先週のRTTTで脳を焼かれて死んで、水星の魔女で情緒をやられて死んで、アニポケもついでに見ようと思って観たらポケモンやりたい欲が出て来ちゃってポケモンSV初めてました!!
そして昨日もほぼ同じ流れで最後にまだ見てなかったポケモン3話を見て癒されることでどうにか立て直しました。SVは始めて三日程でザ・ホームウェイまでクリアしてフォロワーさんの手伝いもあり推しポケのバクフーンもゲットしました。だから進捗がゴミカスだったんですねぇ。
そんなこんなで過去編二話です、前回のガバ描写補完の設定とかの回でもあります。あと家の大きさとか。
さて、一先ず冷静になろう。
確かにここは地獄みたいな世界なのは理解したし、いじめとしか言いようのない環境なのは事実だ。しかし俺も大人だ、ここでヤダヤダ言って駄々こねるほど子供じゃない。いや今は赤ん坊だけど。少なくとも一時期流行ったスイープ因子は継承していない。してないよね、大丈夫だよな、神様の悪戯なんて物が無い限り大丈夫だと思う。そう信じよう。
ただそれはそれとして、俺という存在が推しの進退に影響しかねない状況というのが凄まじく精神に来る。
もちろん全部が全部俺の予想ってだけで、実際にそうなるかは分からない。杞憂に終わる可能性だって十分にあるのだ、どの道まだ赤子の状態だから競争能力なんて分かった物じゃないしね。
しかし最大の問題は母親の反応が完全に憐みのそれだから、事実としてこの世界には双子のウマ娘の競争能力には問題がある可能性が高い事だろうか。これに関しては正直祈るしかない。もしかしたら名馬のウマソウル的な物が確立してさえいれば、こっちの世界でイレギュラーがあっても頑張り次第でどうにかなる可能性もあるし。ほら、アプリトレーナーとかそうじゃん。いやアレも大事故起きれば負けるけども。
兎にも角にも、冷静になったら先ずは状況確認だ。
先ほど母親が言った俺の名前、アナザーベガだったか。直訳したらもう一つの一等星、何か意味がありそうで実は特に無いとかありそうだから今深読みするのはやめておこう。
次に周囲の状況だが、見てみればやっぱり父親の方もちょっと無理して笑顔浮かべてるな。娘が無事に生まれてうれしい反面、ウマ娘として生を受けたのに双子ってだけで道を一つ明確に失ってると考えると当然ではあるか。
そこまで考えてふと気づいた事がある。なんかめちゃくちゃ視界が良好な気がする。
というか生まれてすぐの時も、母親の顔を視認できてたしな。普通の赤ん坊ってこんなに視覚ハッキリする物なのかな、単にウマ娘ってその辺も結構普通の人間と違ったりするんだろうか。この辺りは大きくなったら少し調べてみるとしよう。
気を取り直して、最後にアドマイヤベガ改め我が姉を見る。推しである事には変わりはないが、それはそれとして彼女は現世での姉である。であれば、俺は妹として素直に彼女を慕っておくのが良いだろう。
そもそも例え俺が生まれた事が罪であったとしても、彼女には何も罪はない。ならばせめて彼女には幸せになって欲しいし、そのためには俺が妹としての役割を全うする必要がある。妹として、彼女を支えて見せようじゃないか。
正直短絡的だし不謹慎極まりないのだが、俺が消えれば疑似再現出来るんじゃないかとも思った。だがアプリウマ娘の様に死産なら兎も角、一度生まれてしまってからだと状況次第では監督責任やらで両親に迷惑がかかる。普通にその後の推しの成長に影響が出そうだし、大人しくこの状況を受け入れて生きて行くしかない。双子に生まれた時点でもう身体的には変わらなさそうだし。
「あら、お姉ちゃんに夢中なのね。名前にも反応してたし、妹に愛されて幸せ者ねぇ」
なんて考えていたら、母親がそんなことを言った。少し見すぎただろうか、まぁ赤子のする事だし深い意味で取られることもないだろう。事実可愛らしい解釈をしているし、こういうちょっとしたことも両親には良い思い出になる筈だ。
「うーん、そうねぇ……お姉ちゃんはアヤベ、貴女は……ザーガにしましょう。お父さんも、それで良いかしら?」
「僕もそれで構わないよ。可愛い呼び名だと思う」
どうやら呼び名を決めているらしい、というか決まったらしい。アヤベはアヤベで、元のまま。史実だとアドベと呼ばれていたらしいが、そっちは女の子に付けるには可愛くないしまぁ没だよな。
ならば俺の方はと言えば、ザーガというのも中々少年ちっくな雰囲気がある気がする。しかし他に何か良いのがあるかと言われれば微妙なところで、アザベとか捻らずアナザーとかしか浮かばない。そしてどちらも結局わりとゴツイ呼び名になり、ザーガが幾らかマシと消去法で決まった感があるのは気のせいだろう。
「さぁ、みんな経過が良いから明後日には帰れるんだ。病院とは雰囲気が変わってビックリするかもしれないけど、お家に早く慣れてくれるといいなぁ」
「ふふ、そうねぇ。そうだあなた、この後哺乳瓶を買い足しておいてくれる? ザーガがあまりお乳を飲みたがらないのよ」
退院後の生活に想いを馳せる父親に同意しながら、母親がそんな事を言った。まぁ中身が中身だからちょっと抵抗があるのは事実だ、流石に免疫力とかの獲得に初乳は必須という知識があったので心を無にして初乳とその後暫くは貰ったけれど。
それとは別に、単純に姉のお乳を飲む勢いが凄いというのもある。ウマ娘のその辺の機構がどうなってるか知らないが、母親の胸が枯れるんじゃないかってぐらい飲む。実際初乳を頂いた翌日、抵抗虚しく姉の後に再び頂く時明らかにサイズダウンしていた。単純に張りが無くなってそう見えただけかもしれないが、それを見てしまったら羞恥とかを抜きにして心配が先に来る。以降はずっと抵抗していやいや飲むのを徹底して、哺乳瓶にシフトさせるよう仕向けた。どうやらそれが実ったらしい。
「そうなのかい? 分かった、用意しておくよ。お姉ちゃんが沢山飲むって聞いてはいたけど、もしかしてそれで遠慮しちゃうのかな?」
「あらあら、もしそうならお姉ちゃん思いのいい子ね。案外この子の方がお姉ちゃんらしいかもしれないわ」
なんだこの両親、エスパーかよ。冗談はさておき、無事に意図が伝わって一安心だ。いや伝わるのかよと思わなくもないが、そこはまぁ親の力なのだろう。
そして幾らか言葉を交わした後、また明日来ると父親は言って母親にキスをして去って行った。お熱い事で。
その後色々とお世話をされたり、母親が食事をしたり与えられたり。特筆すべき事も特になく時間は過ぎて、あっという間に退院となった。
退院してこれから俺たちが住む家を初めて見た時、口を開けて驚いた。その様子を両親と、あとそんな両親を真似てか姉に笑われた。
いやだって、めちゃくちゃデカい。小さめのお屋敷ぐらいあるんじゃないかってぐらい、デカい。具体例を挙げるなら一般的な大きめの一軒家二棟分の大きさ。こう言い表すと小さめのお屋敷が大袈裟な表現に聞こえるな。要は兎に角でかい。
「あはは、初めてお義母さんやお義姉さんにこの家を紹介された時の僕と同じ反応してる。ちょっと嬉しいような、やっぱり改めて大きい家だなって感じるような……」
よかった、父親は庶民派だった。父親の反応に安堵するが、どの道この家で暮らす事は変わらない事に気付いた。シングレのタマモクロスやオグリキャップたちと何処で差がついたのか。
「私の実家を見れば予想は付いたでしょうに、まぁ私も大きいとは思うけど。将来もし子どもたちが、みんな巣立って独立するなんて言い始めたら寂しくて泣いちゃいそう」
単に母親の家族がデカかったらしい。そういえばアヤベさんのシナリオで母親がティアラ二冠ウマ娘らしいみたいな話があった気がする、そう考えると実家が多少太くても不思議はないか。
というか、元競争ウマ娘だからこそ俺達が双子な事に思うところがあったのだろう。余計に不安が増すが、ここはグッと我慢だ。確信を得られる決定的な何かを得るまで、無駄に不安がってストレスを負うのはよろしくない。
家の中に入ってみれば、やっぱりめちゃくちゃ広い。たぶん家政婦さんとか居るだろうなと思わせる広さだ。掃除大変でしょこれ、俺なら即投げる。
何であれ、ここから新しい人生が始まる。当分のうちは何もできないが、そればかりは時間が解決してくれるのを待つしかない。
がんばるぞ。えい、えい、むん。
───☆☆☆───
気付けば早いもので、二年の月日が経過した。
この家に来てからの最初の半年は偶のお出かけとなる通院を除いて、敷地内から出る回数は数える程で特に目立った出来事は無かった。
あるにはあるのだが、それも内容としては僅か半年未満で二足歩行が可能になった程度の事。俺だけでなく姉さんですら危なっかしくも歩行できており、俺に至ってはバランスを自分で考えて取れる関係もあってほぼ完璧と言って良い。そしてそれに対して両親は特に驚く事もなく、せいぜい俺が直ぐにスムーズに歩けた事でうちの子は凄いかもしれないとはしゃいだぐらい。
それから成立する会話も同様で、こちらは生後二ヶ月目辺りから姉さんが意味のある言葉を明確に言い始めた。そして三ヶ月目に突入する頃には難しい言葉は分からず活舌も安定しないが、普通の会話は問題なく出来た。俺は当然として、姉さんがである。なんなら文字も概ね把握しつつあり、養育絵本のとあるページを指して「ふわふわ、うさぎさん!」と叫んだ時なんかは心の中のアグネスデジタルが爆発した。俺も誘爆した。両親は奇声を上げた俺にびっくりした、不可抗力だったが今後は自重しよう。
そしてそうやって意思疎通も出来て歩ける様になったならと、幼ウマ娘用育児補助ハーネスを付けられての散歩が始まった。通称ポニーリードと呼ばれるこれは、こちらの世界ではメジャー処か必須用品の扱いらしい。というか最初の半年間で外出が殆どなかった原因の一つでもあり、このポニーリードを着けない外出は車等での通院を除き条例で禁止されているレベルなのだ。
そしてこのハーネス、安全性の為に身長が最低でも65㎝程度になるまで着けられない。殆どの場合は歩けるようになるのと同時にそれぐらいの身長になるのが大半らしいが、私達はウマ娘としては小柄に生まれた方で丸々半年を要した。
ちなみに初めて行った公園では既に数ヶ月通っている子の中に入るので抵抗があったが、みんな優しかったりして何も気にせず一緒に遊べた。この年の子って何をするんだろうって一瞬思ったが、大抵は公園内に設けられた専用のコースでのかけっこと、ステージでのダンスが主な遊びだった。まぁよく考えたらそうだよな、同じウマ娘のお姉さま方が走る姿を毎週のように見ていれば子どもは走りたくなるだろうよ。
あと誰も双子な点は突っ込まなかった。子どもだからか、どうなのかは不明だったが。
兎に角そんなこんなで経過した二年、とりあえずハッキリしたのはウマ娘が想定以上にフィジカルお化けである事だ。幼少ながらに父親が移動に苦労する大荷物を持ち上げるのは朝飯前、確かにこれは人間がウマ娘に敵うわけがない。しかも生まれてから単独行動が出来るまでのスピードだけ見ても桁外れと来ている、とんでもないな。
改めて思い出せば生後二ヶ月で言葉を理解し、三ヶ月目には会話と文字を理解した。そして半年と掛からずに二足歩行が可能になり、バランスさえ取れるようになればほぼ自立行動が可能。そこに二年の月日が経てば、まぁかなり流暢に会話が出来るようになった。何度でも言うが俺は当然として姉さんがだ、俺と違って前世補正の無い姉さんが。
さて、所変わって此処は病院。その中でも託児スペースとも言える一角に俺たちは居た。両親は産婦人科でお腹の中の赤ちゃんの様子を診て貰っている。そう、弟だか妹が増えるのだ。まぁあんなに大きい家だから、家族が増える事は喜ばしい。推しに双子の妹と別に下の子が居た事が吃驚だ。ちなみにそろそろ十ヶ月が経つ、十月十日とは言うが実際には九ヶ月と少しと考えればもうじき出産だろう。
あと最近気づいたというか現実逃避していたのだが、よくよく見れば母親も何処かアドマイヤベガの面影がある。そんな彼女がお腹を大きくしていて、やや複雑な気持ちになったのは内緒だ。まぁこの世界に生まれた以上は順序が逆で、母親の面影が俺達に引き継がれた形になるのだけどね。前世があるというのも考え物だなぁ。
「ザーガ、えほん読もう?」
そんな事を考えていれば推しの面影のある幼女が首を傾げながら、そんな事を言って来た。何を隠そう我が姉の事だ、これが成長して見知ったアヤベさんの顔になるのかと思うと感動する。
ちなみに最初の時こそデジたんさながらの尊み爆発芸を見せていたが、ほぼ毎日やられていれば流石に慣れる。というより、精神が肉体に順応し始めたというのが正しいかもしれない。最近は比較的年相応の言動をする様になったと自分でも思う。幼女の群れの中に居たら、まぁ自然にそうなる気がしないでもないが。
「うん、いいよ。なにを読むの?」
なんにせよ今は姉の相手だ。病院の備品なのでどんな絵本があるのか把握できていないが、まぁ公共の託児スペースなのだし変な物は無いだろう。
「えっとね、ヒトとウマ娘のちがいってえほん!」
「うーん、それは、えほんじゃないねぇ」
その言葉と、実際にお出しになられた物を見て即座にツッコんでしまった。どこぞのマッドサイエンティストみたいな口調で否定してしまったが、まぁ良いだろう。
「そうなの? でもヒトとウマ娘がどうちがうのか気になるもん、パパがこの前『弟』って言ってたし」
そういえばそんな事を父親が漏らしていた気がする。そっか弟で確定か、前世の家族構成は思い出せないけど元男だから世話は任せろ。
しかしなるほど、姉なりにウマ娘以外との付き合い方を把握しておきたいという所だろうか。まぁウマ娘のパワーが凄まじいのは子どもながらに実感しているのだろう、少なくとも父親をポニーリードで引きずって動くのはざらだし。男は子どもウマ娘にも負ける、そう学習されてしまっているのだ。
「わかった、それじゃいっしょに読もうか」
そして私達は母親に勝てない、同じウマ娘ならば年功序列は競争能力を除いてそのまま機能するからだ。であれば父親よりもさらに弱い男の子なんて、私達からしてみれば壊れ物に等しい。そう考えるとこれは私にとっても、割と重要な知識な気がしてきた。
そう思い至り、肯定しながら共に本を開く。そして真っ先に目に付いたのは、ウマ娘とヒトの子どもの成長曲線。これを見る限りだと、既に実感して予想をしていた通りだった。どうやらウマ娘の赤子の成長速度は凄まじいらしい。人間の子どもが大雑把に平均して一歳程度で立って歩き会話が出来る様になるのに対して、ウマ娘は半年以下でそのどちらもこなしてしまうと記載があった。加えて生後間もない時点で視覚や聴覚は明確で、嗅覚も受容体から羊水が剥がれれば問題なく機能するらしい。それで生まれてすぐだった筈のあの時、周囲の状況を認識出来ていたのかと少し納得もした。
「へぇ、私たちみたいに直ぐにはおしゃべりできないんだ?」
「みたいだね。うーん、私たちが力かげんを上手にできないと、さわるのも危ないかも?」
「そっかぁ、がっかり。お姉ちゃん、弟のこと抱っこしてみたかった」
私が触るのも危ないかもと言ってみれば、姉は耳をしょんぼりと下げて言葉でも態度でもあからさまにがっかりした様子を見せる。まぁ気持ちも分からなくはないが、どの道私たちも体の大きさ的にバランスが取りにくいだろう。お互いの安全を考えるとしない方がマシだろうと思う。
「私たちがもっと大きくなったら、抱っこでもなんでもさせてくれるよ。それまでは、お母さんたちの事を助けてあげよう?」
「……うん!」
とりあえず今はこれでいい筈だ、出来ない事があるなら代わりの物をさせて我慢させる。そしてその代わりの物が必然的に誰かを助ける事に繋がると理解できていれば、むしろ前向きになれるものだからね。
というか実際問題、そんなわがままを通すよりは支えてやった方が両親は助かるだろうし。
そしてそんな話をしてそうかからない内に、私はついに妹から姉に昇格した。
ここまで読んで、勘のいい方はなんとなく気づいているかもしれませんが。この主人公、いう所の22年年末までウマ娘知識で止まってます。なのでアヤベさんに弟たちが居る事を知らないので、吃驚してます。
ところでトレーナーはトレーナーでもポケモントレーナーやってたので、トレーナー試験イベント全然やってないからやらないと……。というわけでまたちょっと遅れるかもしれません、感想返信もその時に良い感じの言葉が思い浮かばなくてまた後で→忘れるとかやらかすので大目に見てもらえるとありがたいです。