鎮守府の片隅で   作:ariel

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そういえば、外伝などでは登場させていたのであまり気にしていませんでしたが、実は最近、本編の方で空母娘がほとんど出ていない事に気付きました。という事で、今回は久しぶりの正規空母に主役として登場してもらいました。とはいえ空母娘が主人公になると、大体の場合、鎮守府は平和に終わらず、鳳翔さんを含めて大変な事になっているような気が…。ある意味、この物語を書いている作者は、空母娘は大好きなので、キャラ付も含めて色々余計な事を書いてしまっているのが原因ですねw。


第三三話 飛龍と焼き鳥

そういえば、今日は一航戦の二人が作戦のために出撃中でしたね。つまり今日は私のお店にあの二人は来店しないという事です。となると、いつもは加賀さんに遠慮して注文しないあの料理を、残されたあの娘達が大量に注文する事になるはずです。今日は少し多めに焼き鳥の準備をしておいた方が良さそうですね。

 

という事で、急いで焼き鳥を作りましょうか。もも肉の塊を、上ももと下ももに切り分けてから、それぞれを細く短冊状に切り分けます。上ももと下ももはそれぞれ歯ごたえが少し違いますから、どちらも一本の串に刺す事で、一本の串内で違った食感を楽しむ事が出来るようになります。ですから、短冊状に切り分けた物を小さく角状に切ってから、串に上ももの部分と下ももの部分を交互に刺していきます。とりあえずこれくらい作っておけば、あの娘達が大量に注文しても対応出来ますね。

 

次は鶏皮です。首肉を準備していますので、ここから首皮を取り分けて、皮の裏に付着している脂を少しだけ取り除いたら、一度皮を広げます。後は、この広げた皮を細長く切り分けて、串に重なるように刺していけば完成です。鳥皮の串は、表面のパリッとした歯ごたえと皮に付いている濃厚な脂の両方を同時に味わえますから、私のお店でも人気の串の一つです。

 

次は肝の串ですね。まずは肝を丁寧に洗います。そして肝や心臓についている血管を丁寧に取り外してから、一口サイズに切り分けます。後はこれを串に刺していくだけですが、串の一番頭には心臓が来るようにしなくてはいけません。心臓の部分は観音開き状に切ってから、串の一番頭に刺します。この心臓の部分は非常に歯ごたえがあり、肝の濃厚な食感とは全く異なる食感を楽しむ事が出来ます。

 

ねぎまも作らなくてはいけませんね。ねぎま鍋と言えば、マグロとねぎなのですが、串で焼く時は、鳥の首肉とネギです。鶏皮の串を作る時に皮の部分を取り外した首肉を、少し細長く切り分けます。そして肉と一緒に串に刺すネギも準備しなくてはいけません。これは白ネギを首肉の長さと大体合うような長さで切り分ければ大丈夫です。後は、首肉と白ネギを交互に刺していけば、美味しいねぎまの完成です。この串は、ネギと鶏肉の食感のバランス、そして鶏肉と野菜のそれぞれ異なった味を一本の串で楽しむ事が出来ますので、これも私のお店で人気のある串の一つになります。

 

後は、心臓の中落ち部分で作った赤ひも、胸骨の先っぽの軟骨を刺したやげんの串を作って…後そうですね、つくねも作らなくてはいけません。鶏もも肉の挽肉、玉ネギそして人参を微塵切りにした物をよく混ぜて、ここにおろし生姜、そして醤油に砂糖、日本酒をよく混ぜ合わせます。最後に塩で味を整えたら、この中に片栗粉を少し混ぜて粘りを作って、一つ一つ丁寧に丸めます。後は、出来上がったつくねを先に茹でて火を通してから、出来上がったつくねを串に刺したら準備完了です。この串は、薄くタレを漬けて焼いた後、卵の黄身で作ったソースを一緒に出せば、まろやかな味で美味しく食べる事が出来ます。

 

あっ、そういえば肝心な物の準備が出来ていませんでした。そうです、ぼんじりです。これは鳥の尾の部分で、非常に濃厚な脂を楽しむ事が出来る絶品です。あまりたくさんは作れないため、私のお店ではこの串をメニューには載せていませんが、知っている艦娘は必ず注文しますし、おそらく今日来るあの娘達は、絶対に注文するでしょうから、準備しておかなくてはいけません。まずは尾の部分から油壺を丁寧に取り除かなくてはいけません。これが付いていては、変な香りが発生して折角の美味し料理が台無しになってしまいます。脂壺を取り除いたら、包丁を使って開いて、串に刺して出来上がりです。これで準備は完了ですね。あの娘達、今日は一体どれくらい注文をするのでしょうか。

 

 

 

鎮守府 某所

 

 

「瑞鶴屋、加賀屋が居らぬ間に命の洗濯とは…お主も悪よのぉ~、アハハハ」

 

「いえいえ、お代官様にはとても敵いません…エヘヘヘ」

 

 

「瑞鶴、それに飛龍先輩も何やっているんですか…本当に…」

 

「あっ、翔鶴姉、今日は一航戦の先輩達が二人とも出撃中だから、二航戦の先輩達と雲龍と一緒にお母さんのお店で焼き鳥を食べようかな~と相談していただけ。」

 

「そうそう、流石に加賀さんの前では焼き鳥なんて注文出来ないから、こんな時しか食べられないからね。勿論翔鶴も来るでしょう?」

 

 

 

 

小料理屋 鳳翔

 

 

「あら、みんないらっしゃい。今日は瑞鶴さんもお客さんとして来たのね。赤城さんや加賀さんが居ないですから、今日は気楽にという事でしょうけど、あまりハメを外しすぎたら駄目ですよ。五人ですから、お座敷の方にどうぞ」

 

今日の仕込みの最中に瑞鶴さんから、今回はお客さんとして来店したいという連絡がありました。怖い先輩が居ない間に、命の洗濯という事なのでしょうね。瑞鶴さんと翔鶴さんだけで飲みに来るというのはあまり想像出来なかったのですが、やはりと言いますか、二航戦の飛龍さんと蒼龍さん、そして後輩の雲龍さんが一緒に来店です。この面子で来店したという事は、私の想像通りの注文が入る事は間違いないと思います。どうやら今日は、二航戦の飛龍さんが場を取り仕切っているようですね。

 

一航戦の加賀さんが焼き鳥嫌いなため、飛龍さん達も普段は焼き鳥を注文する事が出来ません。しかし私は、あの娘達が本当は焼き鳥が大好きな事を知っています。ですから今日は、遠慮する先輩が居ない筈ですから、目一杯焼き鳥を注文すると予想していましたが…

 

「鳳翔さん、焼き鳥注文するよ。とりあえずタレで50本、塩で50本。それとねぎまあるよね?それも20本。後は…」

 

…私の予想通りの飛龍さんからの注文なのですが、それにしても凄い量です。普段食べる事が出来ないため、そのうっぷんを晴らすかの如く大量の注文…。まぁ、正規空母が五人も居るわけですから、この量でも問題なく食べられるとは思いますが、今日は全て串物にするつもりなのでしょうか。

 

「あの…飛龍さん。たしかに注文した串は全て焼けますが…本当に大丈夫ですか?まぁ、5人いますから、食べられるとは思いますが…。」

 

「大丈夫だって。鳳翔さん。それと鳥皮20本、つくね20本、赤ヒモ10本、やげん10本。とりあえずこれくらいかな…。あと浦霞1升瓶で、コップは5つ。蒼龍?これくらいでど~よ?」

 

「ちょっと、ちょっと、飛龍。ぼんじりと肝、忘れてるって。鳳翔さん、ぼんじりと肝は10本ずつよろしくねっ。」

 

…もう、知りません。注文の品を全部合わせると、計200本。他の艦娘の注文をさばきながら、この量を全て私一人で焼くのは、流石に無理ですね。少し会計でおまけをするという事で、瑞鶴さんに手伝ってもらいましょう。

 

「瑞鶴さん、流石にこの量ですと私一人では無理ですから、焼くのを少し手伝ってください。会計はその分おまけしますから。」

 

「は~い。鳳翔さん。瑞鶴、了解です。」

 

瑞鶴さんが快く引き受けてくれて良かったです。最近、瑞鶴さんも料理の腕があがり、料理をする事自体が好きになってくれたようですから、それもあっての了承だと思います。瑞鶴さんが手伝いに入る事を知った二航戦の二人は『いよっ、瑞鶴屋いいぞ~!』などと騒いでいますが、まだお酒も入っていない状態で、今日はテンションが高いですね。やはりいつも場を取り仕切っている加賀さんが居ないため、自分達が一番上という事でリラックスしているのでしょうね。

 

焼き場にズラッと並んだ串の列。これだけ並ぶと壮観ですね。まずはタレをつける前に、しっかり素焼きをしなくてはいけません。ですから、表面を焦がさないように慎重に内部まで火を通します。

 

「瑞鶴さん、そちらの串はそろそろ火が通っています。順番にタレに漬けて、火に当ててください。あまり火の上でタレが溢れると良くないですから、タレの壺から引き抜く時はゆっくり引き上げて、焼き鳥全体にタレを薄く塗るのですよ。後はこの操作を2,3回繰り返してください。タレの部分を焦がさないように気をつけてくださいね。」

 

タレの部分が焦げてしまいますと、少し嫌な焦げ臭い匂いが強くなってしまいますから、あまり焦がさないように最後の火加減は慎重に行わなくてはいけません。…どうやら瑞鶴さんに任せても問題なさそうですね。最近本当に料理が上手になったなと思います。なんでも先日は寝坊して、空母寮の朝御飯当番で再び大失敗したそうですが、まともに作れば、今の瑞鶴さんであれば、空母娘達の中でもトップクラスになっているのではないでしょうか。

 

飛龍さんの注文した串の中で問題は、皮やぼんじりの様に脂身の多い串ですね。こちらは目が離せませんから、私が自分で焼くしかありません。火加減を微妙に調整しながら、脂身にあまり火がつかないように、それでいて表面がパリッと仕上がるように…なんとか大丈夫そうですね。それでは、冷めない内にどんどん飛龍さん達の机に出していきましょうか。

 

「飛龍さん、とりあえず第一弾が焼けましたから、持って行ってください。瑞鶴さん、ありがとうございました。後は私がやりますから、食べてもらっていいですよ。」

 

 

 

飛龍

 

 

今日は先輩の加賀さんは出撃中で私達二航戦が一番上だから、誰にも気にせずに好きな物を食べて好きな物を飲めるんだよね。昼間に瑞鶴から提案があったけど、こんな時じゃないと焼き鳥なんて注文出来ないから、今日はお母さんのお店で焼き鳥パーティーに決定。注文は全部串物で統一だね。

 

そして、まずはお酒という事で、私の大好物の浦霞を一升瓶で注文。本当は空きっ腹にお酒はちょっと駄目なんだけど、今日は特別だからいいじゃない。…はぁ、五臓六腑に染み入る純米辛口の浦霞。キリッとした飲み口が、また最高!…ほらほら、翔鶴もどんどんやりなよ、今日は加賀さん居ないんだから、遠慮しなくていいんだし。おぉ、いい飲みっぷりじゃん、もう一杯行く?ほら、雲龍も飲んだ飲んだ。今日のお酒は私の奢りでいいからさ。

 

よしっ、焼き鳥が来た来た。お皿一杯の焼き鳥の山。瑞鶴ご苦労さん。早速焼き鳥行こっか。まずは大好物のタレの焼き鳥を三本程いっぺんに掴んで…これをそのまま頭から三本纏めて…んんっ…美味しい!タレの香ばしい香り、そして口の中に広がる鳥肉の旨みとタレの甘味、やっぱり焼き鳥はいいよね~、もう最高っ!少しずつ歯ごたえが違う鶏肉が混じっているのも、食感が楽しめて本当にいいよね~。…加賀さんの目の前でこんな食べ方したら、頭の上に二五番(250kg爆弾)どころか八十番(800kg爆弾)が降ってきそうだけど、今日は私達二航戦が一番上だから、問題ないよね。蒼龍は好物の塩の焼き鳥から行ってるみたいだし…って、蒼龍も私と同じように三本纏め食いしてるし。

 

ほら、瑞鶴もどんどんやりなって、今日は加賀さん居ないんだから、遠慮する必要ないよ。えっ、もう浦霞空なの?一升瓶だったのに…。お母さんは、他の注文を捌くのに忙しそうだから、とりあえず一升瓶勝手に持ってきなよ。お勘定の所に書いとけばいいからさ。

 

「瑞鶴屋、物資調達を命令する。出撃せよ!」

 

「了解~、飛龍のお代官様。五航戦、瑞鶴出撃よ。」

 

さて、次は鶏皮行ってみよっか。う~ん、表面がパリッとしていて香ばしいのと、皮に付いているトロッとした脂身、このバランスがいいんだよね。この鶏皮は脂身のちょっとした甘さがあるから、少し薄めの塩味が本当に合うよね。雲龍もどんどん食べていいからね。今日は串物ばっかりだけど、たくさんあるから。あっ、瑞鶴ご苦労さん…って、何本一升瓶持ってきたのよっ。えっ、どうせまた追加する事になるからって?分かった、分かった、今日は私の奢りだから、どんどんいっちゃおう。ほら翔鶴、グラス空いてるよ、どんどん行こっか。

 

次は、ねぎまだね。これも鳥とネギの味のバランスが凄く良い串で、私の大好物の一つなんだよね。なんで加賀さんは、こんなに美味しい物が嫌いなのかよく分からないよ。ジューシーな鶏肉と、キュッとした歯ごたえのネギ。ネギを食べると中から出てくる野菜特有の甘いお汁もまた最高なんだよねっ。あっ、誰かに食べられる前に赤ひもも食べないと。赤ひもは久しぶりに食べられるけど、これも鶏皮程ではないけど、濃厚な脂身と心臓のシャキッとした歯ごたえが合わさると感動するよねっ!…今日は焼き鳥食べに来て本当に良かったよ。ほらっ翔鶴、今日は遠慮しないの、どんどん飲んじゃおっか。

 

さてさて…次はつくねを食べようかなっ。つくね用に卵の黄身が付いてきているから、食べる前にこれにつくねを漬けて…茶色っぽいつくねに黄色の黄身がちょっと付いた姿は、本当に美味しそうだよっ。早速一つ…うんっ、これもつくねの中から肉の旨みがジュワッと出てきて、これと表面に薄く付いているタレの甘味、そして黄身の濃厚な味が合わさると…ますます焼き鳥をお皿から取る手が止まらなくなるよ。はい翔鶴、まだまだ行けるでしょ、早くグラス空にしなよ、次を注いであげるからさっ。

 

あっ、ぼんじりが後一本しかないじゃない。蒼龍食べ過ぎっ…て、雲龍も何本食べてるのよっ。危ない、危ない。最後の一本間に合ったわ。これは、表面は鳥皮と同じでパリッとした凄く良い食感なんだけど、中の脂身の濃厚さは鶏皮以上の一品。メニューには載ってないけど、お母さんは絶対にこれは準備しているのを、私は知っているんだよね。あ~っ、本当にトロッとした脂身が美味しいわ。そしてこの脂で少しキツくなった口の中を、浦霞で流し落とすのも最高なんだよね…は~っ、焼き鳥最高、串最高、二航戦万歳!

 

そうそう、ちょっと歯ごたえがある串も食べたいよね。やげんも行こっかな。この軟骨のコリコリ感がまた堪らないのよね。ほらっ、翔鶴まだ行けるよね、どんどん飲んだ飲んだ…って、なんか目が座ってきてない?大丈夫?雲龍は…一升瓶抱えて酔いつぶれてるし、蒼龍、あんた雲龍に飲ませすぎだって!そりゃ、加賀さん居ないから気楽に飲めるのは分かるけどさっ…って、あんたも倒れてどうするよ?アハハハ。おっ瑞鶴、今日は瑞鶴も結構飲むね~、さぁ、どんどん行こうか。

 

 

 

 

鳳翔

 

 

「あ…あのっ、鳳翔さん。そろそろ私帰るよっ。千歳もそろそろ帰った方が良さそうだぜ。くわばらくわばら。」

 

「え…えぇ。隼鷹、そうするわ。という事で、鳳翔さんご馳走様でした。今日は、本当に楽しかったです。」

 

珍しい事もあるものですね。あの酔いどれ軽空母の隼鷹と千歳が、自主的に大人しく帰る事があるなんて本当に珍しいです。あらっ?そういえば、今日は戦艦の艦娘や重巡洋艦の艦娘達も、我先に逃げ出すように帰り支度を始めていますね。一体どうした事でしょう。どうやら、私の位置からは丁度死角になっているお座敷の様子を見て、帰り支度を始めているようですが…ちょっと様子を見てみましょうか。

 

「ふぅ~、瑞鶴っ。お姉ちゃんに…ヒック、いつも心配ばかりかけさせて、どうなってるの…ヒック!ほらっ、飲めっ!えっ、何?お姉ちゃんのお酒が飲めないの!?そうそう、いい子ね~。はい、じゃぁ、もう一『本』行きましょうか。飛龍先輩~、お酒足りないですよっ!ヒック」

 

…座敷に翔鶴さんと言う名前の大虎が一匹出現していました。そして座敷の中を見ますと、一升瓶を抱えてひっくり返っている雲龍さん、そして同じく一升瓶を抱えて机につっぷしている蒼龍さんの姿があります。座敷の床には、既に空になった一升瓶が二本程転がっていますが、この娘達は一体いつのまにこれだけのお酒を空けたのでしょうか。

 

そして大虎と化した翔鶴さんが、瑞鶴さんの口に一升瓶を突っ込もうとしていますし、それを必死に止めようとしている飛龍さんの姿があります。今日は加賀さんが居ないですから、気楽に飲んでいると思っていたので、放っておいたのですが、想像以上の惨状ですね。あの隼鷹や千歳ですら巻き込まれる事を恐れて逃げ出した訳ですが、これは逃げ出したくなる気持ちも分かります。

 

それにしても、翔鶴さんは普段大人しく飲みますので、こんな風に酔いつぶれた姿を見た事はありません。おそらく、いつもは加賀さんの睨みが利いていた…というよりは、加賀さんが一番上の先輩として上手に場を取り仕切っていたのでしょうね。しかし二航戦の飛龍さん達は、普段そんな事をした経験がないですから、自重せずに最初からアクセル全開で飛ばした結果…それにしても、この惨劇をどうやって幕引きさせましょうか。

 

私が困惑している間に、瑞鶴さんも翔鶴さんからの一升瓶攻撃で完全に酔いつぶれてしまいましたし、飛龍さんも翔鶴さんの返す刀で酔いつぶれてしまいました。最後に残った翔鶴さんは、一升瓶を抱えて一人でケラケラ笑っていますので、まずはこの大虎さんを退治して…フンッ…バタッ。後は、このまま布団をかけて眠らせておきましょう。私ではこんな大きな娘達をとても空母寮まで運べませんから、しばらくこのままにしておくしかないですね。おそらく今日の夜半には赤城さんと加賀さんが戻ってきますので、帰ってきたらあの二人を呼び出してこの娘達を引き取ってもらうのと同時に、あの二人にお説教をしないと…。このような後輩達の失態の責任は、やはり一番上のあの娘達に取ってもらわなくてはいけません。

 

 

 

後日、軽空母友達の龍驤からお話を聞いたのですが、私のお店で酔いつぶれた五人の正規空母娘達に対して、私にお説教をされた加賀さんによる、とても厳しい教育的指導があったようです。なんでも加賀さんお気に入りの精神注入棒が真っ二つに割れたようだと、龍驤が笑いながら話していましたが…。これで多少はあの娘達も反省して、これからは自重してくれると良いですね。




普段一番上が居る状況に慣れきっていますと、ふとした事で自分が一番上になった際に、コントロールがなかなか出来ない。どこかで聞いた事があるような話ですが、今回はまさにそんな状況になってしまった空母娘達の飲み会でした。私思うのですが、翔鶴さんは普段は大人しいのですが、いざ酒が入って完全に酔っ払った場合、絡み酒になるのではないかな…とw。勿論、こんな状況になってしまっても、我らが加賀さんが居れば、上手に裁ききるような気がしますが、やはり飛龍では荷が重いような。

さて、焼き鳥美味しいですね。焼き鳥だけを食べたい時は、やはり専門店に行くのが良いかな…と私は思っています。個人的には、焼き鳥はタレ、そして鶏皮や軟骨も好きですし、ぼんじりは絶品だと思っています。最近は、赤ひもを食べさせてくれるお店が減ってしまったので、ちょっと残念な思いをしていますが、私これも大好きです。それと、忘れてならないのはねぎまやつくねですが、これらは焼き鳥を食べる時には歯ごたえや味わいを劇的に変えてくれるので、縁の下の力持ちだな…と思っている次第です。

と馬鹿な事をツラツラ書き連ねていますと、なんだか焼き鳥が食べたくなってしまったので、近いうちに焼き鳥を食べに行きたいな…と思うわけですが、いつ時間が作れるかどうか…はぁ。いつもですと、水・土で物語を投稿していましたが、どうやら今週は土曜日の投稿が出来そうもありません。という事で、ちょっとお休みして、また物語を続けていきたいと思います。どうぞ気長に待ってもらえたら嬉しいです。

今回も読んでいただきありがとうございました。

今回のやきとりは、材料の分量は無しです(流石に鶏…何gばかりが並んでは、ちょっとね^^;)。

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