鎮守府の片隅で   作:ariel

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今回の主役は空母娘です。残っている正規空母娘は少ないのですが、一度この子で書いてみたいな…と思いまして、昨日の某番組に合わせる形で書いてみました。


第七五話 雲龍と海老のかぶら蒸し

ここ最近、かなり寒い日々が続いていますね。それもあって、ここ数日は私のお店で鍋物や煮物など温かい物を食べる艦娘達の数が多くなっている気がします。私もそれに対応して、鍋物や煮物の準備を普段よりも多めにしている訳ですが、やはり同じような物ばかりでは飽きも来てしまいますから、それ以外の物も当然の事ながら準備しなくてはいけません。とはいえ、あまり季節感の無い物を出すわけには行きませんし…ここしばらく、毎日のように頭を悩ませているところです。

 

先日はブリ大根などを作りましたし、今日は何を作りましょうか。そういえば今日の仕入れでは良い蕪がありましたから、蕪が少し多目にあります。蕪を使った料理、蕪のそぼろ餡かけのような料理も美味しいですし、いっその事ポトフのように洋風の料理も良いのですが…なかなか迷うところです。これ以外に今日多目にありそうな材料となりますと…海老がありますね。…そうですね、海老の赤と白が映えるような蕪を使った料理…かぶら蒸しでも作ってみましょうか。本当は銀杏などが入ると更に色合いが映えるのですが、今回はありませんので、上から柚子の皮を散らして黄色も入れて華やかな料理にしましょう。

 

それでは早速準備をしましょうか。まずは海老の殻を剥いて、背ワタの部分を竹串で取除きます。そして色合いが綺麗になるように、軽く塩茹でをしておきましょうか。…いいですね。やはり軽く塩茹でした海老の鮮やかな赤と白の色は非常に映えますね。この綺麗な海老に、蕪をすりおろした物と卵白を合わさた白い具材を乗せれば…視覚的にも非常に美しい料理になると思います。冬の景色も好きですが、冬はどうしても景色がモノトーンに近くなりますので、せめて料理だけでも華やかにしたいところですね。

 

海老だけでは流石に少し寂しいですから、ある程度料理にボリュームを持たせるために、一緒に鶏肉も入れておきたいですね。ですから、鶏のささみも筋を取ってから軽く削ぐように切り分けて、こちらも軽く塩茹でしておきましょう。

 

次は蕪の準備ですね。まずは蕪の皮を剥いたら全てすりおろしてしまいます。そしてすりおろした蕪から水気を取除かなくてはいけませんので、ザルを使って軽く水気を取除いてしまいます。次にこれに合わせる卵白の準備です。まずは卵白を軽く泡立てたら、先程の水気を除いた蕪のすりおろしと混ぜて塩を少しふり、味を整えておきます。これでかぶら蒸し部分の準備は完了ですね。あとはこれを、蒸し茶碗に具と一緒に入れて蒸し器で蒸すだけです。

 

ここから先は、注文に応じて蒸していけば良さそうですね。これだけの量を準備しておけば問題ないと思いますが、折角綺麗な料理ですからたくさんの艦娘の子に食べてもらいですね。

 

 

…おかしいですね。開店の時間を既にだいぶ過ぎていますが、今日は閑古鳥が鳴いています。特に今日は大きな訓練も入っていませんし、遠征任務は通常通り…ほとんどの艦娘達は通常通りの時間を送っているはずですから、それなりにお客さんが来てくれても良いと思うのですが…。

 

ガラッ

 

ようやくお客さんが来てくれましたか。…あら?これは珍しい事もあるものですね。いつもであれば、空母娘達は全員揃って来店する事が多いのですが、今日は雲龍さんが一人でやってきました。妹の葛城さんは瑞鶴さんに懐いているので仕方ないのかもしれませんが、天城さんも連れて来ずに雲龍さんだけですか…何かあったのでしょうか。それに赤城さんや加賀さん達も居ませんし…。

 

「鳳翔さん、今日は雲龍一人だけだけど…いい?」

 

「えぇ、勿論構いませんよ。いらっしゃい雲龍さん。今日はお店が閑古鳥状態でしたから、少し寂しかったので来てくれて嬉しいですよ。」

 

雲龍さんは、今日はお客さんが自分一人だけという事を確認して、少し『ふぅ…』とため息を吐きましたね。どうやらこの事情を知っているようなので、後でそれとなく聞いてみましょうか。…あらあら、雲龍さんはいつも長門さん達が座っているカウンター席に座りましたね。やはりあの席は、駆逐艦達だけに限らず人気がありますね。

 

「雲龍さん、今日はどうしますか?」

 

「ふぅ…まずはお酒、それと煮物…あとはお任せで一品。」

 

雲龍さんがこの鎮守府に赴任してきた当初、雲龍さんもそうでしたが、雲龍さん達姉妹は三人とも、非常に食が細く赤城さんや加賀さんも心配していました。今でも赤城さん達に比べると非常に食べる量は少ないのですが、それでも最近はそれなりに食べてくれるようになったので、私も少しホッとしています。今日のお客さんは、雲龍さん一人しか居ませんし、折角準備した物を余らせるのも何ですから、少し多目に出してあげましょうか。それと雲龍さんから注文されたお任せの一品ですが…折角ですから、見た目も楽しめる海老のかぶら蒸しを出してあげようと思います。

 

「雲龍さん、お任せの一品ですが、海老のかぶら蒸しで良いですか?非常に綺麗な料理ですから、気に入ってもらえると思いますが。」

 

「そう…いいじゃない。」

 

雲龍さんはあまり表情が豊かな子ではありませんから、うちの人も最初は誤解があったようですが、ちゃんと見ていると感情は顔にちゃんと出ています。先程の返事も、言葉だけではよく分かりませんが、顔が少し柔らかくなりましたから、おそらく喜んでいると思います。さて…それでは先に煮物とお酒を出したら、急いでかぶら蒸しを作ってしまいましょうか。

 

まずは蒸し茶碗に、軽く塩茹でした鶏肉のササミ、海老を入れます。そしてその上から、先程準備した蕪のすりおろしと卵白を混ぜた物をザッと乗せて、これを蒸し器で10分程蒸します。それでは本体を蒸している間に、最後に上からかける銀餡の部分も急いで作ってしまいましょうか。鍋に出汁と日本酒、みりん、醤油を入れて軽く煮立てます。そしてここに水溶き片栗粉を流し込んで…後は中火でとろみがつくまで火を入れたら、最後に塩で味を整えて…えぇ、良い味ですね。あとはかぶら蒸しが蒸し上がるのを待つだけになりました。

 

 

どうやら蒸し上がりましたね。海老の赤と白が映える非常に綺麗なかぶら蒸しが出来上がりました。それではここに銀餡をしっかりかけて…最後に柚子の皮を散らしたら…完成です。

 

「雲龍さん、海老のかぶら蒸しも出来上がりましたので、温かい内にどうぞ。」

 

「鳳翔さん…ありがとう。」

 

 

 

航空母艦『雲龍』

 

 

…やっぱり今日は鳳翔さんのお店、雲龍の予想通り空いていました。天城達もそうだけれど、みんなあっちで忙しいのね。おかげで今日は一人で静かな時間が送れます。賑やかな雰囲気も好きだけど、こういう静けさ…嫌いじゃないです。日本酒の熱燗をチビチビ飲みながら、美味しい野菜の旨煮に舌鼓を打つ…うん、柔らかい日本酒の味としっかりした味の旨煮…いい気持ち。

 

ふ~ん、新しく出てきたこの料理も素敵な感じです。お椀の中に白い塊、そしてその中から少しだけ姿を見せている鮮やかな赤と白の海老、透明で綺麗な銀餡がかかって、その上からこちらも鮮やかな黄色の柚子の皮。小さなお椀だけれど、中身は非常に華やかで綺麗な料理ですね。さっきまで少し味がしっかりした旨煮を食べていたから、まずは日本酒を飲んで舌を落ち着かせたら、早速食べてみます。

 

…ふぅ、良い香り。お椀を口に近づけた時に漂ってくる柚子の爽やかな香、冬の料理の定番の香だけど、本当に良い香です。雲龍はこの鎮守府に赴任するまで粗食だったから、あまりこういう華やかな料理を味わった事も無かったけど、こういうのもいいですね。さて、味の方はどうでしょう?えっ?これは…。ふわっとした食感に銀餡の出汁の味が凄く良いですね。

 

下に入っている海老のプリッとした食感と一緒に味わう、柔らかくも野菜の甘みを感じる事が出来る白い塊…いえ、その後ろに隠された僅かなほろ苦さも美味しい…。そしてその上のトロッとした銀餡。上の白い塊の部分は、あっという間に口の中で消えいくような感じですし、これらを全て包み込むような出汁の旨味と薄い醤油の味…うれしいわ、いい気持ち…。全体的に薄味だから日本酒との相性もバッチリのようですね。

 

鶏肉のサクッと分かれるような食感と共に食べても…いいじゃない。さっきの野菜の旨煮とは違って、こっちはまさに雲を食べるような感じで、嫌いじゃないです。一つだけ文句を言うとすると、量が圧倒的に少ないのと、雲のようにあっという間に口の中に消えてしまう事かな?でも今日なら、この弱点も解消出来るでしょうね。なんと言っても、今日…この時間のお客さんは雲龍だけなのだから。あと一時間もすれば、いつもの賑やかな鳳翔さんのお店になってしまうから、今のうちに雲龍だけでこの料理を楽しまないとね。

 

「鳳翔さん、このかぶら蒸し、お代わりをお願いします。」

 

そう…この魔法の言葉で、新しいかぶら蒸しを雲龍は食べる事が出来ます。皆が来る前に、しっかり食べておかないと…うん。

 

 

 

鳳翔

 

 

野菜の旨煮も気に入ってくれたようですが、こちらの海老のかぶら蒸しはもっと気に入ってくれたようですね。蒸し茶碗で出しているため、量もそれ程多くなかった…という理由もありますが、雲龍さんはあっという間に食べてしまいました。この辺りは、赤城さん達に比べれば小食とはいえ、やはり正規空母の子ですね。…いえ、赤城さん達と比べるというのが、そもそも間違っているのかもしれませんが。

 

そして雲龍さんは、かぶら蒸しのお代わりを要求してきましたが…あらあら雲龍さんは、お代わりの二杯目もあっという間に食べてしまい、再びお代わりを要求してきました。今日はお客さんが少ないようですし、余らせても仕方ないですから、今日作ったかぶら蒸しは雲龍さんに食べてもらいましょうか。

 

とはいえ、流石に三回目となると海老と鶏肉だけでは飽きてしまうかもしれませんので、中身を海老と鶏肉から少し変えて出してあげましょうか。中身はシメジを入れても良いですし、お餅を入れても大丈夫ですから、少し食感などを変えて飽きないようにしてあげましょう。それにしても…今日は本当にお客さんが来ませんね。元々無口な雲龍さんだけというのもありますが、お店の中は非常に静かな時間が流れています。

 

「そういえば雲龍さん?今日は他の子はどうしたのですか?赤城さん達も来ていませんし、何かあったのですか?」

 

「みんなは…ううん、なんでもないわ。ちょっと…『空を飛ぶお城』が今放送中だから、それを見ている…かな?先輩達には丁度良い目くらましです…今のうちに美味しい料理を…いえ、なんでもありません。鳳翔さん、もう一回お代わり…お願いします。」

 

はぃ?ひょっとして今日私のお店にお客さんが居ないのは、皆さんその番組を見ていて、それぞれ寮に篭っているという事ですか?…いえ、それは仕方ない事なのかもしれませんが、問題はその番組が終わった後、私のお店に大挙してお客さんが押し寄せてくる…でしょうね。いえ、料理自体は作ってあるので問題はないのですが、これは一気に混み合いそうですね。それに…折角作ったかぶら蒸しですが、ほとんど雲龍さんが食べてしまったために、残りは僅か…これではたくさんの子達に食べてもらう、という訳には行かなさそうです。まぁ雲龍さんだけは、その番組を見ないで私のお店に来ている訳ですから、これくらいの役得があっても良いのかもしれませんが。

 

「そういえば、雲龍さんはその番組を見なくても良かったのですか?それ程人気のある番組でしたら、雲龍さんも興味があると思うのですが…。」

 

そうです。雲龍さんは私のお店に来ている訳ですから、その番組を見る事は出来ません。ところが雲龍さんは、少しだけ微笑んで『雲龍は問題ないですから』と言っていますね。おそらく雲龍さんにとっては、あまり興味のない番組なのかもしれませんね。それでは、少なくとももうしばらくは静かだと思いますので、雲龍さんの相手をしながら、他の艦娘の子達が大挙して押し寄せても問題ないように、今の内に少し準備をしておきましょうか。

 

 

…はぁ、あっという間に、いつも通り賑やかになりましたね。おそらく雲龍さんが言っていた番組が終わったのだと思いますが、ある時間を境に今までの静寂さが嘘のように、艦娘達が押し寄せてきました。あら?赤城さん達も来店のようですね。

 

「いらっしゃい、赤城さんに加賀さんに皆さん。何か面白い番組があったようですが、楽しめましたか。」

 

「はぃ!鳳翔さん。凄く楽しかったです。思わず時間を忘れて見入ってしまいましたから、赤城はお腹が…。あら?雲龍さんはここに居たのですか?たしか皆で談話室に集まった時、『お腹が痛い』と言って部屋を出て行ったと思うのですが…。」

 

「雲龍?たしか『二年に一度しか見られないですから、見逃さない方がいいですよ』と言ったのは、あなただと思ったけれど。…雲龍、あなたずっと鳳翔さんのお店で食べていたの?」

 

どうやら赤城さん達に今回の番組の存在を教えたのは、雲龍さんだったようですね。という事は、雲龍さん自身はその番組を知っていて、人に紹介するくらいですから好きな筈ですよね…。あらあら…加賀さんが雲龍さんの前に並んでいる大量の蒸し茶碗の存在に気付き、怪訝そうな顔をしていますね。

 

「雲龍、そのお椀の数は何?鳳翔さん、雲龍が食べた料理、私も食べたいわ。今日はそれをお願いします。」

 

「すいません…加賀さん。実はもうこの料理は終わってしまって…。」

 

加賀さんの眉が釣りあがったような気がしたのは、気のせいでしょうか。そして私の言葉に、赤城さんや飛龍さんも含めて全ての正規空母娘達が、雲龍さんを睨んでいる気がします。

 

「雲龍…あなたは私達に番組を見せて、その間に美味しい料理を独り占めした…そういう事ね。まぁ、勧められた番組は面白かったし良い時間が過ごせたのだけれど…。一つだけ不思議な事があるわ。あなたは見なかったようだけれど、本当に良かったの?」

 

そうですよね。私の疑問もまさにそこです。たしかに見たい番組を犠牲にして美味しい物を食べていたという事は、優先順位の問題ですから、これはそのような選択肢もありえると思います。しかし加賀さんの言葉では、『二年に一度』しか放送されない番組のようですから、優先順位的には…。

 

「…加賀先輩。ラ○ュ○は滅びません…何度でも蘇ります。…雲龍が魔法の円盤を持っているから…。」

 

…雲龍さん。雲龍さんが何故放送を見ないで私のお店に来ていたのか、理由が全て分かりましたよ…。雲龍さんは得意気な顔になり、懐からどうやらその番組が入っていると思われるDVDを取り出しましたが…。雲龍さん、この選択は失敗だと私は思いますよ。店内に居る空母娘以外の艦娘も雲龍さんに注目しているのですから…。そして…やはりそうでしょうね。加賀さんの目が光りました。

 

「雲龍…その円盤を渡しなさい…いい子だから。」

 

「一航戦の先輩の悪い癖ですね…。事を急ぐと元も子も無くしますよ、加賀先輩。」

 

あら…雲龍さんがかなり強気に出ていますね。しかし…いつもでしたら、このような事を言われたら間違いなく怒り出す加賀さんですが、雲龍さんの台詞にニヤッと笑いました。…いえ、加賀さんだけではありませんね。周りの他の艦娘の子達もニヤッと笑いました。何か特殊な暗号なのでしょうか。

 

「雲龍、三分間待ってあげるわ。その円盤を大人しくこちらに引き渡すか、円盤もろとも『バ○ス』をされるか…どちらか決めなさい。それとも私とその錬度で勝負するつもり?」

 

『バ○ス』という言葉の意味は私には分かりませんが、いずれにせよ雲龍さんとしてはどちらも取りたくない選択肢だったようですね。加賀さんの言葉を聞いて雲龍さんは逃げることを選択したようで、席を立ち上がりました。

 

「雲龍…どこへ行こうというの?五航戦とその子分、すぐに雲龍を捕まえなさい。」

 

逃げ出そうとした雲龍さんでしたが、加賀さんの言葉にまるで弾かれた様に反応した瑞鶴さんと葛城さんによって、あっという間に捕まってしまいましたね。そして葛城さんに、持っていたDVDを取りあげられてしまいました。

 

「あっ…葛城…う…海に捨ててぇ~。」

 

「もぅ…雲龍姉ぇ、馬鹿な事言わないで!加賀先輩、これですっ!」

 

葛城さんに確保された雲龍さんのDVDは、加賀さんの手に渡ったようですね。本当でしたらここは加賀さんを怒るべきところなのでしょうが…今回は少し様子を見た方が良さそうです。

 

「そう…これね。鳳翔さん、テイクアウトをお願いします。もう一度空母寮に戻って、二回目を皆で見るわ。翔鶴も大鳳も何をしているの?空母寮に戻るわよ。四十秒で支度しなさい。それと雲龍、あなたも一緒でいいけど、罰として今注文したテイクアウトの料理を空母寮に運びなさい。」

 

なんと言いますか、余程面白い番組だったようですね。あの加賀さんがすぐに二回目を見たがる…と言うのは驚きました。私も今度雲龍さんにお願いして、見せてもらいましょうか。いずれにせよ、雲龍さんは『はぁ…』とため息をついていますが、あれだけ美味しい物を一人で楽しんだのですから、仕方ないのではないでしょうか。それに、なんだかんだと加賀さんと雲龍さんの言い合いになっていましたが…なんと言いますか、何かの役を演じているようで、お互いに分かっていて楽しんでいた感じでしたね。そして、そんな二人の姿を見ていた他の正規空母の子達も楽しそうでしたし…。結果的とはいえ、全員が楽しそうで何よりです。最初はお客さんが来ないなど色々とありましたが、今日も鎮守府は平和なようです。




ラ○ュ○もそうですし、ナ○シ○や未来少年コ○ンもリアルタイムで見た世代ですから、あの頃の宮崎アニメは結構好きだったりしますw。といいますかラ○ュ○については、台詞がほとんど頭の中に入っているくらい見た記憶がww。今回は丁度昨日放映されたようなので、それに合わせる形で雲龍さんを主人公にして書いてみました。雲龍さん…多分後から一人でじっくり見ようとしていたような…。結果的に空母寮にて再度上映会が開催される事になったようですがw

さて今回の料理のかぶら蒸しですが、これだけでメインのおかずにはならないと思いますが、縁の下の力持ち的な料理として、この時期のお酒のお供としてはかなりポイントが高い料理な気がします。今回の話では色合いを考えて、海老と鶏肉のササミの上からかけていますが、下に入る素材としては色々変えられますので、お好みに合わせて作ってみてください。少しネタとしては変り種かもしれませんが、お餅の上からかけて蒸しても、結構いけますw。この場合であれば、お腹にもかなり貯まるのではないかと…。

雲龍姉妹の長女、雲龍さん。あまりにも赤城さん達のキャラが濃すぎますし、台詞回しも少し物静かな感じですが、作者としては結構性格に癖があって面白そうな子だな…という印象を持っています。特に雲龍の台詞にある『ふーん…もっと優秀な艦載機を載せてくれるの?なら、色々してあげようかな。』なんて、良い物をくれたら頑張ってもいいよ?的な感じで、まさにこの物語の超問題児である某駆逐艦に似通ったところがあるのではないかと…。という事で、今回の物語でも少し癖のある登場と相成りました。個人的には次女の天城さんのキャラ付けが難しそうな気がしますが、これで雲龍さんと葛城さんが登場しましたので、なんとかなるかな…と慢心していたりしますw。


今回も読んでいただきありがとうございました。





海老のかぶら蒸し(四人分)
蕪 :4個
卵白:2個分
海老:4尾
鶏肉ササミ:2枚
塩:適量
柚子の皮:適量

出汁:300 mL
日本酒:10 mL
みりん:10 mL
醤油:10 mL
塩:適量
片栗粉:10-12 gくらい

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