転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。   作:田中滅

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今回の見所!ネコちゃんの秘密が明らかに!以上!


第六章 この度、大々的に名乗りを上げちゃいます!
第六十一話 過去との対話で、出生の秘密を知っちゃった


(……………其れで?亜結。色々と聞きたい事があるんだけど………先ずは教えてもらえる?誰よ、その人は)

 

内に存在するもう一人の人格でもある、かつての自分に語り掛けるネコリア。その視線の先には見覚えのない女性が佇んでいる

 

(ん?ああー、この人?いやぁ、あたしも詳しくは知らないんだけど。なんか、あたし等の関係者みたいだよ?)

 

(関係者?う〜ん?見覚えにゃいわよ?)

 

(……………ふふっ。ならば、自己紹介をしておこうか、これからは共に生活していく訳だしね)

 

能天気な亜結の発言にネコリアが頭を悩ませていると、彼女は口を開いた。その不敵な笑みは優しく、美しさを纏うモノに変化し、桜色の髪を掻き上げる

 

(私の名はヴェルリア(・・・・)。暴風竜の妻よ)

 

((はい……………?))

 

唐突に放たれた爆弾発言。まさかの事態にネコリアと亜結の声が重なる

 

(だから、ヴェルドラ=テンペストの妻よ。私は)

 

(なっ!?ヴェルちゃんの妻ァ!?あたし、聞いてない!!ネコリアもだよね!?ってアレ?ネコリア?)

 

聞き返しに対し、真顔で二度目の答えを告げる。動揺を見せながらも亜結は主人格(ネコリア)に同意を求めるが反応が無く、彼女の方に視線を向ける

 

(……………ああ、ごめんね?よく聞こえなかった。其れで?奥多摩湖がにゃんだって?)

 

(コイツ!認めないつもりだ!あくまでも!)

 

(いや、そんな話はしてない。私がヴェルドラと仲睦まじい夫婦だっていう話をしてるのよ)

 

(ふうふ?ちょっと聞いたことない言葉ね)

 

(無理ある!無理あるよ!その屁理屈!)

 

ヴェルリアの爆弾発言を是が非でも認めようとしないネコリアの言い分に亜結は突っ込み続ける

 

(まあ、正しくはキミたち(・・)は私が事切れる時に分裂した魂の片割れだから、私もキミたち(・・)と同じなんだけど)

 

(分裂……なにそれ?裂けるチーズ的な?)

 

(亜結はホントに肝心な時にポンコツねー。分裂ってことは元々はあたしたち(・・)は其処のヴェルリアの一部だったってことよ)

 

(マジでっ!?)

 

頭脳の回転に長けたネコリアは直ぐにヴェルリアの発言の意図を汲み取るが、亜結は本気で驚いたらしく、両目を見開く

 

(キミたち(・・)は私の中に存在した怠惰と強欲と正義を元に形成された存在。穂川亜結は正義が主人格となり、正義の為ならば突き進む強欲さを持ったスーパーヒロイン)

 

(ああー、確かに正義感が先走りがちだったかも………両親にもよく叱られたなぁ……特にお母さんにはもうめっちゃ叱られた……)

 

(ああ………怖かったわよね……アレは……)

 

(ネコリア=テンペストは怠惰が主人格となり、自らの欲を満たす為ならば手を汚すことも躊躇わない強欲さを持った魔王(スーパーヒロイン))

 

(確かに、ネコリアは我が儘で欲深いよねぇ?今も自分の好きな人?に奥さんが居たことを認めてないくらいだし)

 

(うるさいわね、ダメ男に惹かれるアンタには分からないわよ。高校時代に付き合ってた彼氏が連続放火魔ってなによ、趣味悪すぎよ)

 

(知らなかったんだから仕方ないじゃん!というか!アンタもあたしなんだから、アンタの彼氏でもあったんですけど!?)

 

(過去は振り返らない主義なの)

 

自分たち(・・)が元は一つであった事を知り、反応を伺っていたヴェルリアは気に留めようともしないネコリアと亜結を前に唖然とする

 

(意外だったわ、もう少し驚くと思ったのに)

 

(驚いてるわよ?一応は。でもアンタなんでしょ?スイヒョウたちを救ってくれたのは)

 

(気付いてたの?)

 

声を掛ければ、当の本人は魔性の笑みを浮かべる。そして、内に秘めていたと思われる疑問を叩きつけるように問う

 

(魔王への進化(ハーベストフェスティバル)が開始された瞬間にあたしは眠りに落ちた。其れは亜結も例外じゃない、でも一つだけ妙な違和感を感じていた。自分じゃない誰かが体を動かすっていう違和感を、其れがアンタでしょ)

 

(大正解。本当に鋭い観察眼を持ってるのね?キミは)

 

(ふふーん!ネコリアはすごいでしょー!)

 

(にゃんで……アンタが自慢気なのよ……でもまぁ、これからはしっかりと知恵を貸してもらうわね?お母さん(ヴェルリア)♪)

 

(なんか上手く言いくるめられた様な気もするけど………何時でも頼りなさい。我が娘(ネコリア)よ)

 

(亜結さんも知恵貸してあげるよー!)

 

(アンタは頼りない)

 

(辛辣っ!!!)

 

別人格との対話を終え、薄目を開け、相棒と親友に視線を向ける。リムルはスキルの統廃合等を行い、ヴェルドラは妖気(オーラ)を制御する特訓中である

 

「ん………おっ、ネコちゃん。スキルの確認は出来たのか?」

 

「出来たわよ。特にこの究極能力(アルティメットスキル)解放之女王(リバティア) は使えそうよ。彷徨者(サマヨウモノ)の進化系なんだけど、以前は自分に対する支配系の力を無効化しか出来なかったでしょ?」

 

「そうだな。あれ?でもヴェルドラの《無限牢獄》を解除する為に力を貸してくれなかったか?」

 

「《無限牢獄(アレ)》は毛に力を収束させただけよ。でもね、解放之女王(リバティア) の場合は自分以外にも有効なのよ。例えば、対象が精神支配系の術を受けたりしていた場合はその術から対象を切り離してあげられるの」

 

「なるほど、確かに使えそうだな。良いスキルを手に入れたな。さすがはネコちゃん!よっ!出来る女っ!」

 

「にゃふふ………にゃっーはっはっはっ!当たり前よ!あたしを誰だと思ってるの?ジュラの大森林にその名を轟かせるネコリア=テンペストとはあたしのことよ♪」

 

「良いかね?この子はすぐに調子に乗るから、褒めすぎてはいけないよ」

 

「引っ掻かれたいの?リムちゃん」

 

しゃきん、と音が鳴りそうな勢いで爪を立てるネコリアは笑顔であるが瞳の奥が笑っていなかった

 

「なんだなんだ、我の知らぬ所で随分と楽しそうではないか」

 

「あら、ヴェルちゃん。匂いがしなかったから気付かなかったわ、さっきまであんなに魔素臭かったのに」

 

「臭いっ!?我は臭かったのかっ!!!ネコよっ!」

 

「超臭いわね。リムちゃんもそう思ったわよね?」

 

「確かに……一週間くらい風呂に入ってない感じの匂いだったかも……」

 

「リムル!?お前もかっ!!」

 

ヴェルドラを弄ることを嬉々として楽しむネコリア、更にはリムルまでもが参加するという状況に突っ込みが放たれる

 

「其処を退いてくれっ!!」

 

刹那、洞窟前から言い争う様な声が聞こえ、ネコリアは瞳を細める

 

「わふ!其れは出来ないんだぞっ!何かあってもネコリア様が居るから大丈夫だ!」

 

「エンカ殿の言う通りであるぞ!獣王国(ユーザラニア)の方々!我輩は、ネコリア様より誰も近づけないように命じられたのである。故に今は我輩を信じていただきたい!」

 

「だが、もう3日だぜ!?あの伝説の暴風竜が復活したんだろ!?主たちが危険かも知れねぇってのに、手をこまねいてるつもりかよ!?」

 

「洞窟に篭っておられるのも、何か御考え故です。私たちは信じて待つのみですわ」

 

「スイヒョウ殿の言われた通りです。口を慎まなければ、潰しますよ。ネコ風情が」

 

「「「おい、今なんつった?」」」

 

リムルとネコリアの安否を心配するスフィアたちに対し、エンカとガビルが頑なに道を譲らない姿にスイヒョウも主人を信じて待つ事を告げる。然し、仲裁に入ろうとしたディアブロは彼女を前に高圧的な態度を示す。そして、魔国連邦(テンペスト)では口にしてはならない禁句、詰まりはネコを軽んじる発言をしてしまった。その発言を聞き逃さなかったのは、誰よりもその名を持つ存在を敬愛する七人の魔人。彼女たちの意見は一つ、「コイツは嫌い」という見解に至ったのは言うまでもない

 

「………全く、困った子たちね。仲良くしなさいって言ってるでしょ?」

 

「「「ね、ネコリア様!!」」」

 

「心配かけたな」

 

「「「リムル様!」」」

 

「うむ、人気だな。お前たちは」

 

「「「……………誰ェェェェ!?」」」

 

洞窟から姿を見せた、参謀長(ネコリア)盟主(リムル)。その傷一つない姿に安堵を感じる一同であったが直ぐに見慣れない存在が居る事に気付き、驚愕する

 

「と、取り敢えず……ご無事で安心致しましたわ。何せ、あの暴風竜ヴェルドラの気配が復活したのです。一体、何があったのかと………」

 

「そうですわ。三日もネコリア様の御姿を拝見出来ないなんて……私……また死ぬかと思いました」

 

「いや会えないくらいで死なないでもらえる?う〜んまぁ、心配かけたのは悪かったわよ。それもこれもこのヴェルドラが原因なんだけど……」

 

「なっ!?ネコよっ!我を原因扱いするとは何事だっ!だいたい貴様は何時も何時も!」

 

「にゃによ!文句あるのっ!?ヴェルちゃんのハゲっ!!」

 

「ネコよ、今日の夕飯はお前を喰ってやろう。生で食べられるのと焼いてから食べられるのでは何方が好みだ?」

 

「そうねぇ〜、やっぱり焼いてからの方がオススメかなぁ。あっ、焼き方はウェルダンでお願い。よく焼かないとお腹壊しちゃ----って!食わせるかァァァァ!」

 

唐突な紹介からの夫婦漫才、畳み掛ける様に始まった展開に空間が唖然とした空気に包まれる

 

「兎に角だ。自己紹介はしとけ、半信半疑だからさ」

 

「体臭がしないから気付かないのよ」

 

「おい、妖気(オーラ)を体臭とか言うな。我が臭いみたいだろう」

 

「実際、鼻曲がりそうにゃんだけど」

 

「どれだけ臭いのだっ!?我は!まぁ……オホン!」

 

さらりと放たれたネコリアの罵倒に突っ込みを放った後、ヴェルドラは咳払いし、口を開く

 

「我は暴風竜、ヴェルドラ=テンペストである!我が貴様たちの主のリムルとネコリアとどういう関係なのか気になっておる事だろう!知りたいか!?知りたいであろう!」

 

「わふっ!知りたい!」

 

「「わくわく」」

 

勿体付けるヴェルドラの言葉にエンカが興奮気味に答え、フウとクウは好奇心満々の瞳で胸を躍らせている

 

「特別に教えてやろう!!友達だ!」

 

「な、なんと……!」

 

「…………なぁ、ソウカ。暴風竜と友達ってアネキは何処を目指してんだ?」

 

「さ、さぁ?ネコリア様の考えは私たちにはちょっと………あっ!ネコリア様!御報告が!」

 

主人の交友関係に引き気味のカイリンに答えを返した後、何かを思い出した様にソウカはネコリアに呼び掛ける

 

「ネムの動向についてですが……天翼国(フルブロジア)に帰還後、魔王フレイとの接触を確認しました。それから………」

 

「…………そう、其れは良い情報ね。あと……もう一つの報告はどうなってるの?」

 

「其方は未だ調査中です」

 

「分かったわ」

 

ソウカからの報告を聞き、彼女は金色の双眸で流れ行く雲を見詰める。これから待ち受ける新たな時代を見守る様に、唯只管に彼女は空を見上げていた

 

(忙しくなるわね……これから)

 

「なんだネコちゃん、珍しいな。真剣な顔して」

 

「引きちぎるわよ」

 

「なにをっ!?」

 

謎の文句にリムルの突っ込みが冴え渡るのであった




牢獄に繋がれたファルムス王、その前に味噌を片手にフウとクウが姿を見せる……えっ?味噌?ちょっと待って!味噌で何をするつもり!?いやぁぁぁ!味噌だけはやめてェェェェ!

ネコリアの真骨頂その42 実はやきもち焼き

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