転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。 作:田中滅
「
開戦の狼煙を上げたのは、ベニマル。黒い炎が
「お供が焦げただけか。聞きしに勝る厄介さだな」
「ええ、それに範囲内に捉えた筈の本命は痛痒を感じていないようです」
「リムちゃん。
「勝算はあるのか?ネコちゃん」
「魔法が効かないなら、あたしの仙術の方が有利に立ち回れるわ」
「確かに。なら、俺はネコちゃんをサポートする」
「オークの時とは逆ね」
「信頼してるよ、参謀長」
「任せなさい……盟主様っ!」
ネコリアの意志を汲み取ったリムルが笑う。その姿に配下たちも触発され、
「俺たちは
「各隊………言わずもがなですけど、見知った顔しかいませんわね」
「わふっ!それはアタイの台詞だぞっ!」
「この国に立ち入る事は許さんっ!我が刃の前に沈めっ!」
「てかよ、ウチも非戦闘員だろ。ここに連れてきた理由はなんだよ」
「カイリンさんも仙術が使えるんですよね?ネコリア様から聞いてますよ」
「はあ………ソウカ、てめぇの差金か。仕方ねぇな………暴れるぜっ!!!」
各隊、ベニマルのその言葉に反応したスイヒョウたちは息の合っていない様に見えながらも
「仙法・
「まだまだですわね?カイリン。仙法・
「わふっ!寒くしてどうするんだぞっ!やっぱり熱くしないとだぞっ!仙法・
「私を忘れてもらっては困るなっ!万物悉く斬り刻め!仙法・
「仙術…………教えてもらおうかな」
カイリンが両手を打ち鳴らすと巨大な掌を形作った岩が
「ネコちゃん。今、ハクロウが仕留めた
「ええ…………待って!音が変わった!」
「なんだ、この不快な音は……!」
「リムル。あたし、振り返らないわよ」
「振り返る必要があるのかよ?ネコリア」
「にゃっふっふっふっ………そういう所、大好きよっ!!!」
不快な音と共に降り注ぐ鱗の雨、一瞬の油断が隙を生じる中を真っ直ぐにネコリアは駆け出した。仙術を利用した空中歩行、《
「《
一瞬だった。絶え間なく降り注いでいた
「そろそろ………終わりにするわね。親友が残した厄介事を片付けるのは親友であるあたしの役目………仙法・
「そこ、俺
魔素を極限までに高めたネコリアが放った巨大な火球は
「ありゃ、焼き加減はレアってとこか。ウェルダンまではいかなかったか……もうちょっと火力調整が必要ね」
「俺も流石に本体は喰えなかった」
「《腐食》が効いただけでも上出来よ」
「次の作戦はあるか?」
「作戦………総攻撃♪」
「匙投げたよなっ!?」
流石に大技でも傷付けることしか出来ないと理解した瞬間、先程までの頼もしさは何処にと言いたくなる主体性に欠ける作戦を提案する相棒にリムルは突っ込みを放つ。其処からは、
「にゃ〜んて………思ってた十時間前の自分を殴りたいわね……仕切り直した方がいいかしら……これは…」
優勢と思われた戦況は明らかに劣勢を極めていた。
「どうした?ネコちゃん」
「…………にゃるほど。ミリムちゃん、
リムルの問い掛けに応える代わりに、ネコリアは妖しく笑い、側に居たミリムに声を掛けた
「うむ、覚えがあるのだ。確か前に来たフォビオだったか?そやつの気配を感じるぞ」
「やっぱり、最初に感じた気配はフォビオが原因だったのね。《千里眼》で近付くのが察知出来た訳ね」
《
「ネコ!あいつ、私の名前を言ってないか?という事は私の客と考えてもいいか?いいよな?」
「そうみたいね」
「頼めるか?ミリム」
「任せるのだっ!」
「あと一つだけ言っておくけど、手加減はしてね?フォビオに話を聞きたいから」
「分かったのだ!ネコ!最近は手加減を覚えたし、丁度いいのだ」
((覚えた………?))
自分絡みと理解した瞬間に、
「これが………手加減というものだ。
その言葉と共に放たれた青白い光を纏った無数の気弾は
「「何処が手加減っ!?」」
これが後に手加減とは手を抜く事に在らずと言わしめた伝説の始まりである
厄災を撃退し、フォビオを救い出したリムルとネコリアたち。彼に町を襲わせた黒幕とは………
ネコリアの真骨頂その28 実は相棒遣いが荒い
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