の望み通りにしてあげられるのが……このやり方しかなかったんだ」

 

「仲間のアナタ達に相談しなかったのは、ごめんね。でもね?シズちゃんは最後の旅で三人が一緒に居てくれたのを楽しかったって言ってたわ」

 

「リムルさん……ネコさん……二人が看取ってくれて、シズさんは幸せだったと思うよ」

 

そう言ったエレンの表情は晴れやかで、花が咲いたように綺麗だった。その日、彼女達が経験したシズとの冒険をリムルも、ネコリアも静かに聞いていた。そうするとリムルの中に眠る彼女が笑ったような気がしたから、二人は静かに聞き役に徹していた

 

「さてと、そろそろ御暇するかね。色々と世話になっちまったな」

 

「帰るのか?」

 

日が明け、朝陽が照らすのを切っ掛けにカバルが立ち上がり、その様子にリムルが問う

 

「ああ、ギルマスにこの森の調査報告と……シズさんのことも報告しなきゃならないからな」

 

「ギルマス……?なにそれ」

 

「ネコちゃんに分かりやすいように言うと冒険者の元締めみたいなもんだよ」

 

「リムルさんとネコさんの事も伝えておくね」

 

「御二人も何かあったら頼るといいでやすよ」

 

「その時が来たら、御言葉に甘えるわね」

 

くすっと、笑うネコリア。旅立つ三人を見送ろうとした時だ。カバルが立ち止まり、振り返る

 

「旦那。もう一度、あの姿を見せてくれるか?」

 

「別に構わないぞ」

 

疑問を抱きながらも、人型に変化するリムル。すると三人が彼に頭を下げていた

 

「「「シズさん!ありがとうございました!」」」

 

「あら、シズちゃんってモテモテだったのね」

 

「お姉ちゃんみたいに思ってました……ありがとう……だから、これを期に!これからはネコさんをお姉ちゃんと思って生きていきます」

 

「今の下りが台無しだぞっ!?」

 

「エレンがすまん……」

 

「姐さん……」

 

「なんか女の子にモテるわね……最近」

 

綺麗なやり取りを無駄にするエレンの発言に男性陣が呆れる中、ネコリアだけは自らが同性に好かれることに疑問を抱いていた。しかし、其れが彼女のスキル《女人望(カリスマ)》によるモノだと知るのは先の話である

 

「それはそうと、そんなボロボロな装備で旅立つのは良くないわね」

 

「「「辛辣っ!!!」」」

 

「だから……リンちゃん!」

 

「ほいさっ!アネキ!」

 

ネコリアの呼び掛けに応えるように、素早く姿を見せたカイリンは両手に試作品の装備を抱えていた

 

「ウチのオヤジ……親方たちの力作だっ!是非とももらってくれ!アネキの友達なんだろ?お前ら」

 

「良いのかっ!?」

 

「ありがとう!」

 

「あっ、ついでにコイツもやるよ。ウチが作った装飾装備だ」

 

「ほへ?腕輪……?」

 

「コイツは行った場所を永久的に記憶可能な特殊な腕輪だ」

 

ふふん、と誇らしそうに自らの力作をエレンに渡すカイリン。だが形は違うがリムルとネコリアは其れを知っていた

 

「なんか知ってるぞ……ああいう腕輪…」

 

「奇遇ね…あたしもよ……」

 

「前にリムルの旦那が出してくれたマンガ?とかいう書物に出てきたのを再現したんだ」

 

「犯人はアンタじゃないの」

 

「ふっ……若さって怖いな」

 

新たな装備を得た三人は報告の為に町を後にした。その背を見送るネコリアは空を仰ぎ、遠くに旅立ったシズに想いを馳せる

 

「シズちゃん。今度、会う時はあたしとリムちゃんの想い出話をたくさん聞かせてあげるわね……」

 

((約束だよ?ネコさん))

 

声が聞こえたような気がして、振り返るが其処には誰もいない。其れでもネコリアは理解していた、その声が誰で、その言葉が何を意味するのかを彼女は理解していた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前に食事と名をやろう」

 

干上がった荒野で今にも息絶えそうな一体の豚頭族(オーク)に一人の魔物が呼び掛ける

 

「………あなたは?

 

消え入りそうな声で、豚頭族(オーク)が問えば、その魔物は携えた杖を肩に担ぎ、地に膝を付く

 

「ゲルミュッド。俺の事は、父だと思うがいい。そして……お前の名はゲルド、今後はそう名乗れ」

 

名を与えられた豚頭族(オーク)、そして仮面越しに瞳を細めるゲルミュッド。この出会いが後に、リムル=テンペストとネコリア=テンペストの運命を左右する壮大な事件の始まりであるのを、今は誰も知らない

 

「やがて、ジュラの大森林を手中に収め、豚頭魔王(オークディザスター)となる者よ」

 

「その名を頂戴致します……我が父よ…」




発展を遂げる町、其処に現れたのは七人の大鬼族!波乱の展開に、ネコリアは……?

ネコリアの真骨頂その11 実は人型も可愛い

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