翼を下さい   作:ディヴァ子

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今回はアルメリア視点


閑話:微笑みかけて消えていく

 わたしはアルメリア・インフニティア。様々な名前を得ては変えてきた者。

 むろん、これ以上は変えるつもりなどない。この名はアイルによって取り戻せ、エメスと生きると誓い合った証だ。

 ……だから。

 

『グギャヴォオオオオオオオン!』

 

 その全てを奪い兼ねない、目の前のこいつは殺さねばならないのである。何故なら、これは運命の戦い(ミラボレアス)だから。

 

 

 ――――――ゴォオオオオオオオッ!

 

 

 突如、ミラボレアスが爆炎を吐いてきた。奴にとっては何て事も無い、溜め息のような物だろう。

 しかし、わたしたちにとってそれは、避けられぬ死の運命だ。

 

「散開!」

 

 ウケツケジョーの相棒(名前は「ノア」と言うらしい)が叫び、皆それに従い散る。刹那、射線上の石畳が沸騰して蒸発した。鉱物を気化させるとは、とんでもない火力である。

 だが、まだ終わりではない。ミラボレアスは続けて火球を何発も放ち、周囲をあっという間に火の海へと変えた。

 

「このっ!」

 

 と、上手く懐に潜り込んだベッキー(メラル)が、至近距離で散弾を放った。

 

 

 ――――――ガキガキガキガキン!

 

 

「嘘ぉっ!?」

 

 まるで通じてなかった。硬過ぎるだろ。

 

『ギャヴォオオオッ!』

 

 驚いて硬直するベッキーに、ミラボレアスが長大な尾を振り回す。

 

「はぁん♪」

 

 回復した。何でや。

 うーん、やっぱり徹甲榴弾ニティア。様々な名前を得ては変えてきた者。

 むろん、これ以上は変えるつもりなどない。この名はアイルによって取り戻せ、エメスと生きると誓い合った証だ。

 ……だから。

 

『グギャヴォオオオオオオオン!』

 

 その全てを奪い兼ねない、目の前のこいつは殺さねばならないのである。何故なら、これは運命の戦い(ミラボレアス)だから。

 

 

 ――――――ゴォオオオオオオオッ!

 

 

 突如、ミラボレアスが爆炎を吐いてきた。奴にとっては何て事も無い、溜め息のような物だろう。

 しかし、わたしたちにとってそれは、避けられぬ死の運命だ。

 

「散開!」

 

 ウケツケジョーの相棒(名前は「ノア」と言うらしい)が叫び、皆それに従い散る。刹那、射線上の石畳が沸騰して蒸発した。鉱物を気化させるとは、とんでもない火力である。

 だが、まだ終わりではない。ミラボレアスは続けて火球を何発も放ち、周囲をあっという間に火の海へと変えた。

 

「このっ!」

 

 と、上手く懐に潜り込んだベッキー(メラル)が、至近距離で散弾を放った。

 

 

 ――――――ガキガキガキガキン!

 

 

「嘘ぉっ!?」

 

 まるで通じてなかった。硬過ぎるだろ。

 

『ギャヴォオオオッ!』

 

 驚いて硬直するベッキーに、ミラボレアスが長大な尾を振り回す。

 

「はぁん♪」

 

 回復した。何でや。

 ……うーん、やっぱり体表を面に攻撃しても効き目が薄いようだなぁ。

 

「……ならば斬る!」

「「突く!」」

 

 わたしが斬り掛かり、ビスカとアリス(ヴリア)が槍で突いた。

 

 

 ――――――ガキャアアアン!

 

 

 弾かれた。だから硬いって!

 

『ゴゥゥゥゥ……ヴァォオオオオオオオッ!』

 

 と、ミラボレアスが爆炎で反撃してきた。今度は溜め息交じりとは違う、両翼の爪を地面に食い込ませて反動に備えた、殺る気満々の火炎ブレスだ。

 

「「シールド!」」「そい!」

 

 ビスカとアリスが咄嗟に盾を構え、わたしはその後ろに緊急回避する。あんなの、片手剣の盾でどうにか出来る代物じゃないよ。

 しかし、このミラボレアス容赦しない。直ぐ様、次のブレスを溜め始める。

 

「させないっスよ!」

「……ざけんじゃねぇぞコラァッ!」

 

 すると、エイデンと復活したベッキーの徹甲榴弾がミラボレアスの頭と腹に直撃、爆発した。流石に零距離で爆弾が炸裂するのは痛いらしく、ミラボレアスは攻撃を中断して仰け反る。

 

「はぁああああっ!」

 

 さらに、ノアがクラッチクローでミラボレアスの首筋に飛び付き、そのままグルグルと焦げ跡を抉りながら斬り抜ける。

 

「……ドラァッ!」

『グヴォァアア!』

 

 そして、その隙に真下へ滑り込んだわたしの一閃が胸部に決まり、漸くダメージらしいダメージを与える事に成功した。

 だが、戦いはまだまだこれからだ。奴は全く本気じゃない。

 

「……わたしは絶対に、生きて帰るんだ!」




◆ダークパラソル

 モンスター用の武器であると同時に対人用の暗器でもある、冗談みたいな黒い傘。見た目こそお洒落だが、ライトボウガンなので先端部から弾丸が吹っ飛んで来るし、何より材料がミラボレアスの翼膜である。きっと過去の英雄が手に入れたか、その最中に落ちた素材を使ったのだろう。
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