ダンジョンに「くっ、殺せ!」を求めるのは間違っているだろうか。 作:最強オーク
文字数少ないし、多分「は?何言ってんだ?全く意味分からん」てなる。指摘しないでください!
「フィン、どう思った?」
「どう、とは?」
「クロナだ。あの子の話についてだ」
部屋から退室したリヴェリアは、同じく話を聞いていたフィンへと確認をとる。クロナの話をどう感じたかと。
「···嘘はなかった。そもそもあの子は嘘を付けない。誰かの命に関わることなら絶対ね」
フィンはリヴェリアを一瞥した後、自身の感想を伝える。リヴェリアもその感想に同感だった。
「でもね」
「引っ掛かるのは冒険者依頼だ。何故隠すような真似をした?」
「それは―――」
「依頼主との守秘義務があるのは分かる。誠実な彼女ならそれを確実に守る」
「なら···」
「
「――――」
言葉が出なかった。
彼女はボールスに殺人鬼が現れたと、手を打たなければ自分達の命が危ぶまれるぞと警告している。にも関わらず。
「依頼内容を明かさなかったんだ」
フィンは足を止めて振り返り、クロナがいるであろう宿を見る。
「まさかお前はあの子を、クロナを疑っているのか?」
このリヴェリアの問いに対して、
「ははは」
フィンは笑ってみせた。
「昔も今も、クロナは誰かを傷つけるような子じゃないよ。恐らく依頼主も」
「依頼主も?ならばお前は何を疑っている?」
「それは―――おっと、その前に」
フィンは発見する。
先ほどの二人と同じように、クロナの宿を見つめている褐色肌の少女を。
「げっ!?」
『【泥···なんちゃらさん】が喋ってしまったら仕方ないですよね』
「この街でのクロナの立ち振舞い」
「それら全ては―――
「なるほど···」
リヴェリアは腑に落ちたように納得した。
「やあ【泥犬】、奇遇だね······おや?その荷物には何が入っているんだい?代わりに持つよ」
「あ、ああ······」
数多の女性を惚れさせる【勇者】の微笑みは、【泥犬】には悪魔や魔王の類いだと錯覚させた。
リヴェリアは一連のやり取りにやれやれとため息を溢して―――
「っ!!避けろ!!」
「!!」
「うわぁっ!?」
投擲された大剣から二人を守った。
「ちっ、躱されたか」
機嫌を悪くし、舌打ちしながら現れたのは赤髪の女。
体格、服装、言動。クロナが言っていた殺人鬼と特徴が一致する。
「コイツが例の···」
「んー。これは幸か不幸、どっちかな」
この周りには誰もいない。
冒険者の多くは、ティオネ達やボールスがいる場所に集まっている。単体や数人で行動するよりも、集団で行動するほうが安心だからだ。
だからここで暴れても大した被害は出ないし、敵の思惑が知れる。これが幸。
逆に言えば、もし彼女以外にも敵がいた場合。それは遠征と怪物祭でその姿を現した新種が控えていること。
間違いなく混乱する。それを鎮め、指揮を取れるのは【勇者】の二つ名を冠するフィン・ディムナだけだ。
目の前の敵が自分と同等の力を有している場合、フィンとリヴェリアは彼女によって分断されていることになるし、取り逃がす恐れがある。これが不幸にして最悪。
「リヴェリア、彼女を連れてティオネのもとへ行け」
「分かった。行くぞ【泥犬】」
「ちょっ、な、【九魔姫】!?う、うわっ!!」
敵を前にして縮こまる彼女を片手で担ぎ上げ、この場から立ち去った。
「追いかけないのかい?」
「構わん。誰が持っているのかが分かった。だから―――
行け
女の一声で続々と現れる新種を尻目に、目の前の女は殺人鬼であると同時に
「···これでしばらく邪魔者は現れない。その間にお前を殺す」
「やってみろ···と、言いたいところだけどね」
「?」
「あの宿に
フィンは宿を指差す。誰が来ても同じだ。逆転の可能性があるならそれこそ―――
「っ!? まさか!」
「そのまさか、さ」
本能的に身構える。
自分の攻撃が通じない、それでいて一撃だけで自分を沈める化物を。
昨晩の事を思い出したら最後、震えが止まらなかった。
「震えているのかい?なら上着を貸そうか?」
「だ、黙れ!まずはお前を」
「あれが例の殺人鬼です。アイズ、行けますか?」
「うん、行けるよ」
しくじった。
目の前の小人族ならいざ知らず、新たに現れたヒューマンの剣士に、恐怖を植え付けられた女騎士。
調教師の殺人鬼―――レヴィスは、自分の判断を誤ったと後悔した。
レヴィス→混乱させて一人づつ殺すつもりだったが、クロナがすぐ近くにいると知らず、事を起こした。
フィン→彼女はクロナを恐れているのでは?予想が当たって嬉しい。クロナに任せて混乱を鎮めに行こうかな。
リヴェリア→絶賛統率中。はよ来いフィン!
クロナ→あー!昨晩の殺人鬼だー!
アイズ→いくよ