転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。   作:田中滅

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今回の見所!ネコちゃんの可愛さに上限無し!以上


第四十五話 魔王との出会いから始まる新たな未来

「え〜……こほんこほん、改めて自己紹介をさせてもらうのよさ。我こそは偉大なる十大魔王が一柱!迷宮妖精(ラビリンス)のラミリスである!さあ跪くがいい!」

 

(…………ガビルみたいなハエね)

 

(初めて会った時のガビルみたいだな)

 

ネコリアに邪魔されたのが気に食わなかったのか、三度自己紹介をするラミリス。その自信満々な姿に自らの配下のある人物が、脳裏に浮かぶ二人。未だにネコリアは彼女をハエだと誤認したままである

 

「お前が十大魔王の一柱?もっとマシな嘘吐けよ」

 

「はーーーーっ!?いるのよねー、よく知らないから取り敢えず否定するヤツぅー!」

 

「気を付けた方がいいわよ。あの子、すごいエッチだから」

 

「おいコラ。なんで其方側に回ってるんだ」

 

ラミリスが魔王であると疑いの眼差しを向けるリムルを指差し、定番の発言を繰り出す相棒に間髪入れずに突っ込みを放つ

 

「うわっ!最低ねっ!というかアンタはいつからアタシの側に居たの?」

 

「細かいことは気にしちゃダメよ」

 

「確かにそうね!気に入ったわ!アンタの名前は?」

 

「ネコリア。であっちのはリムル」

 

「ネコリアにリムルね!アタシはラミリ…………ん?ネコリア?リムル?アンタたち、まさかだけど………友達にミリムとか居たりする…?」

 

気に入られ、名前を聞かれたのも束の間。ネコリアが自己紹介とリムルを紹介した瞬間、ラミリスの表情が一変した

 

「ミリムちゃんとはマブダチよ」

 

「だな。この前まで俺たちの国に住んでた」

 

「なっ………!?て、て、て、てことは!アンタたちが魔国連邦(テンペスト)だかいう国を興したスライムと猫又だったりすんの……?」

 

「「そうですけど、なにか?」」

 

「前言撤回!誰がアンタたちを気に入るもんかっ!バカバカバカバカ!この大バ----ぎゃぁぁぁぁ!!!」

 

ミリムの友人だと分かった瞬間、態度を一変させたラミリスが罵倒を吐き捨てるが即座にネコリアが殺虫剤を噴射し、リムルがハエ叩きで引っ叩く

 

「何故かは分からないけど、無性にイラつく。何かのスキルみたいだけど………あっ、解除された」

 

「同感だ。ネコちゃんの普段の失礼な振る舞いを見てる時みたいな気持ちになってくる」

 

「引っ掻かれたいの?リムちゃん」

 

無性に苛つきながらも、自らの代名詞である支配系スキルを無効化するユニークスキル《彷徨者(サマヨウモノ)》の効果で落ち着きを取り戻したネコリアは、リムルの発言を聞き逃しておらず、しゃきん、と音が鳴りそうな勢いで爪を立て、瞳の奥が笑っていない笑顔を見せる

 

『告。個体名ラミリスの《精神支配》に抵抗(レジスト)している影響です』

 

「《精神支配》………?」

 

「にゃるほど。だから自覚した瞬間に解除されたのね」

 

《大賢者》からの返答を聞き、自分のユニークスキルが効果を弾いたことを再確認したネコリアは頷く。その隣ではラミリスが両眼を明後日の方向に向け、下手な口笛を吹いている

 

「ラミリスだったか?取り敢えず、オハナシしよう。俺たちを魔人形で殺そうとしたよな?」

 

「いやぁぁぁぁ!ごめんなさい!マジで許してェェェ!!妖精の可愛いイタズラだからぁぁぁぁ!!!」

 

きりきり、と音を立てるのはリムルが逃亡を防ぐ為に巻き付けた魔鋼糸。その状況で弁解するラミリスの可愛いという単語にネコリアが、顔を上げた

 

「あたしよりも可愛いヤツがいるわけないでしょ!」

 

「そう、ネコちゃんよりも可愛いヤツ…………って!着眼点は其処じゃない!!!精霊の棲家を目指して、帰って来た者はいないって聞いたが?」

 

一度はネコリアの素っ頓狂な発言に流され掛けるも、即座に軌道修正を図り、ラミリスに問いを投げ掛ける

 

「知らないわよ、迷子にでもなってんじゃないの?遠い異国の地に放り出したりしてるから。そもそも!アタシばっかり責めてるけど、アンタたちも悪いのよ?勝手に人の作った最高傑作二体を破壊してくれちゃったんだし!」

 

「うっ………」

 

「あたしは売られた喧嘩を買っただけよ」

 

「ネコちゃん。今は大事な話をしてる途中だから、あっちで生徒たちとお弁当を食べてなさい」

 

「え〜………」

 

真剣な話を別方向に持っていこうとするネコリアを諭し、背後で弁当箱を突く生徒たちの面倒を見る様に言い聞かせる

 

「あれ?ネコリアさん。話は終わったの?」

 

「あとはアンタたちの先生の管轄よ。あたしはお弁当を食べるわ」

 

「とか言って………仲間外れにされたんだろ?ネコリアさんって、ちょっと空気読めなさそうだしな」

 

「ケンヤくんだった?あとでウチのエンカとお散歩してみる?きっと楽しいわよ〜」

 

「…………え、遠慮します………なんか分からないけど……」

 

「そう、残念ね」

 

含みのある言い方に何かを感じ取ったケンヤ、直ぐにネコリアを揶揄うのを止め、大人しく弁当箱を突きに戻る

 

「おーい、ネコちゃ〜ん。ラミリスが条件を満たしてくれたら、頼み事を聞いてくれるみたいだぞ」

 

「ふぅん……条件ねぇ。察するにリムちゃんが燃やした魔人形(ゴーレム)の代わりを用意するとか言ったんでしょ」

 

条件と聞き、リムルが話し始めるよりも前にその心中を言い当てるネコリア。彼は察しが良過ぎる相棒の呆れ顔に、苦笑を浮かべる

 

「……………なんで分かったんだ?」

 

「伊達に二年間も相棒してないわよ。アンタが何を対価に話を進めるかは御見通しよ、《千里眼》を使うまでもないわ」

 

「やっぱり……敵わないなぁ……ネコちゃんには…。それで、引き受けてくれるか?」

 

恐る恐る問い掛けながらも、自分が拒否しない事を理解している彼にネコリアは呆れた眼差しを向けていた。長年の付き合いで彼の性格は手に取る様に理解している、何かを対価に何かを得る、それが彼のやり方。己の底知れない食欲を満たす為ならば、只管に貪欲となり得る者、其れがリムル=テンペストという魔物だ。故にネコリアも彼の相棒を名乗る以上、妥協はしない、使えるモノは使う、己が強欲を満たす為に彼女は笑う

 

「引き受けるわ。アナタの欲はあたしの欲、全ては我が盟主の御心のままに」

 

傅き、(こうべ)を垂れる彼女の瞳に映る者は数多の魔物を束ねる一匹の盟主。彼との出会いが、全てを変えた。故に彼の望みは彼女の欲望、その先に待ち受ける覇道を見届ける為に、彼女は彼に従う

 

「これからも期待してるぜ?参謀長」

 

「精々、寝首を掻かれないようにね♪盟主様」

 

「まさかの犯行予告っ!!まぁでも………ネコちゃんらしいや」

 

彼もまた笑う。自分を信じ、付き従う相棒に。その欲を背負うと約束してくれた最高の友に、彼は笑顔で応える

 

「引きちぎるわよ」

 

「なにをっ!?」

 

謎の文句にリムルの突っ込みが冴え渡るのであった




遂に上位精霊と出会う一行、果たして子どもたちの未来は………

ネコリアの真骨頂その30 実は相棒の欲望には忠実

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