ボロボロになってようやく落ち着いた二人。
おおよそ中破と言えるほどの損害になるまで殴り合いをやめなかった彼女たち、驚くべきか呆れるべきなのか…しかし、清々しい顔で戻ってきた二人の姿を見て、なんとかなったと安心する。
「…先程は失礼な物言いをして、申し訳ありません」
場面を移し、ふゆつき・すずつきの二人に向かって謝罪するブルーリッジ。
「…その様子なら構わない」
「私は、今後の接し方で判断する」
ボロボロの彼女が誠心誠意対応したからか、二人の心象はそれほど悪くなさそうに見える。
ブルーリッジはその返答の後もしばらく頭を下げていたが、しばらくして顔を上げた。
「和解できたか?」
「はい。まだ割り切れないこともありますが、彼女たちだけが悪いわけではありませんので」
これまた清々しい表情で言ってのける。
「…(悪いとは思ってるんだな)」
護衛艦の二人に日本政府。
和解できたとは言え、心の奥底では憎いと思っているのだろう。
「――提督?」
「ん、何でも無い。それより、今はその傷を治すためにも入渠するように」
あまりにも色々なことがあったから忘れかけていたが、今のブルーリッジは中破相当の損害を受けている。
キーロフにはまた後で言うにしても、目の前のブルーリッジには言っておく。
「――はい、了解しました」
そう言って目の前の艦娘は去っていった。
それを見届けると、俺は一人執務室に戻った。
執務室内にはインディペンデンスがおり、書類をまとめて待っていた。
「指揮官」
彼女は手元にあった書類をまとめて置くと、こちらを振り返った。
「とりあえず和解はできた。後は当人たちがどうにかするだろう」
「そう、ですか…はぁぁぁ、良かった」
事の顛末を伝えると安心したのか息を吐く。
「――インディペンデンスも日本が憎いか」
ブルーリッジ同様、アメリカの艦娘である彼女ももしかしたらと思い聞いてみる。
「いえ?私は特に」
目の前の彼女は特に気にした様子もない。
こちらが何も言わないでいると”あぁ”と言いたげにうなずくと言葉を続ける。
「実際に事件が起きた時、情けないことに私はモスボール状態で…ほとんど隠居状態でしたから」
「となると…」
「えぇ、ご想像の通り。本格的に復帰する頃には半年近い時間が経っていました」
彼女が事件のさなかどこにいたかは分からないが、少なくとも復帰したときには等に手遅れだった…ってことか。
ブルーリッジが沈んだのがいつ頃なのかは定かではないが、自衛隊や日本政府に関する話題からして、俺が大学生だった頃、長く見積もっても5年以内の出来事である可能性は極めて高い。
「――それで、他になにか聞きたいことはありませんか?」
「いや、聞きたいことは以上だ」
「そうですか…。では、書類の確認をお願いします」
何故かがっかりした様子のインディペンデンスから書類を受け取る。
立ったままでは不便だろうと思い、自分の椅子に座る。
「…弾薬消費量、トラックまでの行き帰りだけで400…燃料960…艦艇建造二回で各種資源450の消費…」
これまでの行動で、まだいくらかあった資源の備蓄が半減している…トラックからの援助である程度はマシになったが、本格的に遠征を検討する段階になってきた。
「――いや、よく考えなくてもマズイ」
大急ぎで周辺の海図を開く。
こんな前線にまともな資源地帯があるとは思えない…しかし、オーストラリアやボルネオまで行かせるわけにもいかない。
長期間の遠征はリターンこそ大きいが戦力が不足する我が鎮守府には防衛と遠征を両立させる力は無い。
―比較的短い期間で大量の資源を獲得する方法―
バケツで汲んで持って帰る程度の資源ではマイナスになるだけだ。
…と、なると必然的に選択肢は絞られてくる。
「…襲うか」
「――誰を?」
部屋の空気が凍った。
書けたので投稿します。
続きはありません。
次、建造する艦艇
-
アーレイ・バーク(イージス艦)
-
タイコンデロガ(巡洋艦)
-
ワスプ(強襲揚陸艦)
-
ジャン・バール(戦艦)
-
アドミラル・ゴルシコフ(フリゲート)
-
バージニア(原子力潜水艦)