転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。   作:田中滅

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今回の見所!ネコちゃんに娘がっ!以上!あと今日はネコの日………はっ!ネコちゃんの誕生日か!?

ネコちゃん「違うわよ?別に」

エンカ「誕生日か!おめでとう!ネコリア様!」

ネコちゃん「だから違うわよ」


第四十七話 新しい分身を呼び出したから、魂を憑依させちゃった

「ネコ!其れにリムル!約束は守ってもらうわよっ!」

 

心配事も解決し、帰宅準備を始めていたネコリアとリムルに待ったを掛けたラミリス。約束という言葉に二人は顔を見合わせる

 

「約束………にゃんだっけ?リムちゃん」

 

「うーむ……なんだっけな……この辺までは出ているんだけど、思い出せないな。また明日でもいいか?」

 

「ナイスアイデア♪リフレッシュは大事よねー」

 

身に覚えのない約束、二人は首を傾げ、一旦持ち帰る事を提案するも、ラミリスは其れを良しとしなかった

 

「良くないわよっ!?何を一旦リフレッシュしようとしてんのよさっ!魔人形(ゴーレム)の代わりを用意してくれる約束でしょうが!何とかしなさいよっ!」

 

「「ああ、あれねー。オボエテタヨー」」

 

「棒読みで言うなっ!」

 

既に忘却の彼方に消し去っていた約束を思い出し、口裏を合わせた様に息の揃った棒読みの同意を示す二人にラミリスの突っ込みが飛ぶ

 

「んじゃま、サクッとやりますか」

 

「サクッとって……今日日聞かにゃいわよ、リムちゃん。素体は………これで良いか、仙法・猫毛分身!!!」

 

リムルに突っ込みを入れながら、自分の毛を抜いたネコリアが、ぱんっ、と両手を打ち鳴らすと毛が一匹の黒猫に姿を変え、リムルも自らの魔素と魔鋼で作り出した素体を胃袋から取り出す

 

「んなっ!?今、どっから出したのよ…!?………いや、もういいわ…」

 

見たことない現象に両目を見開いたラミリスであったが、直ぐに諦めた様に口を閉ざした。リムルが両手を広げ、呪文を唱え始める横でネコリアは「にゃ〜」と鳴き声を挙げる分身体を見詰めていた

 

「ん〜………悪魔だと芸がないわねぇ……かと言って、ネコツーみたいに名付けをするのも味がない………」

 

「にゃんか、失礼だにゃ」

 

「…………あっ、そうだ。アレを試してみるか」

 

「「アレ……?」」

 

『アレ』という単語に誰もが首を傾げる中、リムルの方に動きがあった。構築された魔法陣から何かが姿を見せたのだ

 

「お呼びで御座いますか、召喚主(マスター)よ」

 

「君にこの魔王の守護者になってもらいたい。頼めるか?無論、其れ相応の対価は支払う、俺の魔素と魔鋼で作った依り代……期間は百年、其れ以降も依り代は好きにしてくれて構わない」

 

「願ってもない寛大な御心に感謝を」

 

「よし……では、お前に〝ベレッタ〟の名を授ける」

 

リムルの名付けと同時に〝ベレッタ〟が進化を始める。光を放ち、依り代と溶け合う様に融合していき、収まった光の中から、長い髪を靡かせた仮面の人形が姿を見せる

 

「我が名は〝 魔将人形(アークドール)〟ベレッタ。ラミリス様の守護者として、頂戴した命令を遂行する者です」

 

「お、おう!お任せするよ、頼んだわね!で、ネコの方はどうなってるの?」

 

ベレッタの忠誠に精一杯の威厳で応じたラミリスは、次にネコリアの方に視線を移した。彼女の方は自らの分身体を依り代にしていた、故に猫又の流れを組んだ魔人形(ゴーレム)が用意されている筈だ

 

「対価は我が魂、血となり、肉となり、今ここに、その姿を示せ………呪法・分霊魂(ぶんれいこん)!!!」

 

刹那、一筋の雷光が迸った。ネコリアの姿が僅かに揺らぎ、分身体の中に彼女から別離した浮遊体が憑依し、溶け合う様に中に消えていき、分身体が変化を始める。黒い体毛は白く、瞳は金色から白銀へと、まるで初雪を思わせる姿に誰もが見惚れ、息をすることを忘れていた

 

我が母(ネコリア)よ、アナタ様の御魂を確かに頂戴させていただきました。なんなりと御命令を」

 

「ベレッタと共にラミリスの守護者となり、矛となり、盾となり、その身が朽ち果て、我が元に戻りし時迄、その命を完遂せよ、其れが汝に下す我が勅命。アンタに授ける名は、〝銀麗(ギンレイ)〟よ」

 

「ありがたく頂戴します。ラミリス様、このギンレイが貴女様の矛となり、盾となる事を御約束致します。どうぞよしなに」

 

「あっ、はい!よろしく!ちょっ!ネコと違って礼儀正しいじゃないの!」

 

「ほら言うだろ?片方がちゃらんぽらんだと、片方はきちんとするってさ」

 

「引きちぎるわよ」

 

「「何をっ!?」」

 

御決まりの謎文句にリムルとラミリスが声を揃え、驚きを見せる。その中でネコツーは何か思うことがあるのか、じと〜っとした視線をネコリアに向けている

 

「にゃによ」

 

「ネコツーも名前が欲しいにゃ」

 

視線に気付いたネコリアが問う。すると唐突にネコツーが身も蓋も無い事を口にする。一瞬、驚きはしたが直ぐに我に返ったネコリアは呆れた様に口を開く

 

「アンタは必要ないわよ」

 

「ずるいにゃ!分身贔屓だにゃ!霊魂分けるとか!名前つけるとか!ずるいにゃ!」

 

「…………バカね。アンタには居場所があるじゃないの」

 

駄々を捏ねるネコツーの姿に、軽くため息を吐いた後にネコリアは彼女を抱き抱え、寝息を立てるクロエの隣に座らせる

 

「ツーちゃん………むにゃ………むにゃ……」

 

「えへへ……もふもふ……」

 

「ううん……ネコツー………はやいぞぉ〜……」

 

「ネコツー…………またお腹空いてたんですか……」

 

「ふわふわ………してる……」

 

名を呼び、自分を必要としてくれる居場所。当たり前だと思っていた光景が当たり前ではないと気付いたネコツーはネコリアの顔を見上げる。彼女は猫耳をぴこぴこと動かし、鍵尻尾をふりふりさせながら、笑っていた

 

「名前を呼んでくれる相手がいるんだから、アンタは自分の居場所を守りなさい。〝 ネコツー〟がアンタの名前、だからアンタはこの世に一匹しかいない魔物よ。分かったわね?ネコツー」

 

「……………にゃ!ネコツーにお任せにゃ♪」

 

ネコツーの返事に優しく笑い、夜空を見上げるネコリア。その瞳には帰りを待つスイヒョウたちの姿が浮かび、彼女は故郷に想いを馳せるのであった




無事に解決した大事な約束、そして別れの時は訪れる………其れはテンペストに待つスイヒョウたちも例外ではなく………

次回からは少しの間、スイヒョウ又はライメイが軸になっていきます

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