仏頂面の社員   作:主義

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0期生とのお仕事

 

ホロライブ0期生と付き合いは他の期生と比べて多い。それはオレがまだ普通のマネージャーだった時から一緒に活動してきたメンバーだからだ。

 

 

 

そして0期生のメンバーはそれぞれ一度はマネージャーとして活動していた頃がある。まあ、それぞれ担当した年月が全然違うが。

 

 

 

 

 

その0期生が初めて『0期生ライブ』をすることになった。今年の周年はそれぞれグループごとにやることになっているので、初めてこのライブが実現したと言ってもいい。演者のそれぞれがこのライブを成功させたいという想いの元に動いている。

 

そして今回はオレがこの0期生ライブの総責任者になってしまった。これが成功しなかったら全てオレの責任になる。本当だったら違う人間がやるはずだったが、その人が交通事故にあってしまった。幸い、命に別状はなかったらしいが、さすがにすぐに退院できるわけもない。

 

そうなるとこの企画を担当するのはさすがに難しいということになる。そしてその役がオレに回ってきたらしい。

 

 

 

そうなってしまった以上は引き受けることにしかなかった。

 

 

―――――――――――

 

今日は0期生の面々がちょうど集まっていたこともあって、要望などを聞いてみることにした。

 

 

「ときのさん、何か要望があればあれば言ってくれ」

 

 

「はい、ありがとうございます!」

 

 

「同じ仕事をやるのは本当に久し振りだ」

 

 

「もう3年以上前ですね」

 

 

「よく覚えてるな。オレはそんな正確には覚えてない」

 

0期生を担当している頃がホロライブとしても一番忙しかった時期。そんなに人もいず、右も左も分かっていないような時だったので辛さだけは今でも覚えている。

 

 

「覚えてますよ。あの頃、一緒に頑張ってくれた人たちは鮮明に覚えてます」

 

 

「まぁ…それなりに辛かったですからね」

 

でも、一番あの頃が本当に試行錯誤の毎日で楽しかったという想いもあった。あそこまで一から始めるという経験はそう味わえるものでもない。それにあの頃なんてまだVTuberっていう言葉が世間に広がっていないような時期だ。今でも全てに浸透したとは言えるのかは分からないが、少なくともあの頃よりも見てくれる母数もやっている母数も増えている。

 

 

「なにロボ子たちもいるんだけど~~」

 

 

「分かってますよ。なのでロボ子さんを含めてこの場にいる人たちの中で、なにか要望があれば言ってくれ。出来るかは色々と相談を重ねてみないことには何とも言えないが…」

 

もちろん、オレもこのライブに携わる一人としては成功に導きたいというものはある。だが、出来ることと出来ないことはやっぱり存在する。そこはタレントとの相談をしないわけにはいかない。

 

 

「え~なんかそらちゃんの時は名指しで聞いている時にすいちゃんたちには雑過ぎない?」

 

 

「雑過ぎない。オレは全員に対して平等に接している」

 

 

「え~みこにもっと構ってくれてもいい気もがするんですけど~」

 

 

「あ、あずきもちょっとは話したいかな」

 

 

「そうだ、そうだ~ロボ子にも構え~」

 

 

 

「うわぁ…めんどくさ」

 

0期生の面々はそれぞれ歴もそれなりに長い方だから。もう少し大人になっていると思っていたのだが、全然変わっていない。初めて彼女たちに会った時とあんまり変わっていないのも本当にすごい。

 

 

 

「みこにもなにかきいてよ~」

 

 

「なにか?」

 

 

「うん!!きいて!」

 

 

「はぁ…さくらさんはなにか要望とかある?」

 

 

「う~んとね…みこはエモさを大事にしたいかな」

 

 

「…さくらさんにしては普通の答え」

 

 

「ねぇ…みこに対してなんか偏見もってない!?」

 

 

「持ってないですよ。さくらさんはちょっと的外れなことを言う人をずっと持っているので」

 

 

「そ、それ間違ってる!みこはエリートなの!!」

 

 

「そうですね。さくらさんはエリートです」

 

 

「む~」

 

さくらさんはなぜか納得していくれていないようだが、これ以上構っていると時間が過ぎてしまうのでこの調子で次の人に聞いてみることにした。

 

 

「アズキさんは何か要望とかありますか?」

 

 

「…アズキは視聴者さんが成長したなぁとか思ってもらえるようなライブに出来たら素敵かな」

 

 

「それはその通りです。そのための演出なども色々と考えていなくてはいけないので、アズキさんも思いついた演出などがあれば教えてくださいね」

 

 

「はい!」

 

 

 

 

「なんか…みこの時と違わない?」

 

 

「何も違わない」

 

 

「ほんと?」

 

 

「本当。オレが嘘を付くような人間に見えるか?」

 

 

「うん、みえる!!」

 

 

「さくらさんは見る目がないな」

 

 

「み、見る目あるもん!!」

 

そんな風に言い返している、さくらさんのことは置いておいて次の人へと移っていく。

 

 

「星街さんはなにか要望はある?」

 

 

「改めてそんな風に聞かれると難しいなぁ……。やっぱり私たち『らしさ』みたいなものが出てた方がいいんじゃないかっていうぐらい」

 

 

「それはその通りだな。0期生の皆さんだからできるライブというものが一番いいな」

 

 

「そうだよね。マネさんなら分かってくれると思ったよ」

 

 

「やっぱり『0期生』というところを大事にしていきたいからな」

 

そして最後にロボ子さんに対して同じ質問をする。

 

 

「ロボ子さんはなにか要望とかありますか?」

 

 

「ロボ子はもやっぱり0期生ならではっていうのがいいかなとは思う。やっぱりロボ子たちってそれぞれ一人でデビューしてその集まりが0期生なんだしね」

 

 

「そうだな。0期生というのは大事にしていきたい」

 

 

やっぱり五人共、0期生というところを大事にしていきたいという感じだな。他の期生との違いもあり、それぞれがかなりの苦労人。正直全員欠けずに残っていること自体がすごい。

 

 

こんなことを言ったらダメなんだろうが、当初は誰かがすぐに止めてもおかしくないと思ってたし、5年後なんかほとんど残っていないと考えてたしな。

 

 

 

「わかった。それぞれの要望はある程度同じものだ。なるべく叶えられるより努力しよう。それにこれからも何度かMTGとかもあるだろうし、その時に詳細については詰めていこう」

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