霊能力者、鷹村ハルカは改造人間である。   作:ボンコッツ

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「んふふふふ、わっかんないかなー、わっかんないよねー?いやー、我ながらシノさんって天才!」

 

【霊山同盟支部 会議室 会合後】

 

 

【東海道霊道化計画】……これは霊山同盟支部の計画ではなく、ガイア連合全体が行っていた大計画の1つだ。

 

元々東海道は歴史的にも【道】としての概念が強く、現在でもなかなかの交通量を誇る流通の要所。

 

そのため霊道化処理の費用対効果が非常に高く、各県の支部は霊道化の際に真っ先に東海道を加工。

 

そこを【本流】として、主要な施設や現地霊能組織の集落等に【支流】を伸ばす、という方法で霊道を構築していったのである。

 

そして東海道の霊道化が進んでいくと、各県の東海道そのものを【大霊道】として繋ぎ、終末後にも使える県をまたいだ流通路として整備しよう!という計画が立案されたのだ。

 

それまで各県支部が勝手にやっていた東海道の霊道化を山梨支部にて一括管理、霊道化した東海道同士を繋げていったのである。

 

ターミナルシステムも終末後の一発テストを考えれば、こういったアナログな対策も必須だったのだろう。

 

……が、当然のように県に支部があったり現地の開発に意欲的な黒札が多い県ほどこの計画はスムーズに進み、その逆である県は遅々として進まない、という事象が発生。

 

特に支部もなく、出身黒札にとって山梨支部に所属するハードルがひじょーに低いS県の計画遅延はかなり頭の痛い問題であった。

 

現地に稼ぎのオイシイ異界も少なく、切羽詰まってる霊能組織も少ないため取り込みづらく、山梨支部があまりにも近すぎる。

 

S県出身黒札はこぞって家族ごと山梨県に移住し山梨支部に所属、S県でわざわざ支部を作る黒札が皆無になってしまったのである。

 

東海道を日本地図で見ればわかるが、S県~K県の部分がちょうど中心に当たり、一番計画が進んでない県が一番重要度が高いという頭痛モノの案件だったのである。

 

ショタオジ含めたガイア連合の幹部は「どーっすっかなコレ」と頭を悩ませていた問題であり、いっそ手厚く支援する約束を取り付けてS県出身黒札を派遣して支部でも作らせるか……なんて話まで出ていた。

 

そんな折、ドンピシャリのタイミングで阿部の指示を受けたハルカが霊山同盟と岩永山を解放。そこに霊山同盟支部を設立する。

 

最初は実質派出所で支部(笑)状態だったソレに、ガイア連合幹部とS県出身黒札は飛びついた。

 

彼ら/彼女らの思いは一つ。

 

 

『そうだ、自分たちがS県でアレコレするのは面倒だし、あの支部を支援して全部やってもらおう!』

 

 

……これが、短期間で霊山同盟支部が急速に発展できた裏話である。

 

こんな事情があるのでガイア連合からの支援も手厚く、ハルカの後見人兼師匠の阿部からも援助が届き、ハルカ個人も特撮俺達からとんでもない量のスパチャで溢れかえる。

 

土地や現金については当初は何気に地主・資産家である霊山同盟や鋒山家の支援を受け、現在はニノウエ家・ヒノシタ家まで取り込んだため一切の心配がない。

 

市議・県議やにも太いパイプがあるため、ガイア連合の政治家・官僚黒札にも話を通し、ほぼ最速で東海道の大規模工事計画を通すことができたのだ。

 

え、国土交通省の中でどんな裏取引が行われたのかって?まあ、ぶっちゃけメシア穏健派が一言「やれ」と言えば「はい」で終わるのがこの国である、気分的には最悪だけど。

 

というわけで、S県各地の霊能組織を抑えた今、霊山同盟支部で始まった【デモニカの量産】と合わせて対オカルトの戦力増強が本格的にスタートしたのである!

 

 

「……でも僕にできることって書類仕事と悪魔退治と各支部との交渉ぐらいですよね?いやまあ、師匠から結界構築は学んでますけど、ジュネスのほうが100倍いいですし」

 

「それはまあそうなんですが、いや、ほら、各地に封印されてる日本神話の神々も、S県だけは手つかずの封印がありますし……」

 

「そうですよ主殿。復活した日本神話の神と交渉するなら太宰君より主殿の方が向いています。性格的に」

 

「悪魔退治の延長線上なんだよなぁ……」

 

 

スタートした、のだが。

 

幹部達も各々の仕事に戻り、三人だけが残った会議室にて、ハルカが巫女長とレムナントに愚痴をこぼす。

 

霊道化は道路の補修工事ついでに霊的な加工を施すのがメインなので、依頼を受けた技術部黒札をメインに霊山同盟支部の巫女や各地の霊能組織の霊能力者が補助につく。

 

質だけでなく数が必要な作業なので、ハルカが向かっても黒札ほどの活躍はできないし、それならここで支部長のお仕事してるほうがよほど役に立つ。

 

巫女長である紫陽花の眼から見ても、ハルカが最も適正がある分野とは『組織運営』や『集団指揮』だ。

 

事務員用式神に使う予定のスキルカードによる事務能力の獲得こそあるが、適切な人員配置に人を引き付けるカリスマ性。

 

最適な予算分配能力に幹部候補を査定する審美眼に即決即断で動ける決断力に……と、組織のリーダーをやるのに最適な才能がこれでもかと眠っていたのである。

 

今まで多くの人々が彼に協力しその下に集ったのは、利害の一致もあるが彼の背中にはついていきたくなる『引力』がある、というのが大きい。

 

指導者寄りの英雄の気質……おそらく、天職は霊能力者ではなくベンチャー企業の社長か政治家。なんなら宗教の教主でもいい。

 

もんのすごい雑な例えをするなら『ペルソナがスライムだったやる夫が救済の力の代わりに戦闘力を得た』*1のが鷹村ハルカという存在だ。

 

いや、まあ、やる夫と違って自分に才能がないままだったらとっとと後方に引っ込む選択肢を選ぶタイプだが、それはともかく。*2

 

 

「とりあえずいつも通り【アレ】で業務を並行させるよ」

 

「わかりました、定時連絡も予定通りに……いっそ、もう少し休んでもいいのですよ?」

 

「大丈夫、それに元々、僕が普通に学校通いたい!ってワガママを叶えるためにやってるんだからさ」

 

(……子供が学校に通いたい、という思いをワガママと断じなければいけないとは……私の死後は地獄行でしょうね)

 

 

内心では己の罪を悔いる事しかできない巫女長であるが、それを口に出すことはしない。

 

今までも若い巫女や山伏を、何人も悪魔と戦うために死なせてきた。

 

己が地獄に堕ちる覚悟等、とっくの昔に決まっている。

 

 

「僕の実家も一応声はかけておこうかな……今じゃ僕のイエスマンだけどさ」

 

「確か、分家の子供を名目上の代理に立てたのでしたっけ?」

 

「うん。今日の会合には来てない……というか、意図的に呼ばなかったんだけどね。あくまで幹部じゃなくて代理でしかない、ってアピールのために」

 

 

セメント対応に見えるかもしれないが、むしろ良い思い出ひとっつも無いのに今回呼んだ霊能一族の面々よりは厚遇してる時点でだいぶ甘い。

 

本家は壊滅状態で、唯一の生き残りであるハルカはガイア連合所属の絶対不可侵レベルの当主。

 

この状況で下手に判断力のある大人を立てて、ハルカという獅子の皮を盾に変なことされてはたまらない、

 

なのであえて分家の中では比較的霊能力者の才能があった子供を代理に立て、その子供に式神の護衛兼監視をつけた。

 

G3MILDのテスト先に選んだり、さすがにジュネスは誘致できなかったが町を覆う結界ぐらいは設置したりと、いろんな意味で『ひいきにならない程度の援助』をしているのが実情である。

 

なお、ハルカが帰郷する頻度は義務としての視察以外ではロクに無い。思い入れどころかトラウマしか無いのだから当然である。

 

分家の子供云々に関しても、年齢で言えば未成年ではあってもハルカより年上だ。

 

本人も年齢的には子供なせいで『子供が戦うなんておかしい』という価値観だけはイマイチ理解できないのがハルカの欠点とも言えよう。

 

周囲がそういう理由で止めるのなら理解するし、将来的な芽を摘むのは非効率的という理由での子供の保護はする。

 

が、子供である=弱者である、という概念に関しては理解こそすれ納得できないハルカなのであった。

 

 

 

なにはともあれ、時間がきたので会話を切り上げ立ち上がる。

 

会合が終わればあとは行動の時間だ、ハルカにもまだまだ仕事が残っている。

 

……が、知っての通りハルカは中学生。週に5日は一日のほとんどを学校で過ごさなければいけない立場だ

 

そこにレベリング、書類仕事、支部の運営、他支部や霊能組織との交渉、悪魔退治etc.

 

はっきりいって物理的に時間が足りないのだが……実は、かなり前に解決策を『習得』していた。

 

 

「じゃ、後のことは残ってる『僕』と一緒に処理しておいてよ……【実像分身】!」

 

 

ハルカの姿が一瞬かき消えて、次の瞬間には部屋に『3人の鷹村ハルカ』が出現する。

 

【実像分身】……ハルカとほとんど同じ能力を持つ分身を2体生み出すスキルである。

 

霊山同盟支部の活動が本格化してきた時に、ふらりと訪れた阿部からこのスキルカードを使うように指示を受けたのだ

 

その後は分身Aが支部に待機して各種の判断を執り行い、分身Bは主に外回りを担当して各地を巡り。

 

本体は学校生活を送りながら重要な案件の時だけ駆けつける、というスタンスを取っている。

 

常に意識は共有されているようで、ハルカ曰く『すごい複雑なラジコンを2つ同時に動かしながら生活してる』感覚らしい。

 

神主もといショタオジはあっさりとこれの上位互換じみたことをより多数かつ広範囲で行っているので感覚がマヒしがちだが、本体と大差ない分身とは普通に脅威なのである。

 

ただし維持をするためのMAGが必須、かつそれなりの集中力を使うので、本体が本気で戦う場合は分身の操作ができないという欠点があったが……。

 

 

「じゃ、作った分身に師匠から預かってる護符を持たせて、と。あとは任せたよ、巫女長さん?」

 

「はい、お任せください」

 

 

それについても、阿部が開発した『ギルスの人格を9割以上再現した札』によってフォロー。

 

本体からの操作が切れた場合、札に込められた疑似人格とMAGでしばらくは分身を動かせる。

 

これにより、ハルカは日に30時間の鍛錬を超えた『一日72時間の労働』の矛盾を達成したのだ!

 

睡眠・SEX必要なし!な超人ボディだからこそ可能なゴリ押しこそ大正義!

 

……ブラック企業とかそういうレベルではないが、中学生である。

 

 

(……そういえば、そろそろシノさんがあの二人に『説明』してるころかな)

 

 

会議室を出る直前、ハルカは今頃霊山同盟支部の開発室で行われている『説明』の事を思い浮かべたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【霊山同盟支部 技術開発室】

 

 

「やーやー、呼び出しちゃって悪いね二人とも!」

 

「それは構いませんが……顔色が悪いですよ。そろそろ休んだ方が……」

 

「そーよそーよ、寝不足はお肌の天敵なんだから。見た感じクマもすごいしさ」

 

「これが終わったら久々に6時間眠れそうだからそう思うんならサクっと終わらせて」

 

「「あっはい」」

 

 

いつもの朗らかな顔と声ではなく、マジのガチトーンで言われれば黙るしかない二人。

 

『鋒山ツツジ』と『七海リカ』、この二人は会議後に技術開発室へと向かうように指示を受けたのだ。

 

どちらも幹部の中では武闘派寄りのメンバー、LV30前後という霊能力者の中でも上澄みクラスの戦力を持った二人。

 

ここに二人そろって呼ばれた時点で、ある程度戦闘力が必要な案件である、というのは察していた。

 

 

「それで、アタシたちを呼んだ理由は?早く寝たいんならとっとと済ませましょ」

 

「おけおけー。じゃ、サクラちゃん!テンノスケ!アレもってきてー!」

 

 

助手であるサクラと式神であるテンノスケに指示を出し、奥の方から台車に乗せたナニカを運んでくる。

 

組み立てた後のガンプラをランナー利用して飾ってるようにしか見えないソレだが、二人にとっては見慣れたモノだ。

 

 

「『G3X』……?いや、にしちゃ細かい部分のディティールが違うわね」

 

 

デモニカスーツの中でも主流である『G3』シリーズ、その高性能機であるG3Xによく似ていることに気づいたのはリカであった。

 

が、装甲の形やカメラアイの色等が違う事にもすぐに気づくと、もしやこれは『新型』なのではないか?と思い至る。

 

かつては『G3』シリーズを使っていたツツジも同じ考えに至ったのか、シノに「博士、これは……?」と若干困惑しながら問いかけた。

 

 

「はっはっはー!これこそ『G4X』!高レベル霊能力者向けに調整された、デモニカG3シリーズの最新機体だよー!!」

 

「G4X……って、『G4』!?アンタが【大江山百鬼夜行事件】で使ってた!?」

 

「アレは試作機だから量産が難しいと聞いていましたが、まさか……?!」

 

 

G4Xのひな型となったワンオフハイエンドデモニカ【G4】については、二人とも大江山での一件でその性能を目にしている。

 

アレなら1機ぐらいは欲しいと思うのも当然で、コトが済んだ後購入を打診したものの、ワンオフ機なので非常に高くつくというのが理由であきらめたのだ。

 

 

「それがねー、技術部からの依頼で聞くも涙語るも涙な創意工夫*3があったのだよ!

 まあ、それをイチから語ってるとシノさんの眠気が先に来るから、ざっくり概要と案件だけ説明するね!」

 

 

『デモニカG4X』、これはLV30以上の高レベル霊能力者向けに開発されたハイエンドデモニカスーツだ。

 

装着するだけで食いしばり機能がつく【絶対防御】システム。*4

 

体の各所にセットすることで、デモニカスーツの耐性を変化させられる【耐性障壁】スロット。*5

 

LV30以上の戦闘速度にも対応できる【思考操作】と【新型AI・UI】。

 

代わりに重量及び作成・維持コストの増加等、手軽に装着・戦闘できるG3MILDとは正反対の方向に調整された機体である。

 

……が、基礎フレームは同じなのでパーツの追加・改造によってG3MILD→G3→G3X→G4Xと強化が可能なのが最大の利点だ。

 

 

「一応初期ロットが5号機まで完成してて、2号機と3号機はG3ユニットで実戦テスト中。4号機はサクラちゃん用に確保、

 5号機はガイア連合ロボ部*6に実機サンプルとして回しちゃってるから、1号機のテストをツツジちゃんに任せたいんだよねー」

 

「わ、私ですか?確かにG3シリーズは使い慣れていますが……」

 

「頼むよー、G3シリーズに触れててレベル30以上の霊能力者とかめったにいないんだ!いやマジで!

 黒札にはいないこともないけど、シノさんが今から交渉してアレコレしてる時間も惜しいんだよね!」

 

「……いえ、分かりました。受けましょう。 元より貴方達から頂いたG3MILDの恩も返せぬままでしたから」

 

 

式神移植を行う前のツツジにとって、阿部とハルカから譲渡されたG3MILDは信頼できる武具であった。

 

阿部のガチャの余りスキルしか入っていない状態であったが、当時は一山いくらの霊能力者だったツツジにとっては神話の鎧に等しく。

 

彼女が片目を失うことになった戦闘で破損した後も、ガイア連合技術部に依頼して修理され、現在は他のG3MILDと共に鋒山家にて運用されている。

 

その時の恩を返すと考えれば!というテンションのせいか、むしろ士気は上がっていた。

 

 

「……言っとくけど、アタシは無理よ?」

 

 

……が、一方のリカの方はあんまり乗り気ではなかった。

 

G4の購入を打診していたのは、当時のリカはペルソナ使い向けの依頼である『タルタロス』や『マヨナカテレビ』等の浅い層の探索がメインだったから。

 

ようは行く場所がある程度決まっており、頻繁に住居・住所を移動する必要がなかったからである。

 

多少持ち運びに難があっても強い武器・防具が欲しいというのが当時の事情だったのだ。

 

 

「今のアタシ、全国津々浦々……とまではいかないけど、遠征も多いのよ。

 こんなデカブツ持ち運ぶのはちょっとキツいわ、目立つし、運送業者に頼むのも不安だし。

 今からデモニカ育てなおす手間考えたら、アタシよかツツジ一人に絞った方が……」

 

「んっふっふー……だぁーれが『リカちゃんにもG4Xを任せる』って言ったのかなー?

 

「は?」

 

 

なら何のために呼んだのよ、とリカが聞き返す前に、シノが「サクラちゃーん!テンノスケー!アレも持ってきてー!」と再び指示。

 

開発室の奥から現れた二人が持ってきたのは、G4X以上の大荷物。

 

G3ユニットにて運用されているデモニカ用バイク『トライチェイサー』……その系譜を汲んでいると思われるバイク。

 

そして、サクラの手には『【GAEA CORPORATION】とロゴが入った金属製のアタッシュケース』が抱えられており、リカの前まで歩いてきてソレを開く。

 

中には『金属製のベルト・グリップ型無線機・ビデオカメラ』が入っていた。

 

 

「……ベルト?それになにこれ、ピストルのグリップ……いや、アンテナついてるし無線機?それにビデオカメラ……?」

 

「んふふふふ、わっかんないかなー、わっかんないよねー?いやー、我ながらシノさんって天才!」

 

 

若干イラっとする自画自賛だが、おそらく徹夜18日目のテンションのせいである、そうだと思いたい。

 

リカとツツジに見せつけるようにアタッシュケースからベルトを取り出し、シノは自分の腰に巻き付けた。

 

ピストルグリップ型無線機を取り出すと、それをゆっくり自分の口元へもっていく。

 

 

 

「 変 身 」

 

『standing by』

 

「んなっ!?」「それは!?」

 

 

二人にとっては聞き覚えがある、いや、ありすぎる『ワード』だった。

 

ベルトに備え付けられたホルスター型のパーツにそれを装填すると、『complete』という電子音声が流れた。

 

直後、物質化したMAGが銀色のラインを描き、シノの体に『見覚えのないデザインのデモニカスーツ』が展開されていく。

 

ギリシャ文字の『Δ(デルタ)』をモチーフにした頭部、黒いボディに銀のライン、オレンジのカメラアイ。

 

全体的なデザインは、G3シリーズよりスリムな印象を受ける。

 

だがしかし、放っているプレッシャーはG4やG4Xといった最新型デモニカと大差ないモノであった。

 

 

「新世代デモニカ……『展開型デモニカ試作1号機』。名を『デモニカΔ(デルタ)』、そして……『5821』

 

 

今しがた変身に使ったばかりのグリップ型無線機『デルタフォン』を引き抜き、再度口元で数字を音声入力。

 

ガシャコン、と鈍い音が響いた直後、リカとツツジの目の前でバイクが『変形』した。

 

金属製の武骨なボディ、しかしロボットアニメから出てきたようなヒロイックなデザイン。

 

盾にもガトリングにもなる万能武器『バスターホイール』を構えており、モロに戦闘用だと丸わかりであった。

 

 

「『DEMOuntable Next Integrated Capability cAR』*7、通称デモニカー。

 それを参考に作成した対悪魔用戦闘ロボット……『種族・マシン』の式神だよー!

 ただ、デモニカーの基礎設計かつバイクのサイズで戦闘させるとなると、変形機能まで含めたら強度が不安でねー。

 

 ……先日、ロボ部から送られてきた『ヒヒイロカネ』を使って変形部分のパーツを形成。*8

 『N案件』対策の防壁も積んだけど、あっくんから聞いた感じしばらくは心配なさそうだし。*9

 各パーツのブラッシュアップをしないと量産には向かないから、

 その辺は図面をロボ部に送って共同作業にするとして……アイツらもロボット作るんならやる気出しそうだし?」

 

 

 

仮面のせいで表情が見えないながらも、喜色満面な笑みを浮かべているのが丸わかりな声色で、シノが二人の前で両手を広げる。

 

 

 

「ツツジちゃんにはハイエンドデモニカ『G4X』

 リカちゃんには展開型試作デモニカ『Δ(デルタ)』と、

 デモニカ支援用試作機『マシン オートバジン』

 

 ……これらのテストを頼みたいんだ。受けてくれるよね?」

 

 

 

 

 

 

『救えぬ者/救われぬ者』編 END

 

 

 

 

 

 NEXT STAGE

 

 

 

 

 

『ゾビゾビ、バヅボドブブン!』*10

 

 

 

 

 

 to be continued……

 

*1
カオス転生外伝 ざこそな 等

*2
なお、鷹村家にいた頃はそんな選択肢なんぞ無いので前に出るしかなかった模様。毒親どころか毒一族である。

*3
改造人間短編集 『PROJECT G4』 page2 参照

*4
デモニカ本体を身代わりに装着者を致命傷から守る機能。代わりにデモニカは高確率で破損する。

*5
属性・状態異常の耐性を追加・削除・変更できる機能。各種スキルカードを『カートリッジ化させた装甲の一部』に覚えさせ、それを取り換えることで変化させる。読み込み時間が必須なので戦闘中の変更には向かない。

*6
故郷防衛を頑張る俺たち 参照

*7
【求む】カオス転生でダークサマナーが就職する方法 『DEMOuntable Next Integrated Capability cAR』参照

*8
故郷防衛を頑張る俺達 【祝G4X】技術開発班ロボ部【量産化!!】Part.60 参照

*9
カオス転生ごちゃまぜサマナー ☆ニャルラトホテプについて語るスレ Part659(道草) 参照

*10
ドキドキ!夏の特訓!





登場人物資料 『鷹村 ハルカ』 その2

プロフィール

身長 148㎝ 
   本人は変化スキル無しでもうちょっと欲しいと思っている。

体重 筋肉質なのでだいぶ重い。
   ただし変化スキルがあるので増減自由。

外見 魔法少女リリカルなのはシリーズの『シュテル・ザ・デストラクター』。
   性別が男なのでやや筋肉質。腹筋は割れている。

肩書 ガイア連合霊山同盟支部支部長(プラチナカード)
   破界僧の弟子
   仮面ライダーギルス

好きな食べ物 仲間と食べるのならなんでも
嫌いな食べ物 一人で食べるのならなんでも

趣味・特技 修練(武術から勉学まで)
      読書(愛読書は『トム・ソーヤーの冒険』)
      料理(肉じゃが等の家庭の和食が得意)
 
仲魔

レムナント(天使 ドミニオン LV52)
ギルスレイダー(式神 LV47)
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