神様の御使   作:Kakeru_kakecha

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第2話 集会

扉の先には7つの席があり、そのうちの5つはもうすでに埋まっていた。僕ら神使には陰陽師の子孫が多いと言われており、5つの代表的な家がある。その5つの家にはそれぞれ、『木』『火』『土』『金』『水』と言った得意とする術がある。

 

「さて、全員そろったから始めようか」

「今日もあの御方は来ないのだな」

「来ないのはいつもの事だ。仕事が忙しんだろ」

「そうですけど、たまには顔を出しもらわないとねぇ」

 

上から木堂林花さん。聖炎火乃香さん。金宮銀次さん。水方流玄さん。それぞれ『木』『火』『金』『水』の術を得意とする家の当主だ。ちなみにあの御方と言われているのは『土』の術と得意とする家の当主、阿倍晴信さん。かの有名な阿倍晴明の子孫と言われているだけあって仕事で常にいそがしいらしい。

 

「はいはい、おしゃべりはそこまでにして早く始めるわよ。せっかく今日は神地君が来てくれてるんだから」

 

今話したのは学校でも会った空鳴星さん。彼女の家は独自の術を使う。何でも影を操るのだとか。

 

「おう、そうだったな。最近仕事が忙しくなって来てるんだろ?やっぱ歴代最強と言われるようになってからか?」

「えぇ、そうですね。白玄達にも手伝っては貰っているんですが、最近特に回らなくなってきています」

「まぁ、仕事を貰えるのは良いことよね」

「本当にありがたいです」

僕は最近歴代最強と言われるようになったが、まだまだこの人たちの方が実力は上だと思う。なんだってあの『5行』の家の当主だし。いつも一緒に仕事をする時はその凄さに驚かされる。

 

「今日は面白い情報が入ってるわよ」

「ほう?それは何処からだ?」

「駿河の水の神からよ」

「なんだって?」

「近くの山で鎧を着た霊が夜になると大量に出てくるらいしわ。だからそれを祓って原因を調べてほしいとの事よ。あと、、、その、、、神地君に会ってみたいから是非来てほいとも仰ってたわ、、、」

「それは何と、、、まぁ、、、」

 

僕ら神使は普段各地の巫女から依頼を貰う。一部例外で今回の様に神様から直接依頼を貰うこともあるが、、、それはさておき神様からの指名なんて聞いたことが無い。おそらく史上初なのではないだろうか。

 

「ひさしぶりだな!神からの指名!」

「そうですね〜。私も昔初めてもらった時は驚きましたよ」

「「ね〜」」

 

全然そんなこと無かった。さすが当主。

 

「でも今回の件何か嫌な予感がするわね〜」

「ちょっと、そんな事言わないでくださいよ。あなたの勘は良く当たるんですから」

「念の為1人当主に行ってもらいましょうか」

「それなら私が行きます。水の神の近くなら私が適任でしょうし。」

 

そんなわけであれよあれよと決まってしまった。

 

「それじゃ、今週末に行こうか。神地君もそれで大丈夫かい?」

「はい、よろしくお願いします」

「うん、よろしくね」

 

それからは他の家がどんな仕事をしたかの報告会が1時間ほど行われて終わった。今回神様からの依頼があったため、次の集会は1週間後となったり、集会が終わると、少し皆で世間話をしてからそれぞれ扉を通って帰った。

 

 

 

 

 

「ただいまぁ」

「おかえりだ、主。集会はどうだった」

「今週末に駿河の水の神様の所に仕事に行く事になったよ。流玄さんと一緒に」

「そうか、あいつの所に行くのか」

「白玄知り合いなの?」

「まぁな、色々あったんだ。なかなか楽しいやつだぞ」

「へぇ、そうなんだ。楽しみだなぁ」

「まんじゅうを持って行ったら喜ぶぞ。あいつの大好物だからな」

「へぇ、そうなんだ。行きしなに買っていこうかな」

 

そんな調子で白玄と話しながらご飯を食べたり風呂に入っていたら段々と眠たくなって来たので、ふと時計を見るともう11時だった。

 

「やば、もう寝なきゃ」

「布団ならもうひいてるぞ」

「ありがとう」

 

何と気のきく式神だろうか。

 

「おやすみ、また明日ね」

「おやすみ」

 

それから週末までは学校に行って帰って来ては白玄達と術の訓練をした。

 

 

 

 

 

そして週末が来た。流玄さんとは集会の日に待ち合わせ場所を決めておいたので、すんなりと会えた。

 

「おはようございます、お久しぶりです」

「久しぶり。それじゃあ行こうか」

「はい」

 

駿河までは新幹線で行く。費用は『神使活動援助委員会』と言う所から降りる。自腹で払わなくていいのは良い事だ。ちなみに星さんはその委員会の上の方の立場なのだとか、、、本当に何者なんだ?あの人。

 

「今回金宮家の長男が駿河に行きたいとゴネてたらそうだよ。何かあったのかい?」

「あはは、、、少し前に仕事で手こずってたのを助けた事がありまして、、、」

「なるほど、それで異常に懐かれたと」

「えぇ、まぁ」

「あそこの家は結局誰が継ぐのかねぇ、、、おっと、すまないね。ところでその袋はどうしたんだい?お土産用の饅頭に見えるが」

「うちの式神が向こうの神様の知り合いらしくて、おまんじゅうが好物らしいので買って行こうかと」

「それはいいね!しかし、世の中は狭いものだなぁ。式神達が普段居る神界だって地球よりずっと広いと聞くのに」

「そうですねぇ」




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