転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。   作:田中滅

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今回の見所!ネコちゃんはやる時はやる!だって可愛いから!以上!


第四十話 盟主代行も楽じゃない、次から次へと問題発生!

「…………ベニマルちゃん、カリオンに喧嘩を売ったって聞いたけど?」

 

「ああ、もうネコリア様の耳にも入っていましたか。コテンパンにされましたよ、いやぁ……魔王は伊達じゃないですね」

 

今日のネコリアは一味違っていた、朝早くに起床し、執務室でリムルの代わりに盟主代行を務め、帰還した使節団の団長であるベニマルから報告を受けていた。尚、リムルが不在の理由はドワルゴンとの正式な国交樹立の式典に出席する為に出立したからに他ならない。故に彼の次に地位を持つネコリアが盟主代行を命じられ、現在に至る

 

「あのねぇ〜、友好関係を結ぼうって相手に喧嘩を売る?普通」

 

「何事も初見が肝心ですからね。次回からはリグル殿を団長に指名してもらおうと思います」

 

「グルちゃんに?まあ、経験はあった方が良いかもしれないわね」

 

「そう言えば、シオンの姿が見えませんね。ライメイと畑にでも行ってるんですか?」

 

「……………まぁ、色々とあったのよ」

 

シオンの名が出た途端、窓の向こうを見ながら遠い目をするネコリア。何があったのかは分からないが長年の付き合いがあるベニマルは何かを察し、苦笑する

 

「暴れたんですね………」

 

「大変だったわ……リムちゃんがシュナちゃんと出掛けると知った途端に、歓楽街の半分くらいを破壊してくれたわ………お陰様で徹夜作業よ………」

 

「御迷惑をかけます………」

 

眼の下に隈を作り、連日の徹夜作業の過酷さを物語っていた。報告を終えたベニマルが去ると、入れ替わる様に書記官のスイヒョウが部屋に入って来る

 

「ネコリア様。お耳に入れたことが」

 

「にゃに?スイちゃん」

 

紙の代わりである木簡を抱えたスイヒョウに問いを投げ掛け、頭の中で良い話であって欲しいと願うが、その幻想は直ぐに砕け散る

 

「首都リムルの商業地区と歓楽街ネコリアの迎賓地区で騒ぎがあったとの報告が警備隊の方から上がって来まして………如何なさいましょう?」

 

「はぁ………現場に向かうわよ」

 

問題の対処は警備隊に一任しているが、何かがあってからでは遅いと判断したネコリアは重い腰を上げ、迎賓地区に向かう

 

「わふ?ネコリア様!ソウカ!ネコリア様だぞっ!」

 

「本当だ………今朝は執務室にいらっしゃったのでは?」

 

現場に着くと、散歩中だったエンカとソウカが主の登場に其々の反応を返す

 

「この付近で騒ぎがあったって聞いたのよ。で?元凶は誰?」

 

「そう言えば………少し前に狐の獣人族(ライカンスロープ)と竜を祀る民の女子(おなご)が揉めていましたね。でも少しだけ拳を交えた後にミリム様の食べた料理を食べに行くとかで、商業地区の方に行きましたよ」

 

「狐の獣人族(ライカンスロープ)はカリオンの国から来た子よね?竜を祀る民って?」

 

「竜を祀る民はミリム様の国で神官を務める民ですわ。しかし、この時期に魔国連邦(テンペスト)に来るとなると裏がありそうですわね」

 

「何にしても騒ぎが起こってないなら、にゃんでも良いわ………にゃ?」

 

騒ぎが起きていない事に安堵し、執務室を戻ろうと歩き出そうとした時だった。トレードマークの鍵尻尾に違和感を感じ、歩みを止める

 

「ネコリア様?」

 

「スイちゃん、あたしの尻尾に触ってる?」

 

「ネコリア様の御尻尾に触れるなんて、恐れ多いですわっ!」

 

「だとしたら…………誰?」

 

スイヒョウではないと理解し、背後を振り向き、その触れている人物に視線を向けた。其処に居たのは、今までに出会った事も無ければ、配下でもない魔物の少女だった

 

「もふもふしてるのぉ」

 

「…………背中のはハネ?スイちゃん、この子の種族は?」

 

有翼族(ハーピィ)ですわね。天翼国(フルブロジア)に暮らす種族だと聞いています…………って!そこの有翼族(ハーピィ)!ネコリア様から離れなさいっ!」

 

「イヤなのぉ、もふもふするのぉ」

 

「離れなさいっ!エンカ!見てないで!手伝いなさいな!」

 

「わふっ!ダメだぞっ!お散歩中だからなっ!」

 

「散歩とネコリア様の何方が大事なのですかっ!?」

 

「喧嘩してる場合ですかっ!?」

 

「…………仙法・猫毛分身」

 

喧嘩を始めるエンカ、スイヒョウを止めに入るソウカ、状況の収束が見えない事を悟ったネコリアは自分の毛を抜き、ぱんっ、と両手を打ち鳴らす。刹那、毛が一匹の黒猫に姿を変える

 

「悪いんだけど、これで我慢して」

 

「にゃー」

 

「お……お猫様………」

 

「にゃ?」

 

「ネムは新しい寝床を探しに行くのぉ〜!!!」

 

分身を見た瞬間、ネムと名乗った少女は一目散に飛び去っていく。残されたネコリアたちは唖然とするしかなかった

 

((なんだったんだ……!!!))

 

「にゃー、にゃーにゃにゃ」

 

「わふ?ネコリア様の分身は良いこと言うなー!」

 

突っ込みを放つネコリアたちを他所に、マイペースなエンカはネコリアの分身体と世間話で盛り上がっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………」

 

「うぅ………なんで、おいらまで……」

 

ドワルゴン王国から帰国したリムルとゴブタは、ある事が原因でシオン特製朝御飯を頂いていた。盟主代行を終えたネコリアは何時もの時間に目を覚まし、リムルの庵に顔を出す

 

「朝から御馳走ね♪」

 

「ネコリア様の分もありますよっ!」

 

「いらにゃい♪」

 

差し出された朝御飯を笑顔で断り、鍵尻尾をふりふりと振りながら町の方に向かう。起きたばかりであるが故に朝食を食べようと商業地区を歩いていると、国民から声を掛けられるので返事を返し、前足を振る

 

「ゴブイチさん!皮が剥けたわっ!」

 

馴染みのあるゴブイチの店の前を通りかかった時だった。中から元気の良い声が響き渡る

 

「うん、上手く剥けてる。ステラは筋がいいね」

 

「当然よっ!」

 

「イッチーが弟子を取った話はホントだったのね」

 

「ね、ネコリア様っ!?」

 

「えっ!リムル様の右腕って言われてる魔物のっ!?」

 

「にゃっはろ〜」

 

空いていた窓から入り、声を掛ければ、気付いたゴブイチとツインテールの少女が声を挙げる

 

「今朝はどうされたんですか?」

 

「朝御飯を探してるのよ………にゃ?丁度いい所にフライドポテト見っけ〜、いただきます♪」

 

「へっ!?ちょっ!それっ!」

 

「しっ!ステラ、落ち着いて」

 

厨房にあったフライドポテトを食べ始めるネコリア、少女基ステラが止めようとするがゴブイチが待ったを掛ける

 

「塩加減……揚げ具合……うん!問題ないわ」

 

「へっ……?」

 

「このフライドポテトを最初に調理なさったのがネコリア様でね。後にリムル様が正式に売り出す事を決めたんだ」

 

「そうなのっ!?」

 

「ステラちゃんだった?」

 

「は、はい!」

 

不意に名を呼ばれ、ステラは緊張で裏返った返事を返す。するとネコリアは《変幻》で人型になり、店の扉に手を掛け、魔性の笑みを浮かべる

 

「これからも頑張りなさい、新しい料理が知りたい時は教えてあげるから」

 

「ありがとうございます!!!」

 

後にステラは、「リムル様、それにネコリア様はミリム様と同じくらいに尊敬出来る方だわっ!」と語った

 

「えっ!ネコリア様に会ったですか!?ステラも、ネムも!」

 

「えぇ!素晴らしい方だったわ!時間がある時に料理を教えてくれる約束までしてくれたのよっ!」

 

「ネムは苦手なのぉ〜………お猫様だからぁ……」

 

(うぅ……ネコリア様……話を聞く限りは良い魔物みたいですけど……まだまだ油断ならないです…!)




会議室に集められたリムルの口から放たれたのは衝撃の一言、其れに対するネコリアの反応は………

スイヒョウの真骨頂その4 実はエンカと喧嘩友達

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