転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。 作:田中滅
ネコリア「あらご機嫌ね。作者ちゃん」
だってゴールデンウィークだよ?仕事から解放されて自由な時間がたーくさんのゴールデンウィーク!いっぱいネコちゃんの魅力を皆様に伝えないと!
ネコリア「期待してるわ♪」
はうっ!!か、可愛い…………←昇天
「リムル様、ネコリア様。スイヒョウ様並びにシオン様が不在の為、書記官代理をミゾレが務めさせていただきます」
会議が始まるまでの待機時間、暇を持て余しいたネコリアの前に姿を見せたのは、書記官であるスイヒョウの部下の中で唯一生き残ったゴブリナのミゾレ。彼女は普段、歓楽街ネコリアに設立された図書館で司書を務めている、スイヒョウが妹の様に可愛がる部下だ
「ええ。それで?捕えた
「こちらに。リムル様も」
「ああ」
ミゾレに案内され、今回の件の発端を創り出した存在の一人であるミュウランの元に足を運ぶ。その道中、リムルも、ネコリアも、その視線は極寒の氷の様に冷徹で、口を開こうともしない。其れだけ、二人にとって存在した筈の平和な日常が壊された事は怒りを表していた
「旦那!それに姐御!頼む!ミュウランを見逃してくれっ!!」
部屋に入った二人を待っていたのは、頭を下げるヨウムの姿。開口一番に予想もしなかった言葉を放たれ、言葉を失う二人の前に褐色肌の男性が歩み寄る
「待てよ、ヨウム。先ずは話を聞いてもらうのが先だろ?リムル様、ネコリア様。俺は獣王騎士団末席のグルーシスと申します。此度の件についての
「グルーシス………確か、アルビスとスフィアが来た時に虎車を引いていたわね。良いわ、その礼儀に敬意を表し、発言を許可します。リムル
「ああ、聞こう」
グルーシスからの申し出を受け入れ、発言を許可したネコリアは自らの背後に佇んでいたリムルに問いを投げかけた。彼は冷静に頷き、ミュウランを見据えていた
「改めまして………私は
「にゃるほど。クレイマンが裏で糸を引いていたのね……《
「ふむ……ミュウランだったか?其れをアンタは理解していた筈なのに、何故、ヤツの配下に下ったんだ?従うメリットはない筈だろ」
ミュウランの語ったクレイマンの名に聞き覚えのあるネコリアが、頭の中にある彼に関する全ての知識を説明するとリムルはミュウランに問う
「そうですね……私は其れでも、あの男に従うしかなかった…。人々からの迫害を受け、家族も、友もなく、孤独に生きる私には………あの男からの誘いは甘い誘惑のように聞こえました……尽きることのない永遠の時と老いを知らない若い肉体、その二つを与える対価に忠誠という名の逃れられない鎖で、私を配下に引き入れました……」
「その話を聞く限りは、報告にあるアナタの本性とは差異があるわね。
「御察しの通り……私は、クレイマンの秘術《
全てを語ったミュウランに対するリムル、ネコリアの視線は今にも突き刺ささらんとする刃物の如き鋭さで、その瞳に映る光は冷酷を絵に描いたように凍てつく氷の様だ
「アナタが自らの命を人質に取られていた事は理解したわ」
「あ……姐御!それじゃあ!」
「でもね、対価の釣り合わない等価交換に意味なんかないのよ。あたし
彼女は軽くため息を吐き、その表情を変える。その足はゆっくりと彼女に歩み寄り、氷の瞳は彼女を見下ろす
「
非情な一言。彼女から放たれた慈悲の欠片もない答えに、ヨウムは耳を疑った
「………!姐御!?何を言って!旦那も何か言ってくれよ!」
「悪いがヨウム。俺もネコリアに賛成だ、敵の幹部を生かしておく訳にはいかない」
待ったを掛け、リムルに彼女を止めるように懇願するも、帰ってきたのは非情な返答。今この場にミュウランの味方は自分しかいない事を悟り、ヨウムは身構える
「くっ……!」
「無駄だ。諦めろ、ヨウム」
「グルーシス!?」
ミュウランを庇う様に立っていたヨウムの前にグルーシスが割って入る。その姿はスキルの《獣身化》で
「なにしてる!ヨウム!!ミュウランを連れてさっさと逃げやがれ!!」
「すまねぇ…!ミュウラン!こっちだ!」
果敢にも、ネコリアに向かうグルーシス。彼に申し訳ない気持ちを抱きながらもヨウムはミュウランの肩に手を置く。刹那、彼の唇に柔らかい何かが触れた、その何かが彼女の唇である事に気付いた時には既に離れ、優しくも儚い笑みの彼女が佇んでいた
「好きだったわ、ヨウム……。私が生きてきた中で、初めて惚れた人。さようなら……今度は悪い女に騙されないようにね」
「その覚悟……潔し…さようなら、哀れな魔術師」
ミュウランの覚悟を聞き、ネコリアはグルーシスを床に叩きつけ、彼女の方に真っ直と一歩ずつ迫る。その姿にヨウムは駆け寄り、彼女に刃を向ける
「何の真似?ヨウム」
「アンタを斬る!!ミュウランを守る為なら!俺はなんだってやってやる!一生を賭けて、アンタに忠誠を誓ってやる!!だから……だから……!」
その覚悟も虚しく、無情にもネコリアの右手は彼女の胸を貫く。僅か一瞬で惚れた女性は命を落とし、彼の中に何とも言えない悲しみが駆け巡る。尊敬していた彼女も所詮は魔物、人である自分とは相容れない存在であった事を再認識し、頬を涙が伝う
「これで良いのよね?リムちゃん」
「おう、成功だ。流石はネコちゃんだな」
「…………え………生きてる……?」
悲しみも束の間、予想していなかった出来事に誰もが驚きを隠せない。当事者であるミュウランも確かに貫かれた筈の胸元を確認しながら、疑問に思っている
「ああ、死んだよ?三秒くらいだけど」
「さ、三秒…?」
そう告げるリムルに、ミュウランは呆気に取られた様子で聞き返す。その戸惑いを隠せない雰囲気にネコリアは自分の掌に握られた水晶体を見せる
「死んでた時間よ、正確に言うとミュウランに与えられていた仮初の心臓を破壊したの。にゃんか盗聴されてたみたいよ、これがその現物」
「盗聴…!?」
まさかの発言にミュウランが驚きを見せる。こればかりは彼女も知らなかったらしく、今の様な反応を見せたのだろう。然し、彼女は違和感を感じ、自らの胸に手を当てる
「あの………だとすると……この胸の鼓動は……」
「仮初の心臓を参考に作った擬似心臓だよ。ネコリアが貴女を貫く時にその手に持たせたんだ。勿論、盗聴機能は外してある」
「《
ぱちりとアーモンド型の猫目をウインクさせるネコリア、その愛くるしさは誰が見ても可憐にして魔性。この場に彼女の配下である幹部たちがいたならば、目をハートにしながら悶えている姿が目に浮かぶ
「やったじゃねぇか!ミュウラン!もう、お前を縛るもんは何もなくなったってことだ!信じてたぜ!姐御!」
「いやアンタ、あたしに剣を向けてたわよね?一瞬でも疑ったわよね?」
「へ?あ〜いや〜………すまん!そしてありがとう!!」
「はぁ……許してあげるわよ。さてと行くわよ〜」
「ああ」
ヨウムを揶揄っていたのも束の間、彼からの謝罪と礼にネコリアは優しく微笑み、興味を失ったかのようにリムルと共に身を翻す。そして、何かを思い付き、立ち止まる。その表情は正に魔性の一言が相応しい可憐な笑み、視線はミュウランを見据えている
『ミュウラン。人間の一生は短い、それでも人間の一生分くらいの束縛を望むなら、きちんと想いは伝えなさい』
「はい………ありがとうございます……ネコリア様…」
誰にも聞かれない様に彼女の中に秘めた想いを《心理意識》で後押しするとネコリアは部屋を後にする
「アフターケアとは優しいんだな。ネコちゃんは」
「乙女の会話を盗み聞きしてたの?ホントにエッチなスライムね」
「エッチじゃないやいっ!」
相変わらずの決まり文句と突っ込みが何時になく静かな
幹部たち、ヨウム一行とミュウランを交えての会議。遂にリムルとネコリアは自らの答えを彼等に告げる……
ネコリアの真骨頂その35 実は恋する乙女には優しい
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