社員さんが副業でホストをやっていたら   作:主義

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星街すいせい編

星街すいせいはカリスマ性に溢れた人。だからこそ場所に順応してしまう。それが普段やってことないことでもそれに対応できてしまう。

 

 

星街すいせいはホストクラブに来た。

 

多分僕を尋ねてきたんだと思う。

 

 

でもその時はまだ開店前で僕は店にいなかった。そしてそんな彼女のことを店長がホストの求人広告で来た人だと思ってしまったらしい。それからは本当にとんとん拍子に話が進んでいって僕が遅れてきた頃にはお客さんを接客していた。もちろん先輩ホストの団体客をだけど……こんなに順応してしまうのか。

 

 

 

それから僕が店長に彼女のことを説明して事なき終えた。でももっと早く説明すれば良かったのに星街さんは状況を楽しむかのようにホストをやっていた。

 

 

僕としては一応ホロライブの社員としてタレントが自分の副業の場所で働き始めたらもちろん辞めさせる。

 

 

――――――――――――

 

 

「星街さんってホストでもやっていけそうですね」

 

 

「そんなことないよ。乗せられてやっちゃったけどやっぱり難しいもん」

 

 

「そうですか?」

 

 

「うん」

 

 

「見ている感じはよく出来ている方だと思いますけど」

 

 

「全然だよ。それにすいちゃんはキミに持て成してもらうためにここに来たんだし」

 

 

「…そ、そうですか」

 

このままだといずれはホロライブメンバーが全員来てしまいそうな勢いなのが一番怖い。いつバレてもおかしくない状況なのはいつまでも変わりませんが、来れば来るほどバレる可能性はどんどん上がっていく。

 

 

「それでキミはすいちゃんをどんな風に持て成してくれるのかな?」

 

 

「まあまあ、落ち着いて下さい。まずは飲み物でもどうですか?」

 

 

「オレンジジュース」

 

 

「分かりました」

 

僕はオレンジジュースをスタッフの方にお願いをして、ジュースが来るまで星街さんと会話をする。

 

 

「やっぱり星街さんも誰かから教えてもらったんですか?」

 

 

「ううん。すいちゃんは社員さんのことを付けてきたの」

 

 

「え?」

 

 

「キミのことを付けてきたの」

 

星街さんは別に言い淀む感じもなくて、まるで当たり前のように話している。その様子を見ているとおかしいと感じる僕の方がおかしいのかなぁと思ってしまうが、やっぱり僕はおかしくないよね。

 

 

「それは僕のことを事務所から尾行してきたってことですか?」

 

 

「ううん。それだけじゃなくてキミのお家も知ってるよ。キミがホストをせずに事務所から家に帰る時も尾行しているからね。正直キミのことならすいちゃんは世界で一番知っている自信があるもん」

 

さっきまでおかしいと思っていたけど、まさかそれを上回ってくるとは思わなかった。

 

 

「冗談ですよね?」

 

 

「冗談じゃないよ」

 

そう言ってた時の星街さんの顔は嘘を言っているようには見えなかった。

 

 

「まじですか?」

 

 

「まじですよ」

 

 

「そ、そうですか…」

 

一応お客さんではあるので僕は追い出したいという気持ちを必死に押し殺す。明らかにストーカー行為のようなものをしている星街さんのあと数時間一緒に過ごさなくちゃいけないというのが一番地獄かもしれない。

 

するとオレンジジュースをスタッフさんが持ってきてもらえた。星街さんはそのスタッフさんにお礼を言ってジュースを受け取るとすぐに飲み始めた。

僕もお酒を流し込む。正直お酒を流し込まないと今の星街さんと一緒にいるのは難しい気がするし。

 

 

「じゃあ、まずはすいちゃんに飲ませてよ」

 

 

「飲ませて?」

 

 

「うん」

 

僕は星街さんのグラスを持って、口元まで運ぶ。

 

 

「これでいいですか?」

 

 

「仕方ないな。本当は口移しでも良い気はしたけど…」

 

 

「さすがにそれはダメですね。特に星街さんは」

 

ちょっと不満そうな顔を浮かべていたものの、僕がさすがに口移しはダメだというので諦めてくれた。

 

星街さんの口元までグラスを持って飲ませる。

 

「キミに飲ませてもらうジュースはいつもの何倍も美味しい!」

 

 

「変わりませんよ。中身は普通のオレンジジュースですし」

 

 

「ううん。誰が飲ませてくれるかによってジュースの味は変わるの!!」

 

そう言い張る星街さんは真剣そのもので…どうすればいいのだろう。

 

 

 

 

 

それから僕と星街さんは会話をしたり、ジュースを飲んだりした。

 

 

 

そしていつの間にか、星街さんは場に酔ってしまった。

 

 

「だぁめ」

 

 

「いやちょっとトイレに…」

 

さすがにお酒を飲み過ぎてトイレに行きたい。でも星街さんは僕の腕を抱きしめて離してくれそうにない。

 

 

「だぇめ」

 

 

「すぐに帰って来るので離してくれませんか?」

 

 

「すいちゃんからはなれちゃだめ!」

 

 

「え、本当に離してくれないとまじでやばい!」

 

このまま言い争っていても何も進まない。今の星街さんは冷静な判断が出来るような状況じゃない。もう顔も赤いし、酔っちゃってるんだと思う。

 

 

「じゃあ…星街さんも来てください。どうしてもトイレはしたいので。さすがに成人男性がこんなところでお漏らしをするわけにはいかないので」

 

もし、こんなところでお漏らしをしてしまったら一生残る。もう普通に生活することは不可能。背に腹を変えられないとはまさにこのことだ。星街さんはどうにか受け入れてくれて僕は駆け足でトイレに向かう。そして星街さんはそんな僕の服の袖を掴んで付いて来る。

 

 

 

色々と問題はあったもののどうにか事無く終えられた。

 

 

席に戻った途端に星街さんは僕のことを指差して叫び始めた。

 

「やっぱりきみがいい!!」

 

 

「ど、どうしたんですか?」

 

 

「すいちゃんのおゆめさんにする!」

 

 

「ちょっと酔い過ぎですよ」

 

 

「およめさんにするの!」

 

星街さんの顔はもうヤバいくらいに赤くなっちゃってる。別にお酒は飲ませていない。お酒を飲まないでここまで顔が赤くなる人っているんだなぁって思っていると星街さんが暴れ始めた。

 

 

「落ち着いて下さい。星街さん」

 

 

「やぁだ~およめにするの~~およめにする~」

 

星街さんが暴れるのを必死に抑える。今の星街さんの状態だと一人で帰らせるわけにもいかないので…タクシーを呼んでもらうことにした。

 

 

「およめにする!きみはすいちゃんのおよめさん!」

 

 

「はい、はい。星街さんのお嫁…って僕は男ですよ。普通は旦那さんではないんですか?」

 

星街さんを抑えるのに夢中になり過ぎて考えていなかったけど、翌々考えれば僕は女性じゃなくて男性だ。

 

 

「ううん。およめさん!!」

 

 

「まず僕は星街さんのお嫁さんにもなりませんし。僕が億が一にでも星街さんと一生を添い遂げることになったとしても僕は旦那ですからね。嫁さんじゃありません」

 

 

「およめなの~およめさんにするの!!」

 

その日の星街さんはずっとそれを言い続けたのだった。

 

 




感想があればお願いします

ホロメンが社員を接待するというシチュエーションだったら誰がいいですか?

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