社員さんが起きてからウチは二人きりで話した。
やっと状況を理解することができた。どうやらウチはお酒を飲み過ぎて酔いつぶれてしまったらしい。一人で帰ることも出来なくなっちゃったし、このままにしておくわけにもいかないのでホテルに連れてきた。さすがに社員さんも家に連れて帰るのはマズイと思ったけど、家まで送り届けようにもウチの家を知らないのでこれしかなかった。
そして、ホテルに寝かせようとしたら急にウチが服を脱ぎ始めて、迫ってきたと社員さんは言っていた。それからはちょっと…言いずらいことがあったものの、これだけは言える。最後まではいっていないと彼は話していた。
社員さんは必至に謝っていた。
でも、本当に謝るべきはウチだ。
社員さんはタレントのことを襲ったりするような人間ではないのはウチが一番分かっている。
だとしたら社員さんが言うようにウチから襲ったのも事実なんだと思う。
「社員さんは悪くないよ。本当に悪いのはウチだ」
「悪いのは僕です。結果的にこんなことになってしまったのは僕が止められなかった所為なので」
「ううん。ウチが社員さんを襲っちゃったんだし…」
「大神さんは自分のことを責めないでください」
社員さんの性格などを全て分かっているからこそ社員さんの所為じゃないのはすぐにわかる。そして何より社員さんに、これだけ謝らせちゃっている自分がいやだ。
そんなことを考えていると社員さんが話し始めた。
「まず、このことは伏せておきましょう。こんなことが事務所にバレるようなことがあれば大神さんのこれからの活動に影響が出てしまうかもしれないですから」
「う、うん…」
「それでそんなことはないと信じたいですが、もしこれから先体調不良や妊娠などの可能性があれば教えてください。僕の記憶ではそこまでいっていないと記憶していますが、僕も少しはお酒を飲んでいたのでもしかしたらという可能性はゼロじゃない」
「…え、社員さんとの子供!?」
「いや、そんなことはないと思いますが、念のためです。この場合どんな可能性もしっかりと考えておかないといけない」
ウチと社員さんとの間に子供ができるかも…。これは事故だけど、それでも好きな人との間に子供を設けられるのは嬉しい誤算。こんな風に考えちゃう、ウチはおかしいかもしれないけどそれでもいい。
だって素直に嬉しいんだもん。
「ね、ねぇ…もしだよ、もしも、社員さんの子供をウチが妊娠しちゃったらその時は……結婚してくれる?」
「…そうですね。考えうる限り一番マズイ結末ですが、もしそんなことになってしまったら…結婚しますよ。大神さんがそれでいいのであれば。養育費だけでいいというんであればしっかりとお金も払います」
「ううん。ウチは社員さんとしっかりと夫婦になりたい」
お金なら逆にウチの方が払いたいよ。どんな形でも社員さんとの間に子供を設けられて、結婚もできるかもしれない。昨日、ホストクラブに行くという選択肢をしなければこんなことにはならなかった。
「ではもし、妊娠してしまった場合は大神さんの望むままに」
その言葉を聞いて…ウチは嬉しかった。
だって妊娠さえしちゃえば全て飛び越えて、社員さんと夫婦になれるんだ。そう考えるだけで笑顔がこぼれそうになるのを必死に耐える。
「あんまりこういう話をするべきではないと思いますが、こういうことはしっかりと決めておかないといけないと思っています。どんなことがあってもお互いに納得できるように」
本当に社員さんはしっかりしていて、そういうところもこの話し合いからも出ている。
「分かってます。しっかりと話しておきましょう」
そしてそれから少し話してウチと社員さんは別れた。
社員さんは今日もお仕事があるようで急いで、事務所へと向かっていった。ウチに関しては今日のお仕事はないので少しのんびりしてから…出ることにした。
「それにしても…こんなことになるなんて」
元々は社員さんの様子を見るだけだったのに、こんなこちになるなんて。
「ウチが社員さんの子供を孕めるかも…」
こんなところを社員さんに見られたら絶対におかしい奴だって思われちゃう。でも今のウチはちょっとハイ状態になっちゃっている。社員さんの子供が生めるかもと考えるだけで…嬉しい。
「もし、もしも…本当に社員さんの子供を生めることになったらどういう風な名前にしようかなぁ…」
これはただ『もしも』のことを考えているだけ…。
「男の子だったら……どんな名前にしようかな」
ウチはホテルから家までの帰り道はこれまでの人生で一番楽しかった。
ホロメンが社員を接待するというシチュエーションだったら誰がいいですか?
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天音かなた
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夜空メル
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常闇トワ
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猫又おかゆ
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潤羽るしあ