地震に怯えたり、あんこスレなど始めたり……
えらく遅れましたね。
ニチアサからのパワーをもらって、イメージを投下します。
ブラック共和国・地下遺構
空から降りてきたワンダランサー。いや、天井から出てきたのだ。ワンドは目的の地下遺構に到達した。
女子高生には慣れない空中でも、ワンドによる大きな石腕で難なく着地。
ワンダランサーの周囲を囲む景色、なんの気温の変化か真っ赤に変色した天井に見守られた、岩の大地。
この中で異彩を放つもの、それは。決して自然物ではありえない黒い鉄の数々。そして、蠢く空気。
「ここに散らばってるの……破片?」
光の前のモニターが、破片へ向けて照準を表した。光たち現代人には解読不能の古代言語で解析が始まり、すぐに結果が入った。
「な、なに? なんて書いてあるの?」
「……死んでるって、書いてます……」
軽く目を見開いているワンド。
「そりゃあ破片なんだし、生きてるも死んでるもないんじゃ……」
「神機は生命体です。生きてるように作られてます」
光には衝撃の二言だった。このワンドの常識は、古の時代の、古代神機の常識。
現代の神機は生体ではないことを、この時の光は知らず、心に余計な影を落とした。
対するワンドは大きな安堵に、静かな涙を流していた。しかし、心中は動揺もあった。
「ブレイドが、あんなに恐ろしく暴れ回ったブレイドが……本当に死んでる。
ユキさんもできなかったことを……炎帝って、一体……」
自分の殺人数は思っていたよりも倍だったと悔やむ光は、ふとモニターの端におかしなものを見つけた。
「なに? あれ……つっ立ってる?」
直立したままの、人の形。四方八方に広がった茶髪に、赤い眼。鋭い牙を食いしばり、赤い歯茎を露わにしたまま、不動でいる。
光が奇妙な置物に訝しんでると、横から声が流れた。
『マッドギアじゃないか……!!』
ワンダランサーの顔が横を向くと、自機を追ってきたランスの群れが着陸を果たしていた。
ワンドの暴走を諌めようとしてきた黒槍達のうち二体が、前に出てくる。
『生きてる!! 生きてやがる!! 畜生!! マッドギアァァ!!!』
ランスを通して大型銃器を構える兵士、その声から聞こえた、一つの単語。医務室で眠っていた光には聞き覚えしかなかった。
『大丈夫。もう機能停止しています』
赤いバードがランスのバスターウェポンに降りる。セイナの静かな声が、兵士達の引き金を止めた。
『し、しかし、セイナ隊長! コイツは敵味方区別なく、多くを殺してきました。当事者の貴女なら』
『私には、貴方の言い分とその行動は、そこのワンドくんのものと瓜二つに見えます』
そう言われたランスのバスターウェポンの銃口は固定されたまま。しかし、次に流れた声は、震えていた。
『馬鹿な、自分があんな小僧と?』
返答を待たず、セイナの声はワンダランサーに届いた。
『もうわかったでしょうワンドくん、ブレイドは搭乗員……マッドギアと共に沈黙しています。
こちらに帰投すれば、悪いようには……!?』
セイナの声色が変わった。ランス達も地面を見回している。
ワンダランサーも同様だ。何故なら、コクピットのセンサーが動体反応をキャッチしたから。
トレジャーハンター辺りの人間のものにしては、大きすぎる上に早すぎる動体。
ランスのうち一機の前に、地面が盛り上がった。ランスは素早く、手中のソードで突いたが、捉えられなかった。
ワンダランサーは、自前ではない腕で地面を抉り、宙に大きく投げた。
エイだ。エイの如きフォルムが、宙に上がっている。
『なにあれ!? おっきなエイ!?』
光の疑問符を即座に否定したのは、セイナ。
『違う! この反応は、生体神機!? 古代神機が、どうして今になって!?』
セイナの回答は、ワンドにとって誤回答だった。
『古代、神機? ……僕が起きてた頃に、こんな神機ありませんでした。この時代の神機じゃ、ないんですか?』
『ていうか神機なの? アレ』
光の素っ頓狂を尻目に、赤い鳥の中は暗いマイナス感情にあふれていた。
生体神機……生命活動が確認された、始まりのロボット。セイバーだけでなく、世界各国で、全く形の違う生体神機が発掘されたと、セイナは聞いている。
しかし、モニター上のエイは、ワンドの知らない神機……現代で製造された神機。それが生命活動を発している。
生命活動を放つ神機とは、総じて古代神機のことのはずだった。
……この現代に、生体神機を製造した誰か……勢力がいる?
その事実が、セイナの頭と肩に重くのしかかった。
『……その神機の捕獲を最優先!!』
バードからの命令を受けた、ランス達は、一斉に捕獲姿勢に入る。
『小僧の方は!?』
ランスのうち一体の問いに答えは、ワンダランサーに通じた。
『ワンドくん、道ノ瀬さん、協力を要請します』
ワンダランサーが返答を返すまでの間、搭乗員の二人とも目を数度、開閉していた。
『は、はい!』
ワンダランサーが突き出す腕を、生体神機は通り抜ける。
抜けた先に、ランスのうち一体が、エイの表面を実体剣で突き刺した。
剣が生えた箇所から火花を撒いて、有機生物のようにバタバタと動くエイ型神機。
『ほ、本当に神機だ……こ、殺しますか?』
『いえ、中身のデータが消えるかもしれません。なんとか捕獲したまま、継続しましょう。念のため、もう一刺ししましょう。異常があれば即時報告を』
指揮官たる赤鳥の指示を受け、もう一体のランスが同胞の隣から実体剣をエイに突き刺し、小さなエイを大捕物か晒し首のように掲げる二体の黒槍。
『ワンドくん、道ノ瀬さん、戻りますよ』
目的を終えたワンダランサーは、投降同然に、バード率いるランス部隊についていった。
地下遺構から共和国首都へ続く道を渡って……。
いやぁ、短い決着回でしたね……
今回、出てきたのは
神機アプリシリーズ三作目である
ジェノガルドの雑魚敵です。
次回は説明回&EDになります。