転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。   作:田中滅

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今回の見所!ネコツーも可愛いけど、ネコちゃんに勝る可愛いさは有り得ない!以上!


第四十二話 鈍った体には修行が一番!久しぶりに連絡した親友は慕われていた

「にゃぁ…………や、やっと終わった…」

 

「御苦労様です。ネコリア様」

 

リムルの旅立ちから一ヶ月、書類整理に追われていたネコリア。全ての書類に目を通し、地獄の日々から解放された事に安堵感を覚え、机に項垂れるネコリアを労い、スイヒョウが御茶を差し出す

 

「ありがと〜。スイちゃん」

 

「いえ、私にはこのくらいしか出来ませんから」

 

「にしても……一ヶ月も経つのね、リムちゃんが旅立ってから」

 

「長い旅ですわね。何時もは長くても一週間程度ですのに」

 

「それだけ……やらなきゃいけないことなのよ。そうよね?ネコツー」

 

長く留守にする盟主の姿を思い出しながら、スイヒョウと会話をしていたネコリアは唐突に机の端に置かれた水晶に呼び掛ける

 

『シズちゃんがやり残した大事な案件だって、リムル様は言ってたにゃ』

 

水晶から、問いに答えたのは自我を得た分身体基ネコツー。その喋りは一ヶ月前よりも流暢になっており、名付け親であるリムルに敬称付けをする程までに陶酔していた

 

「アンタ……だいぶ喋りが流暢になったわね…」

 

『みんなが色々と教えてくれるんだにゃー。ネコリア様にも会わせてあげたいにゃ』

 

「普通に呼びなさいよ……自分に様付けされると、にゃんか変な気分ににゃってくるわ…」

 

名付け親であるリムルが主人ならば、本体であるネコリアも彼女にとっては従うべき存在。故に敬称を付けたが、当の本人は引き気味の表情を浮かべる

 

『そう言えば、精霊の棲家探しはどんな感じにゃ?』

 

「フウとクウが集めた情報では、ウルグレイシア共和国の自然公園に入り口があるみたいよ。探すのに色々と苦労したんだから………しっかりと聞いてんの?リムちゃん」

 

ネコツーからの問いに応え、一ヶ月で調べ上げた情報を説明し、水晶の向こう側に居るであろう相棒に呼び掛けると、彼は顔を覗かせる

 

『ごめんごめん、でもさすがはネコちゃんだよなー!面倒そうにしてても、しっかりと仕事をこなすんだから!よっ!出来る女っ!』

 

「にゃふふ………にゃっーはっはっはっ!当たり前よ!あたしを誰だと思ってるの?ジュラの大森林にその名を轟かせるネコリア=テンペストとはあたしのことよ♪」

 

『良いかね?この子はすぐに調子に乗るから、褒めすぎてはいけないよ』

 

「引っ掻かれたいの?リムちゃん」

 

しゃきん、と音が鳴りそうな勢いで爪を立てるネコリアは笑顔であるが瞳の奥が笑っていなかった

 

『ネコちゃん。俺も最近、その情報を知り合った人から聞いたところだったんだ。何でも親切なネコの魔人に大量の回復薬を卸してもらった商人だとかでな、ソイツが見つけてきた人……ていうかエルフさんがネコちゃんのと同じ情報をくれたよ。覚えてないか?ドワルゴンにいたダークエルフのオネーサンだよ』

 

「にゃるほど。それにしても偶然か、必然か………この広い世界で商人に会えるなんて、強運ね。その親切で可愛いネコの魔人に感謝しにゃさいよ」

 

『可愛いは言ってない。でも………ありがとな、俺たちの生徒(アイツら)の為に親身になってくれて』

 

『先生!なにしてるんですか?』

 

『また誰かと話してる!彼女よ!絶対!』

 

『先生に彼女だって!ケンちゃん!』

 

『なにっ!先生!彼女いんのかっ!?』

 

『彼女さんの話、聞かせて欲しい』

 

『すまん!ネコちゃん!後でまた連絡するから!人の会話を盗み聞きするなっ!』

 

『またね〜、ネコリア様〜』

 

通話が終わり、水晶からリムルの姿が消えるとネコリアは窓の外に流れる雲を眺めながら、軽くため息を吐いた

 

俺たちの生徒(アイツら)か………ふふっ、しっかりと教師してるみたいで安心したわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハクロウちゃ〜ん」

 

「おや、これはこれはネコリア様。如何なされましたかの?」

 

盟主代行の仕事が落ち着き、鈍った体を動かそうと訓練場を訪れたネコリアは剣術指南役のハクロウを見つけ、声を掛ける

 

「ちょっと体が鈍ったから、久しぶりに鍛えてくれない?」

 

「ほっほっほっ。ネコリア様が鍛えて欲しいとは御珍しい………加減は致しませんが、よろしいか?」

 

「当たり前よ!」

 

地を蹴り走り出したネコリアは、ハクロウの流れる様な動きに追随するかの様に、軽い身のこなしで拳撃を、蹴りを、叩き込む。その姿に誰もが見惚れていた、まるで踊る様に動き回る彼女は、誰よりも可憐で美しく、妖艶である

 

「師匠のしごきにあそこまで追随出来るのなんて、ネコリア様くらいすよ……やっぱり年寄り同士通じるものがあるんすかねー」

 

「エンちゃん。散歩の時間よ」

 

「わふっ!いくぞっ!ゴブタっ!おさんぽっ!おさんぽっ!」

 

「んまっ!?ちょっ!あぎゃァァァ!!!」

 

修行風景を見守っていたゴブタの呟きを、聞き逃さなかったネコリアが指を軽く鳴らすと呼び掛けに応えたエンカが姿を現し、死のお散歩へとゴブタは旅立った

 

「ほっほっほっ、ネコリア様は相変わらず気闘法の扱いが上手いですな」

 

「思えば、ハクロウに教わったんだったわね」

 

「元々のセンスが高かったのでしょうな。《魔力感知》を持っておりましたし………どうされました?ネコリア様」

 

「ん………ねぇ、あそこに居るのって……ステラよね?確か」

 

訓練を終え、ネコリアと雑談していたハクロウは彼女の視線が木陰に向いている事に気付き、声を掛ける。すると木陰に座るツインテールの少女基ステラを指差し、問いを投げ掛けてきた

 

「知り合いでしたか。差し入れを届けにきたついでに訓練に参加させてほしいと言われましてな、先程まで鍛えておったんですじゃ」

 

「にゃるほど……じゃあ、あの狐耳の子も?」

 

続いて、興味を示したのはステラの隣に座る狐耳の少女。その風貌から、カリオンが治める獣王国(ユーザラニア)の住人である獣人族(ライカンスロープ)である事は理解出来るが、ネコリアは彼女に見覚えが無かった

 

「確か、警備隊に所属しておるフォスでしたかの。ゴブエモンの下で励んでおると聞きましたぞ」

 

「ふぅん………ねぇ、アンタ。あたしと戦ってみる気はある?」

 

「ふぁっ!?ね、ネコリア様!?」

 

にやっと笑い、一戦交えようと提案するネコリアにフォスは面を喰らった様に驚き、彼女の名を呼ぶ

 

「なんですって!?ネコリア様!また料理教えてください!」

 

「分かってるわよ。………で?どうする?」

 

ネコリアの登場に反応するステラ、彼女の申し出に反応を示し、フォスに二度目の問いを投げ掛ける

 

「よろしく頼むです!」

 

「良い返事ね♪ステラと二人でかかってきなさい、あたしは片手で相手してあげる」

 

(片手……いくらなんでも舐めすぎですっ!)

 

(ネコリア様と模擬戦!?願ってもない話だわ!)

 

「さぁ、踊りましょう?あたしと」

 

その魔性の笑みは、時に美しく、時に妖艶で、まるで小悪魔の様だと後に彼女を誰よりも知る者は語った




フォス、ステラと模擬戦を行うネコリア。果たして勝負の行方は…!

エンカの真骨頂その1 実はネコリアが呼べば即参上

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