「このっ……!」
「お嬢様!大丈夫ですか!」
「問題ないわ!」
ここに陣取るはレミリア、咲夜、美鈴。他よりも一際多くがひしめくこの戦場では、咲夜は勿論、レミリアにさえ疲労が見え始めていた。
「派手にやってますね!俺も行きます!」
そこに現れたのは翠の髪と目を持つ少年だった。
「あれは、雪華が言っていた……!」
「援軍ですか!助かりました!」
3人が喜色を浮かべる。
「大丈夫、ここは俺が!」
そう言った瞬間、彼は近くの天使達に滅多斬りにされた。
「なっ!?」
「だ、大丈夫ですか!」
「これでは、もう……。」
再び絶望が広がる。レミリアの槍を振るう腕も、重い。
「………痛ったいなぁもう!」
そう思った矢先、先程の少年の声がしたかと思うと、天使達を消し飛ばすほどの爆発が起きた。
「い、生きてる!?」
「何故……、あんなに斬られていたのに……。」
「この程度じゃ死にやしません!それよりもお三方!」
その後の彼の言葉は、さらに三人を驚愕させる。
「今出来る最高の一撃を、俺にぶつけて下さい!」
「「「はぁ!?」」」
当然の反応である。敵ではなく、己に向け放てというのだから。
「速く!時間無いですって!」
「わ、分かったわ!」
同時にスペルカードを発動。
『神槍 スピア・ザ・グングニル!』
『咲夜の世界!』
『虹符-烈虹真拳!』
「うっ……ぐああああ!」
案の定…というか当然だが、少年の叫びと共に爆発が起こる。
敵側の天使達でさえ何が起こっているのか理解出来ていないようだ。
「や、やはりマズかったのでは?」
美鈴が呻いた。
「……くく……あはははははは!!」
少年の笑い声が響く。
「充分です、充分ですよ!」
「こ、これは!?」
「どういうことなのでしょうか……。」
レミリアと咲夜も驚きを隠せない。
「僕の拳が、轟き叫ぶ!」
少年が拳を突き上げる。
「スペルカード!《転符 衝動解放》!」
突き上げた拳を地面に叩き付ける。
すると、拳から地面を伝い衝撃波が天使達を吹き飛ばした。
「凄い……。」
「……はぁ…はぁ…」
「その、大丈夫ですか?」
美鈴が彼へと声をかける。反動もかなりのもののようだし、一旦落ち着いた。その程度の余裕ならばある。
「…あはは、外部からの影響をそのまま跳ね返すんですけど、跳ね返すまでがキツくって……」
少年は笑いながら言うが、普通では考えられない。
「いや、それって中々に凄いことですよね?」
思わずガチトーンで聞き返す。
「それが…僕の性質なので……。しばらくは敵も来ないみたいなので、休ませてもらいます。」
「ええ、ありがとう。そして、お疲れ様。私達が守ってあげるから、気が済むまで休みなさい。」
優しく労ったのはレミリア。
「…貴女は優しいんですね。………
そう言って少年は眠り始めた。
「……
「納得です。お嬢様は慈悲深いお方ですので。」
「でも雪華さんには甘えまくっt痛ぁ!?咲夜さん!ナイフやめて!」
第三の戦場、圧殺。