転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。 作:田中滅
「お〜い!」
「んにゃ……やっと来たわね」
精霊の棲家付近で、微睡んでいたネコリアは聞き覚えのある声に薄目を開き、その声の主である相棒に呆れた視線を向ける
「久しぶりだな!ネコちゃん。今日も何時も通り眠そうで安心したよ」
「エッチなスライムには言われたくないわよ」
「エッチなスライムちゃうわっ!!!」
「わふっ!アニサマ!」
「おお!我が妹!」
定番の発言を繰り出すネコリアに対し、リムルも決まり文句で突っ込む。その隣で久方振りに兄に再会したエンカが嬉しそうに尻尾を、ぱたぱたとさせている
「先生!誰よ!?その美人!」
「恋人さんですか?」
「先生の恋人……」
「くそっ!先生なんか嫌いだぁ〜〜〜!」
「ケンちゃん!落ち着いて!」
リムルの背後から姿を見せた五人の少年少女、初めて会うネコリアがリムルと如何なる関係なのかに興味津々な様子。担任というよりも友達的な感覚で慕われている相棒に、じと〜、とした視線を向ける
「アンタ………どんな慕われ方をしてんのよ…」
「あはは……オッホン!紹介しよう!この人はネコリア=テンペスト!俺の相棒でお姉さんみたいな人だ」
「えぇ〜………こんなエッチな弟はいらにゃいんだけど」
「エッチじゃないやいっ!ちなみにネコツーの飼い主でもある」
「飼い主にゃー」
「飼い主じゃなくて本体………はぁ、なんでもいいわ」
突っ込みを放棄し、呆れた様にため息を吐くネコリア。その姿は悩める美女を思わせる程に妖艶である。頭の猫耳を隠す為に猫耳型帽子を被り、特徴である尻尾も腰にベルトの様に巻きつけるという何処ぞの戦闘民族を彷彿させる隠し方をしているが故に、彼女を魔人であると思う者は誰もいなかった。桃色のファーコートにチューブブラ、ショートパンツから覗く生脚は、彼女の色気を最大限に発揮する魔性の武器と化している
「ツーちゃんの飼い主なのっ!?どうやったら喋る猫を呼び出せるのか教えて!」
「それは先生に聞きなさい。あたしのとこに居た時は喋らなかったわ」
「先生はすごい」
「なんでクロっちが誇らし気なの?」
「結局、ネコリアさんは先生の彼女じゃないのか」
「イヤよ、こんなエッチなのが恋人とか」
「俺も願い下げだ。こんな寝ることしか頭にない怠惰の権化みたいなのが恋人とか」
「引きちぎるわよ」
「なにをっ!?」
謎の文句にリムルの突っ込みが冴え渡り、自分たちを導く存在である彼を手玉に取る様に扱うネコリアの存在は子どもたちにとって、新鮮だった
「さてと……行きますか」
「だな」
掴み的な交流を済ませ、当初の目的である精霊の棲家へと足を踏み入れる。中は、のんびりとした雰囲気の一本道が続き、歩き続けているとネコリアが足を止めた
「どうした?ネコちゃん」
「………気配がするわ。にゃんか居るわね」
「精霊の気配か。お出ましみたいだな」
「みたいね。此方側に敵意はないわ、用を済ませたら直ぐに立ち去る事を約束するから、上位精霊の居る場所を教えてくれるかしら?」
精霊の気配を感じる方向に、ネコリアは目的である上位精霊の場所を教える様に交渉を持ち掛ける
『あはは、おもしろい。良いよ、教えてあげても………ただし!試練に打ち勝ったらね』
精霊が呼び掛けに応えたのも束の間、試練と口にした瞬間。二体の
「「ゴ……
「ネコちゃん。一体は任せていいか?」
「イヤよ」
「即答っ!?」
「まあ、冗談だけど。丁度いいウォーミングアップにはなりそうね」
魔性の笑みを浮かべ、にやりと笑う彼女は軽口を叩きながらも
「ネコツー!子どもたちを守りなさい!」
「了解したにゃ!仙法・
「ネコちゃん!」
「はいはい……ホントに猫遣いが荒い相棒ね!仙法・
ぱんっ、と両手を打ち鳴らした瞬間に目眩しの花吹雪が舞い、死角から
『う、うそ!?アタシの
声の主は、自らの力作が消滅した事に驚きを隠せず、驚愕する
「先生すげぇ!」
「ホント!ネコリアさんもスゴい!あの花が舞うヤツはなにっ!?すっごい綺麗だった!」
「魔法とは違うんですか?あれって」
「そっ、仙術よ」
「仙術………興味深い」
「ネコツーもありがとう。僕たちを守ってくれて」
「当たり前にゃ」
「さて………そろそろ、出てきなさいよ。居るんでしょ?」
和気藹々と盛り上がっている面々、するとネコリアが声の主が居るであろう方向に呼び掛ける
「出てこてないと燃やし尽くす」
「リムちゃん……アンタ、暫く見ない間に物騒なことを口走る様になったわね」
「はいはいはいはい!たった今、恥ずかしながら、呼ばれてやって参りました!我こそは偉大なる----ぎゃぁぁぁぁ!!!ちょっと!何すんのよっ!?アンタは!!!」
空間が歪み、姿を見せた黄色い光の中から姿を見せた小さな妖精が自己紹介しようとした瞬間、ネコリアが懐から取り出した缶スプレーを吹きかけた
「ハエが出たから殺虫剤を吹きかけたのよ」
ラベルを見せ、缶スプレーが殺虫剤である事を妖精に教える。如何やら、彼女は妖精をハエだと判断した様で、左手に殺虫剤、右手にはハエ叩きを持っている
「ハエじゃないわよ!我こそは偉大なる十大魔王が一柱!
「魔王?ハエの?」
「ハエじゃないわよ!どっから見ても可愛い妖精ちゃんでしょうが!」
「ああ、妖精か。で?なんのハエ?見た目的に北陸地方にいる種類?」
「ハエから離れなさいよっ!!!というか北陸地方って何処なのよさっ!?」
ラミリスと名乗った妖精をハエ呼ばわりするネコリア、その嬉々とした後ろ姿にリムルは思った
(あの帽子の中で、絶対に猫耳がぴこぴこしてるんだろうなぁ………ネコちゃんに出会ったのが運の尽きだな……同情するよ、ラミリス)
「リムちゃん。今なんか失礼なことを思わなかった?」
「ソンナコトナイヨー」
ラミリスと出会った一行、彼女とある約束を交わしたリムルとネコリアは上位精霊と出会う為にある場所へと案内されて………
ネコリアの真骨頂その29 実はファッションセンス抜群
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