アドマイヤアナザー ~もう一つの一等星~   作:煎餅さん

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ちなみに3000字前後の小出し式なのは煎餅さんが極端な飽き性&面倒くさがりで、ある程度細々と提出させて置かないと簡単に手を付けなくなるからだよ。結果として前後で描写に細かい矛盾が出易いとかの記憶能力や設定の作りの甘さから来るミスが頻発しやすいよ、生暖かい目で見てあげよう。



アナザーベガのヒミツ④:じつは、学園指定の体操着は短パンが良かったが、どうにも違和感があって泣く泣くブルマにした。

アドマイヤベガのヒミツ④:じつは、弟達がザーガに良く懐くのを羨ましく思っている。


準備期間:お買い物

 公共機関を使うに当たり、マルゼンスキー先輩が一緒であるために何かしらトラブルを覚悟していた。

 しかしいざ蓋を開けてみれば平穏無事、むしろ遠巻きに指を向けられることはあれども声すら掛けられずに目的地へ。拍子抜けして目をぱちくりさせていたら、それに気付いた先輩からお言葉を頂いた。

 

「新入生の案内を先輩がしてるのよ? それを邪魔したら野暮ってモノでしょ」

 

 そう言われて、納得する。確かに如何に有名人といえど、元を正せば学生だ。加えて連れているのが明らかに本格化を迎えていない新入生となれば、話し掛けられる事はないのも頷ける。

 これで私たちも何かしら重賞を勝つなどしていれば話は違ったのだろうが、少なくとも今はそうではない。

 トレセンに通っている時点で大概エリートの部類ではあるが、ウマ娘なら兎も角大衆からしてみればその世代の重賞ウマ娘の方が目に留まる。よって今の私達は「トレセン学園に通っているだけの学生ウマ娘」という事だ。実際にこの立場になってみると、何とも贅沢な見方だなと思うが。

 

「ちなみに一人の時はどうなんですか?」

 

「そりゃもう変装をするか、オフだから近づかないでオーラバリバリに出しておかないと大変よ? あっという間に人だかりが出来ちゃうんだから、初めて遭遇した時は驚き桃の木山椒の木よ」

 

 しかし試しに聞いてみたらそんな答え、やっぱりそこは有名税みたいなモノなのだろうか。流石に都合よくマナーが出来過ぎた世界という訳でも無いらしい。否、現状こうしてスムーズに移動できている時点でマナーは十分良いと思うが。

 だが苦笑を浮かべてそういう彼女は、それでも目に見えて応援してくれる人が沢山居るのを実感できて良いとも言う。その辺りの感じ方も人それぞれなのだろうが、私の場合はどうなる事やら。現状では、捕らぬ狸のなんとやらでしかないけれど。

 

「とりあえず買い物を済ませちゃいましょうか、先ずは服を買いに行くわよ!」

 

 私と姉の手をそれぞれ掴んで、問答無用で引っ張って行く先輩に転ばぬようついて行く。一瞬逃げない様に掴まれているのかと邪推するが、普通に楽しそうにしている様子から深い意味は無いらしい。

 そもそも姉も一緒に掴まれている時点で楽しいだけなのだろうが、どうも自分で思っているよりも抵抗があるらしい。マイナスに思考が走っている気がする。

 

「そういえば、どんなお店に行くんですか? 私あまり派手なのは嫌ですよ?」

 

「昨日までYシャツにスラックスしかまともに着た事無い子に、いきなりゴテゴテした物なんて着せないわよ。というかYシャツとスラックスも悪い訳じゃないのよ? ただ全部同じ色同じデザインじゃね……」

 

「そうでなくても男物はどうかと思うのよザーガ、尻尾通しはサービスで作って貰えるとはいえ限度があるわ」

 

 酷い言い草だった、それに普段着の評価も戴いてしまった。どうやらファッションとしてのチョイス自体は悪くは無いらしいが、そのにチョイスした物品の特性に問題があったらしい。目に付いた物で自分好みの服を買っていただけなのだが、それが軒並み男物だったのが悪かった様子。

 

「ジャケットがあったから少しは評価高くなってるけど、それ以外がダメね。そうね……予算の事も考えればシャツとスラックスをちゃんとしたのに変えるだけでもマシになるわよ? 男物だと骨格の関係で少しダボついて見えちゃうけど、ちゃんと女物を選べばそれだけで変わるから」

 

「一応今までも何度か同じ事は言ってたんですけど、もう買ったし勿体無いからと聞かなくて。昨日の一件で意識が変わってくれたのは嬉しいですが、ちょっと複雑です」

 

「反省してます……。あと本当にごめん、姉さん……」

 

 先輩にかつて姉に言われたのと全く同じ事を言われ、それに対してやや悲し気に苦言を漏らす姉とダメージが蓄積されていく。とりあえず掴まれているので、片手ではあるが拝み手で謝っておく。色々違う気がするがそんなものだろう。

 

 そんなこんなで結果的にシャツとスラックスを購入するだけで事が済んでしまった。流石に量販物と違い一着当たりの値段が嵩んだが、レジェンドに選んでもらった付加価値と考えれば安い気がしてきた。前世が軽率に推しに貢ぐタイプのオタクだったらしく、不思議とお金を出す事に抵抗は感じなかった。初めて前世のオタク気質に感謝した気がする。

 そして実際に着てみて分かったが、確かに別物だった。身体にフィットしてボディーラインが確り出てしまうのが少し気になるが、しかしそれが逆に自分のスタイルを気にする要因となるとゴリ押された。意識して体型を維持するのもトレセン生の仕事との事。

 だがそれさえ我慢すれば、なるほど全体的にシュッとした印象を受ける。今までのダボっとして野暮ったい印象からはかけ離れている、衣服選びって大事なんだなと実感する。

 ついでにインナーも幾つか見繕い、透け対策も万全だ。よく考えたら基本的にアドマイヤベガと同じ顔同じ体型なのだ、私の透けブラは同時に彼女の透けブラを見せるに等しい。それは避けねばならない。私は姉と違いオールウェイズスポブラなので正直色気も何も無いが。

 

「さて、それじゃ次は下着を買いましょうか!」

 

「待って、下着は今の物で十分なはずです!」

 

 しかし先輩はこちらの気持ちなどお構いなしな様子で、透け対策をしたのはその為だと言わんばかりにイイ笑顔を浮かべて宣った。

 

「先輩、私達まだ本格化前なんですよ。だから今買ってもすぐ付けなくなるんですよ!?」

 

「大丈夫大丈夫、私からのプレゼントだと思って? それに買うといっても今回はナイトブラだし、本格化するまでの発育補助には良いと思うのよ」

 

「それ、本格化の急成長で抑え付けられる事になったりしませんか? 私も興味はあるんですけど、母が昔それで痛い思いをした知人が居ると……」

 

「そうそう、なので本格化迎えてからで良いと思うんですよ!」

 

「なんかザーガちゃん必死ねぇ、お姉さんびっくらぽんよ。何がそこまで駆り立てるの?」

 

 下着売り場での攻防、私は必死に食い下がり、更に今回は珍しく姉が味方だ。というのも、姉が二年ぐらい前にナイトブラに興味を示した際に母から昔の話を聞いた事があった。

 一夜にして見違えるほど身体が大きくなるのは本格化では珍しくない、それ故に当時は本格化前の子がナイトブラを付けたまま本格化した際絞めつけられる形となり、数日跡が残る事態になったらしい。

 それを聞いてから姉は興味が消え、私も私で当分は下着で気をもむ必要は無いと安堵していた。スポブラはまだ良いのだが、可愛らしかったり色気のある様な下着というのは抵抗があるのだ。

 

 兎に角、私としては断固拒否したい。勿論クーパー靭帯だとかそういった観点から見て非常に重要な物であると理解はしている、理解はしているがだから着けるかと言えばそうではない。

 しかしこういう時に限って、姉は反旗を翻すのだ。言い方は悪いが、私としてはそう見えるので仕方がない。

 

「ちなみにそういう事なら心配ナッシングよ! 最近はウマ娘の本格化に対応して、伸縮性に優れた物もあるの。だから仮に一晩で体格が二回り以上大きくなっても少しキツク感じる程度だし、安全機構も組みこまれてるから一定以上の負荷が掛かると自壊する様になってるから安心よ!」

 

 そう、姉が反旗を翻すのは極めて単純な理由。自分がそれを抵抗する理由が無くなった、それだけなのだ。

 

「ザーガ、先輩の好意に甘えましょう? 大丈夫、仮に少し苦しくなっても私達は姉妹だもの。お互いに受ける苦痛は変わらない、最後まで一緒よ」

 

「そんな一心同体は嫌だなぁ……!」

 

 そう言って目を輝かせた姉に、心からの言葉を返した。




ザーガ:どうして中身はヒトムスコソウル入ってるのに左耳飾りにブルマなんですか????

アヤベ:体操服がお揃いじゃなかったのが少し残念。ただ勝負服までお揃いとも行かないだろうから覚悟はしてた。

マルゼン:こないだのお風呂で揉みくちゃにしてたけど、あれ毎回やってるなら……いいえ、やめておきましょう。お姉さんの勝手な予想で彼女達を混乱させたくは無いわ。



ちなみに煎餅さんは本格化後から基本的な身長体重3Sが公式プロフィールと同程度になると考えており、現在のアヤベ・ザーガは本格化前で近い子で言えばマヤノぐらいちっちゃいです。何もかも。とはいえ発達途上にある以上は保護しなきゃいけない部分は当然あるので、諸々はキチンと着用してます。ザーガも必要性は理解しているので妥協案としてのスポブラ着用となります。ただ自分が可愛い感じのを着用するのはちょっと……って感じで未だにスポブラ以外には抵抗があります。着けられるのが可愛いのとも限らないのにね。
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