転生したらネコちゃんだったから自由に生きていきます。   作:田中滅

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今回の見所!ネコちゃんは未だに禁酒中!以上!更新が滞っていた理由は、ネタバレを回避したいが故のアニメ最終話を待っていたからです。これからはまたネコちゃんの可愛さをお届けしちゃいます

ネコリア「ガンバよ♪作者ちゃん」←ウィンク

………………(どくどく)←鼻血で戦闘不能


第七十七話 宴も酣だけど、お酒が呑めないことにムカついちゃった

「さて……〝魔王達の宴(ワルプルギス)〟も、そろそろ終いだが最後に一つやることが残ってる」

 

支配領域の分配(領土問題)ね」

 

「その通りだ。話が早くて、助かるよ…お前は」

 

魔王達の宴(ワルプルギス)〟も終わりが近付いた頃、最古の魔王にして最初の魔王でもあるギィの発言の意図に気付いた彼女はソファに寝そべり、魔性の笑みを浮かべる

 

「リムルの支配領域はジュラの大森林全域となる。異論はあるか?」

 

「異論は無いわ。ヴェルドラの封印が解けた今、ジュラの大森林は永きに渡る不可侵を撤廃し、全てを我等が魔王陛下の傘下に降るべきよ」

 

「参謀長閣下の仰る通りです。この樹妖精(ドライアド)のトレイニーが橋渡し役となり、方々にリムル=テンペスト魔王陛下の支配を宣言致します」

 

「お願いね」

 

愛らしい鍵尻尾をふりふりと揺らし、彼女はくすりと笑う。その愛らしさは魔王随一にして、正に魔性を体現した笑みと呼べる

 

「ミリムには今までの領地に加え、フレイ領にカリオン領及びクレイマン領を統合した新たな領の支配を任せる」

 

「な、なんだと……!?」

 

「安心しなさい、細かいことは私やカリオンが詰めておくわ。ネコリア、貴女の配下に統治又は財政に詳しいのは居るかしら。居たら、知恵を貸してもらいたいわ」

 

「なら、頼りになるあたしの右腕はどう?彼女には今までは外遊させた事がなかったし、良い機会だわ」

 

支配領域が増える事に衝撃を受けるミリムとは裏腹に冷静なフレイが問えば、ネコリアは自らの配下であると同時に頼りになる右腕の存在を告げる。今迄は自分が留守の間の指揮を任せていたが、頃合いが来たと言わんばかりに外遊させる機会が到来したと告げた

 

「右腕……確か、書記官とか言う役職のゴブリナか。アルビスからは頭の切れるヤツだと聞いてる」

 

「スイヒョウだな!彼奴は確かに紫角よりも信用出来るのだ!」

 

「なっ!酷い!私がスイヒョウに劣ると!?あとシオンです」

 

「そうそれ!」

 

引き合いに出されたシオンはショックを受けているが、真っ当な意見であるが故にリムルとネコリアは目を逸らす

 

「そういえば……傀儡国ジースダヴは元々前の魔王の支配領域だったな」

 

「ああ……居たわね、そんなのが。確か、レオンが殺したのよね」

 

「仙猫………お前も当事者の一人だろう、他人事のように扱うな」

 

「今はネコリアよ。確かにあたしもあの場に居た……だけど、直接的な処罰を降したのはレオンよ。そう…確か…名前は………〝 呪術王(カースロード)〟」

 

レオンとの会話の中でネコリアが呟いた聞き慣れない名。リムルは首を傾げるが、同様に首を傾げていたミリムが両手をポンっと叩いた

 

「おお!思い出したのだ!カザリームか!」

 

「ミリムちゃん……忘れてたの?まさか」

 

「へ?いやいや!忘れていないのだ!ちょっと思い出せなかっただけなのだ!」

 

「カリオン……貴方を推薦したのって、確かミリムちゃんにカザリームよね?」

 

「ああ、そうだ。だがまぁ奴は当の昔に死んじまってるからな、無理もねぇだろうぜ」

 

(前の魔王……其奴が生きているとしたら……クレイマンの発言にも納得がいくな……)

 

会話を聞いていたリムルは頭の中で思考を巡らせ、クレイマンが消える前に告げた発言にも意味を成さない訳ではないという見解に行き着く

 

「生きていたとしても、死んだのは二百年前(・・・・)よ。余程の事が無い限りは、その考えは捨てるべきよ」

 

「ネコリア……そうだな、今は考えないようにしておく」

 

思考を巡らせていたリムルは相棒からの指摘に一旦は纏まった考えを奥底に仕舞い込み、今は目の前の領土問題に目を向ける事に専念する

 

「さてと…小難しい話は後にして、今は美味しいものを堪能しよ〜っと♪う〜ん!にゃにこれ!美味し〜い!」

 

「目的は其方かい!!」

 

真剣な雰囲気から一変。目先の食べ物に目がいっていたネコリアはやる気満々なリムルを尻目に鍵尻尾を揺らしながら、運ばれてきた料理を口に運び、幸せを噛み締める

 

「ワ〜ハッハッハッハッ!ネコよ!今日は無礼講だ!呑むぞっ!」

 

「その誘い乗った!この世でタダ酒に勝るもの無し!!」

 

「ダメに決まってんだろ!!禁酒しろ!」

 

「にゃんでよっ!!最後に呑んだのなんか、宴の夜よっ!?我慢にゃんか出来ないわ!!」

 

「そうだ!ネコに呑ませてやるのだっ!!実質、リムルがクレイマンに勝てたのはネコの功績があったからなのだ!!」

 

「やかましい!というか!お前に酒はまだ早い!!」

 

「なにおうっ!?こー見えても無表情を保つ為に、生ピーマンを齧ったりしてたのだぞっ!!これくらいは多目に見るのだ!」

 

「おだまり!!お前はジュースで我慢しろ!!」

 

「や〜い!怒られてやんの〜!」

 

「お前は食べ過ぎだ!ラミリス!」

 

「あっ!アタシのシチュー!!何すんのよさっ!!」

 

禁酒中であるにも関わらず、何としても酒を呑もうとするネコリアと幼い身形で酒を飲み干そうとするミリム、小さい体でシチューを頬張るラミリス。彼女たちに世話を妬くリムルはまるで母親のようだ

 

「砂かけちゃえ!」

 

「バーカバーカ!リムルのバーカ!」

 

「エッチなのだ!」

 

「ネコツー、ギンレイ、ベレッタ。三人を摘み出せ」

 

納得の行かない三人は背後から彼に砂をかけるが、その様子に振り返る素振りも見せずに彼女たちの副官である配下たちと分身に命を降す

 

「ほ〜ら、お魚だよ?ネコリア様。あっ!これって、秋刀魚みたいだよ?」

 

「にゃ?秋刀魚は大好物よ!塩焼きに大根おろしが最高よ!」

 

「ミリム様。此方のクッキーなんですけど、実ははちみつが入ってるんですよ」

 

「なにっ!?はちみつだと!!いただきますなのだ!ギンレイ!」

 

「ラミリス様、此処でリムル様に失礼があっては移住の件に良い返事がもらえませんよ」

 

「……はっ!た、確かに!!ナイスよ!ベレッタちゃん!!」

 

上手い具合に三人の扱いを理解している彼女たち。その様子をアテにしながら、リムルは料理に舌鼓を打つ

 

「ネコリアが呑みたがる理由が分かる、本当に美味い蒸留酒(ブランデー)だな。原材料は〝 獣王国(ユーラザニア)〟の葡萄か?」

 

「そうよぉ〜……せっかく、安定の輸入先を見つけたのに呑めにゃいなんて最悪なんですけど……」

 

「クワ〜ハッハッハッハッ!日頃の行いの所為であろう!では、我はもう一本頂くぞ!」

 

酒の美味さに感想を漏らすギィに返答しつつ、不貞腐れたネコリアはぷくっと頬を膨らませる。その様子を見ていたヴェルドラは遠慮皆無と言わんばかりに酒を流し込んでいく

 

「にゃっ!!少しは遠慮しなさいよ!!このバカドラゴン!!!あたしが呑めない横で呑もうだなんて、喧嘩売ってんの!?地味な嫌がらせしてんじゃにゃいわよ!そんなんだから未だにバカなのよ!!」

 

「なんだと!?お前にだけは言われたくないわっ!!遠慮なんだそれは?の精神のくせに!!それから誰がバカだ!!」

 

「確かに」

 

「引っ掻かれたいの?馬鹿二人」

 

話の腰を折り出す相棒と親友にしゃきん、と音が鳴りそうな勢いで爪を立てるネコリアは笑顔であるが瞳の奥が笑っていなかった

 

「ネコリア様。わたしはどうしたらいいかな?この先も仕えるべき?それとも、前みたいにフリーでも構わない?」

 

「好きにしなさい。自我を得た以上はネコツー自身の生き方があるわ、現にギンレイはラミリスに仕える道を選んだ。ネコツーはどうしたい?」

 

本体に問いを投げかけると返って来たのは、好きにしろという投げ槍気味な返答。しかし、彼女の黄金の双眸に嘘偽りは無く、純粋にネコツーが導き出すであろう答え(真意)を待つ

 

「わたしはこの先も子どもたちを見守りたい。リムル様の代わりに、何よりも命をくれたネコリア様の恩返しに……それから、なによりも…わたしはわたしの居場所を護りたい……あの子たちはわたしにとって、大切な教え子(家族)なんだもん」

 

「ほら、答えは出てるじゃない。この先も期待してるわよ?あたしの可愛い分身ちゃん♪」

 

「もちっ!」

 

こうして、永きに渡る〝魔王達の宴(ワルプルギス)〟の夜は終わりを告げた。後にこの夜を人々は新たな夜明けと称したとされるが、其れは後世の話である




帰還したリムルとネコリアを待ち構えていたのは、愛すべき配下たち。新たな夜明けに今、二匹の策略が動き始める

NEXTヒント 帰還

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