元モルモット君ダイワスカーレットと、モルモット君が大好きすぎるアグネスタキオントレーナー 作:雅媛
結局話が盛り上がらないお茶会だけで、私たちは帰ることになった。
フローラさんについて、色々フォローしたい気持ちもあるが、私にとってはタキオンの方が優先度が圧倒的に高いのだ。
昼食の準備もしていそうだったが、タキオンが限界そうなのでお暇した次第である。
「トレーナー君、よかったのかい?」
「しょうがないんじゃないかな。どちらが悪いとかではなくて相性の問題だよ。タキオンが我慢してまでどうにかしようとする必要もないでしょう」
タキオンはほっとした表情をする。
親子関係というのは難しいものだ。
別段タキオンがいじめられているとも、愛されていないとも思っていない。
だが、相性が悪い者同士はどうしようもないのだから、適切な距離感が必要であると思っている。
タキオン自身、状況改善を積極的に望んでいなさそうだし、ひとまず直接会うのはしばらく控えた方がいいだろう。現状報告はマメにしているし……
よく頑張ったという気持ちを込めて、タキオンの頭をなでると嬉しそうにするタキオン。
こちらを見上げるので、思わず唇にキスをしてしまった。とてもかわいい。
「スカーレットさん、私がいるの忘れていませんか?」
「忘れてないよ。気にしてなかっただけ」
「いいですけど。イチャイチャしているのをみたいと言ったの私ですし」
そして、食材を詰めたカバンを担いだメイドデジたんが私たちについてきている。
「旧交を温めましょう」ということらしい。まあデジたんとタキオンは同室だったのもあり非常に仲がいい間柄だし、断る理由もない。
「そう言えば、姉さんはいつまで日本にいるんだい?」
「今のところイベントが行われる2週間後までは最低でもいますね。それ以降はまだ決めていません」
「その間どこに泊まるんだい?」
「決めてないですね」
「あれ、アグネスの別宅は使わないの?」
「今あそこに住むと私が奥様にキレて空気最悪になると思うので」
やはりデジたんとフローラさんの間でいろいろ歓迎の準備をしてくれていたのだろう。
デジたんも大変である。
「じゃあうちに泊まるかい?」
「さすがに新婚さんのおうちに泊まるのはちょっと気が引けるんですが……」
「私は構わないが、ベッドがないんだよなぁ」
「それは部屋の隅でも構いませんが」
「いつも世話になっている姉をそんなところに寝させるほど私も薄情じゃないんだよ。ウチのベッドの広さなら3人でも寝れるだろう?」
「それはさすがに私が気にする」
タキオンは私と寝るのも、デジたんと寝るのも気にしないだろうが、私とデジたんの組み合わせは駄目だと気づいてほしい。
まあ、近くにホテルもあるし、そういう所に今日は泊まってもらってもいいかもしれない。家の中にはスペースがあるからひとまず布団を買えば泊まれるだろうか。ネットで注文すると…… 明日には届くから明日以降なら大丈夫だろう。
「ひとまず布団一式をネットで注文したけど届くのは明日だし、今日は悪いけどホテルに泊まってもらったほうがいいかも」
「わかりました、最悪野宿するから大丈夫です!!」
「そんな逞しさ発揮しないで!? 何なら私がホテル泊するし……」
「やーだー、姉さんとトレーナー君に挟まれて寝るんだー!!」
「タキオンさんが面倒なこと言ってる!!」
わがままタキオンモードは面倒だが、とてもかわいいのだ。
まあ、夜のことはあとで考えよう。寝るだけならソファでも何でもある。
ひとまず今度はおでこにキスをして、タキオンを黙らせる。
「で、デジたん。この後どこか行きたいことある? どこでも付き合うけど」
「いえ、特には…… 正直ちょっと騒がしいことには食傷気味なんですよね。アメリカの実家に帰ると毎日 キャンプ! フェス! BBQ! なので……」
「あー、楽しそうだねぇ……」
デジたんの実家はアメリカである。タイキシャトルやグラスワンダーみたいな感じがないので普段の雰囲気からはわからないが、結構実家はアメリカンらしい。
「アメリカでのキャンプに比べれば日本の野宿なんて楽勝ですよ。グリズリーも出ないですし」
「アメリカのキャンプってそんな命がけなの!?」
「冗談です」
デジたんジョークはちょっと心臓に悪かった。
「姉さん、ならば今日は一日ウチでゆっくりするのでいいかな」
「いいですよー 適当に光合成してるのでお構いなく」
「光合成はさすがに無理でしょ。緑が足りないし」
食料は、デジたんが背負っている分で足りるだろうか。家に帰って冷蔵庫も見て、足りなかったら買い出しが必要であるが……
「そんなに気張らなくてもいいですよスカーレットさん。いきなりお邪魔になるわけですし、気を使わないでください」
「……そうですね」
そうしてデジたんもつれて、私たちは自宅へと帰るのであった。
ひとまず家に帰ったので、私もタキオンも部屋着に着替える。
さすがに今の格好は堅苦しいし、気軽な家飲みではくつろいだ格好がしたい。
「デジたんは服はもってきてる?」
「何なら私のを貸すが」
「一通りは持ってきてますよ。そのうち借りるかもしれませんが」
さっさと全部脱ぎ捨てて、よそ行き用の私服を壁にかける。
タキオンの脱ぎ捨てた服も壁にかけた。
後はいつものを着て……
「お二人とも、何で下着姿なんですか?」
「? 普段の部屋着だよ」
「私もこんなものだよ」
「……」
デジたんが押し黙る。
私の格好はチューブトップと黒のレギンス、タキオンの格好は白のベビードールである。
普段だったら他人の前でこんな格好はしないが、まあデジたんだし……
「クソださパジャマしか持ってきてない私はどうすればいいんですか…… 戦闘力が違い過ぎます…… 尊いですが……」
こちらをガン見しながら複雑な表情を浮かべるデジたん。
いや、まあ、そのパジャマも普通にかわいいと思うよ……? デジたんに似合ってるし。
「じゃあ姉さんには私のを貸そう。大丈夫、サイズが合わないのはそこそこあるんだ」
「タキオンさん、相変わらず通販で適当に買ってるんですね……」
そういいながら、デジたんを連れて、タキオンはウォークインクローゼットへと入っていった。
少しして、出てきたデジたんが着ていたのは、ピンクのベビードールである。
服の上からではわかりにくかったが、体形にメリハリがあるしセクシーである。
「これは…… 結構恥ずかしいですね」
「どうせ私たちしか見ないし大丈夫だよ」
ひとまず着替えは完了したし、このまま飲み会に突入である。
適当な料理をさっと作って、タキオンが普段飲みもしないのに気分で購入しているお酒を持ってくる。
結構高級なものが多い。
おつまみになる料理と酒瓶を机の上に置くと、タキオンがグラスを持ってきた。
「姉さん、これ飲んでみようよ」
早速タキオンが取り出したのは貴腐ワインとかいうものである。
1本1万円以上したもので、値段を見てちょっとビビった記憶がある。
今まで飲むこともなかったので冷蔵庫に入れっぱなしだったが、味は大丈夫だろうか。
「タキオンさん、いいモノ持ってますね。じゃあ早速これから行きましょうか」
「わくわく」
デジたんが早速開けて、グラスに注ぐ。
白ワインなはずだが、色は黄色っぽくて、濃厚な香りが漂う。
私の知っている安物のワインとはなんか、こう、色々違う。違いすぎて何が違うか説明ができない感じである。
「それでは、久しぶりの再会を祝って、乾杯」
「乾杯♪」
「乾杯」
ひとまず香りをかいでみる。甘ったるくてワインの香りとは思えない。
一口だけ口に含むと、びっくりするぐらい甘かった。トロッとしていて、はちみつか何かのようだ。
だが同時にアルコールが強い。これ、飲みすぎるとすぐ酔っぱらうな、と思ったが……
「うーん♪ 甘くておいしいねぇ」
飲み干したタキオンが、2杯目に口をつけていた。
「本当に、面白い味ですね。ワインじゃないみたいです♪」
デジたんも2杯目に行っている。
大丈夫だろうか。まあ、家だから最悪アルコール中毒とかにならなければ大丈夫だが……
1本のワインを3人で分けるのだから、そこまで心配はないだろう。
そう油断している隙に、二人で1本開けてしまった。私は1杯しか飲んでないのに……
ちょっとしょんぼりしながら、グラスの1杯を楽しみつつ飲んでいると……
「トレーナーくぅん♡♡」
「うわっと!? というか酒臭!?」
タキオンがのしかかってきた。
完全に酔っている。
前に飲んだ時もあまり強くないと思っていたが、ここまで弱いとは思っていなかった。そもそも私もタキオンもお酒ほとんど飲まないからなぁ……
そんな現実逃避をしている間に、タキオンは抱き着いて、キスをしてくる。
キスもまたワインの香りとアルコールの香りがすごい。ちょっとそれだけで酔っ払いそうである。
「トレーナーくぅん、だいすき~♡♡」
「私もタキオンのことが大好きだよ」
「わーい、とれーなーくぅん」
「わわわっ」
そのままソファに押し倒される。
「タキオンさんとスカーレットさんのイチャイチャ、全部記録しますから!!」
「記録するな!! タブレットで創作を始めるんじゃない!!」
「タキオンさん、尻尾ハグしながら強く抱きしめてください!!」
「こう?」
「そうです! そのままチューです!」
「ちゅー♡」
「ポーズのリクエストもするな!!」
だが、悲しいかな体勢の不利もあり、タキオンにまた唇を奪われる。
何というか、酒精にやられて私まで頭がぼんやりしてくる。
「トレーナーくぅん♡ トレーナー君からのキスも欲しいなぁ♡」
「……もう、仕方ないな……」
そういわれたらこちらからもしないといけないだろう。右手を頬に添え、左手で後頭部を支えて、濃厚なキスをし返す。
タキオンが逃げようとしてもがっちり抑えているから絶対に逃げられない。
十分にタキオンを堪能し、満足したので口を離す。
デジたんが真っ赤になりながらペンを走らせていた。
さて、次はスカーレット君に何を着せようか
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バニーガール
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振袖
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巫女
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ゴスロリ
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サンタ
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メジロマックイーンの勝負服
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サリー
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布