東方雪月花   作:くらんもち

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19話

「雪華〜!」

 

「はいはい、聞こえてるよ」

 

夜、霊夢達が来た。

 

「言っても無駄だろうが、飲みすぎないようにね」

 

「分かってるわよ、そんなこと」

 

「全く信用ならないな…」

 

「別にいいじゃない。それより、今日は雪華も飲んでよね!」

 

「は?」

 

「当たり前よ。なんだかんだでこの前飲んでないし」

 

「アルコールはあまり好きじゃないんだ」

 

「えー?」

 

「えーじゃない」

 

「別に良いじゃないですか、雪華さ〜ん」

 

「早苗。なんでだよ」

 

「雪華さんと一緒に飲みたいからです!」

 

しかしその真意は。

 

(お酒の力を借りて告白する、これで大丈夫…!)

 

というものだった。

 

「はあ、分かったよ、ちょっと待ってろ」

 

「えー」

 

「君達のつまみを用意するからだよ」

 

「じゃあしょうがないわね!」

 

手の平がくるくるな霊夢だ。

 

 

 

 

「ほら、これでも食べてて」

 

「やった〜♪」

 

「現金なやつ…」

 

「それは何です?」

 

「度数低めの白ワイン」

 

「そんなのあったんですね…」

 

「わざわざ入荷したんだぜ」

 

「よいしょ」

 

僕が適当なカウンター席に座ると、音速で早苗が僕の隣を陣取った。…速い。僕でも見えなかった。

 

「早苗さん速すぎです…」

 

そう呟いたのは桜だ。

 

「おや、悪いですか?」

 

そう言いつつもまったく悪びれる様子がない早苗。

 

そして数分後。

 

「雪華!」

 

「レミィ、こんばんわ」

 

「あら、それは?」

 

「度数低めの白」

 

「同じの、頂戴?」

 

「ああ、分かった。少し待っててくれ」

 

席を離れると、その席にレミィが座った。すると、早苗が頬を膨らませる。

 

「どうした、そんなに膨れて」

 

「…別になんでもっ」

 

「そうか?…レミィ、お待たせ」

 

「ありがと」

 

「…そこは僕が座っていたんだけど」

 

「んく、んく…、いいじゃない、別に」

 

「はぁ、しょうがないな。じゃ、隣失礼するよ」

 

席を奪われたので仕方なくレミィの隣に座る。

 

「そう、それでいいの」

 

「そうかい?ならいいが」

 

「む〜っ…」

 

早苗が面白くなさそうな顔をしていた。

 

「早苗?」

 

「……ロリコン」

 

「失礼な。確かに子供は好きだが、恋愛対象としては見てないさ」

 

「……!」

 

レミィが傷ついた顔をした。

 

「レミィ?何か気に障った?」

 

「…ええ……」

 

「ごめんね、本当に…」

 

「…見てくれが子供だと、貴方は嫌いかしら」

 

「え?だから子供は」

 

「そういう意味じゃなくて。…私では、貴方の妻に不十分かしら……?」

 

「は?どういう…」

 

「…私は、貴方を愛しているわ。……私と、一緒に時を刻んで欲しいの」

 

「…は?」

 

「私だって、雪華さんが大好きです…!だから、私と、付き合って下さい……!!」

 

「…え?」

 

2人は赤くなって返事を待っている。

 

「…その、レミィ、早苗」

 

「…ごめんね」

 

「「…!」」

 

「今日、言おうと思ってたんだけどさ…」

 

左手を、胸の前に翳す。

 

「指輪…?」

 

「僕には、ずっと前から、好きな人が居てね。その人に、伝えたら、快諾してくれたんだ」

 

「その人は、誰なんですか…?」

 

早苗が恐る恐るといった様子で口を開く。

 

「……」

 

彼の視線の先には、1人の少女。彼女は、優しく微笑んだ。

 

「僕は、桜と生きるって、決めたんだ」

 

「…そう。なら私達がとやかく言う筋合いはないわね……」

 

「どうか、お幸せにっ………!!」

 

「…すまない」

 

彼女達が酔い潰れて眠るまで、僕を離してくれなかった。

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