転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。   作:田中滅

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今回の見所!日常パートから一気にシリアスに!戦闘模写はおあずけです……何故かって?だって苦手なんだもん!!!

ネコリア「作者ちゃんが開き直ってるわ」

リムル「豆腐みたいなメンタルだな」

エッチなスライムには言われたくない

ネコリア「同感ね」

リムル「エッチなスライムちゃうわ!!!」


第五章 この度、時が来たので大出世します!
第五十一話 鳴り響く鐘の音は導きの声


「ほう……模擬戦とな?」

 

ヒナタがネコリアと対峙する数日前。修練場に居たハクロウは突然の模擬戦の申し込みに疑問符を浮かべる。彼の前にはゴブタ、ヨウム、グルーシス、更にミュウランが立っている

 

「今日という今日は、イヤンと言わせてやるっすよ!覚悟はいいっすか!?ジ……師匠!」

 

(挑発にしてはキレがなさすぎだろ………)

 

「その意気やよし!久々に、実践に即した稽古をつけてやろう!」

 

歯切れの悪いゴブタの挑発にヨウムが心中で突っ込みを放つ中、ハクロウは《剣鬼》と呼ばれる自らのもう一つの顔を見せる

 

「ハクロウを相手にあの自信……ゴブタも言うようになったな」

 

「ですわね。まあ、先程も失言しかけていましたが………それにしても、ライメイ?いい加減に降参しては?往生際が悪いですわよ」

 

「ぬかせっ!お前こそ限界なのではないか?スイヒョウ!」

 

「……………何をやってんだ、お前らは」

 

ハクロウと弟子三人衆が模擬戦を行う隣で、火花を散らし合うスイヒョウとライメイ。力比べの腕相撲を行いながら、歪み合う二人に呆れた表情のカイリンが突っ込みを放つ

 

「ハクロウ殿はネコリア様とリムル様も『師』と仰ぐ程の手練れ………ゴブタでは敵わないでしょうね」

 

「ソウカに至ってはゴブタに辛辣だな」

 

「だって、ネコリア様に失礼な事しか言わないんですよ?」

 

「……………ソイツはよくねぇな。ハクロウ〜!そのミニチュアモヒカンを徹底的にやってくれ〜!」

 

「特にアゴです!アゴを重点的に!」

 

「カイリンさんとソウカさんはオイラに何の恨みがっ!?」

 

傍観者から一変、野次に周るカイリンとソウカ。まさかの味方からの激励とは反対の罵倒に流石のゴブタも衝撃を受けた

 

「ソウカ様!報告が!」

 

「トウカか……なんだ」

 

トウカ、そう呼ばれたのはソウカの配下である龍人族(ドラゴニュート)。彼女が指揮するネコリア直属の隠密部隊に所属し、魔国連邦(テンペスト)に害ある存在の排除等を任としている

 

「警備隊との巡回中に怪しげな一団を確認しました……武装していますが人間であると思われます……どの様に対処いたしましょう?」

 

「手は出すな。ネコリア様からの御命令だ」

 

「承知!」

 

指示を受け、影に消えゆくトウカ。その姿を見送り、ソウカはスイヒョウに向き直る

 

「スイヒョウ様………ネコリア様に報告した方がよろしいかと」

 

「既に報告したわ、手を出さない範囲での警戒を怠るな……それが御命令よ。特にライメイ!シオン!二人は大人しくしていろとのことです!」

 

「「名指しっ!?」」

 

常に主人を思い、先走る傾向の強い鬼人姉妹は名指しされ、びくっと肩を振るわせる。ネコリア程ではないが使者に数々の無礼を働いた前科のある彼女等は一番の危険因子なのだ、故にネコリアは釘を刺したのだろうと誰もが瞬間的に理解した

 

((町を守ってね♪))

 

「ネコリア様………このスイヒョウ。もしもの時は…………命を賭ける所存にございます…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ガビル………状況説明並びに被害報告を」

 

暴風竜の洞窟。ネコリアが友と過ごした想い出の場所にして、ガビルたちにあてがわれた居住区でもある。そして、普段は歌と踊りで騒がしい場に真剣な空気が漂う、その中心に座すは魔国連邦(テンペスト)参謀長であるネコリア=テンペスト。彼女の瞳には配下の一人であるガビルが映る

 

「はっ!トウカからの報告に寄れば、ある人物たちからの襲撃の末に………多大なる犠牲を……スイヒョウ殿も……フウとクウ(・・・・・)までもが…!!!……このガビル!一生の不覚!!!申し訳ありませぬっ!!!」

 

「兄上………ネコリア様!兄上はかつての自分を恥じ、変わる為に努力を重ね、同じ過ちを繰り返さぬ為に!」

 

「ソウカ……黙れ」

 

「しかし!」

 

「黙れと言っている!!!」

 

怒号にも似たガビルの声が響き渡る。その瞳には涙が滴り、奥歯をぎりっと噛み締め、自分を責めている事は明白だ

 

『ネコちゃん。聞こえるか?結界の中に入れそうだ』

 

『分かった………今から行くわ』

 

リムルからの念話に応え、ネコリアは鎮座していた岩から降り、洞窟の出口に向かっていく。その背後でガビルは壁を殴り、自らの不甲斐なさを悔しんでいる

 

「ガビル。その涙は大事にしなさい、アンタの気持ちは誰もが理解してる………でもね、泣いてるだけじゃ前には進めないの。だから…」

 

振り返らず、彼女は名を呼ぶ。視線を上げれば、その背中は哀愁が漂い、彼女の中で何かが起こっているのは誰が見ても理解できた

 

「しっかりと見ておきなさい」

 

一陣の夜風に舞う、その瞳は正に魔物。誰も知らないネコリアの姿が其処にはあった。大事な場所が、大事な人たちが、確かに存在した筈の全てが消えた、間に合わなかった。涙も流れない、何とも無慈悲なんだろう、穂川亜結が目指した理想とは掛け離れた自分、その全てを否定したくなる

 

(スーパーヒロインが聞いて呆れるねぇ〜?ネコリア)

 

暗闇に浮かぶもう一人の自分、其れはかつての自分。生前の姿のままで彼女は其処に立っていた

 

(亜結…………アンタの夢は終わったのよ、今はあたしのターン。アンタが出る幕はないわ)

 

(いやいや終わってませんけど?だって、あたしはアンタだもん。アンタが終わらない限り、あたしも終わらないよ。だからさ………なっちゃいなよ、スーパーヒロインに!!!)

 

不敵に笑う彼女が差し出した手、その先に待つのは魔王(スーパーヒロイン)としての新たな道。故にネコリアはその手を取る

 

「リムル……話があるの」

 

「待ってたよ………ネコリア。俺もだ、お前に話がある」

 

真夜中を告げる月明かりが照らす下、二匹の魔物が互いの配下たちの亡骸の間で会合を果たした。其れは後に世界を震撼させた、二匹の魔王種誕生の始まりの鐘が鳴り響いた日であった

 

「エレン………詳しい話をきかせてもらえるか?」

 

「可能性に賭けてみたいのよ」




エレンが語る御伽噺、その内容はまさかのアイツ!?果たしてリムルとネコリアが出した決断とは!!!

*死者ネコリア陣営 スイヒョウ フウとクウ スイヒョウの配下の100人 フウとクウの配下90人 
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