転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。 作:田中滅
「……………ちょっと厄介な気配がするわね。でも僅かに知ってる
英雄化計画より数週間、ハクロウの手で英雄と呼ぶに相応しい身形に仕上がった彼等は旅立ち、束の間ではあるが慌ただしくも騒がしい中で訪れた平和を満喫していたネコリア。修行中に微量な
「ネコリア様。リムル様より伝言がございます、発言を許可していただけますか?」
「許可するわ」
木陰から姿を見せたソウカに発言を許し、彼女の方に向き直ると真剣な眼差しを向ける
「
「分かったわ。直ぐに行くと伝えて」
「御意」
主人からのの返事を逸早く伝える為に、ソウカが姿を消す。その直後に起き上がったネコリアは会議場所へと向かう
「ネコちゃん。せっかくの修行中に呼び出して悪かったな」
「構わないわ。それで?トライアちゃんだった?報告したい事って、にゃにかしら」
何時になく真剣なネコリアはトライアに視線を向け、問いを投げ掛ける。その姿は正に参謀と呼ぶに相応しく、下手をすればリムルよりも遥かに盟主に相応しいのだが今は関係ない話である
「
「にゃるほど……あの気配は
「えっ?なに?俺だけが知らない感じ……?なにこの疎外感っ!」
「後で《大賢者》ちゃんに教えてもらいなさい。今はそれよりも
「マジでかっ!だとすれば、取るべき対策は一つだ。倒すぞ……ネコリア」
「仰せのままに……。聞いたわね?スイヒョウ!今直ぐに国民を広場に集めなさい!」
「かしこまりました!」
リムルの決断からの動きは迅速だった。ネコリアの指示を受けたスイヒョウを主導に、国民全員が広場に集められ、中央に設けられた舞台に誰もが注目する
「既に気配を感じ取っている者もいると思うが、敵が急速接近中だ。だからと言って、怯える必要はない。
リムルの決断に抗う者は存在せず、その威厳ある立ち振る舞いに誰もが歓声を挙げ、指示通りに森の方へ避難を開始する
「ベスター。ガゼル王へ連絡を頼む」
「はっ、お任せを」
壇上から降り、ベスターに指示を降すリムルの側に休暇を満喫していたフューズが姿を見せ、真っ直ぐと視線を向ける
「………何故、逃げないのですか。仮にも相手は
その問いにはフューズの真意が籠っていた、リムルを相手に人称を改めたのは、彼の決断を汲み取ったネコリアも同じ覚悟がある事を悟ったが故、其れでも決意が変わる事はなかった
「ネコリアを先に行かせたのは、アイツが現時点で俺を上回るからだ。だが俺も参加しない訳じゃない、戦いは敗者を決めて終わるんじゃない。勝者を決めて、終わるんだよ」
一陣の風が吹き、リムルの体がスライムから人型に変化する。フューズはその姿を知っていた、自らが
「その姿は………」
「俺とネコリアはシズさんと同郷でね、彼女の意志を継いだんだ。思う所はあるかもしれないが信じて欲しい、俺たちの勝利を」
「……………なるほど、信じられそうです。貴方と貴方が認めたあの人ならば」
「君なら、そう言ってくれると思ってたよ。そこでだ……一つ頼まれてくれないか?」
「………聞きましょう」
「わっーはっはっはっ!私が居るのを忘れてはいないか?デカいだけの魚など、私の敵ではないのだっ!」
「却下よ」
「なぜなのだっ!?」
やる気満々なミリムの申し出を食い気味に却下したのは、ネコリアだった。マブダチである彼女からの即答に思わず眼を見開いたミリムは疑問を投げ掛ける
「良い?此れはあたしたちの問題よ。最初からミリムちゃんが出たりしたら、この町は直ぐに魔王に頼る駄目な魔物の集まりだと、風潮され、その在り方自体を軽んじられるわ」
「むぅ…………」
「でも、いざって時には助けてね♪」
「「「「可愛いですっ!ネコリア様っ!」」」」
「はうっ!?アネキのウインクっ!!!」
ぱちりとアーモンド型の猫目をウインクさせるネコリア、その愛くるしさに彼女の虜であるスイヒョウ、エンカ、ライメイ、カイリン、ソウカは目をハートにしながら悶える
「おい、ネコちゃん……ミリムがいれば明らかに戦力拡大に繋がるのに断るとか正気か?」
「何を言うかと思えば、呆れたスライムね。だからエッチなのよ」
「エッチは関係ないだろっ!?というかエッチじゃないやいっ!」
ミリムの作戦参加に賛成の様子のリムルに話し掛けられ、呆れた眼差しで罵倒するネコリアに対し、御決まりの突っ込みを返される
「仕方ない………今回ばかりは自分たちだけで片付けるか。でも危ない時は助けてもらっても………」
「はぁ……今だけは前に集中しなさい。敵の御到着よ」
「…………やるだけ、やってみるか。対策は既に打ってあるしな………いって!」
事前に対策を立てた事を宣言するリムルの額をネコリアが軽く小突き、ジト目を向ける
「あたしよりも先に先手を打つとか生意気よ」
「うっ………そ、そんな事より!今は目の前の敵に集中しよう!ん?なんか周りに鮫みたいなのが大量にいるな」
「アレは
情報に存在しない個体をリムルが観察していると、背後からスイヒョウがトライアから聞き出した情報を報告する
「なぁ………ネコちゃん。やっぱり………」
「却下♪」
「デスヨネー」
全てを言い切る前に、綺麗な笑顔で却下され、棒読み感溢れる事を返すリムル。かくして、災厄級魔物と魔物たちの戦いが火蓋を切って落とした
厄災と呼ばれる魔物を相手に、ネコリアが取るべき策とは……
ネコリアの真骨頂その27 実は役割を理解している
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