26話
クリスマス。それは、世界三大宗教のうちの1つの神が生まれた日とされる、聖なる日。子供たちは、両親からプレゼントを貰って喜び、両親はそれを見て頬を綻ばせる。
こんな日は、僕もゆっくり、桜とともに過ごし──
たかったんだけど。
「雪華〜!」
「どうしたんだよ、魔理沙」
「クリスマスとやらなんだろ?プレゼント、届けに行こうぜ!」
「多分間に合ってる」
「確かに永琳達も張り切ってたが…」
✻「東方Lost word」のイベント『行く年来る年弾幕レイダース』参照
「だからだよ。永琳先生らがやるから、僕達は必要ないの」
「あいつのこと先生って呼ぶんだな」
「普通そうだろ」
「まあいいや。とにかく、これが私からのクリスマスプレゼントだ!」
そう言って渡されたのは小瓶。
「...なにこれ?」
「当たり前だろ?媚〇だよ媚〇」
「何で!?」
「夫婦ってことはいずれそういうこともするだろ?
私からの餞別だ!☆」
「いやしないから!桜まだ18だよ!?」
「マジかよ!?じゃあお前幾つだよ!?」
「20歳ですが何か!?」
「早すぎんだろ!?」
「いいじゃないか別に!!」
「いや確かに悪いということもないけどな!?」
「...とにかく、これはいらない。そういう意味で桜に手を出すのは、僕のプライドが許さない。少なくとも、今する予定はない」
「ちぇー、つまんねーの」
「つまらんとは何だつまらんとは」
「別にー」
「はぁ…、寒いだろ。コーヒーでも出すから入りなよ」
「お!ありがたい!じゃ遠慮なく」
そして中に入ると。
「やっほー」
居たのは狐面で顔を隠した少年。
「またお前か。
「あっひどい。僕にはくらんもちって名前があるのに」
「知らないよ」
「まあいいさ。そして1つ警告だ。あの人も言っていたが、『彼』がここの存在に気づきつつある。防備を固めるといい」
「へえ」
「じゃあまあそういうことで」
「それだけかよ」
「それだけだよ」
「カフェラテでも飲むか?」
「ホント!?いただきます!」
夜…
「お疲れ、桜」
「雪華様も、お疲れ様です」
「魔理沙に何かされなかった?」
「いいえ、特になにも…」
「なら良いんだけど」
「何でです?」
「いや、気にしないで」
数十分後。
「上がりました…」
桜が風呂から戻ってきた。だが、妙に紅潮している?
「大丈夫?」
「大丈夫、です…、でも、何か、体が熱くって」
「…やりやがったな魔理沙」
「魔理沙、さん…?」
「多分だけど、桜、媚〇盛られたぞ」
「そ、そんなぁ…」
「どうしたものか」
「こうしたら、大丈夫ですかね…?」
そう言って抱きついてくる。
しかし、紅潮しているのでかなり色っぽい。
理性を総動員して抑え、抱き締め返す。
「えへへ…♪」
「…」
(可愛い…)
抑えきれなくなったというわけではないが。
「ん…」
「…!?」
思い切って、桜の唇を奪う。
離した後、案の定真っ赤になっていた。
…それは僕も同じなんだけど。
「い、いきなり、何、を…///」
「…桜が、僕を誘惑するのが悪い」
「そ、そんなのしてませんよぉっ…///」
「した」
「〜っ!///」
「…なんというか、やっと、夫婦らしいことできたね」
「そ、そうですけど、いきなりは、だめ…!///」
「ごめんね、桜」
「あ、熱いのも吹き飛んじゃいました…///」
「なら、良かった…」
微笑む雪華様。
「恥ずかしい…///」