深海棲艦の資源集積地を強奪…もとい拝借し帰路に着く艦娘たち。
作戦目標を完遂し、損害も基地航空隊の戦闘機数機と大量の武器弾薬を除けば皆無のまさに完勝というべき戦果を上げた彼女達は…ハッキリ言って浮かれていた。
「♪〜♫」
勿論警戒は怠っていないが不意に鼻歌が交じる程度には浮かれていた。
問題がない以上、ブルーリッジもわざわざ注意はせず、キーロフやインディペンデンスもこの空気を好ましく思っているのか時折自身も鼻歌を口ずさむ。
敵艦隊の殲滅・資源の確保・提督の期待に答えられる誇り…彼女達は立て続けに問題が解決に向かっていると、自身が追い風側にいることを自覚していた。
――ゴォォォォォ――
「敵戦力…見えませんね」
インディペンデンス艦載機からの定時連絡も問題なく、艦隊は一路予定通りの航海を続けていた。
「この調子ならば何事もなく帰還できそうだな」
「…そのようですね」
キーロフが水平線を眺めながら投げかけ、それにブルーリッジが答えた。
そう、最早鎮守府は近くこのまま問題がなければ2時間程度で到着できる地点まで来ていた。
深海棲艦の支配領域からも抜け、鎮守府への連絡も通じている。
何もかも上手く行っていた…その瞬間までは。
「っ!深海棲艦を発見しました!」
「なに?」
突如、インディペンデンスが敵艦隊の発見を報告した。
キーロフが僅かに驚愕した目を向けるが、直ぐに真剣な表情に直した。
「…具体的な戦力は?」
すずつきの疑問に少し間を置いて答える。
「…恐らく正規空母2に戦艦2、補助艦らしきもの多数の艦隊です」
「空母、ですか…」
ブルーリッジは考える。
本来ならすぐにでも対艦ミサイルで攻撃をするところではあるが、現在の艦隊は先の戦いで多くの弾薬を消費し、いま手元に残されているのは対艦ミサイルが予備の数発と巡航ミサイルが少々、5インチ砲は先の近接戦闘で大半を撃ち尽くしており、唯一損耗の少ないインディペンデンス航空隊も弾薬の関係で全力とは言い難い…ハッキリ言って物理的なダメージが皆無なだけで十分に満身創痍と言える。
――とは言うものの、攻撃しないという選択肢は彼女達の中に存在しなかった――
現在の位置関係を考えても鎮守府のことを…ひいては提督のことを思えばここで叩くのが最適である。
「それと…」
僅かな時間で判断を下し、鎮守府に連絡を入れ航空隊を追加で出してもらおうとした時、インディペンデンスが言いづらそうに声を出した。
何事かと全員が意識を割くと彼女はおずおずと話した。
「…他の鎮守府所属と思われる艦娘がその深海棲艦と戦っています」
「――戦況は?」
「現状は艦娘側が優勢のようです」
報告を下に思考を巡らせる。
友好的かどうかは不明ながら言葉の通じる、他鎮守府の艦娘たちに救援を送ることはやぶさかではない。
損耗を気にしなければ、インディペンデンスの F/A-18に対艦ミサイルを搭載して援護すればいい。
フェニックスミサイルを搭載したF-14もなんとか送り込める。
危険性はあるが、それ以上に十分な戦力があると判断した、ならば…。
「――救援を送りましょう」
「インディペンデンスはF/A-18及びF-14を最低数残して発艦させ航空援護を行うように」
「我々は進路を変更し、残った各ミサイルを持って敵艦隊を殲滅します」
ブルーリッジの下した決断に異論はなかった。
『了解!』
全員が声を揃え、行動を開始する。
インディペンデンスはF/A-18×18,F-14×6を即座に発艦させ航空戦が続く海域へ向かわせた。
その他の艦娘はインディペンデンスを囲うように陣形を組み一路戦闘海域へ急ぐ。
「…艦娘の被害が出始めましたね」
彼女達も急ぐがそれ以上に深海棲艦の攻勢速度のほうが幾分も速い。
特に航空戦では前衛の戦艦を完全に無視した敵艦載機からの攻撃で後衛の空母に被害が出始めていた。
特に一隻の空母艦娘が集中攻撃をされているらしく、艤装から火の手が上がり最早生存は絶望的に見えた。
「…間に合えばいいのですが」
「間に合うさ――こちらの速度なら確実にな」
インディペンデンスの不安げな声にキーロフの勝ち気な言葉が重ねられる。
『…』
眼前に浮かぶ水面に不穏な影を落としながら進む。
向かうは敵艦隊…ひいてはそれ以上に厄介かもしれぬ友軍目指して彼女達は速度を上げた。
書けたので以下略。
それはそうとアンケートです。
今までの太文字だったり揺れたりフォントを変えたりをいれるかどうかのアンケートです。
正直入れないほうが、らk…ゲフンゲフン、早く書けるので一応アンケートしておきます。
太字や点滅などのフォント関係
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これまで通りで大丈夫
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無くて良い
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更新速度あげるんだよあくしろよ