鎮守府の片隅で   作:ariel

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今回は料理?関係で外伝を一つ挟みます。主人公は鳳翔さんではなく、五航戦の瑞鶴。この物語の中では、料理が全くダメな彼女ですが…。出来れば、この外伝はシリーズにして徐々に瑞鶴の料理の腕が上がっていく…な形にしたいと思っています。…ということは、今回の第一話は料理が全くダメという話になるわけで…w


外伝3 瑞鶴のお料理教室 1

今日の空母寮の朝御飯当番は、瑞鶴達五航戦の順番。いつもなら、翔鶴姉に全部お任せで、瑞鶴は盛り付けと缶詰を開ける作業だけ頑張ればいいのだけど…昨日の出撃で大破した翔鶴姉は未だにドックで入渠中…だから、今日は瑞鶴が全部やらないと駄目なんだよね…。一応昨日の夜、一航戦の意地悪じゃない方の先輩に、当番をずらしてもらう交渉に行ったんだけど…隣に居た意地悪な先輩の方が…あれじゃ、話にならないわ!。

 

(たしかに、あなたの料理の腕では、全部一人で作るのは無理でしょう…。どうしても変わって欲しいと言うのなら、私に『瑞鶴では料理が出来ないので、どうか順番を変わってください、お願いします』と、頼むのなら考えてもいいわよ…)

 

ですって~!誰が、あんな意地悪な先輩に頼むものですか!この瑞鶴の料理の腕を見せてビックリさせてやるんだから!私の料理は、私の艦に乗っている妖精さん達が涙を流して喜ぶくらい美味しいんだから!今日こそ、あの意地悪な先輩をギャフンと言わせてやらないと!…でも、何作ろうかな。あの意地悪な先輩が相手だから、簡単な洋食スタイルで出したら、

 

 

(あら…すばらしい朝御飯ね。焼いていないパンに、コップに注いだだけの牛乳。そしてこれは、レタスを手で千切っただけのサラダ?流石は五航戦…手抜きだけは一人前のようね…。)

 

くらいの厭味は言ってくるでしょうね。…だから和食スタイルで朝食を作ってやるわよ!…この時のために、瑞鶴はちゃんと料理の本(?)を読んで勉強して、特別な食材も準備しているんだから!教科書に出ている陸原先生お勧めの朝御飯のレシピは…っと、ご飯、味噌汁、大根の葉と茎の漬物、鰯の塩焼き、あんかけ豆腐、大根と鶏のモツ煮…こんなに作れる訳ないじゃない!御飯と味噌汁は大丈夫だけど…漬物は缶詰のタクワンで大丈夫だよね?同じ大根の漬物だし…。鰯の塩焼き…これなら瑞鶴でも作れそうね。でも、あんかけ豆腐と大根と鶏のモツ煮は無理。焼き鳥ならあの先輩に出してやりたい所だけど…とりあえず出来る物だけ作ろっと!

 

…えっと…まずはご飯ね!陸原先生は、焚き火とお釜でご飯を炊くと良いと書いているけど…鍋でいいよね?…う~ん…お水は湧き水?そんなの面倒くさ~い!ミネラルウォーターでいいじゃない!ちゃんとペットボトルには、富士山の水って書いてあるから、一種の湧き水よ!それで…この水を適当に入れて…あれ?どれくらい入れればいいんだろう。…ま、水が余ったら後で捨てちゃえばいいから、適当に入れればいいか。

 

あれ?翔鶴姉がいつもお米炊く時って、お米洗ってたっけ?たぶん…水と一緒に炊くから、洗わなくても勝手に綺麗になるから大丈夫だよね。うんうん…これだけ水入れれば十分かな?この教科書は水の量が書いてないから…不親切だよ…。あとは、この鍋を火にかければ…えっと、教科書には『はじめチョロチョロ、中パッパッ、赤子泣いても蓋取るな』…って書いてあるから、最初は凄く弱火でいいんだよね?とりあえず、やってみよっと。ちゃんとお鍋でお米を炊くんだから、朝御飯食べ終わったら先輩達に瑞鶴を褒めてもらわないと…。

 

次は、味噌汁か。ジャジャ~ン。この時のために、わざわざ瑞鶴はお母さんのお店で使っている一番いい味噌と同じ味噌を買ってきたのよ。この高いお味噌を使えば、あの意地悪な先輩もアッと驚くに違いないわ!…でもこのお味噌、いつも翔鶴姉の使っている味噌とちょっと違っていて、真っ黒な色の味噌なんだよね…高いお味噌って色が濃いのかな…。八丁味噌って書いてあるけど、一応味噌みたいだから問題ないよね。たしか翔鶴姉が食事当番の時に、最近のお味噌は出汁入りが多いから、わざわざ出汁を入れなくても美味しくお味噌汁が出来る~なんて事を言っていたと思うけど…出汁ってなんだろうね?ま、最初からお味噌に入っているなら気にしなくてもいいよね!とりあえず、具は豆腐とワカメで十分。陸原先生も教科書の中で言っているけど、素材を活かしたシンプルな方が良いみたいだし。

 

くぅ~…豆腐が思うように切れない…なんで、こんなに切りにくいのよ!絶対にこの包丁が悪いわ!ま、多少崩れても、どうせ口の中に入ったら一緒だからいいよね?で、次はお味噌を入れて…わっ、なにこの味噌…少し入れただけで凄く濃い色になっちゃたよ…。いつも翔鶴姉が作っている味噌汁と全然色が違うんだけど…やっぱり高いお味噌だから、味噌を少し入れただけでも、ちゃんと味噌汁が出来るのかな。…とりあえず、これで味噌汁は完成!

 

あっ…お米の方完全に忘れてた…そろそろ強火にしないと!あ~、面倒くさい!火力を最強にして…いけ~!次は鰯の塩焼きね、適当に鰯に塩ふって焼けば文句言われないでしょ。…あれ?教科書には鱗を軽く落として…って書いてあるけど、こんな小さな魚の鱗を取るなんて面倒くさい~。食べちゃえば分からないわよ!それじゃ、まずはグリルにアルミホイルをひいて…その上に鰯を並べて、適当にパッパッと塩ふって…あとは強火で一気に焼き上げれば。あぁぁぁ…急がないと、そろそろ先輩達が降りてきちゃうよ…。

 

ボコボコボコボコ…えっ?あ、お米が~…蓋がはずれそうなくらい、吹き零れているよ…でも、まだ蓋を開けたら駄目なんだよね?…どうしよう…これだけ、吹いているって事は、もうお米は炊けているよね?とりあえず火を落として…あとは先輩達が降りてくるまで、そのままにしておけば大丈夫よね。あとはお漬物か…これは、瑞鶴得意のタクワンの缶詰でOK。缶詰を開ける事なら、いつもやっているから瑞鶴は得意だよ。…はい、全部準備終了~。な~んだ、料理なんて簡単じゃない。意地悪な加賀先輩にプライドを捨てて頭下げる必要なんて、全くなかったよね。さぁ、これであの加賀先輩が驚く姿が見られるわ。なんて言うかな~

 

(瑞鶴…私が間違っていたわ。あなたは料理もちゃんと出来るのね。)

 

な~んて言ってくれたら、可愛気もあるんだけど…とりあえず様子見てみよ!あっ、先輩達が降りてきたみたい。

 

「先輩!おはようございます。朝御飯の準備は出来ていますよ。今日は瑞鶴が腕によりをかけて作りましたから、期待していいよ!」

 

あれ?飛龍先輩と蒼龍先輩が顔を見合しているけど、どうかしたのかな?

 

「飛龍先輩、蒼龍先輩、どうかしました?あっ、ひょっとして、昨日お母さんのお店で飲みすぎて、二日酔いとか?大丈夫、瑞鶴の朝御飯を食べたら、そんな二日酔いなんて、すぐに治りますよ~!」

 

「えっと…瑞鶴?翔鶴さんは?」

 

「え?翔鶴姉は、まだ入渠中ですよ?だから、今日の朝御飯は瑞鶴が一人で作ったんだから~。褒めてよ!凄~く苦労したんですよ。」

 

「えっ…瑞鶴が一人で作ったの?今日の朝御飯…。」

 

あれ?なんでそんな不安そうな顔するかな…。翔鶴姉がいなくても、瑞鶴だけで問題ないのに…。げっ…天敵の加賀先輩も降りて来た…でも、そのすました顔も今日までよ!今日の瑞鶴の朝御飯を食べたら、あの意地悪な先輩も瑞鶴の事を認めるに違いないわ。

 

 

「おはようございます。加賀先輩。朝御飯、瑞鶴一人でちゃんと作りましたよ!加賀先輩の好きな和食で!」

 

「…そう。全然期待していないけど、とりあえず食べてあげるわ。」

 

ムカッ…なんて言いぐさよ…。食べてもらわなくてもいいですよ~だ、イー!あっ、瑞鳳達も降りてきたわね。

 

「瑞鳳おはよう。今日はね、瑞鶴が朝御飯作ったんだよ。しっかり味わって食べてね。」

 

「お…おはようございます、瑞鶴のお姉ちゃん。あの…翔鶴さんは?瑞鶴のお姉ちゃんが一人で朝御飯作ったの?…そう…ですか。」

 

何よ…妹分の瑞鳳までこんな反応って…。いいわ、私が作った朝御飯食べれば皆納得してくれるに違いないんだから!フン…朝っぱらからちょっと気分悪いけど、とりあえず皆の朝御飯を盛り付けようかな…。まずはご飯…と

 

・・・

・・

 

…なんで?ご飯が炊けていないの…あんなに吹いていたから、もう炊けたと思ったのに…まだお湯が残っているなんて…どうしよう…こんなの出したら、怒られるよ…。そ…そうだ…!もう少し水足してから温めて、お粥って事にすれば。そうよ、最近はお粥を朝御飯に食べると健康にいいなんて事が雑誌に書いてあったから、これで問題ないわ。早速お椀に『お粥』を入れて…お味噌汁は大丈夫そうね。これもお椀に入れて…鰯は…ギャー…焦げてる…どうしよう…。あっ!でも裏側は…まだそんなに焦げていないから、こっちを表にすれば…流石は私、ナイスアイデア!タクワンは…これは缶詰だから問題なし!…なんとか、それっぽく見えるよね!

「どうぞ~、飛龍先輩。瑞鶴特製のお粥の朝御飯です!お粥は、瑞鶴がお鍋で頑張って作ったんですよ!味わってくださいね!」

 

「はいはい…瑞鶴の苦労は分かったから、そんなに力まない。蒼龍…とりあえず、朝御飯もらってそちらの席に行きましょう。」

 

「そうね…なんか、凄く嫌な予感がするんだけど…加賀さん…赤城さんまだみたいだけど、先に食べよっか。あまり遅くなると、瑞鶴がうるさそうだし。それと、雲龍も一緒においで。」

 

「は…はい蒼龍先輩、それでは私もお供します。」

 

 

 

航空母艦 『加賀』

 

 

猛烈に嫌な予感がします…。こんな事なら、私が当番を代わっておくべきでした。五航戦が作った朝御飯…翔鶴が居れば問題ないのだけど、今回は瑞鶴が一人で作っています。あの子にまともな料理が出来るとは思えません。料理が得意でないのなら、大人しくパンと牛乳、それとサラダかスクランブルエッグでも出せばいいのに…どうしてよりにもよって和食を作ったの…。目の前に並んでいるのは、お粥にお味噌汁、焼き魚に漬物…。漬物は…おそらく缶詰のタクワンね。これはまず問題ありません。とりあえずタクワンを食べながら、同席している飛龍達の反応を見ましょうか。モグモグ…タクワンは缶詰だけあって、安定した味ね…。…それにしても赤城さん、まだ降りてこないけど今日は朝御飯を空母寮で食べないつもりね、勘が良いわ…。

 

…飛龍も蒼龍もタクワンを食べているわね…。皆この朝御飯が危険だという事を分かっています。誰が最初の犠牲になるのか…。流石に新人の雲龍に試させるのは、一航戦の誇りが許しません。仕方ないですね、この中では最先任の私が最初に箸をつけましょう。まずは…お粥ですか…白粥で梅干も何も上に乗せていないという事は、しっかり塩味が効いているという事でしょうね…問題は、あの子は加減が分からないので、物凄く塩辛くなっている可能性があるという事ですが…。

 

…!な…なにこれ…頭にきました。米がきちんと炊けておらず、芯がしっかり残っています。それに、汁の部分が、何か糠臭いです。…あの子…ひょっとして米を全く研がなかった…?それにこれだけ芯があるという事は、炊くのに完全に失敗しているという事。…まさか…米を炊くのに失敗して、とりあえず『お粥』という事にして、私達に食べさせた!?しかも、味は全くなし…塩味どころか、まったく味がない!…これだけでも万死に値しますが…一応、残りの朝御飯も食べてみましょう。

 

…!味が薄い…それになんて不味いの…。こんなお味噌汁は、いくらお腹が空いていても食べられません。一体、どうすればこんなに不味いお味噌汁が作れるの…具の豆腐もグチャグチャ…今回の失態…あの子をコッテリ絞り上げないと駄目なようね。私が食べている姿を見た、飛龍、蒼龍そして雲龍も朝御飯を食べ始めましたが、みんな一口食べて顔をしかめています。

 

「ね…ねぇ?加賀さん…なんでこのお味噌汁こんなに不味いの?色はしっかりついている…っていうか、普通よりも色は濃いくらいだから、味噌は使っていると思うんだけど…。でも、味噌の味も香もほとんどしないなんて…どうやったら、こんな味になるんだろうね。」

 

「そうね…。飛龍…たぶん、出汁使わずに味噌だけを入れて、味噌汁を作ったようね。」

 

「でも加賀さん?最近のお味噌は出汁入りが多くなかった?普通の味噌使っていれば、勝手に出汁も入っているから、こんなに不味い味にはならないと思うんだけど。」

 

「いえ…蒼龍先輩。出汁入りの味噌はかなりありますが、高い味噌には出汁が入っていないのも結構売っています。」

 

「そうね…雲龍の言うとおりね。それとこの味噌、一つだけ私に心当たりがあります。たぶん、三河の八丁味噌でしょうね…。あの味噌を使って、きちんとした赤出汁を作るのは、出汁の作り方も含めて結構難しかったはずです。それこそお母さんが作っていれば、美味しい赤出汁が出ていたと思いますが…あの子では…。」

 

間違いなく、八丁味噌を使っていますね。何処でどうやって手に入れたのかは分かりませんが、赤出汁を作る為の味噌ですから、普通の味噌汁とはだいぶ異なります。あの子の手に負えるような味噌ではありません。…それに、鰯の塩焼きは完全に焦げていますし…これでは、タクワンしか食べられる物がありません。隣の食卓の軽空母達はどうでしょう…。

 

瑞鳳…胃袋に魚雷命中…箸の行き脚…完全に止まったわね。姉貴分の瑞鶴が作った御飯だから一生懸命食べようとしているけど…無駄なあがきね。千歳は…沈没、千代田も大破炎上と言ったところでしょうか。龍驤は…あ~、こちらも大破ね。祥鳳と飛鷹は戦意喪失で撤退の準備中。隼鷹は…あら?何故あの子だけ無傷なのかしら…あ~、昨日のお母さんのお店の残り物を食べて瑞鶴の朝御飯に手をつけていないのね…相変わらず要領が良い子ね…。

 

いずれにせよ、今日の空母寮は壊滅…赤城さんではありませんが、食べ物の恨みは…どうしてくれましょう。とりあえず…夜までとても待てません。鎮守府に出勤する前に海軍精神注入棒の出番ね。

 

 

 

瑞鶴

 

 

あれ?…あれ?軽空母の皆は呆然としているし、なんか先輩達が瑞鶴を睨んでいるような気がするんだけど…。あんなに苦労して作ったんだから、褒めてもらえるはずだよね?…でも、あの加賀先輩の眉間にどんどん皺が寄っているし…怒られる前に逃げる準備した方がいいかも…

 

「あ…あの、加賀先輩?あんまり難しい顔していると、顔に皺が固定されちゃうよ?スマイル、スマイル…」

 

「…」

 

ヤバッ…撤収~。と…とりあえず、逃げないと…。え~~、なんで皆、そんなに殺気だった顔で瑞鶴を追いかけてくるのよ~。…安全な場所に逃げないと…翔鶴姉も居ないし…どうしよう…。!そ…そうだ、こんな時こそ、お母さんの所に逃げれば…多分この時間なら、提督さんの宿舎だよね!?…こんな所で捕まるもんですか、加賀先輩達よりは、瑞鶴の方が足が早いんだから!

 

「瑞鶴~!待ちなさい!」

 

待てと言われて、待つ馬鹿は居ませんよ~だ。とりあえず、急いで提督さんの宿舎に逃げないと…捕まったら、大変な事になっちゃうよ。

 

 

「て…提督さん、鳳翔さん、瑞鶴です!あ…開けてください!このままだと、瑞鶴解体されちゃうよ~~!」

 

ガンガンガンガン

 

 

 

鳳翔

 

 

ガンガンガンガン

 

「朝から外が五月蝿いですね…。あなた、とりあえず私が対応しますので…。」

 

全く…朝っぱらから、『解体される』とは穏やかではありませんね。おそらく瑞鶴さんが何かやらかして、加賀さんから逃げ回っているのだと思いますが…。とりあえずお話だけでも聞きましょうか。

 

「瑞鶴さん、何ですか、朝っぱらから。少し落ち着きなさ…」

 

加賀さんだけではなく、二航戦の子達に新人の雲龍さん、そして軽空母の皆さんまで殺気だっていますね。瑞鶴さん…あなた一体何をしたのですか…。

 

「加賀さん、朝から一体どうしたの?」

 

「ほ…鳳翔さん。そこに居るお馬鹿をこちらに引き渡してください。今度という今度は…足腰が立たなくなるまで、しっかり海軍精神を叩き込んであげないと…」

 

…これは、相当怒っていますね。ですが、このままの状態で瑞鶴さんを引き渡したら、おそらく大変な事になってしまうでしょう。とりあえず、家に上げて落ち着かせてから詳しく話を聞いた方が良さそうです。

 

「全員少し上がっていきなさい…詳しく事情を聞きますから。」

 

 

加賀さんから、事情を聞いて頭が痛くなりました。そして瑞鶴さんから、どんな料理をしたのか詳しく聞いて更に頭が痛くなりました。悪気がなく、ここまで酷い料理を作るのは、並大抵の事ではありません。いずれにせよ、お腹を空かせたままでは、纏まる話も纏まりませんし、碌な事になりません。何かこの子達に食べさせて、少し落ち着かせてから仲裁ですね…。

 

「あなた、すいません。ちょっとこの子達に何か食べさせますので、すいませんが今日はお見送り出来ません。それと、今日はこの子達は少し出勤が遅くなると思いますので…。えぇ…すいません。」

 

…朝御飯で出せそうなもの…。御飯とお味噌汁は直に出来ますね…それと自宅用に作っている糠漬けがあります。…あとは…鰯がありましたから、これを塩焼きにして…。何故か知りませんが、加賀さんから聞いた瑞鶴さんが出した朝御飯と似たようなメニューになってしまいましたが…まぁ、いいでしょう。それと、赤城さんは?

 

「加賀さん、すいませんが赤城さんも呼んできてください。どうせあの子は今日何も食べていないのでしょう?今日は全員こちらで朝御飯を食べてもらいましょう。」

 

「わ…分かりました。赤城さんを呼んできます。…やっと、まともな朝御飯が食べられます…。」

 

それにしても…朝っぱらから余計な仕事が出来てしまいました。…とりあえず、瑞鶴さんには本格的に料理を仕込んだほうが良さそうですね。漫画を教科書としているようでは、問題外です。今日から、暇な時間は私のお店に呼んで料理の手伝いをさせましょう。




以上、良かれと思ってやった事が全て裏目に出た、瑞鶴の料理でした。良い子の皆は絶対に真似しちゃダメだぞ!…までが定型文ですよねw。今回の物語に出てきた瑞鶴の先生の名前を見れば、おそらく瑞鶴が何を参考にしたかは分かると思います。あの漫画…一部微妙な所はありましたが、それでも昔は良かったんですよね…。特に今回のネタになった○原○山先生の朝御飯(これを披露宴に出したのはどうかと思いますがw)は、まともに作るとかなり美味しい御飯になります(といいますか、試した事があるという話もw)。

赤出汁…作者は名古屋出身のため、赤出汁は昔から馴染んでおり、それもあって普通に作る事が出来ますが、違う地方出身の私の家内は、赤出汁はかなり普通の味噌汁と違うとよく言います。味噌の色が濃いので味噌汁の色に騙されやすいという事と、出汁は煮干出汁が定番のため(第一話で書いたように鰹出汁でもOK)、通常の味噌汁とは出汁が少し違う…らしいです。私に言わせてみれば、味見すればいいだろ!って所なのですが、普段作りの時って、余程でない限りワザワザ味見しないのは…私も同じ訳で…。そういう意味では、家内の言い分も分かる気がします。という事で、勿論今回の瑞鶴には、よくある失敗をしてもらいましたw。次回は、第一話で赤出汁を少し使っていますが、誰か適当な艦娘と赤出汁…のような題名にして、鳳翔さんにきちんと作ってもらいましょうかねw

米の炊き方…。これは昔作者も海外赴任していた頃、炊飯器が無かったため鍋で炊いていた記憶があります。慣れれば水加減は見ただけで大体分かるのですが、慣れないうちは飯盒の場合と同じように、手を米の表面に当ててみて手の甲が水に浸るくらい…な感じで確かめた方が安全です。また炊いている最中は鍋の蓋が動く程、吹くこともありますが、ここで焦って蓋を開ける&火を止めると…作中の瑞鶴と同じように大変な事になります。そういう意味では、炊飯器って本当に便利だな…と改めて思う次第でして…何故瑞鶴は炊飯器を使わないんだ!と、自分で書いていて突っ込んでしまいましたw。

次回は本編にする予定ですが、何処かでまた、外伝として瑞鶴のお料理教室の続きを入れたいな…と思います。たぶんそのうち、瑞鶴の料理の腕が上がって、加賀をギャフンと言わせる日が…来るかもしれませんw。

今回は失敗作のため、レシピは一切なしですw

今回も読んでいただきありがとうございました。
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