転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。   作:田中滅

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今回の見所!ネコちゃんが益々の可愛さを!更に彼女たちも復活!そして、今回はなんとサプライズにスピンオフからあの子も登場!以上!


第五十八話 おかえり!帰ってきた日常♪

「………にゃあ………んんっ………にゃあ………」

 

揺籠で眠る様に、寝息を立てる姿は正に可憐な猫。鍵尻尾はふりふりと揺れ、猫耳はぴこぴこと動き、覚えのある優しい声が耳に入る

 

「おはようございます……御目覚めになるのをお待ち申し上げておりました。ネコリア様」

 

顔を覗き込む様に、優しく笑い掛けたのは彼女の腹心であるスイヒョウ。命を取り戻した彼女の姿に、主人である彼女も優しく笑う

 

「やっぱり、朝はスイヒョウの声で起きるのが一番ね……おかえりなさい」

 

慣れ親しんだ声、この声を聞くと朝が来たのだと実感が湧く。何度も聞いた声である筈なのに、その声を最後に聞いたのは遠い昔の様に感じられるのは何故だろうか。その疑問を胸に仕舞い、腹心の声に彼女は労いの言葉を投げかける

 

「フウもいる」

 

「クウも…」

 

「二人もおかえり」

 

「ネコリア様………私たちが蘇れたのは、彼方様のお陰ですわ。故に!」

 

彼女をソファに座らせるとスイヒョウはフウとクウ、配下たちと共に傅き、(こうべ)を垂れる。その瞳に映る敬愛すべき自らの主人に復活の喜びを伝える為に、彼女を見据える

 

「我々の忠誠をお受け取りくださいませ。我が主人よ」

 

「わふ……相変わらず、スイヒョウは堅苦しいんだぞ……」

 

「あら……居たのですか?エンカ。小さくて気付きませんでしたわ」

 

「あぁ?死んでた影響で眼も悪くなったのかだぞ?どー見ても標準サイズだろうが」

 

「エンカもスイヒョウ様も落ち着いてください。全く……」

 

「何時もの二人らしいじゃねぇか。そーいや、ライメイはシオンに会ったのか?」

 

「無論だ、目を覚まして直ぐに殴っておいた」

 

「何をしてるんですかっ!?」

 

騒がしくも、賑やかで、聞き慣れたやり取り。彼女が見慣れた日常が其処にあった、欲していた確かな光景を見れた喜びからか、彼女は目を閉じ、その声に耳を傾ける

 

「ふふっ………騒がしいわね、ホントに」

 

「ネコリア様。リグルド殿から宴の準備が整ったとのことですわ」

 

「あら、良いじゃない。早速だけど樽酒を持ってきなさい!今夜は呑むわよっ!にゃーっはっはっはっ!」

 

宴と聞き、禁止されていた筈の樽酒を勝手に解禁した彼女は早速と言わんばかりに会場に走り出す。道中ではリムルの魔王化で復活した彼の配下たち並びに彼女の魔王化で復活した配下たちが手を振る

 

「あっ!ネコリア様!味見していただけませんか?」

 

走っていた彼女基ネコリアを呼び止めたのは、一人のホブゴブリン。見覚えのある姿に足を止め、近付く

 

「にゃ?あら……ペコ(・・)!久しぶりね!良いわよ!今日はにゃに?」

 

「前にネコリア様が教えてくださった炊き込みご飯というのを作ってみたんですが……」

 

ペコと呼ばれたホブゴブリンはネコリアに炊き込みご飯の盛られた茶碗を差し出す。彼から受け取った茶碗の中身を口に運び、暫くの沈黙が周囲を支配する

 

「………にゃるほど…………うん!美味しいわ!しっかりと出汁が効いてるし、具材も炊き込まれてる…………これはキノコ出汁ね?流石はペコね!」

 

「ありがとうございます!」

 

「んっ……ステラは?イッチー」

 

彼女が舌で感じた感想を伝えるとペコは感謝の意を示す。口をもごもごと動かしながらり彼女は見慣れたもう一人が居ない事に気付き、料理長のゴブイチに問う

 

「ステラは急用で暫くは休みです」

 

「ふ〜ん、じゃあ串焼きもらってくわよ〜」

 

串焼きを口に含みながら、彼女はまた歩き出す。テンペスト復活祭と称された宴が始まり、次第に街は何事もなかったかの様に騒ぎ、喜び、笑い合う姿に自然と今日何度目かも忘れた笑顔が溢れる

 

「にゃ〜ん……楽しんでるぅ〜?リムちゃん」

 

「当たり前だろ?ネコちゃん。というかいつの間に呑んだんだよ………まぁ、今日は咎めないけど、ほどほどにしとけよ?」

 

「わかってるわよ。そーいえば、リムちゃんの《擬態》が大人な感じになってるわね」

 

「其れはネコちゃんもだろ?胸の方は前と変わらずに寂しいけど」

 

「引っ掻かれたいの?リムちゃん」

 

しゃきん、と音が鳴りそうな勢いで爪を立てるネコリアは笑顔であるが瞳の奥が笑っていなかった。然し、その姿は以前よりも大人の雰囲気を感じさせる細身の体に、艶やかな黒髪をシニョンヘアに結え、魔性の笑みを浮かべる傾国の美少女が佇んでいた

 

「我が君並びに参謀長閣下、魔王と成られました事、心よりお祝い申し上げます」

 

不意に聞こえた知らない声、ネコリアは両眼を瞬きさせ、リムルも彼を見ながら沈黙する

 

「………………誰だ?お前」

 

「やだ、ちょっとナンパ?相手は選んだ方が良いわよ。こんな形してるけど、このゼラチンはおっさんよ」

 

「引っ叩くよ?ネコちゃん。すまんが、何方さんで?」

 

見覚えのない男に疑問符を並べる二人、敬愛する者たちからの言葉に男は戦慄するかの様に、目に見えての精神的苦痛を感じた

 

「……ご、ご冗談を……………悪魔の私が、心格(ココロ)にダメージを受けました……」

 

「我が主よ。この者は、ファルムスの兵士どもを生贄に召喚した悪魔のうちの一体です」

 

「アンタ……人が寝てる間に悪魔を呼んだの?流石にやり過ぎじゃない?まぁ別に構わないけど…」

 

「ランガ殿!参謀長閣下!」

 

その男が悪魔だと判明し、呆れた眼差しを向けるネコリア。其れでも自分の存在を認める者が居る事に歓喜した悪魔は彼等の名を呼ぶ

 

「なるほど……色々と手伝ってもらったって聞いてるよ!ありがとな!助かったよ!長々と引き止めてしまって悪かったね。もう帰っていいよ!」

 

「はい、かしこま…………え?今なんと?」

 

悪魔は自らの耳を疑う、彼が願っていた結果と違いがあるらしく、思わずリムルを二度見した

 

「うん?だから帰っていいって言ったんだ、お疲れ!」

 

「リムちゃん。あの子を見なさいよ」

 

「あの子……うーむ、確かにこれは酷い深爪だ」

 

「あのねぇ……毎度毎度、あたしの爪を見ないでくれる?あの悪魔を見なさい、悪魔を」

 

「なんだ、そっちか。なんか泣きそうだな………仕方ないか………分かったよ、お前を仲間にするよ。其れが望みなんだろ?」

 

定番のやり取りの後に悪魔との約束を叶えるリムル、その言葉に彼の瞳から涙が消え、喜びが顔に現れた

 

「おおお!感謝いたします!我が君!参謀長閣下!」

 

「我が君はやめろ、普通にリムルでいいよ」

 

「あたしも閣下にゃんて大層な柄じゃないから、普通にネコリアでいいわ」

 

「リムル………ネコリア………甘美な響きです。それでは、今後はリムル様、ネコリア様と」

 

((また変なヤツが…………))

 

変な悪魔基新たな仲間である彼はリムルに〝ディアブロ〟の名を与えられ、上位悪魔よりも更に上の悪魔公に進化を果たした

 

「ネコちゃんも興味あるか?」

 

「にゃいわね、今の所は。其れで?ベニマル、何か用があるんじゃないの?」

 

リムルの問いに応えながら、彼女は背後に立つ気配に呼び掛ける

 

「気付いてたんですか………ですが、ネコリア様も一緒なら丁度良かったです。ユーラザニアの三獣士。彼らの話を聞いてあげて下さい。魔王ミリム様対魔王カリオン様。その戦いの顛末を……」

 

これは二つの嵐が吹き荒れた裏で動いていたもう一つの天災の話。其れを語るは獣王が治めし大地の騎士団幹部三獣士である

 

「家に来い。話を聞かせてもらおう」




語られるもう一つの天災、その顛末は如何なるモノであったのか……!

ネコリアの真骨頂その40 実は進化後は女子高生並みのスタイルを手に入れた(胸は慎ましやかです)

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