「…というわけね」
「ありがとうございます。まさかこれだけの勢力が支援してくれるなんて」
「私の頑張りよ?」
そう言って彼女は微笑む。
「ええ、お疲れ様でした」
「で、本拠地は分かってるの?」
「おおよその範囲は」
彼は地図に指を滑らせ、魔法の森にほど近い場所に円を書いた。
「ここを中心として、半径800メートルの範囲に居ると思います。奴らの住処は異次元にあるので、正しくはそれに繋がる
「なるほどね。了解」
「そして、紫さんに総指揮をお願いしたいです」
「それはなぜ?」
「信頼していますし、比較的親交が深いので」
「そういうことね」
彼女は苦笑した。
「
「ナイトメア・フィアーとかいう奴の軍、強いの?」
「それなりには。ですが、油断しない限り、玉兎でも十分討伐は可能です」
「分かったわ」
「お世話になります」
「はいはい」
「では、少し外出してきます」
「何処へ行くの?」
「霊夢達の所です。協力してもらおうと思ってるので」
「ああ、そういうことね。いってらっしゃい」
そして、彼は飛び立っていった。
「で、さっきから盗み聞きなんてしてるのは誰?」
「…!」
「大丈夫よ、怒ってなんてないわ」
「その、ごめんなさい…。通りかかったら、雪華様とお話してるのが聞こえたので…」
「あなたが桜ね?私は八雲 紫。よろしく」
「よろしくお願いします。…雪華様は何をなさろうとしてらっしゃるのですか?」
「何、とは?」
「先日から気になっていたのです。軍や指揮なんて言葉を呟いていましたから…」
「そう。なら、私から言えることではないわ」
「なぜ…」
「あの子は、言うべきことはきちんと言う。貴女に言っていないということは知る必要がない、もしくは知ってはいけないことだということよ」
「でも…」
「分かってるわ。貴女は彼を深く想っている。だからこそ、よね」
「…はい」
「でも、貴女は行かない方がいいわ。大人しく彼の言うことを聞いておきなさい」
「…いやです」
「…最悪、命の危険もあるわよ」
「でも、私は雪華様に着いて行きます。いざという時、身代わりくらいにはなれるでしょう?」
「そんなに涙を溜めて言うことじゃないわ。全くあの子は、こんないい人をほっといて何しているのかしらね」
「……」
「好きにしなさい。ただし、私は知らないわよ?」
「…はいっ!」