浮遊城に生きた者へ感謝を込めて。   作:あおい安室

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読者の皆様へ感謝を込めてあとがき。

・最後まで閲覧いただきありがとうございました。

 

 終盤の急展開には自分でも無理がある自覚はありましたが、

 それでも最後までついてきてくださった皆様へ感謝を込めて。

 

 あとがきと称して本作の誕生経緯と、仕込んでたけど回収できなかった、してない、ろくに触れなかった伏線についてある程度補足を加えます。興味がある方は最後までどうぞ。

 

 

・本作の誕生経緯

 この作品の原型が誕生したのはかなり昔、それこそSAOを読んで数か月後かそれくらいだったはずだと記憶しています。ソードアート・オンラインの世界を馬車で冒険する男の話はこの時点で決まっていました。ただし、名称については未定でした。ネーミングセンスがないでござるよ。

 

 同乗していたのはマザーズロザリオ編ヒロインのユウキでしたね。なんでユウキかって?趣味。後めっちゃ強いので主人公クソ雑魚にしやすかった。ユウキがSAOでは推しヒロインなんですが、最終回でユウキ死亡に触れるのは血反吐吐く思いでした、事実を突きつけるだけでつらい。

 

 それからストレアの存在と設定を知ったことで偽装ストレア(ユウキ)案が出る。

 4話のあとがきで触れたあれですね。その後も何度かリテイクを重ねますが、正直執筆するには厳しいものがありました。基本的に馬車旅してるだけなので物語の終わりがない!身も蓋もないことを言えばユウキが病気でげふんげふんすれば終わりますが……

 

 当然そんなの読者にもダメージ行くし書いてる私も死ぬぜこれは。

 

 最終的に色々な理由で執筆することなく、アイデアと試作品だけを塩漬けにしてお蔵入りにしました。キリト回、アスナ回は当時の試作品をそこそこ流用しています。

 

 

 それから何年かの時が立ちまして、当時とはだいぶ作風も変わりました。

 

 そんな時、とある原作アリ転生もの作品を読んでいてふと思うことがありました。

 

「転生者って、原作キャラにどういう感情を抱くんだろう」

 

 若い転生者とかちょっと年上ぐらいなら彼らに寄り添って恋愛感情を抱くこともあるだろうし、原作とか抜きにしてあいつには負けたくない……!みたいな対抗意識を抱いたりするのはよく見てきました。だけど、これが老人の転生者だったらどうなるんだろう?

 

 子供の頃に原作を好きになって、その作品に追い付こうとしたけど追いつけなくて。色々とこじらせた結果命を落とした老人がそのまま原作に転生したら、どんな感情を抱くのかな。

 

 そして誕生したのが最終回のカセットテープのアレになります。

 

 文章に書き起こしたのはつい先ほどですし、何なら色々と加筆してますが、未完成でもだいぶ自分的には面白いと思えて。この作品どの原作でやろうか、と考えた時……

 

 馬車旅inソードアート・オンラインの未完成品を見つけました。

 

 それに色々と要素を詰め直したり再構成をしつつ、主人公の基礎設定が完成。基本的には知識面では色々と頼りになるけどいざという戦闘では役に立たない感じのお爺さん。ゴローです。

 

 最終的に転生前提はちょっとまずいかな……と思ったので転生要素は変則的な異世界転移風味にアレンジしました。それでもちょっと不安なので現在必須タグに転生が加わっております。

 

 

 

●雨の降る森の中で黒の剣士と出会った。

 

「やかましいわ、坊主。女の声をこの年で真似できるかよ。そういうのは女顔のおまえの方が向いてるだろうよ。髪伸ばしてちょいと声高くすりゃいけるんじゃねえか」

※お爺さん、GGOの女性キリトも当然知っておりますので……はい。

 

 

「なるほど、では禁煙をやめるいいきっかけになったんじゃないか?」

※最終回で触れたやつです。何のゲームかは検索してみよう!……出ないっぽい?

 

 

「なるほどね。その名前もあれが元ネタか?」

 

「いや、デフォルトだ。本名はもうちょっと長い」

※禁煙を辞める云々の続編にエヴァというキャラがいるんです。

 本名がもうちょっと長いのはエヴァンジェリンです、はい。

 

 実は爺さんがストレアにエヴァと名乗らせた理由は未来がわからないから。

 

 ソードアート・オンラインは色々とゲームになってますけど、作品によっては75層でヒースクリフとの決着がつかないどころかバグが起きまくります。その過程でストレアも出現する上に重要キャラです。なのでヒースクリフからストレアを護衛に付けると言われた時パニクってた。

 

 最終的に悩みに悩んで外見を隠しつつストレアとは違う名前を名乗らせておけば、そっちの未来に分岐しても別人扱いでどうにかなるだろう……と思ってたのです。

 

 

 

●閃光は闇夜に包まれた森で男と出会う。

 

 意見と方向性の違いから別れたあの黒衣の剣士を笑えない。一時はどこかのギルドに身を置いていたようだが、今のギルドに彼の姿はない。相変わらず一人で戦っているのだろう。

※実はこれ、月夜の黒猫団生存を示唆しているつもりでした。

 冒頭の時間表記は2023年6月で、同月の12日に壊滅します。ですが、アスナはキリトがいない黒猫団を見ている→キリト脱退後も黒猫団が残っている。時系列的にはギリギリですが、違和感に気づく方がいたらなぁ、と。

 ちなみに当初のこの話は2023年7月でしたのでもっとわかりやすい伏線でした。

 

 

「そういうことです。友人がちょっとお金が必要な状況でして、力になりたいんですが流石にギルドを動かすわけには行きませんので」

※リズベットの鍛冶屋を示唆していました。リンダースのやつです。

 ただし、時系列をいじった結果リンダースが解放されていない時系列になってしまったので、じつはこの伏線機能しておりません。修正を忘れていた反省点として残しておきます……

 無理やりこじつけてしまうならミトが仕立て屋始めるための準備資金とか?

 

 

 予想が当たっていたことに項垂れた。老人曰く、同じエリアで一分以上待機していると付近のエリアとのつながりがめちゃくちゃになるらしい。突破するためには特殊なアイテムの準備かマップの法則を把握する、最悪の場合は特定方角へ進み続けてマップ端へ到達するといったところか。

※第三十五層、迷いの森です。シリカがピナを失った場所。

 こちらも時系列をずらした影響で三十五層が解放されている可能性が低く、ほぼ確実に機能していません。こうも時系列関係のミスが多いのは次回以降に理由があります。

 

 

 この毛皮は何かに使えそうに見えて、少なくとも裁縫スキルを用いたアイテム作成には使えなかった。ゴミ素材として安くゴロー爺さんに売りさばいた、というあたりか。

※「じいさーん。変な素材もらったんだけどいるか?」

 「もらっておこうか、黒のけん……なんだこれ重っ」

 

 

「やかましい幽霊恐怖症」

※プログレッシブ見てたので知ってた。

 

 

「せ、閃光ちゃん!?」

※実は初期の爺さん、アスナが初恋相手だった。もちろんラノベ読んで恋した。その感情を隠すためのからかい呼び名のつもりだった。途中まで採用するつもりだったけど冷静になるとちょっと……アレだったので削除。

 

 

直葉とアサダサン

※前回共々アインクラッド以降のヒロイン。一応出したかったので……

 細かい設定は作ってはいませんが、どちらも当時行われていたイベントで示唆されていた警察への進路を歩んでる、位はぼんやりと。成長したのでスグ呼びを辞めてもらった直葉、更生して出所したけど相変わらずなあの人と一応は友達なアサダサンです。後者がどうなるかは不明。

 

 

「ミト、ミト、ね。誰だったかな?」

※今作のミトの扱いがかなり雑なのは自覚してます、はい。

 ちょうど作品を考えているあたりでミト周りの設定が色々と激変してまして、下手に触れると原作と致命的な矛盾が起きそうだったのでなるべく触れない形になりました。最終回で海外に飛ばしたのは……さすがに謝るしかない。

 

 

「くっつけたい。二人はお似合いのコンビだからな。世界一だ」

※お爺さんはキリアス派。

 

 

 

●湖のほとりで勇気に焦がれる騎士に出会った。

※湖と言えば第二十二層ですが、特に指定はしませんでした。

 

 あの指輪は嫁さんとのペアリングだ、どっちも大事にしろよ旦那。金はそのために使ってくれ。

※圏内事件の黄金林檎です。リングの性能も事件のきっかけとなった指輪と同じものだったり。

 

 ハンモックに放り出した中折れ帽を叩く。なかなかにおしゃれな帽子で、料理中に被りはしないが個人的にも気に入っている。セットで強奪したサングラスは微妙なセンスだと思うが。

※「目をちゃんと見つめ合えば関係も治るのでは?」

 暴論でグリムロックから帽子とサングラスを強奪した爺さんは中身が子供。

 ちなみに帽子はノーチラス、サングラスは爺さんが装備してバンドやったとか。

 

 2026年4月10日

※オーディナルスケール事件直前。最終回でちょっと触れましたが、キリトと仲がいい状態で突入したのでかなりノーチラスとの戦いは原作とはかけ離れてる可能性大。

 

 FNC周り

※ノーチラスのFNCを治す話が出た時点ですでに原作から外れつつあった。

 

 

 

●歌姫はくたびれた酒場で男と出会う。

 

 2023年7月XX日

※第二話がこじれたすべての原因。ユナの誕生日が7月ということで、作品に盛り込むために第二話の時系列をずらしたら伏線大事故発生。しかも最終的に誕生日盛り込めなかった。

 

 

 老若男女問わずに色々な人が馬車の周りにいた。肩に乗せた竜と馬にニンジンを食べさせている子供がいたり、馬車の前で棒立ちしている鎧を見ている桃毛の少女がいるが、人々のお目当てはその近くでカーペットを広げている老人だった。

※ピナと馬にニンジン食べさせてるシリカとエヴァの鎧の品質が高くて眺めてたリズベット。この後ハンマーを購入したのもリズベット。

 

 

「アインクラッドのNPC楽団の名曲がベースだからな。ALOを遊んだ時にどこかで聞いたのかもしれない。それで、解析の結果はどうだった」

※演奏したのはthe first town。SAOでの演奏を録音した結晶をナーブギアに保存していたユナが提供した。男連中は宿屋のクローゼットに置いてたのでゲームクリア時に持ち越せなかった。

 

 

「それは違う。第七十五層でスカルリーパーの一撃に怯える攻略組で最初に切り込んだのは俺やアスナやクラインじゃない、あんただぜ、ノーチラス。あんたが弱いなんて絶対に言わない」

※ノーチラスめっちゃ活躍してる!?と思うかもしれませんけど映画やらTVアニメでの活躍見る感じFNC改善されてたらそれくらい普通に行くと思うんですよ、あの人。

 

 

 

●はじまりの街で紅の魔王と出会った。

 

「君の時代からすればレトロゲームかな?遊んでくれてありがとう、というべきかね」

※(レトロゲームどころか開発者別の模造品なのは黙っておこう)

 賢明な判断。

 

 

「わかった。未来を尋ねはしないが、攻略組にとっても確実に障害と判断できたタイミングで対処に動く。それならば君が知っている歴史と大差ない未来につながるだろう」

※早めの対処に動いてくれたが、六千人の生存者が七千人と呼べるほどの変化はなかった。

 

 Eから始まりZで終わる名前のリストを探していけば、ちょうど真ん中あたりに探している名前が見つかった。P。Pitohui。ピトフーイ。妖艶な女性の笑顔が脳裏に浮かぶ。

※外伝作品のヤベーヤツ。ソードアートオンラインプレイさせたらあかんてあの人。

 

 

 それはそれとしてデスゲーム化したことには文句があったので殴ったらしい。

※「殴ったら崩れてきた石に頭ぶつけて消えたけど原作大丈夫だよな……!?」

 

 

 

●黒の剣士は男に感謝を込めて歩き出す。

※最初の時点で主人公死亡は決まってた。最後は原作主人公に任せるつもりだった。

 

 

 ブツン、とスピーカーの音が切れた。あいつの鼠口調が途切れたくらいだしよっぽど爺さんのことが苦手なんだろうな。SAOでのアルゴは自分のことを隠しがちだったように思える。そんなアルゴが犬嫌いだったことを把握していた爺さんに対してある種の恐怖心を抱いているのだろうか?

※何でも知ってる情報屋の知らないことまで知ってるお爺さんの存在が普通に恐怖だった。

 

 

 ……そういや、ヒースクリフとラーメン食べたこともあったな。

※醤油ラーメン。醤油を作ってくれたアスナを三人で拝んだらしい。それ以外に話しているゴロー爺さんとの思い出は全て没案。

 

 

 「も、もう!エーくん、歩くの早いよ!」

※運命が変化してたどり着いた答え。ユナ、生存。ただしめちゃくちゃ苦労してた模様。

 

 

 周囲を見てみれば見知った顔がちらほらいる。その中には面識のある一人の少女もいたが……彼女は仲間たちと話している。話しかけるのは後でいいな。

※色々な候補が考えられる。例えばガールズオプスのルクスやホロウフラグメントのフィリアとか。前者は仲間が少なく、後者はやや一匹狼の節がある。個人的にはサチのつもりでした。助かったけど、キリトとは結ばれなくて。それでも月夜の黒猫団の皆と幸せな今を生きている感じです。

 

 

「うん、いるよ。久しぶりだね、鎧のドラマーさん」

※例のバンドでドラム担当した。力強すぎて一度破壊して爺さん頭抱えた。

 

 

 ソードアート・オンラインとSAO

※実は爺さんにとってはこの世界は作品としてのソードアート・オンラインなのでずっとカタカナ表記。原作キャラの人たちはゲームのSAOなのでずっと英語表記にするように心がけていました。どこかでミスってる可能性はありますが……

 

 

 とりあえず覚えている限りの伏線はこれで終わりです。他にもいくつか仕込んだものはあるにはありますが、細かすぎるので言わないでおきます。気づいたらニマニマしてくれるような……うーん、そこは読者によるかも。

 あ、キリトは自分たちが物語の存在であったことは誰にも話しませんでした。ショックが多い内容であるがゆえに、これだけは自分が抱えておくべき秘密。友人同士の大切な秘密として墓場まで持って行ったそうです。

 

 そのためアルゴは爺さんがどうして自分が犬嫌いであることを知っていたのかを知ることがなかったとか。一生あのお爺さんが恐怖の対象になりそうなのは最重要機密。

 

 

 

 さて、長々と語りましたがこれにてあとがきは終わりとなります。閲覧していただきありがとうございました!読んでくださった方々ともまたどこかでお会いできたら嬉しいです。

 

 浮遊城に生きた者へ、読者の皆様へ感謝を込めて。

 

 

 

 五日後には第二層が攻略されるらしい 2022年12月9日

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