結局闇落ちして第二の鉄仮面になったルートです。
宇宙世紀0123年。カロッゾ・ロナが率いるクロスボーン・バンガードがフロンティアⅣを襲撃したことから端を発した戦争はクロスボーン・バンガードの優勢のまま進み、コスモ貴族主義を唱えるコスモ・バビロニアが建国された。
それに対抗すべくシーブックとセシリーは戦場にて大型MAラフレシアに乗るカロッゾと対決する。
…本来の歴史ではシーブック達の勝利で終わったが、ここではある人物が参戦することにより歴史が変わることになる。
「セシリー!くそおっ!!」
【諦めなさい。君はよく頑張った……もうこれ以上無駄な抵抗はやめるんだ】
「それは貴方が決めることじゃない!!」
諦めず抵抗するシーブックであったが結果は既に見えていた。F91の質量をもった残像で攪乱しているが相手は余裕を持って対応しており、対してシーブックは疲労困憊であった。
MAに密着しようにもどういう原理なのかミノフスキー粒子散布下でもこちらを正確に追尾するMAの
(もう1機の…赤いMAとは動きがまるで違う!それにこの武装…対MS戦を想定しているのか!?)
【その通りだ、よくわかったね。このラフレシアはサイコフレームで構成された対NT用の兵器なのさ】
「ッ!?また人の心を勝手に読んで…!」
そしてこれだ。通常の通信とは違う謎のテレパシーによって一方的に語りかけてくるうえに、相手の口調は穏やかで殺気がまるで感じられないのだ。
(セシリー…!)
彼女を助けようにも状況は好転せず焦りだけが募っていく。
【…彼女を心配しているんだね。安心してくれ、セシリーは無事だ】
「だから!勝手に!心を読むんじゃない!!」
とにかく不気味だった。穏やかな態度とは裏腹に相手の攻撃は苛烈で疲労困憊のシーブックではいずれ避けられずに墜とされるだろう。
【すまないがこれ以上時間をかけるつもりはない…無力化させる!】
「ッ!ミサイルだと!?」
ラフレシアから無数のミサイルが発射された。質量を持った残像を無視してF91を追尾しており、四方八方から迫りつつあった。
「こんなものッ!…マズいッ!?ミサイルは囮か!」
驚異的な技量でミサイル群を躱したF91であったが、ミサイルに紛れて接近していた子機のビームサーベルによってF91の手足が破壊された。衝撃によってシーブックは気絶してしまう。
【凄いな君は。普通はあのミサイル群を躱せないよ。…でも大尉には劣るな。大尉だったら子機を落として反撃していた】
惜しみない称賛を送りつつF91を鹵獲する白いラフレシア。一方的な戦いであった。
【お見事です義兄上】
【カロッゾ、そちらはもう終わったようだね】
【はい、不甲斐ない連中でした】
カロッゾ・ロナが合流し、サイコミュによるテレパシーで通信を行う。強化人間であるカロッゾもサイコミュによって意思疎通ができるようになっていた。
白いラフレシアがシーブックやセシリーと戦っている間、カロッゾが乗る赤いラフレシアによって連邦の艦隊が全滅した。ラフレシアが規格外とはいえMA1機に殲滅されているのは確かに不甲斐ないとしかいえないだろう。
【堕落している連邦なんて僕らの敵ではないさ。…そんな連中がいつまでも地球でのさばっているのが許せない…!】
【義兄上】
【…すまない、この少年と戦って興奮していたみたいだ】
【その小僧はどうするのですか?】
【貴重なNTだ、同志になってもらう。僕が説得して見せるさ。君は娘の説得を優先しろ】
【…義兄上がそう言うなら異存はありません】
雑談しつつ帰還する2機のラフレシア。連邦艦隊の全滅という完全勝利にクロスボーン・バンガードの兵士達が歓声を上げていた。
クロスボーン・バンガード艦隊に帰還した白いラフレシアのパイロット…
(思えば遠いところまで来たな。今の僕の姿を見たら父さんや大尉はどう思うだろうか?…殴られそうだな)
もう50代になる自分がクロスボーン・バンガードの副司令官となり、強化人間となってMAに乗っているのだ。いい顔はされないだろうなとハサウェイは自嘲したが、
(それにクェスが見たら…またあの子の事を考えてる。何十年前のことを未だに引き摺るなんて女々しいな僕は)
無駄に歳を取ったくせに内面は成長していないなと痛感した。自分は甘ったれた小僧のままなのだろうと。
(父さん…大尉、クェス、皆…僕はやるよ。堕落した連邦政府を粛正し、コスモ貴族主義による理想社会を実現して見せる!!)
ハサウェイは改めて誓った。コスモ貴族主義による地球圏の支配を…連邦に対する深い憎悪と絶望を見せながら。
<オマケ>
Q.どうしてこうなった?
A.マフティーにならず政治家を目指したが連邦政府の腐敗に絶望して闇落ち。第二の鉄仮面に
●ハサウェイ・ロナ
→政治家を目指したハサウェイは思想が似通っていたハウゼリー・ロナと馬が合い同志となりました。しかしハウゼリーが暗殺されたことで地球連邦政府に絶望。連邦政府を粛正しコスモ貴族主義による理想社会を目指すように。カロッゾ・ロナとは同志です。ロナ家の傍流の娘と結婚しロナと名乗るように。夫婦仲は円満。息子が1人います。
クロスボーン・バンガードの副司令官としてカロッゾをサポート。強化人間となったことでパイロットとしての腕はクロスボーン・バンガードの中で最強です。連邦に対しては絶望しており何も期待していません。時折不安定になりますが強化された影響ではありません。
●白いラフレシア
→フルサイコフレームです。バグは積んでおらず代わりにファンネルの子機やファンネルミサイルを載せた対NT用のMA、でもユニコーンガンダムには勝てないと思います(小並感)。
●カロッゾ・ロナ
→クロスボーン・バンガード総司令官。時折暴走しかけるハサウェイを止めるストッパー役。ハサウェイの婿入りはカロッゾによるものです。嫁に逃げられた可哀想な人でその時はハサウェイも同情して慰めていました。
●シーブックとセシリー
→シーブックは拘束されハサウェイに同志になるよう説得されてます。(なお望み薄)
セシリーはカロッゾからお説教&幽閉されてます。
とある掲示板にてハサウェイが鉄仮面となるIFについて語ったスレがあり、自分もそこで書いてましたがそれに触発されて書きました。
実際こうなってもおかしくはないですよね…。
ハサウェイが鉄仮面になる経緯については暇があったら書いていきたいと思います。