超絶!神機大戦 ワンダーム   作:ユウーザ

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ほとんど二月ぶりです。
地震に怯えたり、あんこスレなど始めたり……
えらく遅れましたね。
ニチアサからのパワーをもらって、イメージを投下します。


第一章 片割れ、それぞれ -姉の場合- part5

 

ブラック共和国・地下遺構

 

 

 空から降りてきたワンダランサー。いや、天井から出てきたのだ。ワンドは目的の地下遺構に到達した。

 女子高生には慣れない空中でも、ワンドによる大きな石腕で難なく着地。

 ワンダランサーの周囲を囲む景色、なんの気温の変化か真っ赤に変色した天井に見守られた、岩の大地。

 この中で異彩を放つもの、それは。決して自然物ではありえない黒い鉄の数々。そして、蠢く空気。

 

「ここに散らばってるの……破片?」

 光の前のモニターが、破片へ向けて照準を表した。光たち現代人には解読不能の古代言語で解析が始まり、すぐに結果が入った。

「な、なに? なんて書いてあるの?」

「……死んでるって、書いてます……」

 軽く目を見開いているワンド。

「そりゃあ破片なんだし、生きてるも死んでるもないんじゃ……」

「神機は生命体です。生きてるように作られてます」

 光には衝撃の二言だった。このワンドの常識は、古の時代の、古代神機の常識。

 現代の神機は生体ではないことを、この時の光は知らず、心に余計な影を落とした。

 対するワンドは大きな安堵に、静かな涙を流していた。しかし、心中は動揺もあった。

「ブレイドが、あんなに恐ろしく暴れ回ったブレイドが……本当に死んでる。

 ユキさんもできなかったことを……炎帝って、一体……」

 自分の殺人数は思っていたよりも倍だったと悔やむ光は、ふとモニターの端におかしなものを見つけた。

「なに? あれ……つっ立ってる?」

 直立したままの、人の形。四方八方に広がった茶髪に、赤い眼。鋭い牙を食いしばり、赤い歯茎を露わにしたまま、不動でいる。

 光が奇妙な置物に訝しんでると、横から声が流れた。

『マッドギアじゃないか……!!』

 

 ワンダランサーの顔が横を向くと、自機を追ってきたランスの群れが着陸を果たしていた。

 ワンドの暴走を諌めようとしてきた黒槍達のうち二体が、前に出てくる。

『生きてる!! 生きてやがる!! 畜生!! マッドギアァァ!!!』

 ランスを通して大型銃器を構える兵士、その声から聞こえた、一つの単語。医務室で眠っていた光には聞き覚えしかなかった。

『大丈夫。もう機能停止しています』

 赤いバードがランスのバスターウェポンに降りる。セイナの静かな声が、兵士達の引き金を止めた。

『し、しかし、セイナ隊長! コイツは敵味方区別なく、多くを殺してきました。当事者の貴女なら』

『私には、貴方の言い分とその行動は、そこのワンドくんのものと瓜二つに見えます』

 そう言われたランスのバスターウェポンの銃口は固定されたまま。しかし、次に流れた声は、震えていた。

『馬鹿な、自分があんな小僧と?』

 返答を待たず、セイナの声はワンダランサーに届いた。

『もうわかったでしょうワンドくん、ブレイドは搭乗員……マッドギアと共に沈黙しています。

 こちらに帰投すれば、悪いようには……!?』

 セイナの声色が変わった。ランス達も地面を見回している。

 ワンダランサーも同様だ。何故なら、コクピットのセンサーが動体反応をキャッチしたから。

 トレジャーハンター辺りの人間のものにしては、大きすぎる上に早すぎる動体。

 ランスのうち一機の前に、地面が盛り上がった。ランスは素早く、手中のソードで突いたが、捉えられなかった。

 ワンダランサーは、自前ではない腕で地面を抉り、宙に大きく投げた。

 エイだ。エイの如きフォルムが、宙に上がっている。

『なにあれ!? おっきなエイ!?』

 光の疑問符を即座に否定したのは、セイナ。

『違う! この反応は、生体神機!? 古代神機が、どうして今になって!?』

 セイナの回答は、ワンドにとって誤回答だった。

『古代、神機? ……僕が起きてた頃に、こんな神機ありませんでした。この時代の神機じゃ、ないんですか?』

『ていうか神機なの? アレ』

 光の素っ頓狂を尻目に、赤い鳥の中は暗いマイナス感情にあふれていた。

 

 生体神機……生命活動が確認された、始まりのロボット。セイバーだけでなく、世界各国で、全く形の違う生体神機が発掘されたと、セイナは聞いている。

 しかし、モニター上のエイは、ワンドの知らない神機……現代で製造された神機。それが生命活動を発している。

 生命活動を放つ神機とは、総じて古代神機のことのはずだった。

 ……この現代に、生体神機を製造した誰か……勢力がいる?

 その事実が、セイナの頭と肩に重くのしかかった。

 

『……その神機の捕獲を最優先!!』

 バードからの命令を受けた、ランス達は、一斉に捕獲姿勢に入る。

『小僧の方は!?』

 ランスのうち一体の問いに答えは、ワンダランサーに通じた。

『ワンドくん、道ノ瀬さん、協力を要請します』

 ワンダランサーが返答を返すまでの間、搭乗員の二人とも目を数度、開閉していた。

『は、はい!』

 ワンダランサーが突き出す腕を、生体神機は通り抜ける。

 抜けた先に、ランスのうち一体が、エイの表面を実体剣で突き刺した。

 剣が生えた箇所から火花を撒いて、有機生物のようにバタバタと動くエイ型神機。

『ほ、本当に神機だ……こ、殺しますか?』

『いえ、中身のデータが消えるかもしれません。なんとか捕獲したまま、継続しましょう。念のため、もう一刺ししましょう。異常があれば即時報告を』

 指揮官たる赤鳥の指示を受け、もう一体のランスが同胞の隣から実体剣をエイに突き刺し、小さなエイを大捕物か晒し首のように掲げる二体の黒槍。

『ワンドくん、道ノ瀬さん、戻りますよ』

 目的を終えたワンダランサーは、投降同然に、バード率いるランス部隊についていった。

 地下遺構から共和国首都へ続く道を渡って……。

 

 

 

 




いやぁ、短い決着回でしたね……
今回、出てきたのは
神機アプリシリーズ三作目である
ジェノガルドの雑魚敵です。
次回は説明回&EDになります。
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