ヒューマン・バグ・アカデミア   作:青龍の鎧

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トップバッターは作者が推してる正義漢!

果たして、彼は無事"ヒーロー"に就職できたのか……
それでは、どうぞ!




紅鬼伝説
紅鬼伝説 紅鬼、鬼畜村を壊滅する!


 

俺の名前は紅林二郎。

 

「傷つけた人達に土下座で謝罪しろ、糞ヴィラン。そしたら殴るのは勘弁してやる」

 

「はっ!それで謝る馬鹿なヴィランがいるか。俺は金剛石の硬さの身体を持つ男!!オールマイト以外のパワー系になんざ簡単にはやられねえ」

 

市街で暴れ、それを取り押さえようとした同僚を半殺しにしやがった石ころヴィランに怒りが収まらない元ヤンの"ヒーロー"だ。

 

@@@@

 

唐突だが、この世界の人間の殆どは"個性"という超常を自らの身体に宿している。

 

中国の軽慶市での「発光する赤児」の報道以来世界各地で超常現象が報告され、世界総人口の約8割が超常能力"個性"を持つに至った超人社会。

"個性"を悪用する敵ヴィランを“個性”を発揮して取り締まる存在、ヒーローとして人々に讃えられていた。

 

俺はそんなヒーローに憧れた。

だが……

 

「残念ですが、彼は今では珍しい"無個性"です」

 

そう医者に診断されて、俺は酷く落ち込んだ。

俺はテレビで沢山のヒーローを見て、誰かを助け、みんなに笑顔を与えてくれる彼等の姿に誰よりも憧れた分、本当に酷く落ち込んだ。

 

両親も兄貴と姉貴も、そんな状態の俺になんて声をかければいいか分からなかった。

 

だけど、

 

『二郎、どうしたんだい?』

 

『おばあちゃん。僕、"無個性"なんだって。だから、ヒーロー達みたいに誰かを助ける事が……』

 

『そうね。"無個性"でヒーローという職を全うするのは基本、上手くはいかないわ』

 

『……』

 

もう夢を諦めようと思った時、

 

『それでも、二郎はヒーローになって、誰かを助けたい?』

 

ばあちゃんは俺に問うた。

小さかった俺は涙目で、

 

『僕、それでもヒーローになりたい。困っている人達を助けたい!おばあちゃん。"無個性"でも……ヒーローになれるかな?』

 

ばあちゃんに俺は問いかけた。

"無個性"でも、ヒーローになれるのかと。

 

『二郎。貴方は"無個性"の代わりに他の子より生まれ持った強い身体を持っている。でも、それだけじゃあダメ。ここから、誰よりも鍛えて、学んで、努力をし続けても、……ごめんなさい、二郎。それでも厳しいかもしれない』

 

『………厳しいのかぁ』

 

この時の小さい頃の俺は、落胆しただけだが、俺が成長するにつれて家族の俺に対する葛藤が理解できた。

 

努力しても、それを上回る困難が訪れ……、俺が"無個性"である限り、その未来が降り注ぐ可能性が"個性"持ちの人達よりも多く起きてしまうのは明白で、おばあちゃん、いや、俺の家族全員が俺に降りかかる血みどろの未来を恐れている。

 

だからみんな俺に、"ヒーローになれる"と言えなかったのだ。

それでもばあちゃんは、

 

『それでも、そこに至るまでの努力は絶対に無駄にはならない。ヒーローは無理でも警察官や色んな職業でも、誰かを助ける事はできる。二郎、"ヒーロー"という職業は厳しい。でも、誰かを助けたいと思う"心"を持ち続けていれば、………持ち続けて、いれば……』

 

俺に、希望を夢を与えようとしてくれた。

ばあちゃんはどう話せばいいのか葛藤する姿を見た俺は、おばあちゃんの震える手をとり、

 

『ばあちゃん。僕、頑張るよ!』

 

『二郎……』

 

『まずは身体を鍛える!それでもヒーローになれなくても警察になる!!警察すらダメだったとしてもどんな形でも、困っている人達を助けて笑顔にする!!!』

 

『二郎…』

 

『おばあちゃん、それに……みんな、ゴメン。厳しい夢だけど、僕はその夢を叶えたい。想像より辛い道かもしれない。夢の形も捻じ曲がるかもしれない。でも、それでも僕は、"助けたいんだ"!!』

 

『二郎!』

 

ばあちゃんは俺を抱きしめた。

それにつられ、様子を見てた母さんも俺を抱きしめ、父さんは俺の肩に手を添え、兄貴と姉貴は俺の手を取った。

 

ばあちゃんと母さんは涙を流し、父さんは優しい笑みを浮かべ、兄貴と姉貴は、とにかく俺の手を両手で握ってくれていた。

 

俺は、そんな温かく、優しい家族のみんなに宣言した。

俺の夢の、始まりの言葉を。

 

 

『ばあちゃん、母さん、父さん、兄ちゃんと姉ちゃん。僕は、"優しいヒーロー"になる!』

 

 

俺が夢見た願いは荊の道。

それを齢5歳で思い知った現実。

 

"ヒーロー"という職には99.9%の確率で就けないかもしれない。

それでも、俺はまだ"折れたくない"!

 

それから俺はひたすら身体を鍛え続け、困っている人に手を差し伸べたり、ゲス野郎をぶん殴ったり、泣いている子供の手を取ってあげたり、外道をぶん殴ったり、殻入りの茹で卵を沢山食べたり、社会のゴミをぶん殴ったり………

 

俺は、自分の信念を貫き続けた。

 

@@@@

 

そして……

0.1%の理想を掴み取った俺は、ヴィランに襲い掛かられていた。

 

「はっ!お前の事は知っているぜ"無能のヒーロー"!!お前如きが俺を倒せるかぁ!!」

 

「ぐぅっ!!」

 

ヴィランの拳が俺の顔面に突き刺さる。

成程、確かに硬えな。横で倒れてる同僚のヒーローを倒しちまう実力だ。

 

「ひゃはははは!!これでお前も……!?」

 

だがな、

 

「ゲスの拳なんざ、俺にとっては扇風機なんだよ」

 

「なっ、倒れない……だと!?」

 

今の俺にはそんな外道の拳でなんか倒れねえ。

 

「馬鹿な!?俺の"個性"は、いや……いくらお前の身体が頑丈だろうと、俺の金剛石の身体にお前の拳は届かねえ!」

 

「だったら試してみるか?歯ぁ、食いしばれ……外道!!」

 

残念だったな、石ころヴィラン。

 

「人生を純粋に歩む人達を、そんな彼等を守るヒーローを、てめぇの私欲で傷つけてんじゃねぇ!!!!」

 

「ゔそぉぉぉん!!??」

 

俺のブチギレた全力の拳は、金剛石すらも超えるんだよ!!

俺の一撃は金剛石の身体を持つ石ころヴィランの顔面を陥没させていた。

 

「かか……」(これが、無個性の拳?あり得ねえ……)

 

俺は奴の胸ぐらを掴み、マスクを剥ぎ取った。

 

「なんでこんな真似をしやがった?街中で暴れたらヒーローと警察が来る。子供でも知ってる常識……!」

 

しかし俺は奴の顔を見て言葉が詰まってしまう。

何故なら……

 

「お前…この"古傷"、誰にやられた?」

 

奴の顔面には俺がさっき陥没させた箇所以外の痛々しい古傷がそこら中に残っていた。

 

「………はっ、お前…達、ヒーローが……見落とし…た、"闇"って……や、もう限界…だ。寝る」

 

石ころヴィランはそう言い残して気絶した。

 

「大丈夫か君たち!?」

「また紅鬼です。先輩!」「やっぱり、ヒーローになると凄い頼りになるな」「夢が叶ってなによりだ」

 

応援に来た警官とヒーロー達が続々と現れた。

その中には沢山の市民達の姿もあった。

 

「見て、紅鬼よ。またヴィランを一撃で倒したわ!」

「凄いよな。拳で1発、しかもあのパワー。オールマイトの後継だ!!」

「「サインください、紅鬼〜!!」」

 

「……また"紅鬼"か。学生時代に散々暴れた癖に偉ぶりやがって」

「この"ヒーロー暗黒時代"じゃ無ければコイツみたいなチンピラなんか…」

「女の子も平等に殴るらしいぞ。しかも顔面。流石はエンデヴァーを殺そうとしたヴィランだ、世も末だな」

 

しかし毎回毎回、市民達の俺への反応が真っ二つだな。

 

まぁ、腹は立つが俺も昔は色々と馬鹿やった自覚はあるので自業自得だと割り切っている。

それに労いの声をかけてくれる警官や同僚ヒーロー、そして応援してくれる市民達がいる限り、不貞腐れる訳にはいかないからな。

 

何がともあれ、これでこの一件は……

 

『お前…達、ヒーローが……見落とし…た、"闇"』

 

まだ解決と、いくわけにはいかねえようだ。

 

@@@@

 

それから数週間後。

パトロールを終えて外道ヴィラン団体に売られかけた市民達を助け出した俺は、その帰りにとある古びた建物の中で、よくチームアップを組んでる仲間のヒーローと合流し、あの時の石ころヴィランの"闇"についての会議を行った。

 

「やあ、紅鬼。今日も大活躍だったみたいだな」

 

「フィストか、今日の事件は何もかもがギリギリだった。下手したら死者もでてたし……まだまだ未熟だ。それより頼んでおいた件で何か分かったか?」

 

「あぁ、紅鬼が以前倒した金剛石ヴィランの故郷の現状だろ。予想通り酷いもんだった」

 

こいつは"フィスト"、本名は羽柴。

俺がヒーローになる前は、"愛天雄"というチームのリーダーを今回の調査に参加していない"レッグ"本名は如月と二人で務めていた。

この組織は正義の心をもった者達が弱者を救う目的の元に集まっていた。しかし、残念な事に彼等は仮のヒーロー免許しか持っておらず、それだけならまだよかったが、そのままヴィランと積極的に喧嘩し続けていたら"ヴィジランテ"に分類された。

 

しかし、それは1年前の話。

俺がヒーローになった直後、ヴィランをぶちのめしている最中の彼等を見つけて、俺が割って入り一瞬でヴィランを殲滅した後、彼等は俺と共にヒーローの道を歩みたいと土下座で懇願し始めた。

 

彼等の正義は俺の正義と合っていたので仲間になってくれたら大助かりだとおもったが、流石に警察に目をつけられてる現状を見過ごす訳にはいかなく、「警察に今まで暴走しすぎた事を謝って、ヒーロー免許をとってから、また俺の元に来てくれ。まぁ、俺のサイドキッカーになっても給料は雀の涙になるかもだけどな」と言って、とりあえず警察へ連れてき師匠に頼みの電話をした。

 

本心では、正義の為に拳を振るうアイツらの事は認めていたし、色々と手伝ってくれると活動の幅も広がると思った。

しかしヒーロー免許を持っていない者が正義を振るうとどうなるか、その例により堕ちてしまったヴィランとの邂逅の経験をしていた俺は、その気持ちはぐっと堪えるしかなかった。

 

だけど、その1年後。

羽柴と如月は、愛天雄の他のメンバーと共にヒーロー本免許を持って俺の目の前に現れた。

 

「仮免剥奪されなかったのか!?」

 

と突っ込んだが、どうやら俺の師匠の働きにより、多方面から涙目になるほど怒られる厳重注意だけですんだらしい。

 

その後の本免試験は、全員合格できた。

みんな、ヒーローとしての資質が高かったみたいで、粗はあったが合格点は取れるほどの立ち回りは出来たのだ。

 

ちなみに俺は、高1で仮免取得の時に数度のヴィランの遭遇と私闘を始めた受験者達を思いっきり殴ってしまい、危うく落ちかけ…いや、一回落ちた。

 

その後、彼等と話し合いをした結果……全員事務所を持たないフリーのヒーローとして活動するという結論に至った。

 

組織で活動だと手続きが面倒だったのが大きい。

一時的な共闘が俺達には丁度いい。

 

だけど、それで俺達の団結力が消えるという事はなく、深刻な事件を抱えた時、彼等にチームアップ要請をして、参戦出来る仲間と共にチーム一丸で、その事件を解決するという仕組みに切り替えた。

 

その間のパトロール?

俺はその事件と並行して続けているが、羽柴と如月はどちらかが街に残ってパトロールをしていたり、他のメンバーはサイドキックに任せたり場合によってはそのサイドキックを俺に寄越したりしている。

 

話がだいぶ逸れたが、今回のメンバーはフィストと仲間のヒーローが援軍として寄越した数名のサイドキッカー達だ。

 

「奴の故郷は、長年に渡って異形差別を推奨していてな、その村を更に調査した所、例のシーラカンス組織。"CRC"のメンバーが村長になって差別は更に酷くなった」

 

「CRC……異形を理由もなく迫害してたクソ組織か」

 

「あぁ、組織の残党は懲りることなく裏で細々と活動している。市内の中では活動することは無いが、ヒーローや警察の目が逸れやすい片田舎の村……しかもその中枢に潜り込んでしまえば……」

 

村人を唆して異形個性の人達を迫害したい放題のつもりか、糞が!

 

「ふざけやがって……あのヴィランはそいつらの犠牲者だった訳だ」

 

「だからってヤケクソに暴れて良い理由にはならないが、アイツは助けに来ないヒーローと警察に……決定的なのは"ヒーロー暗黒社会"が生まれてしまった事に絶望してたと取り調べで話していたらしい」

 

"ヒーロー暗黒社会"か。

世間からすれば、まさに悪夢の社会と言えるが……

残念な事に、俺やフィスト達みたいな元荒くれ者がヒーローになれたのは……よそう。

俺をヒーローの職に就かせてくれた師匠からも今の社会に対してネガティブに考え過ぎるなと何度も怒られてるからな。

 

何にせよこのままにしておく訳にはいかない。

 

「そのヴィランの"動機"はよく分かった。とにかく奴の故郷の村へ行こう。とにかく行動あるのみだ」

 

「あぁ、到着が遅れる、即ち"悲劇"が生まれるからな。俺と君の愛車は既に用意してある。そうだな?」

「はい、サイレンも設置完了で……いつでも大丈夫です!」

 

よし、俺達の愛車もいつでも発進可能だ。

この愛車は車より、否、本気を出せば電車よりも早い!

 

「おっしゃあ!いくぞぉぉぉぉぉぉ!!!!」

「お前たちは警察と応援のヒーローの手配を頼んだ……待てぇぇぇ、紅鬼!!!!」

 

こうして俺とフィストの二人は、愛車……ママチャリ号と流星号という名前の"自転車"をサイレンを鳴らし、全力でこいでいった。

 

車?

普通車の免許持ってないんだ、俺達。

 

「「おらおらおらおらおらおらおらおらおらぁぁぁぁ!!!!」」

 

「警察とヒーローの応援要請完了次第、すぐに向かいます。お気をつけて、兄貴達!!」(何で自転車で車並みのスピード出せるんだろう?)

 

ちなみにレッグは俺達みたいなスピードは"個性"を使わないと出せないみたいだ。

 

@@@@

 

「ここか、外道共が寄生している村は」

 

俺は石ころヴィランの故郷に到着した。

フィストは道中、CRCの団員を発見し締めたところ、なんと奴等は隣の村でも同じ事をしていたらしく、フィストはそれの制圧に向かうため別行動を取る事になった。

 

俺が着いた村は一見すれば、自然豊かで長閑な所に見える。

それはフィストが向かった村も同じなんだろう。

 

しかし、肝心の村人の姿はどこにもいない。

嫌な予感が……

 

「やめてぇぇぇ!!」

 

すると少女の悲鳴が響いた。

 

「女の子!?まさかあいつら、糞共がぁぁぁ!!」

 

俺は辺りを探し回る。

古びた木造の小屋を通り過ぎようとした時、

 

「助けて、助けてぇぇぇ!!」

 

そこから先程の女の子の声が聞こえた!

俺は何の迷いもなく古びた小屋の扉を蹴り飛ばした!!

 

「外道共!!お前らの陰湿な暴力は今日でおしまいだこの野郎!!!!」

 

「なんだ!?」「嘘だろ……ヒーロー!?」「不味い!!村長と"あの御方"を呼べ!!」

 

連中はいきなりの俺の登場で呆気に取られていた。

だが、好都合だ。

 

「どけ、テメェら!!」

 

俺は周りの村人ヴィランを薙ぎ払い、すぐに女の子へ駆けつける。

しかし、助けを呼んだ女の子を見て俺は疑問が浮かんだ。

 

(この子、"異形"じゃない?まさかアイツら、"異形"以外の子まで……!!)

 

俺は女の子の周りを見回した瞬間。

思考が止まった。

 

何故なら……

 

「私は大丈夫!それよりこの子をだずげでぐだざい!!」

 

女の子の後ろには、酷く痛めつけられて気を失っている熊の姿をした異形の子がいた。

俺はそれを見た途端、頭の血管がはち切れる音が聞こえた。

 

「この外道共が!!この現場にいる全員、問答無用で有罪だ!!!顔面陥没しておけやぁぁぁぁ!!!!」

 

「はっ!お前こそ村の風習に割って入るとは、有ざ…いぃぃん!?」

 

俺は余りに訳のわからない事をほざく馬鹿の顔面を粉砕した。

 

「やりやがった……やるぞお前ら!!あの異形とそれを庇う糞餓鬼とやばいヒーローを潰せ!!」

「我々の村の事情に干渉しやがって、殺す!」

 

凄いセリフだな。

許すつもりはないが、市内で暴れた石ころヴィランが哀れに思う。

 

「くたば……ぶふぇぇ!!」

「ちょっ、やめて!私はおんなぁぁぁ!!」

 

俺は村人ヴィランの顔面をどんどん潰していく。

女だろうが歳をとっていようが子供を平然と傷つける外道なら俺は一切容赦しない。

 

「待ってください!!その庇っている子は私の娘で……」

「そうだ!あの子は洗脳されているんだ」

 

……異形を庇っている女の子の両親か。

粛正しようとしている村人に対して見逃してもらうように縋ってやがる。

 

「「あの異形は私達で処分するのでどうか!」」

 

しかし、異形の男の子を一切庇うつもりがない。しかも積極的に処分するとかほざいてやがる。

 

血迷ってるのはどっちだコラ。

 

だが、流石にこの女の子の前で両親の顔面を潰す訳にはいかない。

それに村人ヴィランがまだまだ湧いてくる。

 

狭い場所だとこの子達を守りきれねえ。

 

「とりあえず君とその子を安全な場所まで運ぶ!お兄ちゃんに掴まってくれないか?」

 

「……!ありがとう、ヒーローのおじちゃん」

 

ぐぅぅぅ……

おじちゃんかぁ。

 

俺は女の子と意識のない異形の男の子を、周りの村人ヴィランの攻撃が当たらないように優しく抱擁して外まで向かった。

 

「撃て撃て!!」「殺せ殺せ!!!」

 

バン!バン!!バン!!!

 

「何!?」

 

しかし、その道中で奴等は違法サポート銃をぶっ放したのだ。

俺は子供達が当たらないように我が身を盾にしてそれを防ぐ。

 

「ぐぅぅぅぅ!」

「おじちゃん!!」

 

数発当たっちまったが、子供達は無傷で済んだみたいだ。

くそっ……

 

アイツら、何で武器……しかも違法サポート銃を?

CRCの組織はそんな上物を買える程では無かったはず。

 

その俺の疑問は外に出た時、二人の人物の登場により判明する。

 

「お前らは……CRCと、誰だ?」

 

「成程、この村を我々CRCの活動区である事を見抜いていたか……だが、一人で来たのは勇足だったな」

 

けっ、噂に違わずの気味の悪いドクロのマスクだ。

だけどもう一人の男はそのマスクを付けておらず、身体全体フードに包まれており、男か女かよくわからなかった。

 

「それでは後はよろしくお願いします……"白武先生"」

 

何?

"白武"だと!?

 

俺はドクロマスクの男が呼んだ名前に驚きを隠せなかった。

何故なら奴は……!

 

「久しぶりだな。"紅林二郎"」

 

「テメェは、舞茸!!」

 

「白武だ!相変わらず舐めてんな、なんだそのダサい私服マントは!?」

 

奴の名前は白武利光。

関東のヤクザ・京極組に属している武闘派だ。

 

まだ俺がヒーローになる前に、奴は宗教を利用した悪どいシノギを扱っていた。

俺は奴と戦い、ボロボロにされながらも、全力でぶん殴り勝った。

だが、俺が意識を失っている間に逃げられて……

 

というか、例の事件の全容は警察に話したはずなのにまだ逮捕されてなかったのか……

 

「先生、奴とは何か因縁が……まさか先生の右眼と喉を!?」

 

「それは別の男だ。コイツはその前に俺が仕切っていたシノギを邪魔しやがったんだ」

 

「たしか教祖と結託して信者達から金を巻き上げてたな。俺はその事件の全容を全て警察に話したのに、よく捕まらなかったな。組がお前みたいな外道を庇うと思わないんだが」

 

京極組、この組織は俺がヒーローになる前に因縁があるヤクザの組織だ。

俺は白武を倒して以降、各地で外道なシノギをやらかすヤクザ達を全力で戦い、倒してきた。

 

その京極組には学生時代のライバルだった野郎もいて、報復で襲われたりタイマンの決闘も行った。

その決闘の後に師匠から制裁として無限の腹パンが降り注いだが……その翌日に顔面腫れ上がった野郎は京極組のカシラと共に俺の所まで頭を下げに来たので、そこで任侠派の人達と和解に至った。

 

どうやら京極組は、外道派と任侠派に割れているみたいだが……

 

「はっ!俺達の組は、手段を選ばないシノギをやってこそさ。親父や桑田の兄貴はそんな俺を評価してくれてる。教祖の件も桑田の兄貴の働きで身代わりを用意してもらって事を納めてくれた!まぁ、色々あって流石に身を隠した方が良いという名目で田舎に左遷されたが、そのストレスをスッキリさせてくれる良いシノギを組は用意してくれた!!京極組様々だ!!!」

 

どうやら、まだ組内の改革はうまくいってないようだ。

残念だが、ここまでやっちまったら仕方ない。

 

「残念だったな、松茸。今日でそのふざけたシノギも終わるしお前を可愛がってる組の連中も全員お縄だ。覚悟しろ」

 

「その中にはお前の知り合いもいるみたいだが?」

 

野郎や任侠派の人達か。

中には尊敬している人もいるが、事が事だ。

 

「まぁ、この事件の全容を知れば運命を受け入れるだろ」

 

「薄情な」

 

「俺は、"ヒーロー"……だからな!!」

 

ぐしゃっ!!

 

「ぐへぇぇ!?」

 

その言葉を皮切りに、俺はそこにいたCRCの団員村長の顔面をドクロのマスクごと潰した。

強烈な不意打ちに団員村長は泡を吹いてそのまま気絶した。

 

「上等だ!!今度こそ、タコになれやぁぁぁ!!!」

 

白武は俺の行動に激昂し、ブラックジャックを俺目掛けて振った。

 

「ヴィラン名、ブラックジャック!今日でお前の悪事は終わりだ!!」

 

「はっ!お前、本格的に社会の犬になったのか。つまらない男になったな、"紅鬼"!!!」

 

俺は奴の武器を上手く躱す。

前の時みたいにはならねえぞ!!

 

「はっ、あの頃よりさらに厄介になりやがって……だが!!」

 

奴は空いている片方の手から"砂鉄"を放出しやがった!

もしかしてこれが奴の"個性"……ってその方向は!!

 

「え、白武先生!?」

「これ、俺達も当たる…」

 

「きゃあああ!おじちゃぁぁん!!」

「うぅ……」

 

不味い!

子供達が!!

 

「この下衆やろぉぉぉ!!」

 

俺は咄嗟に我が身を盾にして子供達を守る!

 

「グォォォォォォォォォ!!」

 

「いでぇぇ!!」

「まさかの切り捨てぇぇん!?」

 

この野郎、後ろの仲間ごと攻撃してきやがった。

 

「白武先生、一体何を!?」

 

「お前ら、何黙って見てんだ?とっととあの偽善者と餓鬼2人を殺せ」

 

「「「ひっ!!すみません……」」」

 

奴は、呆然と見ていた村人に圧をかけやがった。

そして先程の夫婦の元へ向かう。

 

「お前らもだ。もしやらなかったら……お前らも"対象"に入れるぞコラ」

 

「「ひっ!!」」

 

こいつら、まさか今までこうやって消極的な態度をした村人を"対象"にすると脅していたのか?

どこまでも腐り切りやがって!!

 

「紅林、いや紅鬼。これからの時代は"個"ではなく"数"だ。赤信号だって一人で渡るよりみんなで渡れば怖くねぇ。あのオールマイトだって、戦力を整えて策を練れば、お前みたいにボロ雑巾だ」

 

「言いたい放題、いいやが……」

 

奴は間髪入れずに俺の頭にブラックジャックを振り下ろす。

くそっ、砂鉄でボロボロの身体に容赦無しかよ。

 

「前回は少しお前を舐めてたせいでカウンターを貰って負けたからな。隙なんざ与えねえ…よ!!」

 

「ぐぅぅぅぅ!!」

 

奴は念入りに俺の両足と両手をブラックジャックで砕き、トドメに砂鉄を放出しやがる。しかも奴等の仲間が俺に向けて違法サポート銃を発砲しだした。

 

そこには女の子の両親も……

くそっ、マトモに喰らっちまった。

 

「さて、これなら流石に立ち上がれないだろう。さて、お前達。ご苦労!ここからは再び至福の時間だ!!さっきは威圧して悪かった。油断してたら潰されかけたからつい圧をかけちまったが……構わねえよな?」

 

奴は醜悪な笑みで村人に語りかける。

 

「構いません。無行動は罪!偽善は大罪!!異形は死刑!!!」

 

「「「無行動は罪!偽善は大罪!!異形は死刑!!!」」」

 

何なんだ、この村は……

一体どうすれば、ここまで醜悪になれるんだ。

 

「さて、お前達。特に夫婦よ。これから俺達はお前達の子に"常識"を分からせる。大丈夫、殺しはしない。嬉しいだろ?」

 

「はい!嬉しいです!」

「白武先生、ありがとうございます!」

 

少女は信じられないと言わんばかりに醜悪な顔をしている両親を見る。

くそっ、俺はこれ以上は不味いとボロボロの身体を動かして少女の目を塞ごうとする。

 

「ふんっ!」

 

すると白武はその俺の手を踏みつけて、なんと自分の武器・ブラックジャックを少女の父親に渡したのだ。

 

「俺の武器を貸してやる………分からせろ」

 

「「………分かり、ました」」

 

その時、少女は気を失った。

余りにショックが大きすぎて心がもたなくなったのだろう。

 

だけどその父親はそんな娘に気にせず……

 

「馬鹿な私達の娘。これは"愛"だ!この村で偽善を働けばどうなるか、分からせてやる!!」

 

ブラックジャックを振り下ろそうとする!

その時だった!!

 

「……や、め……て」

 

「何?」

「あの餓鬼、目ぇ覚ましやがったか」

 

なんと熊の少年が目を覚まし、少女と俺を守る様に立ち塞がったのだ。

 

「坊主……!」

 

「おじさん……助けに来てくれて、ありがとう。でも、後は…僕達の、問題……ゲフッ!!」

 

「坊主!!」

 

くそっ!

この少年がボロボロになって血を吐いても、それでも立って俺たちを守ろうとしている!

あの醜悪な面をした村人と殺戮者のヤクザに対して何一つ怯えずにだ。

 

「おやおや、カッコいいね。君……おっさん、対象変更。こいつなら何の遠慮もせずにやれるだろ?コイツのせいで自分の娘を分からせる羽目になったんだし」

 

「ええ、白武先生。貴方の言う通りだ」

 

立て、立て!

 

「糞餓鬼。お前のせいで私達は自分の娘を傷つけなければならない。だからお前は無残に殺させてもらう」

 

やめろ。

 

「何か言い残す事はないか?」

 

やめろ!

 

「………僕が死んだら、二人を、傷つけるな」

 

やめろ!!

 

「そうか、できた子だ。だがそうはならない、全部お前のせいだ!!!お前は、生まれてくるべきじゃなかったぁぁぁ!!」

 

奴は、その子に対して……命を刈り取る、凶器を!!

 

「やめろぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

俺は、全力で吠え、キレた。

奴等の所業に、本気でぶちギレた!!

 

目の前が、真っ赤に燃えるようだった。

 

身体の痛み?

腕?

足?

 

関係ねえ。

 

「舐めるのも大概にしろ毒親ども」

 

「うごぉぉぉぉっ!?」

「何!?」

 

俺は奴が凶器を振り下ろす前にそれを掴み、力任せに奴の腕を捻じ折った。

 

「おい、ブラックジャックを返せ!!」

「うわっ!」

 

白武が強引に糞父親から自身の武器を奪い取った。

 

「くたばれ、紅林ぃぃぃ!!」

 

そういって奴は自身の"個性"を、俺に放とうとする。

腐っても武闘派。判断が早いが……

 

もうブラックジャックもテメェの個性も二度と使わせねえ!!

 

「吹き飛べよ、社会の…いや、人類のゴミが!!」

「ぐぅぅ、今度こそ、タコになれやぁぁぁ!!紅林ぃぃぃ!!!」

 

奴はそういって俺の拳目掛けて砂鉄を放出し、ブラックジャックを振り下ろす。

だが、もう無駄だ。

 

俺は両腕で砂鉄を防ぐ!

 

「馬鹿な!?砂鉄をまともに喰らって……腕が"無傷"!!??」

 

当たり前だ。

極限までブチギレた俺の拳は、金剛石より硬いんだよ。

お前のチンケな砂遊びが効くわけが無い!!

 

「外道の攻撃なんざ効くか!!もう一度顔面潰れろゴラァァァ!!!」

「ぐぁぁぁぁあ!!」

 

俺は全力の一撃を白武にぶつけた!

この一発は次元が違う…

顔面が陥没し、コイツの意識を刈り取った。

 

「貴様、白武先生に何を…ひっ!」

 

「お前達、どうして姿形が違うだけで、子供を傷つける?その子は誰かを助けただけなのに、何で半殺しの暴力を振るう?」

 

俺は未だに武器を離そうとしない馬鹿村人ヴィランに威圧をかける。

 

「お前らにとって自分達と姿が余りに違う人間を傷つけるのが正義だと信じているみたいだがな、俺達からしてみりゃよ……」

 

(くっ、せめて死にかけの糞餓鬼だけでも!)

 

馬鹿村人ヴィランの1人が懲りずに熊の男の子に向けて違法サポート銃を向けたが、

 

「罪もない子供を迫害するお前達は、どんな理由があろうと糞ヴィランなんじゃあぁぁぁ!!」

 

俺は即座にその村人ヴィランの顔面を潰す。

そして俺はその光景に震えだした女の子の両親の胸ぐらを掴み、

 

「コイツらみたいに武器を振るったら、分かってるよな?」

 

村人ヴィラン全員に強烈な圧をかけた。

彼等は身体の震えを抑えられず、武器を落とし、

 

「「「「「すみません……でした」」」」」

 

土下座で謝罪した。

そんな彼等に俺は、

 

「何で俺に土下座するの?普通傷つけた子供達に真っ先にするだろ……骨の髄まで腐りやがって、歯食い縛れゴミ共。でなきゃ、"死ぬ"」

 

そう無慈悲に切り捨て、今回の暴力に参加した大人の村人ヴィラン達全員の顔面を丁寧に死なない程度に潰し回った。

 

ここまでやっておいて無傷はおかしいだろうよ?

 

@@@@

 

「………」

 

気がつくと俺は病院にいた。

熊の少年は大怪我だが命に別状も無く、女の子は無傷…いや、心に酷い傷を負った。

異形差別を行っていた村人(大人)達はCRCの団員だった村長含めて全員逮捕された。

 

その村に住んでた子供達の殆どは、どうやらみんな熊の少年を慕っていたらしく村の方針に異議を唱え続けていた。

 

それに腹を立てた村長と白武はそのリーダー格の熊の少年を潰そうと……

他の子供達はフィストが向かった村に拉致されていた。

怪我人は出ちまったが全員命に別状はなかった。

 

少数派の暴力賛同派の子供達はヒーロー……特に俺の所業に完全に恐怖し、反対派の子供達に謝罪して、許してもらったとの事だ。

 

子供達の件はこんな所だ。

次に大人達だが………

 

暴力反対派に属していた大人は、"だれもいなかった"。

中には反対していたが心が折れてしまった人もいたのかもしれないが、全員異形個性の人達の暴力に参加していたので問答無用で有罪だ。

 

その人達は俺の拳で目を覚ましてくれている事を願うばかりだ。

 

ちなみに、隣の村の制圧に向かったフィストだが、俺と同じくボロボロになっていたが、ある助っ人達のお陰で無事に制圧する事ができた。

 

その助っ人の1人とは……

 

「はぁ、助っ人ってのは久我か」

 

「久しぶりだな。紅林」

 

学生時代のライバルで京極組に所属している久我虎鉄がいた。

 

「何しに来た、糞野郎。俺をまた消しに来たか?」

 

「馬鹿を言え。今回、俺が来たのは謝罪だ……何も役に立てなかった事とうちの組員が、すまな…」

 

俺は頭を下げようとする久我を制止させる。

 

「やめろ、反吐が出る。詫び代もいらん。どうせお前ら、いや、外道派連中が白武の事をサツから逃したんだろ?」

 

「………あぁ。カシラや他の幹部達も猛反対したが、結局親父には逆らえず…だな」

 

俺は深いため息を吐いた。

情けない限りだ。

 

「この分じゃ、お前達がやってる組の改革より前に、俺達ヒーローと警察に組ごと潰されるのがオチになりそうだな、糞ヴィラン共」

 

「ぐぅぅぅぅ、うぅぅ…」

 

いつもはギャンギャン言い返す癖に、どうやら奴等の組事情は余りに深刻な様だ。

 

「まぁ、フィストを助けてくれたのは感謝する。ありがとう。すぐ消えろ」

 

「し、辛辣極まりねえ」

 

ヤクザと関わってる俺の市民からの評価は心底どうでもいい。

俺は今の京極組に所属している久我が気に食わないだけだ。

 

しかももう一人助っ人に来た奴の姿を覚えてねえらしく、引き止める理由が本当にないからな。

 

「……久我、一条さんやお前の舎弟の野島もそうだが、ヤクザから足洗え。このまま外道派連中が悪どい事件を起こし続けてたら、いずれ俺達ヒーローはお前達ごと潰す事になる」

 

「冗談よせ、紅林。俺は、俺達はこの京極組に命を預けた。今更組を裏切れるか」

 

「本当に取り返しのつかない事になるぞ」

 

俺は真剣な口調で久我に忠告した。

正直、俺は平然と殺しを選ぶヤクザは好きじゃねえが、街を、市民を守る任侠の心は渋々だが認めている。

 

だが、久我が所属している京極組は……

 

「忠告どうも。だが、俺含めてみんな、ヤクザは辞めない。もしお前達が乗り込んできた時には……」

 

「決着をつけるってか」

 

「そうだ。その時は、容赦はしない。まぁ、せいぜい強くなれ。俺達には勝てねえけどな」

 

そういって久我は病室から出て行った。

あの野郎、自分達の立場分かってんのか?

 

「分かってて煽ってるんだと思うけどな、強がりめ……」

 

この分だと、俺達の手で京極組を潰す未来が来てもおかしくなさそうだ。

俺はその未来に溜息を吐いて、眠ろうとした時だった。

 

「羽柴から『紅鬼、すまない……ヘマをした。弾が当たった瞬間個性が、"使えなくなったんだ。"それ以外にも不可解な事がある。この事件、闇が深いかもしれない』との伝言だ。不可解な事については俺が先程送った2つの写真を見れば分かる」

 

フィストの伝言をレッグから聞いた時の事を思い出した。

 

とある石ころヴィランの暴走から闇が暴かれた今回の一件。

今回世間に明かされた情報は二つの田舎の村とCRCとヤクザとの関わり。

 

白武は久我によって回収されたが、俺は何の遠慮せずに奴の悪事を警察に全て話した。それにより警察とヒーローは京極組のガサ入れをしたが、白武と京極組が二つの村と関わっていた証拠も見つけ出せなかった。

 

次に、世間に秘匿された情報は、個性を消失させる弾丸の存在について。

 

それについては、伝説のヒーローの元サイドキッカーだった男からの要請により、その弾丸の捜査は彼等に託す事になった。

近いうちに俺らもこの一件に深く関わることになるから身構えておけとその元サイドキッカーから宣告されて去り際に「今は身体を休めろ」と2回程圧を喰らった。

 

あの人の俺に対する評価ってどんな感じなんだろうな。

 

そして、事件には関係ないと警察は判断した不可解だとフィストが断じた2つの写真。

その1つはフィストが担当した村のリーダー格の舌に刻まれていた謎のたんぽぽ柄のシンボルとリーダー格が元々持っていた個性とはまた違う"能力"が写し出された物。

 

そして、もう1つの写真に出てきた右眼に傷跡がある赤髪の……

 

それを見ようとした時、レッグからまた写真付きのメッセージが送られてきた。俺はそれを見て心底ホッとした。

 

それは、俺への感謝の言葉と共に送られた、あの村出身の子供達が姿分け隔てなく、笑い合う姿が映っていた。

 

(今回、この子達の心の傷は俺達の想像より深いかもしれねえ。でも、友達が……仲間が側にいるのなら、きっと乗り越えていける筈だ。俺達の様に)

 

「しかし、またヴィランに苦戦しちまった。この先の闇と戦うには、まだまだ力が必要……ぐぅ」

 

俺は何故かそのまま熟睡してしまった。

お見舞いに貰った茹で卵を殻ごと食べてから、なんか凄く眠いんだが……子供達の笑顔の写真を見て、安心してしまったんだろうな。

 

問題は山積みだが、今はしっかり休んで身体を癒そう。

そして一刻も早くヒーロー活動を再開しないとな。




紅林二郎《ヒーロー名・紅鬼》

ヒーローという職業に相応しい正義漢。
原作のヒューバグでは喧嘩のやりすぎで勉強を怠りフリーターになりましたが、高校の時に突如現れた師匠の手厚い支援と指導により、就職できました。

二郎の師匠は昔、現在のトップヒーローを指導していたらしい。

コスチュームは私服マント。
サポート道具は、救助用に使う小道具と、金属バット。

@@@@
今回の鬼畜村はもともと長年に渡って、異形個性の人達をくだらない掟を理由に暴行していました。
その噂をCRCが聞きつけて、組織の活動目的を果たす為に一人の団員が村に引っ越し、巧みな政治を行い村を潤し、村長の座につき、やりたい放題して、ある日ヤクザを雇い、支配力を上げていった。

何故かヤクザ(天然記念物)の久我が助っ人に現れヒロアカ世界で外道狩りを行っていますが、次に投稿予定のお話でこの世界のヤクザ事情を説明します。

ちなみにもう一人の助っ人の正体は、ヒロアカと同じ雑誌で連載中の主人公です。その主人公視点の物語もいずれ書いていきたいです!
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