鎮守府の片隅で   作:ariel

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今回は陸軍所属のあの艦娘が主人公です。そして月に一度の贅沢を楽しむ訳ですが…。久しぶりに洋食の回です。


第三二話 あきつ丸とビフテキ

時が経つのは早いもので、今日からいよいよ霜月です。そういえば今日は月始めの日ですから、あの子が私のお店に食事に来る日ですね。最初はあれだけ戸惑っていたのですが、今やすっかり月に一度の贅沢に慣れてしまったようですから、慣れというのは怖いものです。今回の料理は…そうですね、やはり一月に一度だけの贅沢ですから、あれを作ってあげましょう。今日は仕入れの途中でお肉屋さんに寄らなくてはいけませんね。

 

 

「鳳翔殿!あきつ丸、今月も来たのであります。早速ご馳走を食べさせて欲しいのであります!」

 

来ましたね。陸軍からこの鎮守府に赴任してきた、あきつ丸さんです。あきつ丸さんからお話を聞いた所によると、陸軍では『贅沢は敵だ!』の精神で質実剛健な生活をしてきたそうですが、この鎮守府に赴任してきた時の歓迎会で美食に目覚めてしまい、それ以来月に一度の贅沢という事で、私のお店で豪華な料理を楽しむようになっています。そういう意味では、あきつ丸さんを美食に目覚めさせてしまった、この鎮守府の艦娘達も含めて、あの人の罪はとても大きいと思います。それにしても…贅沢に目覚めてしまったあきつ丸さんですが、陸軍に戻った後、大丈夫なのでしょうか。

 

「あきつ丸さん、いらっしゃい。今日はメインの料理としてビフテキの準備をしていますが、それでよろしいですか?」

 

「ビ…ビフテキでありますか!それは楽しみであります。自分、名前だけは聞いた事がありましたが、食べるのは初めてであります。」

 

たしかに陸軍の食事でビフテキは出ないでしょうから、あきつ丸さんにとっては初めての料理でしょうね。初めての経験を私のお店でする以上、私も頑張って作らなくてはいけませんね。今回はあきつ丸さんに美味しいビフテキを食べさせるために、シャトーブリアンと呼ばれる牛フィレ肉の中でも最高の部位を準備しています。このレベルの肉になりますと、うちのお店で普通に食べられる艦娘と言えば、長門級以上の戦艦娘達だけだと思いますので、今日はこのビフテキ用の肉をあきつ丸さんの分を含めて三人分だけ準備していますが…おそらく残りの二人分は長門さんと陸奥さんが注文する事になるでしょうね。

 

「あきつ丸さん、今日は私も腕によりをかけて料理しますので、期待してくださいね。ところで、お肉の焼き方はどうしますか?」

 

「や…焼き方でありますか?自分はよく分からないので、普通に焼いてもらえればありがたいのであります!」

 

ビフテキの焼き方には、しっかり焼くウェルダンから、通常のミディアム、そして中身がまだ赤いレアがあります。海軍所属の艦娘(特に食い意地の張った艦娘)ですと、自分好みの焼き方をしっかり指定してくるのですが、あきつ丸さんはあまり慣れていないようですね。そういう事でしたら、誰にとっても食べやすいミディアムで焼きましょう。

 

そしてビフテキの付け合せ…付け合せには色々ありますが、今回はフレンチとしてビフテキを作る訳ですから、フレンチフライとクレソンのみの単純な付け合せにしましょう。今回はメイン料理のビフテキ以外に、サラダやスープなども出す予定ですから、ビフテキの付け合せはシンプルな物で大丈夫です。そして…もっとも重要なビフテキのソースですが…少し甘めのソースで、ポートワインを使ったポルト酒のソースを作りましょう。

 

それでは早速作りましょうか。まずはポルト酒のソースと付け合せのフレンチフライの準備です。小さめのお鍋にポートワインとフォンドボーを入れて…じっくり煮る事で、1/3以下になるまで煮詰めていきます。そしてこの煮詰めた物の中に、蜂蜜とバルサミコを少し入れて味を整えたら、最後にバターを溶かす事で濃厚なポルト酒のソースの出来上がりです。このソースは少し甘めの濃厚なソースですが、バルサミコを入れる事で、ちょっとした酸味が加わり、今回のようなビフテキも美味しく食べられる非常に美味しいソースなのです。

 

次はフレンチフライですね。今回は男爵芋を準備していますので、普通よりもホクホクした食感のフレンチフライになるでしょうね。それではこのジャガイモを丸ごと茹でましょうか。この茹で方でフレンチフライの食感が決まってしまうので、注意深く茹でなくてはいけません。勿論火が内部まで通らなくてはいけないのですが、柔らかくなりすぎてしまいますと美味しいフレンチフライにはならないので、少し固めの状態でお湯から取り出します。そして茹で上がったジャガイモを皮ごとスティック上に切り分けて…そのまま油で揚げる訳ですが、特に皮の部分がカリッとなるようにするために、二度に分けて揚げます。最初に5-6分揚げて…一度取り出してから2分程揚げて…いい感じのフレンチフライが出来ましたね。皮の部分も含めて表面が、こんがりきつね色になっており、ビフテキのつけ合わせとしては満点のフレンチフライだと思います。

 

それではいよいよ、シャトーブリアンのビフテキ用の肉の登場です。牛一頭から数100gしか取れない貴重な肉ですが、今日はあきつ丸さんのために400gのお肉を準備しています。やはりビフテキは厚くて大きなお肉を食べてこその料理です。かなりお値段は高くなってしまいますが、月に一度の贅沢という事であきつ丸さんも、毎回かなりのお金を準備してきていますので、この大きさでも問題ないでしょうね。

 

まずはビフテキ用の肉に軽く岩塩を砕いた粗塩と黒胡椒をふっておきましょう。そしてフライパンを強火で十分に熱して…バターを一欠片入れてフライパンに万遍なく溶かしバターを広げていきます。…とても良いバターの香りが私の鼻に入ってきました。まだ何も焼いていないのですが、この香りだけで私もお腹が空いてきます。それではここにお肉を綺麗に置いて…ジュジュジュジュー、まずはお肉の表面に強火で一気に焼きを入れます。

 

そろそろ焼きが入りましたね。それでは一端火を弱めて…弱火でじっくり肉の内部に火を入れます。…そろそろお肉をひっくり返して裏側も焼きましょうか。ヨッ…と。さぁ、次は裏側も同じように強火で一気に焼きを入れたら、再び弱火でじっくり火を入れます。さぁ、ここまで来たら最後の仕上げです。ソースを作る時に使ったポートワインが残っていますので、これを焼きあがったビフテキに少しふりかけて…フランベする事で香り付けしたら出来上がりです。

 

お皿の中心に焼きあがったビフテキを配置して、綺麗な赤茶色の濃厚なポルト酒のソースを、焼きあがったお肉に少しかかるくらいの位置に、お皿に絵を描くようにスーッと乗せます。そしてフレンチフライと綺麗な緑色のクレソンを乗せたら出来上がりです。

 

「あきつ丸さん、ビフテキの準備が出来ました。どうぞ。」

 

 

 

帝国陸軍所属 特種船丙型 あきつ丸

 

 

今月もこの日がやってきたのであります。自分は帝国陸軍所属のあきつ丸であります。MI作戦にて、ミッドウェー島占領のために陸軍より本鎮守府に派遣されてきた自分でありますが、海軍の食事には、これまでも驚かされる事が多かったのであります。まずは鎮守府で自分の歓迎会の時に出されたフランス料理の数々、あのような贅沢な料理は陸軍ではお目にかかった事がないのであります。そしてその後、二次会として長門さん達に連れてこられた鳳翔さんのお店の料理、自分は感激したのであります。

 

自分は質実剛健を旨としてきた陸軍所属でありますが…現在は海軍の鎮守府に居る訳でして…郷に入っては郷に従えの精神で、月に一度だけこのような贅沢をしようと考えたのであります。そして毎月最初の日に、鳳翔さんのお店でフランス料理をいただく…これが最近の自分の楽しみになっているのであります。陸軍でお世話になってきた将校殿には申し訳ないのですが、贅沢は素敵であります!

 

さて今日の贅沢な料理、メインの料理が出るまでに、既に前菜と呼ばれる軽い料理や、サラダやスープを頂いている訳でありますが、本当に美味しいであります。そしていよいよ今日のメイン料理が出てきたわけですが…これが…これがビフテキでありますか!これまでビフテキという料理の名前は聞いた事がありましたが、本物を見るのは初めてであります。1.5cmいや、2cm近い厚さを持つ大きなお肉が皿の真ん中にあり、回りにジャガイモを揚げた物、そして緑色の綺麗な草が乗っていて…そして、これがソースと呼ばれる物でありますか。キラッと光る赤茶色の濃厚な液体が、お肉にかかるかかからないかの位置に、まるで筆で描いた絵のような形で乗っているのであります。こんなに綺麗な料理を自分が食べて良いのでありますか?

 

しかし、こういう料理は熱い内に食べなくてはいけないのであります。未だに使い方に慣れないのではありますが、フォークとナイフを使ってお肉をまず切るのであります。これだけの厚みを持つお肉、ずっしりしており流石に少し固い感じもするのでありますが、意外にスーッと切れたのであります。そして肉を切った部分から染み出てくる肉汁…美味しそうなのであります。まずはこれを一つフォークで突き刺して、勿体無いのではありますが宝石のような綺麗なソースを少しつけて…あきつ丸、突撃するであります!

 

…フムッ…これは…これは素晴らしいお肉であります!脂身が少なめのお肉のため、歯応えがあり正にお肉を食べているという気持ちになるのであります。そして、肉を噛む度に口の中に広がる肉汁…これは堪らないのであります!そしてあの綺麗なソース。お肉に既に塩味がついており、これだけで食べても十分美味しいのでありますが、このソースが舌の上に乗った瞬間、自分の世界が変わったのであります!非常に濃厚で…甘みや酸味もそうでありますが、旨味が入った素晴らしいソース…。これと肉の旨味が合わさると…もう何も言葉が出ないのであります。早く次を食べるであります!

 

この揚げたジャガイモも美味しいのであります。表面がカリッとしていますが、中身はホクッとしていて…塩味の単純な味が本当に美味しいのであります。…ん?この揚げたジャガイモもあの宝石のようなソースを漬けたらもっと美味しく食べられるのではないかと思うのであります。そうと決まれば、早速試してみるのであります。…ムムッ…やはり思った通りであります。揚げたジャガイモにも、あの甘くて酸味のあるソースは本当に合うのであります。

 

一月に一度の贅沢ではありますが、今日は自分、本当に幸せなのであります。帝国海軍万歳であります!

 

 

 

鳳翔

 

 

見る見るうちに、あきつ丸さんのお皿に載っていたビフテキ、そしてフレンチフライが消えていきます。あの分厚いシャトーブリアンのビフテキを、凄い勢いで切り分けながら口に運ぶあきつ丸さんの姿は、鬼気迫る勢いがあります。一月に一度の贅沢ではありますが、これだけ喜んでもらえるのでしたら、私も作った甲斐がありました。後は、こういう美味しそうな料理を食べていると必ず現れるあの子達の邪魔を、私が防ぐ番ですね。

 

「ほら、赤城さんも加賀さんも、それはあきつ丸さんの料理です。あなた達の料理ではないのですから、近くに寄って見ていたら駄目ですよ。それと利根さん…箸を伸ばして横から取ろうとしてはいけません!…まったく。」

 

「あの…鳳翔さん、私も注文したいのですが、まだ材料はありますか?」

 

「加賀さん…流石にこの料理は、あなたのお給金でもちょっと厳しいですよ?違う料理を頼んだ方が…えっ?値段ですか、それはですね…」

 

私がこのビフテキの価格を告げた時の加賀さんの絶望的な顔を見ると、少し可哀想な気もしますが、あきつ丸さんは月に一度だけの贅沢ですから、これが食べられるのです。毎日のように私のお店で飲み食いをしている貴方達では、ちょっと無理ですよ。…それにしても、今日は長門さんや陸奥さんが遅いですね。残りの二人分は、あの二人が注文してくれると思っていたのですが、どうしましょう。

 

「ところで赤城さん、今日は長門さん達が来店するのが遅いですね…えっ、今日はあの二人は出撃中ですか??…どうしましょう。あとこれが注文出来そうな子と言えば、あの子だけですか…。」

 

「こんばんは、鳳翔さん。」

 

…来ましたね。戦艦娘では最もお金持ちの大和さんです。そして…何故か知りませんが、最近は大和さんのお供として駆逐艦の初霜ちゃんが、毎回のように私のお店に着いて来て、夕食のご相伴に預かっています。おそらく、優しい初霜ちゃんが大和さんの細々とした事を普段から手伝っているようなので、そのお礼も兼ねて大和さんが初霜ちゃんを私のお店に連れてきているようですが…。

 

「あら?鳳翔さん、今日はワインを煮込んだような良い匂いがしますね。フレンチがあるのですか?…そうですか。それでは、私もそれをいただきましょう。初霜、あなたも一緒にどうぞ。」

 

「ありがとうございます、大和さん。今日も初霜に食べさせてくれて、本当にありがとうございます。」

 

「いいのよ。いつも初霜には世話になっていますし、この間もあんなに美味しいお菓子を私に持ってきてくれたのですから、そのお礼だと思ってくださいね。」

 

えっ、えっ??たしかに大和さんはお金持ちだと知っていますが、まさか一人で二つ注文して(値段を私に確認しませんでしたが、間違いなく大和さんはこの料理の値段は知っていると思います。)、一つは気前良く初霜ちゃんに食べさせるとは、私の想像以上です。あまりの気前の良さに、カウンターで食べていたあきつ丸さんは尊敬の視線を大和さんに向けていますし、周りの艦娘達からも思わず『オーッ』という声があがりました。そしてそれと同じ数だけの羨望の眼差しが初霜ちゃんに向けられます。

 

初霜ちゃんも流石に緊張…していませんね。おそらく初霜ちゃんは、この料理の価値を正確に分かっていないのが原因かもしれませんが…普通にニコニコしています。今回の幸運は、初霜ちゃんの日頃の無欲さと優しさがもたらしたのでしょうね。本当はまだ幼い初霜ちゃんに贅沢を覚えて欲しくないのですが、いつも自分の物を分け与える優しい初霜ちゃんには、幸せになってもらいたいですし…今日は大和さんの注文どおり、初霜ちゃんにもこの料理を作って上げましょう。

 

「あの…赤城さん、加賀さん、そして利根さん?初霜では一人で全部は食べられませんから、良かったら少し食べてもらえませんか?」

 

「!!赤城全力でお手伝いしますね!」

 

「期せずしてあのお肉が食べられる…これは気分が高揚します。」

 

「初霜、我輩に任せておくのじゃ。」

 

あらあら…周りの食べたそうな艦娘達の視線を感じた初霜ちゃんが、分けてあげるようですね。大和さんは、初霜ちゃんの行動を好ましく思っているのか、嬉しそうな顔で頷いて見ていますし、私もこういう姿を見ると本当に嬉しくなります。

 

「初霜殿は大したものでありますな。自分、海軍の結束力に感服したのであります。」

 

あきつ丸さんも初霜ちゃんの優しさに感動しているようですね。自分が食べたあの美味しい料理を、躊躇せずに他の子達にも分け与える事の難しさは、実際にその料理を食べたあきつ丸さんが一番良く分かっているでしょうからね。結果的に私は仕入れたお肉が全部売れましたし、とても気持ちの良い物も見られましたから、今日は本当に幸せな気分です。今日も鎮守府は平和…あら?

 

「あきつ丸さん!あきつ丸さん!大変ですよぉ~」

 

「ん、まるゆではありませんか? どうしたのでありますか?」

 

「陸軍の憲兵隊からあきつ丸さんに出頭命令が出ていますよぉ~。陸軍に対する重大な背信行為が…なんて書かれていますけど…大丈夫ですか?」

 

…まるゆさんの言葉に、あきつ丸さんの顔色が真っ青になりましたね。おそらく海軍の色に染まりすぎた事を問題視しての出頭命令だと思いますが…ここはあの人に頼んで、上手に処理してもらわなくてはいけませんね…。陸軍さんも困ったものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ここからは勿論ネタです。

(本編には、あまり関係ないと思います…)

 

ダークサイド HATSUSHIMO

 

 

ウフフフ…笑いが止まらないわ。この間の栗の茶巾絞り、金剛さんに半分取られた時には計画の失敗を覚悟していたのだけれど、大和さんに正直に『金剛さんに半分取られてしまいましたけど、良かったら食べてください』と、雪風ちゃんや霞ちゃんにも渡した物の残りを全部持っていったら、凄く感激してくれたのよね。

 

そしてそれ以来、訓練の時間が空いている時は大和さんのお世話に行っていたら、鳳翔さんのお店にも連れて行ってもらえるようになったのよね。私の事を気に入ってくれたようだから、『藁しべ長者作戦』大成功ね。

 

そして今日、たぶん物凄く高級な料理だと思うけど、大和さんは何も躊躇せずに私にも注文してくれて…やっぱりお金持ちは素敵だわ。周りの空母のお姉さん達が、凄くうらやましそうな顔をしていたから、たぶんこのお料理は空母のお姉さん達でも食べられないような高級料理なのは間違いないわね。だからこそ、ここであのお姉さん達にこの料理を分ける事が大事なのよ。

 

あの料理を皆に分けて食べ終わった後、赤城さんや加賀さんは私の頭を撫でながら『初霜ちゃんには本当に感謝しますね』『素晴らしい料理でした、この恩は必ず返します』なんて言ってくれたから、お礼が期待できるわ。それに利根さんも『そのうち初霜には、我輩が美味しい物を食べさせてやるぞ』と言ってくれたから、甘い物を食べさせてもらおうかな。二水戦の訓練でMVPを取るよりも、余程効率が良いわ…ウフフフ。

 

それに、鳳翔さんも大和さんも私の事を『凄くやさしい子』と思ってくれているし…本当に笑いが止まらないわ…ウフフフ

 

「Hey初霜、相変わらず楽しそうネ。初霜の性格は、私がよ~く理解しているデ~ス。こういう悪い子は、提督や鳳翔に報告して叱ってもらわないといけないネ。…黙っていて欲しいデスか?…それは『魚心あれば水心』…初霜の誠意次第デ~ス。私達、お互いに気が合うみたいデスから、これからも仲良くやっていきたいネ。」

 

…なんで…なんでいつも金剛さんに…。どうしよう…。

 




ビフテキ…食べたいですね。最近ビフテキなんて食べていません。個人的には脂身が少ない、まさに肉!な感じのビフテキが好きなので、シャトーブリアンを含めてフィレ肉のビフテキは大好きです。そういう意味では、十勝牛などの比較的脂身が入っていない牛肉は、私の好みにぴったりなんですよね。松坂牛や神戸牛は、美味しいのですがあのタイプの肉は量が食べられないのが…。もっとも…財布に物凄くやさしくないので、滅多に食べられる物ではありません…。

ビフテキのソース、これは好みが分かれそうですね。個人的には今回登場させたポルト酒のソースやマデラソースなどが好きですし、さっぱり食べたい時は山葵醤油でお願いする事もありますが、塩と胡椒だけでも美味しいビフテキはありますし…選択に困るところです。実はこのソース、私には苦い思い出がありまして…

むか~し昔、某USAと言う『いかれた国』でステーキを食べる事になったのですが、私はあの国の味付けは全く信用出来ないという事を理解していましたので、そのお店でステーキを注文する時に『ソースはいらない、塩と胡椒だけにしてくれ』と注文したのです。そしたらですね…『うちはオニオンソースが名物だから、こっちにしろ』などと奴等は言いはじめまして。その後、色々と話し合ったのですが、結局こちらが根負けしてオニオンソースを頼んだのです。

…そして出てきたステーキを食べて絶句。…奴等が主張するところのオニオンソースなるものですが、不味すぎる!絶対に塩と胡椒だけの方が旨いだろ!なドブ川のようなソースがドッサリかかっていまして…。こいつらとは絶対に分かり合えない!という事を改めて感じた訳です。あいつらは、折角の食材を不味くする天才ではないかと…。

最近は、某USAでも多少は食事がマトモになったような話を聞きますが、私は未だにあの国の料理は警戒していますw。という事でみなさん、あの国でステーキを注文する時は『ソルト&ペッパー』が一番無難だと思いますw。

あきつ丸さん、陸軍への背信行為で憲兵に呼び出しくらっていましたが、無事だったのでしょうかw。『贅沢は素敵だ』『帝国海軍万歳』などと主張していましたから、間違いなく重営倉行きな気もするわけですが…。そして初霜…もっとも拙い金剛に目をつけられてしまい、これから上納金として様々な美味しい物を巻き上げられる事が決定した訳ですが…幸せになれる日は来るのでしょうか。半分以上、自業自得という話もありますが、周りからは凄く良い子だと認識されていますし、初霜もそのイメージを大事にしているようですから…どう転びますかねw

今回も読んでいただきありがとうございました。



ビフテキ
牛肉:これがないと始まらない。(大きいは正義)
塩 :少量
胡椒:少量


ポルト酒のソース
ポートワイン:100mL
フォンドボー:40mL
バルサミコ :5mL(小匙1)
蜂蜜    :少量(小匙1くらい)
バター   :一欠片

フレンチフライ(これはタップリ欲しい)
男爵  :二個
塩   :少量

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