フォドラに生まれたので三国共存ルート目指すで(元社畜OLより、愛を込めて)   作:ストレスたまるん

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なんてことはない日常だ。味わえアルディアさんや。

どうせ、地獄を見るんやし(予定)


13.ベレスと鍛錬したら不幸が舞い降りた(迫真)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 木々に囲まれる森の中。

木々の隙間から太陽の光が降り注ぎ、鳥の鳴き声と共に心地よい風が吹く中、私とベレスは木刀を手に向かい合っている。

 

 お互い構えはなし。

私は腕を下ろし、自然体のままベレスを見つめ、彼女は木刀を肩に乗せ、じっとこちらを見つめる。

そしてじっと、ただじっと待つ。お互い一歩も動かず、来るその瞬間に備えて。

 

 時間にして数秒程度経った頃か。

先程まで聞こえていたはずの鳥の鳴き声も、風の音も一切聞こえない。

まるで聴覚を失ったのかと思えるほどに静かで、音という音が聞こえない。

 感じるのは心臓の音のみ。

リズムよく、一定の間隔で動き続ける。

 

「…っ!!」

 

 こっ。

そんな文字にも表現出来ない小さな音が私と彼女の耳に届くと同時に、ベレスが動いた。

 低い姿勢だ。

まるで地を這っているのではないと思えるくらい、低い姿勢でこちらに突っ込んでくる。

私はじっと待つ。彼女がどう刃を振るうのかを見極めるために。

 

 動き始めて2秒も経たずにして斬撃が届く範囲まで到達したベレス。

ここまで突っ込んできた姿勢から下から来るかと私は身構える。

そして身構えた直後、下から突き上げるような衝撃が手に伝わる。

 

 相変わらず初っ端からギア全開だな! 

 

 唸るような音と共に来たソレを反射的に防ぎつつも、思わず冷や汗と苦笑いが出る。

恐ろしい速さだ。まだ少女の粋から出てないのに、それを感じさせないえぐさと重さがあった。

 これも悪魔と呼ばれる由縁の一つなのかな。

ゲームでは感じられない彼女の強さ。それをリアルかつ身近に感じられる事に不思議と幸運だと感じつつも、今は模擬戦中だからと気持ちを切り替える。

 

 下からの切り上げを防いだ私はそのまま後ろに飛び下がる。

体勢的にも追撃に入れる体勢ではないはずだから大丈夫なはず。

 

「流石だね。これでも本気だったんだけどな」

 

 予想は正しく、彼女はふっと、小さく満足気に笑みを浮かべると、切り上げてそのままだった体勢をゆっくりと自然体へと戻す。

 

 あれが本気なら成長度合いがやばすぎるわ。

 

「これでもベレスよりは先輩だからね。あれを防げないようじゃ団長やダイナさんに顔向けできないよ」

 

 実際彼らとの模擬戦はこれ以上に苛烈で容赦がない。

武器を吹き飛ばされる、蹴り飛ばされる、殴り飛ばされるなんていつものことだ。

もちろんそれは私が容赦なくしてくれて構わないと言ったからこそのハードトレーニング。

決して虐待だとか、現代の闇だとかではない。

それにしっかりと技や立ち回り、流し方だって教えてくれている。

厳しくもしっかりと成長の為に手を尽くしてくれているのだ。

 

「ふふ、そうだね。君は先輩だ」

「そうだよ」

 

 お互い朗らかに笑みを浮かべる。

だがそれも束の間。

ベレスも私も即座に笑みを消すと、再び戦闘態勢に移る。

 

「まだまだかかっておいで。先輩が受けてあげるから」

「なら、遠慮なく行くよ」

 

 再びベレスが動くと、私も構える。

さて、どうやって勝とうかな。

私は笑みを浮かべると、模擬戦に意識を集中した。

 

 

 


 

 

 

「ん…流石に少し痛かったな…」

「大丈夫?」

 

 模擬戦の後、毎度のように勝利を収めた私は砂だらけのベレスの背中を擦る。

結構豪快に叩きつけたからなぁ…大丈夫だろうか。

 

「大丈夫だよ。貴女の戦い方は相変わらず豪快だね」

「はは…まぁ…うん」

 

 豪快…まぁ、豪快だよねぇ。

さっきの模擬戦を思い出し、気まずげに頬を掻く。

 

 模擬戦の最後辺り。何度目かの鍔迫り合いの最中、そろそろ時間かなと思った私はトドメを刺すために力を抜いて彼女の押し込もうとする力を受け流し彼女の不意をついたのだ。

当然力の行き場をなくした彼女は突然の事に驚いた表情と共にたたらを踏むと、背中をガラ空きに。

私はそのまま彼女の背中をぐっと掴むとその…叩きつけたのよ、思いっきり胴体から。

 もうね、音がすごかった。

ズドン、というか、ぐしゃぁ! というか。

もちろん私は大慌て。流石にやりすぎたか!? って慌てて彼女に声を掛けたわ。

結果は痛みはあったようだけど、骨に異常もなく、起き上がった彼女から痛かったよという言葉だけが返ってきた。

 一応言っておくけど、ベレスは相変わらず豪快だねとか言ってたけど、普段はあんな事してないよ!? してないからね!? …実践ではしてますけど。他のやり方で。

 

 まぁともかく…自分で言うのもあれだけど、意外と力がついてたんだね私。

筋トレも素振りも必死にしてた甲斐があったね! 代償に乙女度が消し飛んでいったけど…。

 私はベレスの体についた砂埃などを落とし終えると、さっきの叩きつけの謝罪も込めて彼女の頭を撫でる。

撫でられた本人は一瞬キョトンとすると、目を閉じ黙ってそれを受け入れた。

 

「貴女のそれ、癖になりそうだよ」

「そうかな? その割にはベレトは早々に嫌がるようになったけど」

「ベレトは恥ずかしやがりなんだよきっと」

「かもねぇ」

 

 そうかもしれないなと思いながら彼女の頭をなで続ける。

あの年頃なら思春期的な事があってもおかしくないだろうし。

むしろ原作では見られない幼少期と原作では見られないツンな部分を見れて私はハッピーです。

 

「アルディア、手」

「おっと、ごめんね」

 

 どうやら思考回路が馬鹿になったせいで手が止まっていたらしい。

ベレスの不満げな声に私は再び手を動かし始めた。

 

 役得といえばこの子もそうだなぁ。

意外と感情豊かだし。今みたいに時折拗ねたり不満げな声をあげることもあるし。

そういう点では危険極まりないこの世界に産まれてきて良かったと思っている。

くっそ可愛いし。

なお私のいくつかある目標の一つに、無双の方で見せてくれた赤面ベレスを見るというものがある。やりますやらせます断らせません(鋼の意思)

 

「……」

「眠い?」

 

 そうこうしてる間に、ベレスが船を漕ぎ始めた。

相変わらずこの子は模擬戦の後は決まっておネムになるなぁ。

まぁ毎度激しいといえばそうだけどさ…そんなに眠くなるほど激しいのだろうか。

確かに何度か木刀がへし折れたりしたことはあったけど。だからといって激しいとは思えないんだけど。

 

 船を漕ぎ続ける彼女の頭を撫でながら考えこむも、結局まぁ可愛いから良し、と結論づけた私。

そのまま彼女の頭を優しく掴むと、そのまま私の膝へ乗せる。

抵抗なくさせるがままに私の膝へ頭を乗せた彼女はそのまま就寝。夢の中へ出かけてしまった。

 

 妹とか、自分の子供を撫でる親ってこんな気持なんかねぇ、なんて思いながら撫で続ける。

まだまだあどけなさが残るが、将来美人に育つことが約束された彼女の顔は何処か幸せそうに見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 二人を探しに来たジェラルトの反応

 

 

 

 

 

 

 

「お前…」

「なんですか団長?」

「………次の鍛錬が楽しみだなアルディア」

「へあっ!? ジェラシーですか!? 団長! ちょ、まっ!! あかん、ベレスが寝てるから動けねぇ!! 待ってください! 団長ぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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