転生トレーナーの草タイプ布教配信   作:フルフロ

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【ワタッコについて話そう】

「こんばんは、今日の分やっていくよ」

 

 

『わこばんわ』

『わっこ』

『わこ』

『初見です』

『わこつ』

『今日はナンジャモさん出ないんですか?』

『わこナンジャモに会いに来たぞ』

『わこつ』

 

 

「新しく来てくれた人には申し訳ないけど、しばらくは出てこないと思うよ」

 

 

『この前ので初見増えたなあ』

『向こうの配信で散々色違いサンダース出してたらそりゃねぇ』

『残念です』

『ここは学術会みたいな所だから肌に合わなければ離れるでしょ』

『人気者の宿命やな』

 

 

「その辺は置いておいて今日のお話をしようか。今日はワタッコだよ。出ておいで」

 

 

『ワタッコ可愛い』

『ハネッコもポポッコもいるやん』

『進化先だし』

『色違いじゃないんです?』

『そうそう色違いなんて出てこないぞ』

『色違い期待兄貴達は諦めてナンジャモの方に戻るんだ』

 

 

「色違いの子は今はいないよ」

 

 

『今は?』

『まだいるのかよw』

『この配信主どんな生活してたらそんなに出会うねん』

『もしかして未開の地でサバイバルでもしてらっしゃる?』

 

 

「そんな事はないよ。基本活動が夜限定だから見つけやすいのかもね。まあそれはおいといてワタッコに戻ろうか」

 

 

『ワタッコは自分も捕まえたな』

『綿毛にだけ気をつければ無害なポケモンだし初心者におすすめ』

『なんか愛嬌あるしな』

『バトルは強いの?』

『ワタッコはその……』

『目に見えて強いワタッコは見たことない』

 

 

「ワタッコも戦い方次第ではバトルで十分活躍できるよ。そこはトレーナーの腕次第」

 

 

『正しい』

『どんなポケモンも扱いこなすのが強いトレーナーだからな』

『ここの配信で色々学んだわ』

『実際ここくるまで草ポケモンは弱いってイメージだったわ』

『ドラゴンポケモンとかに比べるとね』

『見た目の圧とかもあるしな』

 

 

「ワタッコ自身の特徴としてはすばやさが結構高いことが挙げられるね。後は特性にようりょくそがあるのと、追い風とかにほんばれとかの変化技が豊富ってところかな。もちろん他にも強みはあるけど」

 

 

『ようりょくそって何だっけ?』

『説明しよう! ようりょくそとは』

『天候が晴れの時に素早さが上がるんだっけ? 草ポケモンなら結構な範囲のポケモンが持ってたはず』

『なるほど理解した(理解した)』

『説明兄貴はいい加減自分で説明してもろて』

『ただでさえ速い素早さが更に上がるのか』

『変化技って名前の技あったか?』

『変化技は技名じゃなくて総称や』

『なきごえとかしっぽをふるみたいなのは全部変化技らしい』

 

 

「変化技に関しては自分がそう言ってるだけだから気にしないで」

 

 

『ここの配信特有の言葉だから覚えるも覚えないも自由だぞ』

『変化技・夢特性・種族値個体値努力値色々学べるぞ』

『アカデミーでそんなの聞いたことないんだけど……?』

『図鑑アプリのアドバイス聞かれる位やぞ。気にしたらおしめぇよ』

『こっそり博士号の人が見てても不思議じゃないわ』

 

 

「例えばこの前話したラランテスが相手ポケモンを一撃で倒せる。けれどすばやさが相手よりも遅いと仮定するよ」

 

 

『その判断はどうやってるんだよ』

『そら経験と勘でしょ』

『そこが1番の問題点なんだよなあ』

 

 

「そこでこのワタッコを出すことで相手を突破できる訳」

 

 

『つまりどういうことだってばよ』

『アタッカーに繋げるための起点って事でしょ?』

『起点ってなんだよ』

『起点はそのまま起点でしょ。ワタッコでどうにかしてラランテスで倒すって言う』

『ワタッコは倒されるってこと?』

 

 

「倒されちゃう時もあるにはあるよ。でもバトンタッチで次のポケモンに繋げることもできるね。後はオボンのみやきあいのタスキを持たせるとか」

 

 

『ワタッコで攻撃すれば良いんじゃないの?』

『ここはポケモン一匹で戦うことあんまり想定してないぞ』

『基本はトレーナーとバトルする想定だからパーティ単位で戦法を考えるんや』

 

 

「そういう事。例えば次にラランテスを出すと想定すると、きあいのタスキを持たせてにほんばれとおいかぜ後にコットンガードを使ってバトンタッチでラランテスに繋げることが出来る。バトンタッチ前にやられたとしてもおいかぜは残るからそのままラランテスで相手ポケモンを倒せるってこと」

 

 

『にほんばれ使う意味あるの?』

『ラランテス以外でも色々出来るからでしょ』

『そこは状況に応じてじゃない?』

『トロピウスとか晴れの時に技の威力あがるしソーラービームが溜め無しで使えるぞ』

『炎技の威力もあがるからスコヴィランとか』

『ワタッコのすばやさが高ければ躱すことだって出来るし相手が炎ポケモンでなければ使うのはありでしょ』

 

 

「結構みんなも詳しいじゃん」

 

 

『ここ見てれば嫌でも覚えるわ』

『草ポケモンに限ればアカデミーで高得点取れる自信がつきました』

 

 

「それは嬉しい限り。さっきコメントにあったけどスコヴィランの炎技の威力が上がったり、トロピウスの特性サンパワーが使えたり色々出来るからね。ラランテスが物理技を使う想定ならソーラーブレードとかもあるし」

 

 

『それくらい色々出来るポケモンって事やな』

『変化技とか使った事なかったけどこう聞くと強いな』

『ポケモンに覚えさせた技全部攻撃技だった……』

『アタッカーなら良いんじゃない?』

 

 

「ポケモンそれぞれに得意なことがあるからね。変化技を使う補助やサポート向きのポケモンもいるし、耐久しながら粘り勝つポケモンもいる。勿論アタッカーとして相手ポケモンを倒す事が得意な子もいる。重要なのはそれを見分ける目と育てる腕だよ」

 

 

『ジムリとか参考になるよね』

『状態異常にしたり天候とかフィールド変えるしな』

『そういやそうか。ナンジャモとかも麻痺にしてくるし』

『けど実際その辺理解してるトレーナーってそんなにいるのか?』

 

 

「まあそもそもポケモンそれぞれが何が得意かを調べるところから始まるからいうほど簡単じゃないんだけどね」

 

 

『ダメじゃん……』

『そういうのってアカデミーとかで教えてないのか?』

『アカデミー生だけど正直な話ここの配信アカデミーで教えてない事結構知れるぞ』

『アカデミーとは一体……』

 

 

「どうせならその辺りの話でもしてみる? アカデミーの先生に話せば協力してもらえるかもだし」

 

 

『マジで頼む』

『結構それ聞いてみたいわ』

『普通に需要ある話でしょ』

『絶対見るわ』

『俺も見るかな』

 

 

「じゃあその辺りはアカデミーと相談してみるよ。上手くいったらコラボなり何かでやると思うから」

 

 

『助かる』

『これはマジで勉強になるわ』

 

 

「じゃあ先生に聞いてみるから今日は終わろうかな。そろそろみんなも寝る時間でしょ」

 

 

『も、勿論寝るよ』

『この時間に起きてる時点で既に夜更かしや』

『明日お仕事です……』

『明日仕事兄貴はさっさと寝ろ』

 

 

「そんな訳で、今日はおしまい。またね」

 

 

『ばいばい』

『お疲れさん』

『お疲れ』

『おつ』

『おつ』

『乙』

『お疲れ』

『授業配信楽しみにしてるぞ』

『乙』

『お疲れ様でスター』

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 

「よし、確認終わり。じゃあ帰ろうか」

 

 リュックを担ぎフワフワと浮かんでいるワタッコ達に声をかけてアカデミーへの道を歩く。目線の先ではワタッコ達が周囲のポケモンの様子を見ている。

 

「……ポケモンの強さが分かっても、言葉は分からないのは辛いなあ」

 

 呟きに反応するようにワタッコが近寄ってきた。抱き止めながら頭を撫でれば、嬉しそうに体を捩りながら小さく鳴き声を上げた。

 

「君は戦うことが好き? 自分で戦うよりも他のポケモンに任せる方が好き? それとも、戦うことが好きじゃなかったりするの?」

 

 ワタッコは静かに浮き上がると、フワフワの綿毛を震わせながらこちらに微笑んだ。再び手元に寄せて頭の上に載せる。

 

「……それじゃあ警戒、宜しくね」

 

 ワタッコは分かったかのように頭の上で跳ねながら周囲を見ている。視線を前に戻す。遠くに月に照らされたアカデミーが見えた。

 

「帰ったら一緒に寝ようか」

 

 なんとなく、ワタッコが喜んでいるような気がした。




主人公 ♂
リアルポケモンバトルでポケモンがデータでは無く生物な事に気付かされた為、たまに落ち込む。手持ちのポケモンと一緒に寝る事でメンタルリセットを行い元気になる。ワタッコと寝ると次の日胞子だらけになるのが玉に瑕。

ワタッコ ♀
おくびょうな為メインで戦う事はないが別にバトルが嫌いな訳ではない。ただし主人公に伝わる事はない。主人公の手持ちの中では比較的温和な方。

ラランテス ♀
ひかえめだがバトルに関してはとても好戦的で、リーフストームをぶっ放すことが好き。ワタッコは自分のバトルを有利に進めてくれる為、とても懐いている。

クラベル校長
偶に主人公の配信を見てアカデミーの授業に活かせるか悩んでいる。主人公からの授業配信は快く許可した。
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