伊地知さんちのおじいちゃん   作:伝説の超三毛猫

7 / 8
お待たせしたかどうかは分かりませんが……
今回から、思いついたものを書き連ねるオマケ的なものを始めたいと思います。
 今回のラインナップはこちら。

未確認ライオットの舞台裏
佐藤愛子
歌詞の意味
 ―――それでは、どうぞ。


おまけと蛇足と溢れ出す欲望
未確認と佐藤愛子と歌詞の意味


 

 

未確認ライオットの舞台裏

 

 未確認ライオットとは。

 10代アーティスト限定のロックフェスであり、デモ審査、ウェブ審査、ライブ審査を経て優勝が決まると言われている。

 メジャーデビューが決まったバンドの中には、このフェスの優勝経験者や優秀成績者もおり、若者にとっては夢を賭けたロックフェスとも言えよう。

 鴻上光生は、そのロックフェス『未確認ライオット』のライブフェス会場まで来ていた。

 その理由はただ一つ。大切な孫娘・伊地知虹夏が、そのフェスのライブ審査に出場することになったからだ。

 

「……頑張れ…!」

 

 らしからぬ応援が、光生の口から漏れる。

 彼の隣には、ステージから目を離そうとしない彼の妻がいる。

 それくらいには、今日のライブにかける想いを彼らは知っていた。

 

 

 きっかけは、とあるライターがSTARRYに来店したことであった。

 ぽいずん♡やみと名乗った怪しい少女(光生は一瞬、『ポイズンヤミー』と聞き間違えた)は、後藤ひとりの演奏を聞いただけで動画投稿サイトに載っている凄腕女子高生ギタリスト『ギターヒーロー』であると見抜く。

 

 ギターヒーローを絶賛する一方で。

 ひとりの所属する結束バンドを「ガチじゃない」と一蹴。

 アクの強すぎるライターだったこともあり、光生とのゴタゴタを起こして結果的に追い返すことが出来たものの、その言葉が、結束バンドの面々を抉り。

 自分達の実力を見せつけるため、『未確認ライオット』に応募して、デモ審査とウェブ審査を突破し、ライブ審査までこぎつけたのである。

 

 そんなライブ審査まで行った結束バンドは、今頃ステージ裏の出演者専用の特設楽屋で、出演の準備をしていることだろう。

 光生達は、そんな結束バンドと別れ、一般席の方に回っていった。

 そして後ろの方に陣取り、ステージ上の結束バンドだけでなく、そのフォロワー達の動きも見れるような位置に立った。

 あまり目立つと彼女達や()()()()()()良くないと思ったからである。

 彼は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、帽子やサングラスをかけ、アロハシャツを決め込んだ変装をし、ステージの開始を今か今かと待ち構えている。

 

 ……おわかりいただけただろうか。

 鴻上光生と『未確認ライオット』……実は、割と密接な関係が存在するのだ。

 そもそも、『未確認ライオット』とは、あるラジオ番組及び、企業共同型プロジェクトが主催するフェスである。

 この番組やプロジェクトにもスポンサーがいるわけだが………なんと、そこに「鴻上ファウンデーション」の名が連ねられているのだ。

 それも、鴻上ファウンデーションが「費用対効果が見込めないから出資やめます」と言おうものなら、即座に『未確認ライオット』は開催がほぼ不可能になるどころか、プロジェクトとラジオ番組まで巻き添えで潰れるレベルのスポンサーだ。

 鴻上会長の―――人の欲望に際限などないと言わんばかりに、あらゆる企業事業に魔の手を伸ばす鴻上ファウンデーションである。

 

 日本の音楽業界を盛り上げるため、売り上げの()()()()()()()()()()出資した音楽業界関係社の一部が、たまたま偶然『未確認ライオット』の主催だったのだ。

 孫娘の応援のためとはいえ、本来なら光生はライブに一般客として出るべきではない。

 だが、そこは欲望最高おじいさんこと鴻上会長。『孫娘の応援をしたい』という自らの欲望の為なら、変装して一般客に紛れ込むくらい当たり前のように行うのである。

 

 あとは若きバンド達のステージが来るのを待つだけ。

 そんな時に……光生に声をかける者が現れた。

 

「あの…鴻上会長、ですよね?」

 

「………人違いではないかね。西園寺(さいおんじ)君」

 

「今の僕をそう呼ぶのは会長だけですよ」

 

 真っ黒なスーツに半分赤と半分青の奇妙な柄のネクタイをした、背の高い男だ。

 

「…あなた。この人は?」

 

「かつての仕事仲間さ」

 

「仕事仲間など、とんでもない……僕は貴方から、様々な事を学んだというのに」

 

 老年に入り始めているであろうその男に、光生は覚えがあった。確か『未確認ライオット』のホームページに、審査委員長として彼の写真と名があったはずだ。

 それだけではない。この西園寺という男…光生が現役だった頃に付き合いのあった、音楽関係のよきビジネスパートナーである。

 

「来るなら来ると言ってほしかったです」

 

「分かっているハズだろう。私はもう引退した身なんだ。今はただ、贔屓のバンドを応援しに来たいちファンでしかない」

 

「それを言うなら…会長の影響がいまだ強いのも分かっておられるハズ。それだけ、ファウンデーションの力が大きいんです」

 

「だからこそだ。ここに集う若人達の欲望を、私の欲望で摘み取ってはならん」

 

「…らしくないですね。そこまでして贔屓するなんて……身内でも出場するんですか?」

 

 目立つまいとする光生に、西園寺は迫る。

 割と鋭い予想を立てる、ここにいて良いはずのない審査委員長に、光生の妻が前に出た。

 

「あの、そこら辺にした方が…。

 貴方、確か審査員長でしたよね?」

 

「いや、構わないッ!

 西園寺君は私に会うために抜けて来たのだろう!?

 素晴らしいッ! 今も変わらず、欲望を優先出来ているようで何よりだッ!!」

 

「いや駄目でしょう。

 何を言っているんですか」

 

 欲望まみれの二人を、光生の妻がぴしゃりと咎める。

 パンチの強い鴻上会長にも意見できてこその妻であった。

 西園寺が笑みを溢しながら言う。

 

「相変わらずお元気そうで何よりです。

 ところで、会長が贔屓しているバンドとは一体…?」

 

「内緒だ」

 

「そうおっしゃらずに…」

 

「聞いてしまったら、そこを意識してしまうだろう?

 身内には甘くなってしまうところは、変わらないな」

 

「うっ…」

 

 光生以外にはまだ知り得ぬことだが。

 『仮面ライダーオーズ』の登場人物・伊達明(だてあきら)は、恋する少女にこう言ったことがある。

 

『俺も欲しいもんあるんだ。一億円。もうドロドロの欲望まみれよ。俺。

 でもね、一個決めてんだ。

 そいつを果たすのに他人の手は借りない。

 ただし、後もう一つ。

 絶対に自分を泣かせることはしない。

 他の誰でもなく。自分。それだけ言っとこうと思って』

 

 己の欲望を果たすために他人の手は借りない……つまり「あ〜宝くじ当たんねぇかな〜」みたいに人任せにしないこと。

 そして自分を泣かせることはしない……つまりあとから自分自身の首を絞めたり、自分の大切な人を悲しませたりするような真似はしない、ということ。

 本来の鴻上光生と私自身(こうがみこうせい)は、伊達明のそのような部分も評価していた。

 

 だから、孫が出るこのロックフェスにおいても、必要以上に手を貸さないことを光生は決めていた。

 それは、おそらく虹夏も望んでいないだろうから。

 何より、そんな事をしなくても虹夏達は、この場の全てを魅了出来る。そう信じているから。

 

 この後、係員の呼び出しによって西園寺は審査員席へと帰っていったが、その間に光生が推しバンドの名を出す事は決してなかった。

 

 

 

 

 

 


佐藤愛子

 

 佐藤愛子は、音楽情報サイト「ばんらぼ」にバンド情報を載せるライターである。

 いいバンドを多くの人に知って貰いたい……その想いで「ぽいずん♡やみ」というネームで音楽系ライターを始めた。

 しかし、それだけでは食べていく事が出来ず、アルバイトをしたりアクセス数稼ぎの為のディス記事を書いたりしている。

 

 そんなぽいずん♡やみにとって、鴻上光生の第一印象は良いものとは言えない。

 出会いは、ライブハウス「STARRY」だった。

 ネットリテラシーがゆるふわな高校生から得た、ギターヒーローの情報。それを元に下北沢のライブハウス「STARRY」に来たところで、ギターヒーローがバンドを組んでいるのを目撃した。

 

 どうして。

 どうして、そんな才能が下北なんぞで埋もれているの。

 そう考えたやみは、ギターヒーローだけを引き抜こうと、業界に紹介すると言い。

 その一方で、結束バンド全体に対しては、まるでいないかのように扱った。

 

「……っていうか“ガチ”じゃないですよね」

 

 結束バンドに関してはこんなことを言う始末である。

 孫の欲望を熟知している鴻上光生からすればいい気分のするものではない。

 だが残念なことに虹夏含めた現在の結束バンドは発展途上。そこについて反論はしにくいものだ。

 だからといって黙っていられる程、鴻上光生は大人しく、常識的な人間ではなかった。

 

「ポイズンヤミー君、だったかな」

 

「…ぽいずん♡やみですけど。っていうかおじいちゃんは誰ですか」

 

「君が書いたサイトを見せてもらったよ。

 バンド批評という体裁上、ある程度の辛口は仕方ないが、語彙力に欠けてるな。

 文庫本のような小説は読んでいるのかね?」

 

「質問に答えてください」

 

「何より…君の記事はつまらん。テーマから何から、批判対象への悪意しか感じない」

 

「どういう意味ですか。何なんですかいきなり話に割り込んで!」

 

「本当は()()()()()()のか…まったく伝わってこないのだよ。

 見出しと最初の数行で釣っているだけ……()()()()()()()()()()()ッ!!

 そのような記事など、いくら取り繕ったところで、ひどくつまらないだけだ!!」

 

 鬼気迫ると言わんばかりの勢いで、結束バンドとの間に割って入り、やみを痛烈に批判する光生。その勢いの猛烈さに、結束バンドの面々も言葉を失っている。

 この批判にはやみも、完全に頭に来た。

 この場の誰も……本人さえも気づかなかったことだが、『いいバンドを多くの人に知ってもらいたい』からライターを始めたものの、アクセス稼ぎの記事しか書けていないやみに対する、これ以上ない図星を突かれた形の批判だったのだ。

 

 突如、鴻上光生に水がぶっかけられ、その大きな体にガラスコップが叩きつけられる。

 水が勢いよくぶつかる音と、ガシャンというガラスの割れる音、そして少女達の短い悲鳴が店内に響いた。

 逆鱗を触れられたやみが、丁度近くにあった水の入ったコップを光生に投げつけた結果だった。

 

「なによ……なんにも知らない、バンドの良し悪しも分からないド素人のくせにッ!!!」

 

「ちょ、なにやってるんですか鴻上さん! いくらなんでも…」

 

「もうこんな所に来てやるもんか!!!」

 

 PAが光生を大慌てで諫めるののを尻目に、そう言って店を飛び出ていく。

 走り去っていくやみの心中は、あの勝手に自身の仕事に踏み入って好き勝手言っていった老人への怒りで一杯だった。

 そして、その怒りはSTARRYやそこに所属する結束バンドへも燃え広がっていく。

 

「(もうあったま来た。下北沢のSTARRYに、結束バンド。覚えたからね……!)」

 

 完全に怒りに身を任せて、派手なディス記事で炎上させる気マンマンなやみである。

 だが、その記事がネット上にあがることはなかった。彼女の所属する「ばんらぼ」の編集長が許可しなかったのだ。

 いくらディス記事でも露骨すぎるし言葉選びも悪い、いつものやみさんらしくないよ、と。

 最初はムキになったが、バンド活動に対してある程度の真摯さも持ち合わせていたやみは、結束バンドのその後の動きをそれとなく探っていた。

 すると、ロックフェス「未確認ライオット」に向けて邁進する彼女達を知る。

 動きが無かったらボロクソにこき下ろしてやろうと思っていたばかりに、その活動を知って面食らったやみは、「ばんらぼ」に辛口ながらも結束バンドの存在を取り上げることにしたのであった。

 

 そして、取材のために訪れた「未確認ライオット」の客席で、やみは目撃してしまう。

 

「あの…()()()()、ですよね?」

 

「………人違いではないかね。西園寺(さいおんじ)君」

 

「今の僕をそう呼ぶのは会長だけですよ」

 

 ―――にっくきジジイとフェスの審査委員長が、親し気に会話をしているのを。

 鴻上光生に西園寺と呼ばれた初老の男なら、やみも知っていた。

 というか、大手レーベルに所属する大ベテランだ。大ヒットした歌手やアイドルグループのプロデュースをいくつも手掛けているし、音楽業界の影響力もピカイチだ。やみが知らないハズなかった。

 そんな西園寺が、光生に対して、上司に出会った部下のような態度を取るなど……やみには、考えられなかった。

 

「(あ…あのジジイ、どうして西園寺さんとあんなに仲良く……!?)」

 

 ここに来て、いまだ光生の正体に気付いていないやみである。

 だが、それも西園寺と光生の会話を盗み聞きしていくにつれ、とんでもない情報を拾うこととなる。

 

「来るなら来ると言ってほしかったです」

 

「分かっているハズだろう。私はもう引退した身なんだ。今はただ、贔屓のバンドを応援しに来たいちファンでしかない」

 

「それを言うなら…会長の影響がいまだ強いのも分かっておられるハズ。それだけ、()()()()()()()()()の力が大きいんです」

 

「だからこそだ。ここに集う若人達の欲望を、私の欲望で摘み取ってはならん」

 

 ―――ファウンデーション?

 悪夢を見ているのか、それとも何かの聞き間違いか?

 だが、紛れもない事実であった。

 鴻上会長、ファウンデーション………この二つの単語から、『鴻上ファウンデーション』を連想できない程……また、『鴻上ファウンデーション』のあまりに強大な規模と影響力が理解できない程、やみは馬鹿ではない。

 目の前の西園寺氏と会話している、あの時のジイさんの正体……それを、この時点でもう察していた。

 

 さて。やみは、鴻上光生に対して何をしていただろうか?

 水入りのガラスコップを投げつけて、暴言を吐いた。まぁコレは良い。いや良くないが。

 そして、彼をつるし上げて、結束バンドや下北沢を貶める記事を書いた…結局採用されなかったが……

 

「(あれ……私……)」

 

 ヤバくない?

 そう思った瞬間、怒りの炎が氷水でもぶっかけられたかのように、一瞬で全て鎮火した。

 自分は知らず知らずのうちに、鴻上ファウンデーションの名誉会長に喧嘩を売っていた。

 オマケに、あの西園寺さんが慕っているジイさんに対して?

 途端に過去の自分が恐ろしくなる。なにせ、勢いと怒りに任せて、悪意のディス記事を書こうとしたのだから……

 

「(あ、あ、あ…あの所業がバレたら………殺される!!!?)」

 

 もし最初の悪意ある記事が採用された未来図が脳内をよぎる。

 きっとそんなことになったら、あっという間にデマだと証拠付きで論破され、あらゆる音楽業界からハブられ、両親に連絡が行き………

 いや、社会的な死だったらまだ良い。鴻上ファウンデーションを相手に回して、自分はどうなるというのか。

 社会的死が生ぬるくなるような仕打ちを受けるのか? あらゆる機関がファウンデーションの手に堕ちていて、自分は嵌め殺しの憂き目に遭うのか!!?

 イヤ、自分だけならまだいい。家族や友人も巻き込まれてしまうのか!? 己が軽率だったばっかりに……!

 何をされるのかまったくもって想像できないのが、逆に恐ろしかった。

 

 …………ちなみにだが、全てやみこと佐藤愛子の考えすぎである。

 そんな、某鬼畜ゲーム会社(幻夢コーポレーション)世界規模のテロリスト級悪徳企業(ユグドラシル・コーポレーション)みたいな裏の顔は、この世界の鴻上ファウンデーションにおいては持っていない。ないったらないのだ。

 

「む? そこにいるのはポイズンヤミー君ではないかね。奇遇だな」

 

「ヒッ!?!?!?」

 

 いつの間にか会話が終わっていたのか、西園寺と話していた筈の光生が、自分を見つけて話しかけてきた。

 逃げたら殺されると確信しているぽいずん♡やみは、強面を笑顔にして近づいてくる光生に対して、縮こまることしかできない。

 言っておくが、逃げても殺される訳がない。やみは、鴻上光生のことをなんだと思っているのか。

 

「先日は、すまなかったな。私も少々、大人げなかったよ。

 あの日のことは水に流して、今日はライブを楽しもうではないか」

 

 ―――あの件は許してやるが、次は無いぞポイズンヤミー君。

 そんな副音声(げんちょう)が聞こえた気がした佐藤愛子が、彼に対して返した返事とは。

 

「……………い」

 

「い?」

 

「イキってすみませんでした………」

 

「何を言っている!?」

 

 命だけは助けて下さいと、平謝りすることだけだった。

 なお、この言動が更に光生の妻の誤解を招き、「若い子をイジメるんじゃありません!!!」とこっぴどく叱られることになる光生である。

 

 

 

 

 

 

 


歌詞の意味

 

「ねぇおじいちゃん」

 

「どうした虹夏」

 

「おじいちゃんの書いた歌詞で聞きたいことがあるんだけど」

 

 鴻上光生が『仮面ライダーオーズ』の製作を決意し、あらゆる音楽家・バンドに「OPテーマ及び劇中歌の作曲オーディションの話」が行きわたった頃。

 虹夏は、歌詞について光生に質問していた。

 

 そこについては、別に何の問題もない。

 作曲家と作詞家が連携して曲を作るのは当たり前のことだからだ。

 だが、そこから先の質問が意外ではあった。

 

「ここの歌詞のさ、『サゴーゾ』ってどういう意味?」

 

「ふむ………」

 

 そう。この質問である。

 この手の質問は、虹夏に限らずオーディションへの参加を決めたミュージシャンから多くの質問が来ていた。

 『ガタキリバ』って何だ? 『タジャドル』ってどういう意味? 『シャウタ』とは何でしょうか?

 ……鴻上光生は、この手の質問に対する答えをもう決めていた。

 

「サイ・ゴリラ・ゾウのコンボのことだ。略してサゴーゾ」

 

「…………????」

 

 あまりに堂々と答える光生。

 その答えに、虹夏は宇宙猫のような顔をした。

 孫娘の宇宙猫を見て、説明が足りなかったかと思い補足する。

 

「重量級動物の3種類だ。『仮面ライダーオーズ』において、このコンボはいわゆるパワー系になる」

 

「イヤ分かんない分かんない。

 そうじゃなくて、なんで動物が出てくるのって事なんだけど」

 

「言っていなかったか? オーズは、動物の力を3種類、組み合わせながら戦う仮面ライダーだ。だから、変身元が動物なんだ」

 

「う〜ん………分かったような、分かんないような」

 

「曲名も、そう聞こえるような名にしてある」

 

「あ〜……」

 

 そこまで説明して、なんとなく分かったような顔をする虹夏だったが……これをメールで質問する、となると大変だ。

 

「『仮面ライダーオーズは、動物の力を3種類組み合わせる事で戦うライダーである。動物系を揃えるとコンボになり、貴女の質問した「タジャドル」はタカ・クジャク・コンドルの組み合わせのことだ』……………えぇと」

 

「『「シャウタ」とは、シャチ・ウナギ・タコのことである』………うむ…」

 

 聞き返すのにまたメールを使う必要があるため、一度の説明で分からなかった場合はその都度メールを作る手間が生まれる。

 某シデロスのギターボーカルは、納得する出来の曲に仕上げる為に、何度も質問したという。

 

 だが、鴻上光生は、至って真面目に質問に答えているだけだ。

 ぶっちゃけ、『ガタキリバ』はクワガタ・カマキリ・バッタだし、『タトバ』はタカ・トラ・バッタであるし、『ラトラーター』はライオン・トラ・チーターである。

 それ以外に、なんと説明しろというのか。

 『仮面ライダーオーズ』の復活の過程で出来た、謎の壁の一つであった。

 

 




鴻上光生…佐藤愛子さんにライターとしてのオリジンを問いただすきっかけを与えたり、虹夏が宇宙猫になる質問の答えを返したりした欲望全肯定会長。『未確認ライオット』においては、ただ結束バンドの応援に来ただけであり、他意はない。

佐藤愛子…ポイズンヤミー……ではなくぽいずん♡やみとして音楽関係の記事を書いていたライター。しばらくは生活の為にアクセス稼ぎのディス記事しか書いていなかったが、鴻上光生とのぶつかり合いの果てに、ディス記事をめったに書かなくなった。その過程で、「鴻上ファウンデーション」の名と鴻上光生が物凄いトラウマになったりしている。

伊地知虹夏…祖父に歌詞の質問をしただけなのに、動物が3種類出てきて宇宙猫と化した。いちおう補足に次ぐ補足で理解はしたが、そこについてはもう深く考えないように決めた。

西園寺…未確認ライオットの審査委員長。たぶん今回だけの出番しかないモブなので、覚える必要ナシ。




仮面ライダーオーズの曲名…だいたい空耳英語。火野映司が最後に英語に近い発音ではなく、コンボ名を歌い上げる(例:Got a keep it real !→ガタキリバ!)のが特徴。ちなみにだが、未来のコンボのテーマ曲名で、既に「Be cool soul」という曲名案が浮かんでいる。サラミウオ、セイシロギン、シガゼシ、ムカチリについては曲名案募集中。

未確認ライオット…背景については、実在したロックフェス『未確認フェスティバル』及びその前身『閃光ライオット』の背景を参考にした。

ぼっち・ざ・ろっくで好きなキャラは?

  • 後藤ひとり
  • 伊地知虹夏
  • 山田リョウ
  • 喜多郁代
  • 伊地知星歌
  • 廣井きくり
  • 清水イライザ
  • 岩下志麻
  • 後藤ふたり
  • 大槻ヨヨコ
  • ジミヘン
  • 鴻上光生
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。