転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。 作:田中滅
ネコリア「久しぶりの更新ね〜、作者ちゃんは秋の味覚だとにゃにが好き?」
カキフライかな、美味しいからね!三食食べても飽きない!
ネコリア「わかるわ!その気持ち!あたしも秋刀魚があるとテンションあがるから♪」
流石はネコちゃん、話せる女だ。しかも可愛い!
ネコリア「ありがと♪」←ウインク
………………(どくどく)←鼻血で戦闘不能
「天高く馬肥ゆる秋………とはよく言ったもんだよな」
「仕方にゃいわよ、食欲の秋は代表的な秋の風物詩………馬だけじゃなくて……」
「むぐっ?どうしたのだ?ネコ」
ある秋の日。庵の縁側で寛いでいたネコリアは耳に入ってきた相棒の何気ない呟きに反応し、猫又の自分よりも怠惰な生活を送る
「にゃんでもないわ……テンペスト魔王も肥ゆる」
「秋だなぁ」
「なのだ」
「ネコリア様ー、リムル様ー、ミリム様ー。そろそろ御時間ですわ」
茶を啜り、秋空に流れ行く雲を眺めていた二匹と一人にスイヒョウが呼び掛け、其れに気付いた彼等は重い腰を上げる様に彼女の元に向かい、目的地に足を運ぶ
「昔から、衣食足りて礼節を知る、とある。腹が満ちれば、心に余裕が生まれ、余計な諍いもなく、良い国となる。
「こほん………根こそぎ収穫するのよ!目標は食いぱっぐれしないくらいの大収穫!兎に角!可愛いあたしの為に頑張りなさい!にゃっーはっはっはっ!」
「季節が変わってもネコちゃんはネコちゃんだな。次はゲスト陣の挨拶だ」
「春からずっと……………待っていました…………芋です!今日は芋を沢山掘りましょう!」
「皆の者!私にウマーな物を食べさせるのだ!」
「ふぅ………女性の時代か」
秋の欲望に感化され、己が欲を解放する三人娘?にリムルは一息を吐き、涼やかに晴れ渡る秋空を見上げる
「今日のA班の収穫のスケジュールの確認ですが、お昼までに4ブロックの収穫を完了させて、そしてB班は、夕方までにAからBブロックの収穫を完了させる予定です」
「リリナは昔から仕事が早く、見習うべき所がありますわ」
「姉さんでも見習うことがあるんですか?」
「当然でしょう?私はネコリア様の書記官を拝命した身、常に勇往邁進する事を誓っています。ハルナも日々の努力を怠ってはなりませんわよ」
「はい!」
「仲良しね〜、スイちゃんとハルちゃんは」
仲睦まじく会話するスイヒョウとハルナを見ながら、鍵尻尾をふりふりと揺らすネコリア。その手には何時の間にか収穫した大量のサツマイモがあり、自らの火炎系仙術で焼き芋を作り、口に含んでいた
「畑となれば!私の独壇場!妹!それにミリム様!今日限りは私の圧勝で終わるのを悪く思わないでもらいたい!」
「姉上の様な畑馬鹿に遅れを取るワケにはいきません!何故なら!ジュラの森に知れ渡る伝説の鬼神とは私のことです!!あとシオンです」
「大きな口を叩くではないか……金角に紫角の姉妹よ」
「ライメイだ」
「シオンです」
「そうそれ!」
「捗るけど………それで良いのか?三人は…」
火花を散らし合うのは鬼人姉妹と最古の魔王。戦場と呼ぶには簡素な一面の畑、その光景にリムルは苦笑する
「わふっ!ほりほりほりほり!」
「ほへぇ〜エンカ様は穴掘りがめちゃんこに上手いんですね〜、見直しました」
「わふふふ!当たり前だぞ!アタイはなんたってネコリア様の護衛官だからな!このくらいは牙を磨くよりも簡単だぞっ!」
エンカの高速芋掘りに部下のセイテンが感心すると、彼女はふふんと誇らしそうに鼻息を吹き、自慢気に笑う
「な、なんと!
「うふふ、大量ですよ?以前に私の主人である高貴な方に聞いたことがあります……我々はジャガイモの精霊なのだと……故に!!芋掘りは私の義務です!揚げ芋になりたいという声が聞こえてくるでしょう?」
「姉さん。私には聞こえないんですけど………」
「ハルナ?こういう時は暖かい眼差しで見守るのが優しさですのよ」
「益々、興味が湧くわね……トレイニーちゃんの主人に……どんな精霊かしら…」
芋掘りを心から楽しむトレイニー、それを優しく見守るゴブリナ姉妹の腕に抱かれながらもまだ見ぬ彼女の主人に興味津々なネコリア。その精霊が後に出会う大親友である事を今はまだ彼女も知らない
「素晴らしい!!見よっ!妹たちよ!まるでこの光景は金色の絨毯!我が国の豊かさを象徴しているとは思わぬかっ!」
「兄者がんばった」
「兄者すごい……」
「そうだろうそうだろう、流石はフウとクウであるな……ちらり」
双子の素直な感想に首を頷かせ、長女の方に視線を向けるガビル。その視線に気付いたソウカは優しく笑い、稲穂に触れる
「兄上にしては良い仕事をしましたね。それでは……ネコリア様並びにリムル様の為に刈り取りましょうか」
「ソウカよ!それでも誇り高き
「…………ウザいです」
「‼︎」
まさかの直球意見、ガビルが目を剥き、驚愕する。思いの外、響いた言葉は彼の心を容赦なく抉る
「ウザいです」
「二回言われたーーーっ!!!」
追い討ちを掛けるソウカに、ガビルは完全に真っ白な灰のように燃え尽き、地面に崩れ落ちる
「ネコちゃん!見ろ!これ!松茸だ!すごいなぁ〜、ネコちゃんはどんなのが好きだ?やっぱり焼き松茸か?」
「炊き込みご飯かしらね。あっ、でも土瓶蒸しも捨てがたいわねぇ」
散策隊が持ち帰ったキノコの中に松茸を見つけたリムルがはしゃいでいると、前世では手の届かない高級食材にネコリアの鍵尻尾もふりふりと揺れる
「えっ?御二人はそんなのが好きなんっすか?変わってるっすね」
「あんまり言いたくはありませんが美味しいとは言えませんよ?」
「「うんうん」」
「……………ぐすん、ネコちゃん。お願いします………」
「はぁ……仕方にゃいわね」
無知故に松茸の有り難みを知らないゴブタとシオン、それに賛同するライメイたち。その様子に涙ぐむリムルを見兼ねたネコリアはぱちんと指を鳴らし、火炎系仙術で松茸を焼き始める
「スイヒョウ。おしょうゆ」
「はい、こちらに」
「完成よ。松茸のステーキ、食べてみなさい」
「「ぱくっ…………う………ウマーーーーー!?」」
焼き上がった松茸ステーキを口に含んだ瞬間、全員の口内を旨味と香ばしさが合わさった絶妙な食感が支配し、余りの旨さに興奮が抑えきれないとばからに叫びにも似た歓喜の声を挙げる
「娯楽もないし、食に関しての知識も薄い………だからこその無知。其処をしっかりと突けば、松茸の有り難みを認識してあげられるのよ」
「さすがはネコちゃんだなー!料理上手で博識!更には可愛いときたもんだ!にくいねっ!」
「にゃふふ………にゃっーはっはっはっ!当たり前よ!あたしを誰だと思ってるの?ジュラの大森林にその名を轟かせるネコリア=テンペストとはあたしのことよ♪」
「良いかね?この子はすぐに調子に乗るから、褒めすぎてはいけないよ」
「引っ掻かれたいの?リムちゃん」
しゃきん、と音が鳴りそうな勢いで爪を立てるネコリアは笑顔であるが瞳の奥が笑っていなかった
「本当に美味いのだ!!あんなに固くて土臭いものが、こんなにも甘くてホクホクに…………!」
「確か前に消化酵素βアミラーゼが加熱で糊化した澱粉に作用して、麦芽糖を生成するから美味しくなるみたいなことを聞いたわね」
「へー、誰に聞いたんだ?」
「バイト先のコンビニの雇われ店長」
「飲食店じゃないの!?」
焼き芋が美味くなる理由を《大賢者》が語るよりも前に口にする相棒のまさかの知識の出所にリムルは突っ込みを放つ
「つーか、ミリム様はどんな食生活してたんだ?ここに来るまでは野菜が美味ぇことも知らなかったみてぇだし」
「カイリンよ、誰にも触れてはいけない場所があるんだ。そっとしておいてやろう」
「きっと愛の無い環境で育ったんですね…………わかります、私も姉上が栽培した野菜を生で食べた経験がありますから……土臭いですよね」
「お前は勝手に畑から泥棒していただけだ。この愚妹」
ミリムの食生活に興味を抱くカイリン、それにライメイが触れてやるなと諭しながら、シオンが涙ぐみながらも口走った事に意義を唱える
「ネコちゃん。来年も再来年も……その先もこんな風に楽しい秋が来るかな?」
「そうね……来るんじゃない?なにせ、四季は必ず巡り、芽吹き、育み、また訪れる………きっとこの先もずっと……それは変わらないわ♪
「そうだな……きっとまた来るよな!期待してるぞ?
「えぇ、期待されたわ」
これはある日の日常。まだ二人が魔王になる前の平和でありふれた日常を綴った日記の一頁である
次回は普通に本編を………秋に入りましたが、まだまだ暑い日々が続きますが皆様も体調にはお気をつけください……この台詞も四回目だな
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