「…とうとうか。」
「そうですわね。」
「十二分な、過剰とも言える戦力をつぎ込んだ。」
「失敗は、許されませんわ。」
「「彼/彼女を、この手に……!!」」
39話
「紫様。」
「ええ。分かってる。彼らのしがらみではあるけど、幻想郷の危機よ。なら私は幻想郷を守るために何だってする。当たり前でしょう?」
「そうですね、貴女ならば。」
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紅魔館の一室。少女達は会議に臨んでいた。
「──以上が作戦だ。とはいえ、作戦と呼べるのか怪しいものだ。すまない。」
そして、彼女達を率いるのは、1人の少年だ。
「仕方ないじゃない。戦力差は絶望的、それならこれしかないもの。私だってこうするわ。」
「ナイトメア・フィアーの時とは、似ているようで真逆だ。けれど、どうか僕に付き合ってほしい。頼む。」
彼は、頭を下げる。無謀だが、どうか手伝ってくれと。
「頭をあげて、雪華。貴方のためなら、私達は賛成よ。」
「本当に、すまない。」
「謝るのはナシです。私達は、好んで貴方に協力しているんですから。」
「妖夢の言う通りだぜ。ほら、戦うんだろ?こんな時のために強い魔法の研究をしてたんだ。言うなれば、魔法の発表会だぜ!」
「………ありがとう。開戦はもうすぐだ。行こう、皆。」
少女達は、一様に頷く。それが、彼にとっては救いだった。自分の無茶についてきてくれる親友達。そして、愛する妻。彼女達を護らんと、彼は剣を取る。
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「申し上げます。敵数4万を越え、1時間後には幻想郷へ到着するかと。」
「ありがとう、藍。みんな、聞いたな。これから大戦だ。各々、得物や道具のチェックを。これが最後の安息だ。この戦争、勝つよ。」
『おお/ええ/はい!』
「……さすがですね、雪華殿。一癖も二癖もある彼女達を纏めあげるとは。」
「みんなが、僕を信じてくれている。なら、応えないと。」
「そんな貴方だから、彼女達もついて行くのでしょう。」
「それなら、良いんだけどね。」
「……そろそろかと。」
「分かった。さあ、行こうみんな!」
「霊夢達は配置に着いてくれ。雪華殿と桜殿は私が先導する。」
「頼むよ、藍。」
「はい、お任せを!」
「みんな、気合いを入れてくれ。これは、我らが故郷を護る戦いである!」
「当然よ、行きましょう!」
「おー!私も本気で行くぜ!」
「私だって、幽々子様の分も!」
「あら、妖夢に守られるほど弱くないわ。」
「さあ、蹂躙よ。咲夜、美鈴。」
「「はい!」」
「さあ、配置につけ!熾天会は強大だが、僕達ならいける!やるぞ!」
『おー!!!!』
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「一応援軍のアテはあるにはあるが…、了承してくれるかどうか。そも必要になるかも分からない。だが転ばぬ先の何とやらだ。備えておこう。」
次元の狭間。狐面の少年は、1人呟く。