転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。   作:田中滅

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今回の見所!ネコちゃんとリスちゃんの女流漫才!以上!


第六十七話 会議が踊り出したから、気合いを入れてふざけちゃった

「申し訳ない。其処の馬鹿二人にはキツいお灸を据えておいたから、会談を再開しよう」

 

「砂かけちゃえ!」

 

「バーカバーカ!リムルのバーカ!」

 

「スイヒョウ、ベレッタ。二人を摘み出せ」

 

気を取り直し、会談を再開させようとするリムルは背後で砂をかける相棒と来訪者。その様子に振り返る素振りも見せずに彼女たちの副官である配下たちに命を降す

 

「ネコリア様?お魚ありますよ」

 

「朝御飯とお昼が一緒のブランチってヤツね。流石は気配り上手なスイちゃんだわ」

 

「ラミリス様。ギンレイがクッキーを持ってきてますから、少しだけリムル様のご迷惑にならないように致しましょう」

 

「し、仕方ないわね!少しだけ待ってあげるのよさっ!」

 

会談が進む中、ネコリアは大好物を口に含みながら様子を見守る。右隣には親友のドラゴンが漫画片手に寝そべり、左隣にはこれまた親友がクッキーを頬張り会談が終わるのを今か今かと待ち望んでいる

 

「勝てるのだろうな?リムルよ」

 

会話の流れから、魔王を相手に事を構えると宣言したリムル。其れに兄弟子であるガゼルが問いを投げかけると同時に彼の意志を問う

 

勝つ、彼奴は俺を怒らせた

 

その発言に誰もが息を呑む中、彼女だけは違った。その金色に染まった双眸で彼を見詰め、口を開く

 

「そこ、あたしたち(・・)の間違いでしょ」

 

「ですが我が師よ。何の策も無しに懐に飛び込むのは軽率では?相手は数多の魔人を配下に有するクレイマン……油断は禁物かと」

 

「エラルド……だから、アンタは何時まで経ってもエラルドなのよ」

 

「私の名を悪口に使わないでいただきたい」

 

何時もの決まり文句を放つ彼女に対し、弟子であるエラルドが判断の軽率さを咎めるが返ってきたのは自分の名を悪口に使われた文句と呆れた眼差しだった

 

「此れは戦争よ。先に仕掛けたのは向こうな訳だし、言わば正当防衛とも呼ぶべき行為………まぁでも安心しなさい。出兵するのは、魔国連邦(テンペスト)獣王国(ユーラザニア)の戦士団が主だから、他国に迷惑を掛けたりはしないわ。その代わりに西方聖教会からの追求に関しては自力で策を練ってもらう事になるけど、些細な問題よね」

 

「些細ではないが………これ以上の言及は無駄と理解しました」

 

「そう言えば……ラミリスは何しに来たんだ?」

 

「さぁ?お茶会でもしにきたんじゃないの?手土産持ってきてたし」

 

「あー、なるほど。お茶会かぁ…………って!そんな訳あるかっ!!」

 

師であるネコリアの捲し立てる様な話術に此れ以上の発言は失言と成りうる事を理解したエラルドが呆れた様にため息を吐く。一方でリムルは大人しくクッキーを食べるラミリスが現れた事に疑問を抱き、相棒に問うが彼女は何時も通りに的外れな答えを返す

 

「ラミリス様。書物に夢中になりながら、クッキーを頬張っている場合ではございません。早くリムル様とネコリア様にあの事をお知らせしないと……」

 

「ウルサイわね!今ちょうど良い所なのよ!」

 

「ネコリア様。私、ラミリス様が可愛いくて甘やかしてしまうんですが子育てって難しいですね」

 

「ギンレイちゃんはリスちゃんのお母さんじゃないでしょ」

 

クッキーの食べかすを溢しながら、漫画を読み耽るラミリスにベレッタが世話を妬く隣でギンレイは本体のネコリアに人生相談ならぬ猫生相談をしているが悩みが明らかに的外れである

 

「良い?私はこの漫画を読むので忙しいのよ!ミコノス島で、かつての想い人を助ける為に戦おうとする執事くんに金髪ツインテールのお嬢様が道を示してあげるって言う名シーンよ!これは見逃せないわ!」

 

「リスちゃん……その先がどうなるかのネタバレしてもいい?」

 

「なっ!ダメよ!」

 

「だったら、ささっと来た目的を言え」

 

「はい!」

 

執事バトルコメディ漫画を読んでいたラミリスはネコリアが先の展開を話そうとするのを止め、其れを拒否するならば目的を話せとリムルに強要され、元気の良い返事と共に彼に近寄る

 

「もう一度言うわ!この国は滅亡する!!」

 

「二回も言うからには意味がある……そういうことね?リスちゃん」

 

「流石はネコ………そう、二回言ったのには意味がある!なんと…なんとね……魔王クレイマンが!アレ(・・)を発動させたのよっ!」

 

「にゃ……にゃんですって!アレ(・・)ですって!?」

 

「ネコちゃんは知ってるのか?」

 

「ううん、知らない」

 

「「今の驚きはなんなんだよっ!!馬鹿猫!!」」

 

ラミリスの言葉に何かを知っている様に驚きの声を挙げるネコリアであったが結局は何も理解していないと分かり、リムルとラミリスから突っ込みが飛ぶ

 

「アンタたちは知ってる?〝魔王達の宴(ワルプルギス)〟!その名が示す通りに全ての魔王が集う特別な会合よ」

 

「あー、にゃんか前に聞いたことあるわね………魔王のお茶会だっけ?確か」

 

惚けていたにも関わらず、本当に知識にあった〝魔王達の宴(ワルプルギス)〟の事をネコリアが口にする

 

「お茶会?古い文献には、こう記されてありましたが?〝魔王が集い、大戦が起きた〟と……」

 

「人間の主観でしょ?其れは。確か……魔王が集まってお茶を飲みながら、近況報告や面白い話題を話し合う場だった筈よ」

 

「そうなのよさ。だいたい、私だって暇じゃないし、戦争なんて面倒な真似したくないのよさ」

 

自分の知識にある情報とは異なる〝魔王達の宴(ワルプルギス)〟の本質に驚愕するエラルドであったが、ネコリアは話を続け、ラミリスは戦争は面倒だと開き直る

 

「いやいや、お茶会がきっかけで魔国連邦(ウチ)が滅亡するとか有り得ないだろ。何がどう転べば、そんな話になるんだよ」

 

「無知も度が過ぎると呆れるわね。これだから、エッチなスライムは……原因は十中八九、言わずもがなであたしたち(・・)が魔王に覚醒して、アンタが〝魔王(・・)〟を名乗ったからよ」

 

「つまりは俺への制裁ってことか……でも後悔はしてないぞ?今回はそうする必要があったんだ」

 

「分かってるわよ。まぁ……ラミリスが来たのには、もう一つの理由があるからなんじゃない?」

 

「何時もながらに優れた観察眼ね。流石は参謀長を名乗るだけはあるわ………そうよ、アタシが来たのにはもう一つの理由があるのよ」

 

先程までのふざけた雰囲気は前座、真剣な雰囲気により、空気が一変する。張り詰められた糸の様にぴりぴりとした空気が支配する

 

「クレイマンの奴が軍事行動を起こしたのよ!このままだとアンタたちは………魔国連邦(テンペスト)は滅亡する!!」

 

「…………ほう、どうする?参謀長(ネコリア)

 

ラミリスが口にしたもう一つの理由にリムルはにやりと笑い、隣で愛らしい鍵尻尾をふりふりと揺らす相棒に問う

 

「決まってるじゃない……裏方に飽きた演者は舞台から早急に降りてもらうのよ。さぁ、始めましょう?陛下(リムル)……あたしたち(・・)戦争(・・)を……!」

 

高らかに、全ての意志を汲み取るかの様に彼女は宣言する。故に彼女は配下全員と共に、彼の前に傅く

 

「如何なる命令にも我等は従います。全ては陛下の御心のままに……」

 

傅き、(こうべ)を垂れる彼女の瞳に映る者は数多の魔物を束ねる魔王。対等を主張しながらも、自らの立場を弁え、彼女は眼前の青年を見据える

 

「…………あっ!そう言えば、さっき俺のことをどさくさに紛れてエッチなスライム呼ばわりしただろ!」

 

「今更?相変わらずの締まりのなさね。だから、リムちゃんは何時まで経ってもエッチなスライムなのよ。そんなことでは一万年と二千年経っても愛してくれる人が現れないわよ?」

 

「何処の創世の時代の物語だ!!」

 

(ヤバい………アタシ、頼る相手を間違えたかも……)

 

「ベレッタ!大変です!茶柱が!」

 

「ギンレイ?少し黙ってください」




会議が進む中、空腹感に打ちひしがれる面々。ならばと会議は中断!お風呂にごちそう!更にはサービスシーンまで……!

ネコリアの真骨頂その47 実はどさくさに紛れに毒舌を吐く

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