更新これっぽっちもしてなくてマジでほんとにすみません┏○┓
リアルのあれこれで面倒事が多発したりそれで倒れて病院にぶち込まれたりその他色々な事があって先週までこの話の存在忘れてました。これからはしっかり更新を続けていくつもりです。また何かゴタゴタが無ければですが……。
久しぶりの更新ということで、少し短めになります。当方自身、やや設定や話の展開を忘れてしまっているところもありますので。
「で、受けたはいいけどいつまでに終わらせればいい?」
「居場所の検討も付いていますし、火急の件でもないので...今日から1週間以内でお願いします。」
「余裕あるねぇ。まぁその方が助かるんだけどさ。じゃあこの辺で仕事の話は終わりにしようか。」
だらけた身振りで終わりを告げると一瞬でこの部屋に弛緩した空気が流れ始めた。スルトとWは買いに行く化粧品の話を、イグニスは地図で商業区画の場所の確認を、と言った具合にいっそ清々しくなる程に各々が自分の好きな事をやり始めた。ある意味では統率が取れているのだろうか。
その様子を見たエドワードは苦笑いを浮かべながらヴィルヘルムに聞いた。
「......貴方の仲間の方々、これでいいんですか?」
「大丈夫だ、やるときはやるよ。切り替えがしっかりできる奴らだからな。」
「そうならいいんですが...。ところでヴィルは行かなくていいんですか?」
「いいんだ。お前と話したい。昨日約束したろ?」
「.....そうですか。そういう、妙な所で律儀なところは変わりませんね。」
「ヒトはそうそう変われない。俺もお前も、大きく変わる機会が無いだけだよ。勿論それは悪いことでは無いけどさ。」
そう言ってコーヒーを飲むヴィルヘルムには先程の獣のような刺々しい気配は消え失せ、コーヒーの香りや味を楽しむ所作や口調から理知的な雰囲気が漂う。
スルトと話していたイグニス曰く「血腥い傭兵と話していたら急に年相応の子供になった。俺はあの子の事がよく分からない。」とボヤく程の、最早人格が入れ替わったと言ってもいいスイッチのオンオフの激しさ。これもまた、より幼い頃から戦場で戦い続けてきた影響なのだろうか。
エドワードは語らう最中ぼんやりと考えていた。
「ヴィルのそういうスイッチのオンオフがしっかりしすぎてる所、私としては恐ろしくて仕方ないですけどね。」
「そうか?別に大したことでもないんだけどな...。傭兵やってりゃあそこら辺の切り替えもできるようになるさ。おすすめはしないけどな。」
「やるわけないでしょう、私は戦闘能力皆無なんですから。」
エドワードが呆れたような視線を向けるが、、流石にヴィルヘルムも知ってると言うように笑いながら、ただまぁ、と続けた。
「そんなこと言っておいて、俺の知らない自衛手段の一つや二つはあるんだろ?」
「それが無いとこんな所で生きていけませんよ。幸い使わざるを得ない場面は1回くらいしかなかったので漏洩はしてないはずですね。」
「そうか...どんなもんか気になるが、切り札は隠してこそだ。楽しみにしておこう。」
「下手すると死にかけるので極力使いたくはないんですけどね...。というか、ヴィルは知ってるじゃないですか。
「あれ、そんな事......あ?あー、あれか。”vendetta”か。弾頭と銃身がえげつないやつな。当てられるようになったのか?」
「距離10mで八割といったところでしょうか。...すみません盛りました、五割ですね。」
「随分盛ったなオイ、まぁそれだけ当てられるんなら及第点かね。」
五割って低くね?って思うかもしれないが、こいつの切り札ってイベリアの審問官もビックリのとんでもハンドキャノンだから実際五割まで行っていたら十分なのだ。イメージはH○LLS○NGのジャッカルみたいなやつ。
傭兵やってると色んなところにツテができるもんで、銃に尖りまくった改造を施しては俺に押付けて試し打ちさせる変態技術者に自衛用の銃を依頼した結果がこれだ。他のやつに頼めばよかった...。この間なんか見なかったガトリング開発して手持ちできるようにして寄越しやがったからな...重たくて機動力削がれてやりにくいことこの上ない。
しまった話が逸れた。肝心の弾頭に関してだが...まぁこれがとんでもない代物でな。
1つ。対人間の弾。対象の体に深くめり込み、体内をぐちゃぐちゃにするように無数の小さい弾が炸裂する。名前はRIP弾。聞いた事ある名前だな。多分俺も食らったら死にかける。食らう前にアーツで防ぐけど。てか生きてられるのアビサルハンターくらいなもんだろ。知らんが。
2つ。貫通特化の弾。この弾は分厚い装甲を貫くことに特化されている。撃ってるところは見たことないがそこらの装甲車両ならぶち抜けるらしい。これホントにいるのか?
3つ。対障害物の弾、と言っても単純だ。着弾したら馬鹿みたいに爆発するだけの弾。家一軒くらいがギリギリらしいわ。...いや、過剰火力だろとかどうやってその小さい弾にそれだけの火薬を仕込んだんだよとかツッコミ所満載なのはわかるけど実際にそうなってんだから俺に言われても困る。多分アーツのおかげ。あーつのちからってすげー!
とまぁそんな感じのゲテモノ銃なんだが...
「それ抜かなきゃいけない状況になるとか、何やらかしたんだよ。」
「別に、ちょっと相手の思慮深さを侮っていただけです。あんなに追い詰められたのは初めてですよ。
あと、刺客を殺した後の話し合いでヴィルとの関係性を仄めかす発言をしたら、相手方の姿勢が変わりすぎて笑っちゃいましたよ。噂どこまで広まってるんですか貴方。
交戦した歴戦の傭兵が使っていた装備だけになって見つかったとか、巨大なクレーターを1人で作りだしたとか、挙句の果てには遠征してきたウルサス軍の小隊の死体を全て空高く掲げて血のカーテンを作ったとか、ヴィルだとやりかねないから分からないんですよ。」
エドワードが噂について言及し始めたあたりからWたちがしん、と静かになった。ヴィルヘルムの顔は僅かに青ざめ、視線を宙で踊らせている。
バレたら絶対に怒られる相手にバレてしまってはお得意のポーカーフェイスもぐちゃぐちゃだ。
「あー、その、なんだ......」
「歯切れが悪いですね。」
「全部やりました。反省も後悔もしてません。」
「......はぁ〜〜......。何やってんですか貴方、悪名を上げれば上げるほど命を狙われるようになるのは自明の理でしょう。」
「いや、あのな?俺のこれまでの経験則からしたら惨たらしく殺したのを見せつければ多少なりとも抑制できてたんだよ。確かに楽しくなってやり過ぎたところはあるけど...。」
「ヴィル。」
俺の言葉を遮るように俺の名前を呼んだエドワードの目は真剣そのもので、思わず口を噤んでしまった。これは本気の目だ。
「別に有象無象を蹂躙するのは構いません。いくらでもやりようはあるんです。
でもウルサス軍だけはマズイんですよ。彼らに手を出したら貴方でも無事じゃ済まない可能性の方が大きいんです。」
「以前、あなたが言いましたよね。個としてどれだけ強くても練度の高い軍隊規模の人数には余程がない限り勝てないって。自分だけは違うとでも言うつもりですか?ウルサスにはあの利刃が何人も居るんです。北方で何かしてるのが数人に、近衛兵として動いてるのが半分以上。その他は不明ですが、間違いなく両手で数えられる人数以上がいる事は確実です。
......ヴィル、君は本当に打ち勝つつもりですか?」
……随分と心配かけちまったみたいだな、これ。
捲し立てるエドワードを前にヴィルヘルムは、あくまでも自分のペースでゆっくりと冷えかけのコーヒーを飲み、口を開いた。
「舐められてもらっちゃ困るなエド。俺が居る、Wもいる、スルトもイグニスもいる、利刃1人くらいなら袋叩きにできるさ。最悪イグニスのアーツで文字通り煙に巻けるし。どうにもならなかったら殿を俺が務めりゃ…」
ゴンッ!
「いっったぁ!?」
いつの間にか後ろまで来てたWに思いきり頭を殴られた。あんまりにも痛くて目が滲む。
「あんたほんっとにバカね。あんた置いてしっぽ巻いて逃げるくらいならあたし達も戦るわよ。それとも何かしら?あの時あんなに格好つけてた吸血鬼サマはそんなことも出来ないのかしら?」
「いやそういう話じゃ…。」
「フン、分かってるならいいのよ。次またそんなこと言ったらあんたを汚い花火にしてやるから。」
「お前人の心とか」
「いいわね?」
「あの」
い い わ ね?
物凄い綺麗な笑顔で言外に睨まれてしまった。何もそこまでしなくてもいいじゃん……。
「……はぁ、もういいです。なるようになりますよ。あの時もそうでしたし、知ったことですかよ。どーせ僕たちの吸血鬼様が全部殺すんですし。後始末と手回しするの僕なんですけどね!」
呆れたエドワードは半ば投げやりにそう吐き捨てると立ち上がった。
「いつも飲んでるコーヒーの豆が無くなりそうなのを思い出したので僕は買い出しに行ってきます。部屋は2階にある好きな部屋を使ってください。ちなみに防音がしっかりしてるのは1番奥の部屋です。汚さないでくださいね。」
「じゃかしいわさっさと買いに行け。そもそも汚すようなことしねぇよ。」
「はぁ、そうであらせられましたか。では。」
そうしてそそくさとエドワードは部屋を出ていった。…気まずい。
「あー、俺は手前の部屋を借りよう。買ってきた楽器を使う時は前もってお前に話しておくから安心してくれ。」
そそくさと気まずさを滲ませつつイグニスが退室。
「いや俺が悪いんだけどさぁ……!」
「はぁ、馬鹿らし。ほら、スルト?早く買いに行きましょ。このバカに付き合ってたら時間が無くなるわ。」
「わかってる。」
次いで女子組が(特にスルトが)イライラした様子のまま退室。
「…………まぁ、いっか。俺も本買いに行こ。」
別に傷ついてる訳じゃないし。慰めるためじゃないし。
自分に対して情けなく言い訳を零したヴィルヘルムもまた、リターニアの商業区に繰り出した。
読了ありがとうございます。更新の不定期な拙作ではございますが、今後とも当方とヴィルヘルム共々よろしくお願いします。
また、1話ごとの文字数が多い、あるいは短いなどがございましたら是非感想にお書きいただけると参考になります。どうぞよしなに。