フォドラに生まれたので三国共存ルート目指すで(元社畜OLより、愛を込めて) 作:ストレスたまるん
生まれてこの方30年超え。
男女の営みも、恋愛も経験し、それなりに普通の人生を送っていた私に待っていたのは過労死という素晴らしくクソな三文字だった。
残業は当たり前。朝が早く、終電逃しなんてよくあること。
会社に寝泊まりなんてことも普通のことで、よく警備員の方と苦笑いしてお互い大変ですねなんて愚痴を言い合ったものだ。
唯一の救いは給料が高いことと日曜日だけはなんとか休みになるということだけ。
だが業務は激務で、外回りに現場にPCにとまさに隙のない三段構え。
そんな激務と日々に追われた私に待っていたのは、さっきも言った過労死。
あっけないもんだった。
朝起きて、歯磨きを終えて、さぁ行こうとして、意識が飛んで…そこからの記憶は一切ない。
そして気がつけば私は…
「母さん、おはよう」
「あら、おはようアルディア」
フォドラ大陸のアドラステア帝国の一商人の娘として生まれ変わっていた。
初めは小説やアニメとかでよくある前世の記憶、というものは一切なかった。
まさに記憶もないピッカピカの白紙の状態で、アルディアという娘として母から産まれ、育ってきた。
だが4歳くらいの頃。
どういう意図があったのか、唐突に書いた平仮名の、あ、という文字を見て記憶が蘇った。
正直今でも思う。
何故記憶復活のトリガーがひらがなのあ、なのかと。
もう少しこう、あっただろう!?
だがそんなこともあって、今では前世の記憶を持つアルディアとして生活している。
もちろん両親には内緒だ。
そんな事を言えばあたおか認定されてもおかしくないからね。
まぁあの優しい両親の事だ。あたおか認定はしないだろう。困惑はするだろうけど。
そうして生まれ変わり記憶が戻ってからはとある目的の為に剣豪だったらしい母に戦闘技術と知識を、商人である父には勉学を教えてもらっている。
そのとある目的が何なのかだが…。
三国平和エンドって見たくない?(理想論的目的)
というのも、記憶を思い出した当初は『私』に戻ったこともあってか、うっへぇ! ここ風花雪月の世界かぁ! と今更ながら謎に感動し、間抜け面を晒すように喜んでいた。
そりゃそうだ。
今まで何気なく生活していたこのフォドラが、まさかの好きなゲームの一つであるFE風花雪月の世界だったということを思い出したんだからね。ある意味当然といえば当然だと思うよ。
まぁ、流石に今まで生活してきたっていうのあるから少し感動は薄かったけど。
でもそれでも感動しちゃったよ。
だけどそんな感動も、風花雪月のあれについても思い出したせいで、まるでシャボン玉の如く消し飛んだ。
あれ。
それは風花雪月をプレイしたユーザーならご存知のあれであり、私の顔がNOOBNOOBピングー顔になって母と父に勉強と武術を教えてくださいと歳ながら素晴らしく綺麗な土下座をかます原因になったあれ。
エガちゃんの宣戦布告による戦乱の世の幕開け。
これである。
地獄のフォドラ大戦争。
道徳0点とか言われたり、慈悲とか血は無いんか? とプレイヤーに言わせるほど凶悪な激重ストーリー。
主人公が選んだクラスや、スカウトした人を除けば大半が殺されたりするやっべぇあれ。
思い出した直後の私は、あ、これ死んだか、と死んだ魚の眼で嘆いたものだ。
そりゃまあそうだよね。
戦争だもの。どこが戦場になるかも分からないし、いつ飛び火が飛んでくるかも分からないからね。
せっかく2度目の人生を歩めるのに、わざわざ死にたくないよね
だから当初はいやぁ無理ゲー過ぎるわぁ。なんとか生き延びれるようにしなくちゃ、と使命感にも似た考えで居た。
だけどさっきも言ったように、三国が平和に手を取り合うルート見てぇなぁ、とかあわよくばベレトス達を拝みたい、なんて愚かにもふと思ってしまったもんだから後の祭り。
無駄に元気に決心し、わざわざ自分で地獄へ続く道の舗装をし始めた私は両親へご教授してもらえるようにお願いしたというわけだ。
おかげで今の私は毎日訓練だわ勉強だわで女の子らしい平和でお花ぁ、な時間は一切存在しない日々を送っている。
そうなるように両親を説得した自分のせいなんだけどね。
これからの毎日がどう転んで、私の目指すゴールに影響を与えるのかわからないけど、それでもやると決めたからにはやる。
もちろん地獄続きかもしれないし、死ぬかもしれない。
でも見てみたいじゃん? 三国が平和に手を取り合うルート。
無双のようなまだまだ続く! でもなく、原作のような一部以外死にます! でもない、和平ルート。
なので今日も今日とて頑張ります! 元社畜OL、今は4歳の女の子、アルディア。
さぁ、やってやんで!