転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。   作:田中滅

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今回は〝魔王達の宴(ワルプルギス)〟に途中参加するまでの道中の話、割と頑張りましたよ!


第七十二話 魔王の宴にカチコミしようとしたら、親友も付いてきちゃった

(にゃるほど………亜空間に会場があるのね……通りで《千里眼》の正確性に欠ける訳だわ)

 

(てかさぁ〜大丈夫なん?いくら超絶可愛いネコリアでも、流石に魔王が集う宴にアポ無しははヤバいんじゃないの?リアねーさんも思うよね?)

 

(いや、私は行くべきだと思うよ。少しばかり……懐かしい気配(・・・・・・)を感じるのよ)

 

目的地である本来ならば招かれなければ到達不可能な場所基〝魔王達の宴(ワルプルギス)〟の会場に向かう途中、頭に響く別人格たちの声に耳を傾けていた彼女は猫耳をぴこぴこと動かす

 

(リアねーさんがそういう時は大抵が悪いニュースだったりするのよね………にゃ?ねぇ、気のせい?にゃんかあそこに見覚えのある半裸マントがいるんだけど……)

 

(半裸マント………わわっ!何故にヴェルちゃんがいんの!?)

 

亜空間に見覚えのある影を見た彼女の声に反応した前世の人格である亜結が慣れ親しんだ親友の名を叫びながら、驚愕する

 

(私たち(・・)とは別の手段で移動しているみたいね。ネコ、声を掛けてあげれば?)

 

(…………仕方にゃいわね)

 

その一方で、前世よりも前の人格で彼の妻という立場にあるヴェルリアは優しく主人格の気持ちを後押しするように、声を掛ける様に促す。すると、彼女は一瞬の沈黙の後に鍵尻尾をふりふりと揺らし、彼に近寄っていく

 

「ヴェルちゃん。こんなとこで、にゃにやってんのよ?あたしは確か、御留守番してる様に言ったわよねぇ?」

 

我が親友(ネコリア)よ。我も最初は参謀長にして古くからの友である貴様との信頼関係から言い渡された申し出を了承した………しかし!どうしても、我は奴に!リムルに言わねばならぬことがあるのだ!」

 

出していた筈の指示とは異なる行動をしている親友にネコリアはジトっとした視線を送りながら、問いを投げ掛けると其れに答えたヴェルドラは真剣な表情でもう一人の友であるスライムに言わなければならないことがあると告げる

 

「どーせまたロクでもないことでしょ」

 

思っていたよりも小さな理由に興味を失くし、ため息を吐くネコリア。その様子が気に障ったのか今度はヴェルドラが仕掛ける

 

「なにおうっ!?そういう貴様も〝忘れられた竜の都〟での戦はどうしたのだ!?まさか負けたか!」

 

「はぁ!?負ける訳ないでしょ!とーぜん勝ったわよ!なんだったら、勝利どころか大勝利にゃんですけど?えっ?なに?もしかしてだけど、柄にもなく心配とかしちゃってんのぉ〜?プークスクス」

 

「ネコよ、今日の夕飯はお前を喰ってやろう。生で食べられるのと焼いてから食べられるのでは何方が好みだ?」

 

「そうねぇ〜、やっぱり焼いてからの方がオススメかなぁ。あっ、焼き方はウェルダンでお願い。よく焼かないとお腹壊しちゃ----って!食わせるかァァァァ!」

 

当然の様に展開する夫婦漫才、今はリムルというブレーキがいない為に二人は火花を散らし合う。かつては当たり前の様に感じていた時間、其れが今では沢山の仲間たちに囲まれた中で行われているのだが、この空間にはかつての様に二人だけの時間があった

 

「兎に角!リムちゃんに用件があるのは同じみたいね。ねぇ?ヴェルドラ……ちょっとツラ貸しなさいよ」

 

「良かろう。我が友の企みにこのヴェルドラ=テンペストが力を貸してやろうではないか!ネコリアよ!」

 

正に最強にして最大、この二人だからこそ分かり合える世界がある。〝覚醒魔王〟と〝暴風竜〟であるが故に手を組めば、向かう所に敵無しという言葉が似合うのは火を見るよりも明らかだ

 

「さて………着くわよ」

 

「漸くか……ならば、登場は派手に行かなくてはなっ!」

 

「派手に………あっ!だったらさ、こんなのはどう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ミリムが相手だとやり難いな………ネコちゃんの話では操られてない筈なのに……明らかにヤバい展開だろ!くそっ!何か手はないのか!《智慧之王(ラファエル)》さん!)

 

魔王達の宴(ワルプルギス)〟の会場では現在、新生魔王のリムル=テンペストを試す為にクレイマン一派との激戦の真っ最中であった。中でも大切な友人(マブダチ)であるミリムを救いたいと願いながらも、圧倒的な力の前に為す術がなく、防戦一方なリムルは《智慧之王(ラファエル)》に助力を願った

 

《解。亜空間から接近する二つの膨大な妖気(オーラ)を測定しました》

 

(妖気(オーラ)……しかも二つ?まさか新手かっ!?)

 

《否。妖気(オーラ)の持ち主は何方もマスターと深い繋がりのある魔物(・・・・・・・・・・)、つまりは味方です》

 

まさかの解答に新手に出現を予期するリムル。然し、それは杞憂だった。其れもその筈、深い繋がりのある魔物(・・・・・・・・・・)、その言葉が意味する者たちは彼の知る限りでは二人しか存在しない。何時如何なる時も愛らしいさと狡賢さを兼ね備える相棒、そして天災が形を成した生きる伝説と謳われる親友。其れを理解した瞬間に不思議と彼は笑みが浮かんだ

 

「ん………なんだ?この気配は………へぇ?懐かしい(・・・・)気配だ」

 

(…………随分と馴染みのある気配じゃな……片方は忌々しいトカゲか………もう一つは……なんじゃと?あり得ぬ………この気配は!間違いない!些細な違いがあるにせよ、この気配は!!あの者が連れていた使い魔(ヴェルリア)の気配…よもや、転生しておったのか!?)

 

近付く二つの妖気(オーラ)に気付いたのは《智慧之王(ラファエル)》だけではない、〝魔王達の宴(ワルプルギス)〟に参加していた魔王全員が感じ取った。その中でも二人の者が反応を示した。一人が赤い髪が印象的な魔王、その者はギィ・クリムゾン、最古にして最初の魔王と呼ばれる悪魔である

もう一人はメイド服の銀髪の女性、素性は不明だが彼女もまた気配に馴染みがあるようだ

 

「にゃーっはっはっはっ!」

 

「クァーハハハハハ!」

 

「その魅力は右肩上がりの爆上がり!我が可愛さの前には誰もが傅き、頭を垂れる!」

 

「我等が覇道の前に立ち塞がるモノはなんであろうと捻り潰す!今こそ我が威を示す時なり!」

 

「あたしたち(・・)!」

 

「我たち(・・)!」

 

「「主役の出番だ!!」」

 

亜空間の廻廊を突き破り、姿を見せたのは猫耳をぴこぴこと動かし、愛らしい鍵尻尾をふりふりと揺らす魔性の美少女。そして、黒いマントが印象的な金髪の男性の二名、突然の異分子に誰もが呆然とするが、彼だけは違った。その金色に染まった双眸で彼女たち(・・)を見詰め、口を開く

 

「待ちくたびれたぞ………まぁでもナイスタイミングだったよ。サンキューな、ネコリアにヴェルドラ」

 

「あら、やけに素直ね?まあその素直さに免じて今回はあたしを呼び出す事態に陥っていた事は言及しないあげるわね。でも二度目はないから、そのつもりでいるのよ」

 

「助けに来てくれたのに辛辣過ぎませんっ!?ネコちゃんのそういう所が嫌いだ」

 

「にゃふふ、あたしは好きよ?リムちゃんのちょっぴり拗ねやすい所とか」

 

「我はリムルに文句を言い来ただけだ………しかし、今は其れどころではないようだな」

 

頼もしい助っ人である相棒と親友の登場にリムルが礼を述べれば、二人は其々の反応を見せながら、状況を冷静に判断する

 

「ああ、ちょっと立て込んでるんだ。二人の力を貸してくれるか?」

 

「仕方にゃいわね。売られたケンカは買わなきゃよね」

 

「クァーハハハハハ!其れでこそネコだ!流石は我が親友!」

 

「そうと決まればだ………おい、クレイマン」

 

即座に申し出を受け入れた二人を両脇に侍らせ、リムルは件の相手であるクレイマンを呼ぶ。其れに気付き、シオンと戦っていた彼の動きが止まり、視線が動いた

 

「「「さぁ、お前の罪を数えろ」」」




ネコリアと妖狐、ヴェルドラとミリム、ベレッタと傀儡人形、ギンレイと雄牛……そして二人の魔王が遂に激突!!

NEXTヒント 解放之女王(リバティア)

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